【南アルプス深南部】 朝日山(1692m)、白倉尾根~中ノ尾根山(2296.4m)
Posted: 2012年5月28日(月) 11:26
南アルプス深南部の報告を探していたら浜松山の会の人たちの山行記録で、水窪川源流の南側の稜線を辿る報告、つまり白倉山林道の黒沢橋から黒沢山、黒山そして標高点2214mを回って白倉山林道へ下りるというものがありました。それに刺激を受け、源流北側の稜線を巡る山行きを考えてみました。
白倉山林道から朝日山へ上がり、それから白倉尾根を縦走して三又山、中ノ尾根山そして標高点2214mから白倉山林道へ下りるというものです。ロングコースではっきりとした自信はありませんでしたが、エスケープルートもあるようでしたので挑んでみました。
【 日 付 】 2012年5月19日(土)
【 山 域 】 南アルプス深南部
【 メンバー 】 単 独
【 天 候 】 晴れのち曇り
【 ルート 】 白倉権現ゲート前駐車場(7:28)~白倉山林道黒沢橋先朝日登山口(8:00)~朝日山(9:15)~平森山(10:30)~白倉山(11:33)~三又山(13:16)~中ノ尾根山(13:59)~標高点2214m(14:28)~休憩所中ノ尾根山取付点(15:28)~白倉権現ゲート前駐車場(17:13)
初めは、営林署のあるところから地形図にある破線路を辿るつもりだったが、登り口らしきところは確認できたが標識もなく、それが単なる作業道なのか朝日山まで導いてくれるものなのか確信が持てなかったので、さらに1㎞以上林道を辿り、黒沢橋の先にある前回の下見の時に確認した朝日山登山口の標識のあるところから登ることにした。
登り始めると道は明瞭で広く、赤ペンキで太い木に矢印さえ描いてあるのだが、その乱暴さにちょっと違和感をおぼえた。案の定、道はどこからか崩壊工事現場へと導くものだった。登山道は途中から離れていったのか、辿った道は工事現場で終わっていた。
ただ、斜面はなんとか上に辿ることはできそうで尾根筋に向かって上がって行くと、はっきりとした道跡が右から上がってきていた。やはり、途中で正しい登山道から離れてしまったようだ。
作業道らしき道の分岐は幾本もあったが、かつての地形図にある破線路の道アトは見当たらなかったように思う。
朝日山の山頂近くなると、背丈はある笹の立ち枯れが目立ってくる。
そんな中に朝日山の山頂はあった。ここが最高点で標高点なのだが、標石があり「×」印となっている。この立ち枯れた笹がなくなると見晴らしの多少は利くすがすがしい山頂になるのではないか。
ここから白倉尾根を三又山へ向かって北東に向きを変えるのだが、ここら辺りはすでに笹は総枯れした後である。立ち枯れた笹を見ると、相当強烈な笹ヤブであったことがわかる。しかし、その笹も今やどこでも踏み倒しながら歩けちゃう状態でちょっと気分がよい。立ち枯れの笹がなくなれば、気持ちのよい森になることだろう。小鳥のさえずりもよく聞こえ、ホトトギスの声も響き渡る。
それが、平森山への道のりの半分も過ぎる頃になると徐々に笹が息を吹き返してきて、ところどころ非常に活発なところも見えるようになる。
平森山の山頂もそんな中にあり、まだまだ勢いがあるように見えるが、以前の写真と比べると徐々に笹枯れが進行しているようだ。
ここまで、3時間余り。ずいぶん疲れてきた。衰えてきたとはいえ、けっこうなヤブ漕ぎである。
ここからしばらくは、さらに笹も元気でイヤになる。枯れた笹は踏み倒して行けばよいが、ここら辺りになると頭を下げて薄いところを通してもらうという感じだ。しばらくすると右側の木々の薄いところから中ノ尾根山が眺められるところへ出る。まだまだ遙かに遠い。こんなに疲れてきて、辿り着けるのか全く自信がない。
悪戦苦闘しながらも少しずつ進んで行くと、笹の背丈がずいぶんと低くなってきた。さらに進むと下の林道からも眺められた見事な稜線の笹原地帯にでる。木々もまばらで立ち枯れたものが多い。回りの展望も利き、晴れ晴れとしたところだ。疲れた私は、ここらでゴロッとして回りの景色を楽しみながらゆっくりとしたい誘惑にかられる。本当に気持ちのよい笹原の別天地だ。簡単に来られるようなところなら、もっと多くの人たちが楽しみに来てもおかしくないだろう。しばらく行くと前方には池口岳、鶏冠山も見えてきた。
白倉山まであとわずかになると、徐々にまた笹が深くなり道アトもなく、倒木の中苦労させられた。その上平頂山でピークがどこかはっきりとは分からない。ここは、三角点もなく一番高そうなところの倒木にテープが巻いてあるので、そこで少し燃料補給休憩をした。本当にもうエネルギーの枯渇だ。
ここから三又山までは標高差400m 弱、距離を考えると1時間半くらいで行きたいところだが不安いっぱいだ。笹はヒザくらいまでのものだが、道アトはあったりなかったりで疲れる。ちょっと休憩しても上がった脈拍はちっとも下がらない。
黒木帯に入ると笹が芝生のように低くなってくるのだが、今度は倒木が次々と前をふさぐ。一本一本乗り越えるごとに疲労が増す。
三又山が近づいてくると、笹はなくなり稜線は狭くなる。この辺りは歩きやすく本来気持ちのよいところなんだろうが、疲れ果ててしまってそれを楽しむ余裕はすでにない。
何とか三又山に辿り着く頃になるとガスが掛かってきて、はっきりと見えていた池口岳も大きくボヤッとした輪郭を見せるだけだ。しかし、取り敢えずここまでは来られた、という安堵感が広がる。ここからは南に向かって行くことになるのだが、大きくドームが立ちはだかり、中ノ尾根山を望むことはできない。
ドームを越え、広い笹の斜面を中ノ尾根山へ最後の登りに掛かる。残雪が現れ始め、徐々に広がって行く。山頂近くになると黒木樹林の下は雪原となり、その中央あたりに中ノ尾根山の標識が並んでいた。
ここまで6時間半。けっこう苦労した分だけ、山頂に辿り着いたという喜びはひとしおのものがある。
山頂から南へ向かう斜面は徐々に笹が深くなる。下りだからまだいいようなものの、登りだとさぞつらいだろう。笹で見えない倒木に足を引っかけて何度も転ぶ。
標高点2214mとの鞍部からトラバース道が右に下りて行っているが、標高点を踏むことと黒山(2095m)へ続く南方稜線の様子を見るために標高点ピークに向かうが、笹は相当きつくなってくる。
2214mの標高点ピークには特に標識もなく、最高点ははっきりとしない。笹は相当深く、ここから黒山への稜線はずいぶん苦労しそうだ。
私は西の支尾根に乗り、しばらく下ると左側がガレ落ちたところへ出るが、見通しの利くそのガレからは目の前にドカリと座る黒沢山が印象的だった。この下りでも隠れた倒木で大きく転び、別の倒木で左大腿部を激しく打って力があまり入らなくなるという最後のオマケまで付いた。
それでも休憩小屋のある林道に降り立つと、先の林道歩きがまだ9㎞以上あるのだが、本当にホッとした。
白倉山林道から朝日山へ上がり、それから白倉尾根を縦走して三又山、中ノ尾根山そして標高点2214mから白倉山林道へ下りるというものです。ロングコースではっきりとした自信はありませんでしたが、エスケープルートもあるようでしたので挑んでみました。
【 日 付 】 2012年5月19日(土)
【 山 域 】 南アルプス深南部
【 メンバー 】 単 独
【 天 候 】 晴れのち曇り
【 ルート 】 白倉権現ゲート前駐車場(7:28)~白倉山林道黒沢橋先朝日登山口(8:00)~朝日山(9:15)~平森山(10:30)~白倉山(11:33)~三又山(13:16)~中ノ尾根山(13:59)~標高点2214m(14:28)~休憩所中ノ尾根山取付点(15:28)~白倉権現ゲート前駐車場(17:13)
初めは、営林署のあるところから地形図にある破線路を辿るつもりだったが、登り口らしきところは確認できたが標識もなく、それが単なる作業道なのか朝日山まで導いてくれるものなのか確信が持てなかったので、さらに1㎞以上林道を辿り、黒沢橋の先にある前回の下見の時に確認した朝日山登山口の標識のあるところから登ることにした。
登り始めると道は明瞭で広く、赤ペンキで太い木に矢印さえ描いてあるのだが、その乱暴さにちょっと違和感をおぼえた。案の定、道はどこからか崩壊工事現場へと導くものだった。登山道は途中から離れていったのか、辿った道は工事現場で終わっていた。
ただ、斜面はなんとか上に辿ることはできそうで尾根筋に向かって上がって行くと、はっきりとした道跡が右から上がってきていた。やはり、途中で正しい登山道から離れてしまったようだ。
作業道らしき道の分岐は幾本もあったが、かつての地形図にある破線路の道アトは見当たらなかったように思う。
朝日山の山頂近くなると、背丈はある笹の立ち枯れが目立ってくる。
そんな中に朝日山の山頂はあった。ここが最高点で標高点なのだが、標石があり「×」印となっている。この立ち枯れた笹がなくなると見晴らしの多少は利くすがすがしい山頂になるのではないか。
ここから白倉尾根を三又山へ向かって北東に向きを変えるのだが、ここら辺りはすでに笹は総枯れした後である。立ち枯れた笹を見ると、相当強烈な笹ヤブであったことがわかる。しかし、その笹も今やどこでも踏み倒しながら歩けちゃう状態でちょっと気分がよい。立ち枯れの笹がなくなれば、気持ちのよい森になることだろう。小鳥のさえずりもよく聞こえ、ホトトギスの声も響き渡る。
それが、平森山への道のりの半分も過ぎる頃になると徐々に笹が息を吹き返してきて、ところどころ非常に活発なところも見えるようになる。
平森山の山頂もそんな中にあり、まだまだ勢いがあるように見えるが、以前の写真と比べると徐々に笹枯れが進行しているようだ。
ここまで、3時間余り。ずいぶん疲れてきた。衰えてきたとはいえ、けっこうなヤブ漕ぎである。
ここからしばらくは、さらに笹も元気でイヤになる。枯れた笹は踏み倒して行けばよいが、ここら辺りになると頭を下げて薄いところを通してもらうという感じだ。しばらくすると右側の木々の薄いところから中ノ尾根山が眺められるところへ出る。まだまだ遙かに遠い。こんなに疲れてきて、辿り着けるのか全く自信がない。
悪戦苦闘しながらも少しずつ進んで行くと、笹の背丈がずいぶんと低くなってきた。さらに進むと下の林道からも眺められた見事な稜線の笹原地帯にでる。木々もまばらで立ち枯れたものが多い。回りの展望も利き、晴れ晴れとしたところだ。疲れた私は、ここらでゴロッとして回りの景色を楽しみながらゆっくりとしたい誘惑にかられる。本当に気持ちのよい笹原の別天地だ。簡単に来られるようなところなら、もっと多くの人たちが楽しみに来てもおかしくないだろう。しばらく行くと前方には池口岳、鶏冠山も見えてきた。
白倉山まであとわずかになると、徐々にまた笹が深くなり道アトもなく、倒木の中苦労させられた。その上平頂山でピークがどこかはっきりとは分からない。ここは、三角点もなく一番高そうなところの倒木にテープが巻いてあるので、そこで少し燃料補給休憩をした。本当にもうエネルギーの枯渇だ。
ここから三又山までは標高差400m 弱、距離を考えると1時間半くらいで行きたいところだが不安いっぱいだ。笹はヒザくらいまでのものだが、道アトはあったりなかったりで疲れる。ちょっと休憩しても上がった脈拍はちっとも下がらない。
黒木帯に入ると笹が芝生のように低くなってくるのだが、今度は倒木が次々と前をふさぐ。一本一本乗り越えるごとに疲労が増す。
三又山が近づいてくると、笹はなくなり稜線は狭くなる。この辺りは歩きやすく本来気持ちのよいところなんだろうが、疲れ果ててしまってそれを楽しむ余裕はすでにない。
何とか三又山に辿り着く頃になるとガスが掛かってきて、はっきりと見えていた池口岳も大きくボヤッとした輪郭を見せるだけだ。しかし、取り敢えずここまでは来られた、という安堵感が広がる。ここからは南に向かって行くことになるのだが、大きくドームが立ちはだかり、中ノ尾根山を望むことはできない。
ドームを越え、広い笹の斜面を中ノ尾根山へ最後の登りに掛かる。残雪が現れ始め、徐々に広がって行く。山頂近くになると黒木樹林の下は雪原となり、その中央あたりに中ノ尾根山の標識が並んでいた。
ここまで6時間半。けっこう苦労した分だけ、山頂に辿り着いたという喜びはひとしおのものがある。
山頂から南へ向かう斜面は徐々に笹が深くなる。下りだからまだいいようなものの、登りだとさぞつらいだろう。笹で見えない倒木に足を引っかけて何度も転ぶ。
標高点2214mとの鞍部からトラバース道が右に下りて行っているが、標高点を踏むことと黒山(2095m)へ続く南方稜線の様子を見るために標高点ピークに向かうが、笹は相当きつくなってくる。
2214mの標高点ピークには特に標識もなく、最高点ははっきりとしない。笹は相当深く、ここから黒山への稜線はずいぶん苦労しそうだ。
私は西の支尾根に乗り、しばらく下ると左側がガレ落ちたところへ出るが、見通しの利くそのガレからは目の前にドカリと座る黒沢山が印象的だった。この下りでも隠れた倒木で大きく転び、別の倒木で左大腿部を激しく打って力があまり入らなくなるという最後のオマケまで付いた。
それでも休憩小屋のある林道に降り立つと、先の林道歩きがまだ9㎞以上あるのだが、本当にホッとした。