快晴の聖岳東尾根

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fuusen touch
記事: 39
登録日時: 2011年11月03日(木) 21:40

快晴の聖岳東尾根

投稿記事 by fuusen touch »

【日付】2011年10月下旬
【山域】南アルプス南部
【メンバー】夫婦
【天候】連日の快晴
【ルート】聖岳東尾根を登高、奥聖に至る
 今年の夏は、悪沢岳と決めていた。それも大井川西俣を遡り、小西俣分岐で西小石尾根にとりついてダイレクトに山頂直下北カールに突き上げるのだ。永野敏夫さんの「南アルプス・深南部」によれば、西小石尾根は「比高1400mに及ぶ大らかな尾根で、…展望に恵まれ、高山植物を惜しみなく散りばめている。最近は登る人も稀で、南アルプスに残された優美な尾根のひとつである」とあり、ますます食指が動いた。身体馴らしに(というには結構きつかったが…)カンカン照りの加賀禅定道を歩き、体力もついた(ような気がした)。そこで最寄りの事業所である二軒小屋ロッヂに問い合わせた。大井川西俣方面は全く情報がないという。ウーン、これはもう行くしかない、2600m付近にハイマツ漕ぎがあるようだが、まあなんとかなるだろう。
 ところが…行けなかった、というか行かなかった。アレコレの私用もあったが、どうも予定した時期の天候がことごとく不安定だったのだ。結局今年の盛夏は、白山の石徹白道を歩いたくらいで終わってしまった。それはそれで天気もよく、楽しませてもらったのだが、それでもなんとなく不全感が残った。
 そこで貯め置いた夏休みを10月末に一気に吐き出すことにした。南アルプスの借りは南アルプスで返すことにして、南アの人気あるバリルート聖岳東尾根に向かった。ここは本来冬道で使われていたルートなので、ネット情報もほとんどが正月と春山登山で占められていた。それでも少数の無雪期登山の記録があり、行ってみるとルート上の低い岩陰にペンキマークがあったので、結構暖候期にも登られているのだろう。さて10月下旬のこの時期、実は天気予報は冴えなかった。しかしその手は食わない、実際には連日の快晴で、思いがけず静かな尾根歩きを満喫できたのだった。展望が広がるのは2600mを超えた白蓬ノ頭から。ここから眺める赤石は、前聖からみるより数段大きく、この圧倒的な量感は、その後の尾根歩きを通じて続いた。「嗚呼、この至福の刻が過ぎ去るのが惜しい…!」と思えばこそなのか、それともただ単に鈍足なだけなのか、この尾根上に2泊もしてしまった。秋の日は釣瓶落としとは言うものの、まだ昼さがりの午後1時過ぎ、尾根上ハイマツが途切れた小さな裸地にさっそく予定どうりの緊急ビバーク、持ち上げてきた60度の花酒、どなんを昼日中から傾け、大岩に座り込んで、飽きることなく赤石を眺める。アア、コレダカラ止メラレンワ…。
飲酒者と赤石岳
飲酒者と赤石岳
 すっかり酔っぱらった頃、赤石も赤くなった。その右に悪沢が悪そうな顔をだしてやっぱり赤くなっている。夕暮れの富士山が、ここでは笊ヶ岳と布引山に脇を固められてピンクに染まっていた。振り返ると上河内岳はすっかり闇のなかに黒い巨体を沈め、その上には照り映えが踊っているのだった。
残照を浴びる上河内岳
残照を浴びる上河内岳
それから夜がきた。尾根上の広い空に天の川が広がり、しかしそれをみる間もなく松ヤニの香りのなかで眠りに落ちた。そうして結局寒さを感じることもなく、無事朝をむかえることができたのだった。
朝日を浴びるテン場
朝日を浴びるテン場
 さて翌日も森林限界を超えた尾根歩きが続く。東聖、2880峰を過ぎ、目前に奥聖が迫ってくると、このルートの核心部だ。冬季はナイフリッジを直登することもあるというが、通常左に回り込んで、ガレの上縁、ハイマツとの境目をトラバースする。それから草つきのルンゼ様溝地をハイマツをつかんでよじ登り、左から上がってくる尾根のテラスに乗ると、後は右へ道なりに急登して奥聖に至るというわけ。このあたりについては、トラバースに注意せよとの情報が多かった。
危ないとおもったらハイマツに潜れというアドバイスもあったくらいだ。ところがここ1~2年トラバースは簡単だが、むしろルンゼの登攀が要注意という指摘が増えている。そこで実際歩いた感想だけど、ルンゼの登攀は何の苦もなかった。逆にトラバースはそれなりに急で、ソコココに広がるザレを通過しなければならず、いささか緊張を強いられた。
コース核心部。中央が奥聖。後方に前聖
コース核心部。中央が奥聖。後方に前聖
 しかし今おもいだしても一番緊張させられたのは、このコースの最初、登り口(1150m)から主尾根への取りつき点(1750m)までの急登だった。ルートが細くて落ち葉に埋もれ、見失いやすい。ペンキマークがあるにはあるが、頻度ムラがあってアテにならない。一歩はずすと踏まれていない地面はもろく、結局最後の比高50mを、わずかな距離だからと強引によじ登った。これが失敗だった。たちまち崖にはばまれ、足元の踏ん張りもきかないまま、進退きわまった。いっしょに行った妻は3回宙づりになったという。結局なんとか稜線にたどり着いたのだが、こういう判断ミスはアルプスのバリルートだけではない。鈴鹿でも起こり得ることだ。ココロしなければ!
 とはいえ昼前にたどりついた奥聖は、10月末だというのに風もなく暖かく、ここまでくると中央・北アルプスが望めるようになった。御嶽と乗鞍の間には遥か両白山系も視認できた。ここからは一般ルート、のんびり聖平へ。ここまで誰一人会わなかったのに、聖平冬季小屋は人でいっぱいだった。件のピーカン天気は翌日林道に下るまで続いたが、林道で一夜の幕を張ると翌朝は小雨になった。ちょうどグミの木ダイラでもパラソルが開いたその日曜日、カッパを着てふたりでトボトボ林道を下った。
 さてとにかく人けのない爽快なこのコース、機会があれば一度歩いてみる値打ちはあるようにおもいます。しかしそれにしても気になっているのは、悪沢岳の西小石尾根です。来夏本当に歩けるのか、自信があるわけでもありません。ここはひとつ元気のある誰かさんに初登を譲ります。きっといいコースです[オソラク…タブン]。参考までに先年蝙蝠尾根から撮った悪沢北面の偵察写真を添付します。この向かって左側の尾根を登り、正面、新蛇抜沢源頭部のガレを越えてハイマツ帯にとりつくようです。レポ待ってまーす。
悪沢岳北面。蝙蝠尾根四郎作沢ノ頭から
悪沢岳北面。蝙蝠尾根四郎作沢ノ頭から
たんぽぽ
記事: 709
登録日時: 2011年2月20日(日) 11:54

Re: 快晴の聖岳東尾根

投稿記事 by たんぽぽ »

fuusen touchさん、はじめまして。
私、たんぽぽと申します。

 そこで貯め置いた夏休みを10月末に一気に吐き出すことにした。南アルプスの借りは南アルプスで返すことにして、南アの人気あるバリルート聖岳東尾根に向かった。
椹島から奥聖までのびるこの美しい尾根を赤石方面から3ヶ月前に眺めておりました。
残念ながら自分の力では到底かなう相手ではないと思っております。

展望が広がるのは2600mを超えた白蓬ノ頭から。ここから眺める赤石は、前聖からみるより数段大きく、この圧倒的な量感は、その後の尾根歩きを通じて続いた。
すばらしい光景を独り占めですね。

「嗚呼、この至福の刻が過ぎ去るのが惜しい…!」と思えばこそなのか、それともただ単に鈍足なだけなのか、この尾根上に2泊もしてしまった。
ナント、贅沢な!
10月とはいえ水はいったい何リットル担ぎ上げられたのでしょう。
私の場合はこの辺の体力がネックとなります。

秋の日は釣瓶落としとは言うものの、まだ昼さがりの午後1時過ぎ、尾根上ハイマツが途切れた小さな裸地にさっそく予定どうりの緊急ビバーク、持ち上げてきた60度の花酒、どなんを昼日中から傾け、大岩に座り込んで、飽きることなく赤石を眺める。アア、コレダカラ止メラレンワ…。
アルコールもかなり担ぎ上げられたようですね、そりゃあ止められんでしょう。

 さて翌日も森林限界を超えた尾根歩きが続く。東聖、2880峰を過ぎ、目前に奥聖が迫ってくると、このルートの核心部だ。
奥聖の壁はどんなふうにクリアするのでしょうか。

そこで実際歩いた感想だけど、ルンゼの登攀は何の苦もなかった。逆にトラバースはそれなりに急で、ソコココに広がるザレを通過しなければならず、いささか緊張を強いられた。
いささかというのがかなり問題ですね。

ここまで誰一人会わなかったのに、聖平冬季小屋は人でいっぱいだった。
もう小屋の営業は終了でしょうから、冬季小屋は大賑わいでしょうね。

 さてとにかく人けのない爽快なこのコース、機会があれば一度歩いてみる値打ちはあるようにおもいます。
体力があれば行ってみたいのだけれど・・・

しかしそれにしても気になっているのは、悪沢岳の西小石尾根です。来夏本当に歩けるのか、自信があるわけでもありません。ここはひとつ元気のある誰かさんに初登を譲ります。きっといいコースです[オソラク…タブン]。
ココにはハイマツ漕ぎの好きなヘンジンもおりますので期待できますよ。
百間平のハイマツ漕ぎでカメラを奪われたばかりなので、私は当分の間は遠慮しときます。
アバター
山日和
記事: 3585
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 快晴の聖岳東尾根

投稿記事 by 山日和 »

fuusen touchさん、こんばんは。
GWに大門山でお会いしたおふたりですよね。(^^)

 そこで貯め置いた夏休みを10月末に一気に吐き出すことにした。南アルプスの借りは南アルプスで返すことにして、南アの人気あるバリルート聖岳東尾根に向かった。ここは本来冬道で使われていたルートなので、ネット情報もほとんどが正月と春山登山で占められていた。それでも少数の無雪期登山の記録があり、行ってみるとルート上の低い岩陰にペンキマークがあったので、結構暖候期にも登られているのだろう。

ここは去年だったかのヤマケイに載っていたので興味持ってました。普通に歩ける尾根みたいですね。

「嗚呼、この至福の刻が過ぎ去るのが惜しい…!」と思えばこそなのか、それともただ単に鈍足なだけなのか、この尾根上に2泊もしてしまった。

大門の時もそうでしたが、テン泊を満喫しておられますね~。

秋の日は釣瓶落としとは言うものの、まだ昼さがりの午後1時過ぎ、尾根上ハイマツが途切れた小さな裸地にさっそく予定どうりの緊急ビバーク、持ち上げてきた60度の花酒、どなんを昼日中から傾け、大岩に座り込んで、飽きることなく赤石を眺める。アア、コレダカラ止メラレンワ…。

「予定通りの緊急ビバーク」って・・・(^_^;)
しかし60度の酒を昼間から嗜まれるとは、なかなかの酒豪なんですねえ。(^^ゞ

すっかり酔っぱらった頃、赤石も赤くなった。その右に悪沢が悪そうな顔をだしてやっぱり赤くなっている。夕暮れの富士山が、ここでは笊ヶ岳と布引山に脇を固められてピンクに染まっていた。振り返ると上河内岳はすっかり闇のなかに黒い巨体を沈め、その上には照り映えが踊っているのだった。

いいなあ~。

 さて翌日も森林限界を超えた尾根歩きが続く。東聖、2880峰を過ぎ、目前に奥聖が迫ってくると、このルートの核心部だ。冬季はナイフリッジを直登することもあるというが、通常左に回り込んで、ガレの上縁、ハイマツとの境目をトラバースする。それから草つきのルンゼ様溝地をハイマツをつかんでよじ登り、左から上がってくる尾根のテラスに乗ると、後は右へ道なりに急登して奥聖に至るというわけ。このあたりについては、トラバースに注意せよとの情報が多かった。

ちょっと面白そうなところもあるんですね。ルートファインディングは必要なんでしょうか?

 しかし今おもいだしても一番緊張させられたのは、このコースの最初、登り口(1150m)から主尾根への取りつき点(1750m)までの急登だった。ルートが細くて落ち葉に埋もれ、見失いやすい。ペンキマークがあるにはあるが、頻度ムラがあってアテにならない。一歩はずすと踏まれていない地面はもろく、結局最後の比高50mを、わずかな距離だからと強引によじ登った。これが失敗だった。たちまち崖にはばまれ、足元の踏ん張りもきかないまま、進退きわまった。いっしょに行った妻は3回宙づりになったという。結局なんとか稜線にたどり着いたのだが、こういう判断ミスはアルプスのバリルートだけではない。鈴鹿でも起こり得ることだ。ココロしなければ!

これは意外ですね。尾根がはっきり形になる前の方が難しい感じですね。しかし「宙吊り」ってどんな状態だったんですか?

 ここからは一般ルート、のんびり聖平へ。ここまで誰一人会わなかったのに、聖平冬季小屋は人でいっぱいだった。

昔ならこの季節の聖なんて無人だったと思いますが、時代は変わりました。

 さてとにかく人けのない爽快なこのコース、機会があれば一度歩いてみる値打ちはあるようにおもいます。しかしそれにしても気になっているのは、悪沢岳の西小石尾根です。来夏本当に歩けるのか、自信があるわけでもありません。ここはひとつ元気のある誰かさんに初登を譲ります。きっといいコースです[オソラク…タブン]。参考までに先年蝙蝠尾根から撮った悪沢北面の偵察写真を添付します。この向かって左側の尾根を登り、正面、新蛇抜沢源頭部のガレを越えてハイマツ帯にとりつくようです。レポ待ってまーす。

いや、行く気がムラムラと湧いてきました。って、聖の東尾根の方ですよ。(^^ゞ
西小石尾根はたんぽぽさんにでもお任せしましょう。

                               山日和
biwaco
記事: 1423
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

Re: 快晴の聖岳東尾根

投稿記事 by biwaco »

おやおや、風船さんじゃありませんか(^O^)/
ご無沙汰です。
ヤブへのレポは初めて? だったかなあ…
今年の1,2月、雪の鈴鹿で偶然の連続バッタリで驚きでしたね。

今回は南アの話題。
まあまあ、とんでもないルートをお楽しみですなあ…。
ヤブにはこんなところを棲みかや遊び場にしているヘンタイ人がおりますので、お相手は任せますね。(もうレス付いてますけど…)

聖岳はこの夏、アテにしていたんです。と言っても、点線の東尾根なんかじゃないですよ。逆の西からのつもり。ところが台風12号で易老渡への林道が通行止め。やむなく、標的変更でした。

こんなの読むと来年は南アの虜になりそう。
T氏の赤石百間平レポも思い出してしまいました。

とはいえ、この老体で歩ける道は限られるわけで、身の程わきまえながら楽しもうかなあ…なんて思っております。

大きなリュックを背に可愛らしい夫人と歩く髭の山仙人…
なんともほほえましいお二人さんの姿が甦ってきました。

西小石尾根は爺には無理でも、どこかの雪原で出会えたらうれしいなあ~(^O^)/
 

            ~biwaco
六右衛門(YaS)
記事: 159
登録日時: 2011年5月11日(水) 20:34
お住まい: 大阪府三島郡島本町山崎
連絡する:

Re: 快晴の聖岳東尾根

投稿記事 by 六右衛門(YaS) »

fuusen touchさん こんばんは。はじめまして六右衛門と申します。

 南アルプスの借りは南アルプスで返すことにして、南アの人気あるバリルート聖岳東尾根に向かった。ここは本来冬道で使われていたルートなので、ネット情報もほとんどが正月と春山登山で占められていた。それでも少数の無雪期登山の記録があり、行ってみるとルート上の低い岩陰にペンキマークがあったので、結構暖候期にも登られているのだろう。

私の古〜いアルペンガイドに聖岳東尾根は破線で載ってました。そのほかに鳥小屋尾根も。その頃のペンキが残っているのでしょうか?

秋の日は釣瓶落としとは言うものの、まだ昼さがりの午後1時過ぎ、尾根上ハイマツが途切れた小さな裸地にさっそく予定どうりの緊急ビバーク、持ち上げてきた60度の花酒、どなんを昼日中から傾け、大岩に座り込んで、飽きることなく赤石を眺める。アア、コレダカラ止メラレンワ…。

わたくしめの場合はウィスキーですが、ひとつ言えることは山では度数の高い酒ほどうまい気がします。(そのほうがかさばらないし)それにしても少し角度の変わった赤石岳が素晴らしい!

たちまち崖にはばまれ、足元の踏ん張りもきかないまま、進退きわまった。いっしょに行った妻は3回宙づりになったという。

これは木か何かにぶら下がった?(奥様は元体操選手?)

 さてとにかく人けのない爽快なこのコース、機会があれば一度歩いてみる値打ちはあるようにおもいます。しかしそれにしても気になっているのは、悪沢岳の西小石尾根です。来夏本当に歩けるのか、自信があるわけでもありません。ここはひとつ元気のある誰かさんに初登を譲ります。

いやはやいずれにしても豪胆でスケールの大きいこと。ラベルが違います。(加賀禅定道が練習ですもんね〜。)奥様もご一緒でひたすら羨ましい。素晴らしいレポートありがとうございました。

            六右衛門
アバター
わりばし
記事: 1768
登録日時: 2011年2月20日(日) 16:55
お住まい: 三重県津市

Re: 快晴の聖岳東尾根

投稿記事 by わりばし »

はじめまして、わりばしです。

南アは私の一番好きな山です。

最近南アの風情を追いかけて台高に顔を出しています。


 そこで貯め置いた夏休みを10月末に一気に吐き出すことにした。南アルプスの借りは南アルプスで返すことにして、南アの人気あるバリルート聖岳東尾根に向かった。ここは本来冬道で使われていたルートなので、ネット情報もほとんどが正月と春山登山で占められていた。それでも少数の無雪期登山の記録があり、行ってみるとルート上の低い岩陰にペンキマークがあったので、結構暖候期にも登られているのだろう。

昭和56年版のエアリアマップにある点線ルートですね。

当時は下部の伐採が終わった後だったのでてっぽうせき橋から出会所小屋をすぎて伐採地までは実線になっています。

私も気になっていたルートです。


さて10月下旬のこの時期、実は天気予報は冴えなかった。しかしその手は食わない、実際には連日の快晴で、思いがけず静かな尾根歩きを満喫できたのだった。展望が広がるのは2600mを超えた白蓬ノ頭から。ここから眺める赤石は、前聖からみるより数段大きく、この圧倒的な量感は、その後の尾根歩きを通じて続いた。「嗚呼、この至福の刻が過ぎ去るのが惜しい…!」と思えばこそなのか、それともただ単に鈍足なだけなのか、この尾根上に2泊もしてしまった。

すばらしい。

赤石と聖の存在感は南アでも別格ですね。

晴天に恵まれた2泊とはうらやましい。


秋の日は釣瓶落としとは言うものの、まだ昼さがりの午後1時過ぎ、尾根上ハイマツが途切れた小さな裸地にさっそく予定どうりの緊急ビバーク、持ち上げてきた60度の花酒、どなんを昼日中から傾け、大岩に座り込んで、飽きることなく赤石を眺める。アア、コレダカラ止メラレンワ…。

私にとって理想的な山登りですね。

 すっかり酔っぱらった頃、赤石も赤くなった。その右に悪沢が悪そうな顔をだしてやっぱり赤くなっている。夕暮れの富士山が、ここでは笊ヶ岳と布引山に脇を固められてピンクに染まっていた。振り返ると上河内岳はすっかり闇のなかに黒い巨体を沈め、その上には照り映えが踊っているのだった。

南アからの雄大な富士山が目に浮かびます。

 さてとにかく人けのない爽快なこのコース、機会があれば一度歩いてみる値打ちはあるようにおもいます。しかしそれにしても気になっているのは、悪沢岳の西小石尾根です。来夏本当に歩けるのか、自信があるわけでもありません。ここはひとつ元気のある誰かさんに初登を譲ります。きっといいコースです[オソラク…タブン]。

西小石尾根は、私のエアリアマップでは点線で描かれているルートですね。

すばらしい山旅報告をありがとうございました。

私も来年の夏は原点に返って南アルプスに行くことにします。

                                                      わりばし
fuusen touch
記事: 39
登録日時: 2011年11月03日(木) 21:40

Re: 快晴の聖岳東尾根

投稿記事 by fuusen touch »

Re: 快晴の聖岳東尾根
 たんぽぽさん、おたよりありがとうございます。

椹島から奥聖までのびるこの美しい尾根を赤石方面から3ヶ月前に眺めておりました。
残念ながら自分の力では到底かなう相手ではないと思っております。

 いやいや、そんなことないですよ。ルートさえはずさなかったら、たぶんバリエーション・ルートのなかでは安全なほうなのではないでしょうか。登る前、椹島のテン場でごいっしょした方から 「ホー、東尾根ですか、スゴイですね」といわれましたが、その方は聖沢コースを3時間(コースタイム5時間弱)で下ってきたといういかにも山慣れた方だったので、内心ヒビリました。でも南 アルプスの楽しさがキラキラ輝いているようなこの尾根は、苦労を差し引いても余るあるとおもうので、機会があったらたんぽぽさんもぜひ行ってみてください。

ナント、贅沢な!
10月とはいえ水はいったい何リットル担ぎ上げられたのでしょう。
私の場合はこの辺の体力がネックとなります。

 そう、この水が問題ですね。秋ということもあるのでしょうが、途中水はまったくありませんでした。登り口でひとり6Lを持ちあげましたが、結局水がある聖平の手前20分のところで最後の一 滴を飲み干しました。でもこの季節だからこうでしたが、盛夏ならこうはいきませんねえ。鈍足→目的地にとどかない→水の持ち込みを増やす→ますますとどかない→テントをもちこむ→ま  すますますますとどかない、という悪無限はなかなか難しい。でも…たしかに長い尾根ですが、冬の御池岳のほうが遠いような気もします。



アルコールもかなり担ぎ上げられたようですね、そりゃあ止められんでしょう。
 山ではどうしてもアルコール度が高いモノを担ぎ上げることになりますが、深夜に突然水筒に穴があいて大騒ぎしたことがあります。アルコール度が高いとプラティパスは腐食するんでしょ
うか?今回はそんな煩わしい問題もなく、ハイマツの香りを嗅ぎながら、山といっしょにピンクに染まりました。

 奥聖の壁はどんなふうにクリアするのでしょうか。
  そこが問題です。直登しようとすると、両側が切れ落ちたナイフリッヂを、それも45゜くらいの急傾斜であがらないといけないので、命がいくつあってもたりません。そこで左側にまわりこんでガレの上縁をトラバースするのですが、……でもわりと急です。
コース核心部のトラバース。ね、けっこう急でしょ
コース核心部のトラバース。ね、けっこう急でしょ
IMG_1466東尾根.jpg (86.35 KiB) 閲覧された回数 5758 回
いささかというのがかなり問題ですね。
  ナマイキ言いました。スイマセン、ほんとは結構こわかったです。

ココにはハイマツ漕ぎの好きなヘンジンもおりますので期待できますよ。
 期待してます。

記事: 167
fuusen touch
記事: 39
登録日時: 2011年11月03日(木) 21:40

Re: 快晴の聖岳東尾根

投稿記事 by fuusen touch »

Re: 快晴の聖岳東尾根
山日和さん、お便りありがとうございます。
ネット上で、山日和さんの山行記録を楽しませてもらっていました。
ここは去年だったかのヤマケイに載っていたので興味持ってました。普通に歩ける尾根みたいですね。
 ヤマケイで思い出したんですが、たんぽぽさんへの返信で添付した「恐怖のトラバース」写真。全く同じアングルの写真がそのヤマケイ2010.11月号に載ってました。偶然ですが、全く同じ 場所から同じ方向で撮っています。モデルの位置もピッタシ同じです。同じ場所なのにヤマケイのモデル(トレイルランナーさんらしい)はスタスタ歩き、我が登山隊は腰を曲げてヘロヘロで  す。ヤマケイの写真だと「僕も行けそうやん」とおもってしまいますが、我が添付写真をみると「やっぱりやめとこう」という人も多いのではないでしょうか。心なしか斜面の角度にも差があるよ うにみえます。

大門の時もそうでしたが、テン泊を満喫しておられますね~。
 さ来月に還暦を控えて、もうアルプスだろうが、鈴鹿だろうが、どこでもテン泊ですねえ。それ以上無理をすると腰がぬけます。今度の冬はザックいっぱいダウンジャケットを持ち込んで、あ  ちこちにテントを立てることになるでしょうね。

「予定通りの緊急ビバーク」って・・・(^_^;)
しかし60度の酒を昼間から嗜まれるとは、なかなかの酒豪なんですねえ。(^^ゞ

 いやいや、とんでもないです。しかしお酒がすすむような静かな夜でした。松ヤニでまっ茶色になった手のひらでコップをつかみ、杯を重ねました。近くでホシガラスが営巣していて、朝はに ぎやかでした。
テン場から赤石岳。左に百間平、右悪沢岳
テン場から赤石岳。左に百間平、右悪沢岳
ちょっと面白そうなところもあるんですね。ルートファインディングは必要なんでしょうか?
 このあたりペンキマークが結構あり、あるかなきかの踏み跡が続いているので、自然に導かれるような感じでした。

昔ならこの季節の聖なんて無人だったと思いますが、時代は変わりました。
 冬季小屋にはワカモノがたくさんいて、外国からの客人もいました。国際色豊かな聖平でした。 
 
いや、行く気がムラムラと湧いてきました。って、聖の東尾根の方ですよ。(^^ゞ
西小石尾根はたんぽぽさんにでもお任せしましょう。

 いえいえ、たんぽぽさんに遠慮せず、ぜひ西小石尾根もどうぞ。
                               
fuusen touch
記事: 39
登録日時: 2011年11月03日(木) 21:40

Re: 快晴の聖岳東尾根

投稿記事 by fuusen touch »

おやおや、風船さんじゃありませんか(^O^)/
ご無沙汰です。
ヤブへのレポは初めて? だったかなあ…
今年の1,2月、雪の鈴鹿で偶然の連続バッタリで驚きでしたね。

 biwacoさん、ご無沙汰してます。今回初めてレポしました。大苦労でした。特に画像の添付は何度やっても頭に入りません。妻子に頭ごなしに叱られても、ピンとこないものはどうしようもあ りません。いっそもう少し科学が進んで、画像添付は糊で添付できるようになれば気楽なのですが…。それにくわえて写真をビッと大きくするソフトも使いこなさねばなりません。いやもう大  変です。

今回は南アの話題。
まあまあ、とんでもないルートをお楽しみですなあ…。
ヤブにはこんなところを棲みかや遊び場にしているヘンタイ人がおりますので、お相手は任せますね。(もうレス付いてますけど…)

 「とんでもないルート」というけれど、biwacoさんはこの夏よくまあ岩間の噴泉塔になんかいきましたねえ。きくところではコースはズタズタに崩れて、それこそとんでもないルートだというで  はありませんか。でもまあ、そんな所に行くのはヘンジンばかりでしょうから、それはそれで楽しい時間になったのかもしれませんね。我々はちょうど同じ頃加賀禅定道を歩いていました。  花はいっぱいあったけど、ボーとなるほど暑い日々でした。ところがテントを張っているうちに時は過ぎ、いつのまにか台風が近づいてきており、あわてて逃げたのを覚えています。結局北  陸にも近畿にもあまり影響がなかったので印象薄いですが、これが6号台風でこれも南アには大きなダメージを与えたみたいですね。

聖岳はこの夏、アテにしていたんです。と言っても、点線の東尾根なんかじゃないですよ。逆の西からのつもり。ところが台風12号で易老渡への林道が通行止め。やむなく、標的変更でした。

こんなの読むと来年は南アの虜になりそう。
T氏の赤石百間平レポも思い出してしまいました。

 今年は残念でしたね。来年はひとつ虜になってください。そんなbiwacoさんに、白蓬ノ頭からの赤石岳を送ります。
白蓬ノ頭より赤石岳。左、百閒平には誰かさんのカメラが眠っている
白蓬ノ頭より赤石岳。左、百閒平には誰かさんのカメラが眠っている
 ついでに夕陽に染まりつつある悪沢も。
染まる悪沢岳
染まる悪沢岳
 とはいえ、この老体で歩ける道は限られるわけで、身の程わきまえながら楽しもうかなあ…なんて思っております。

大きなリュックを背に可愛らしい夫人と歩く髭の山仙人…
なんともほほえましいお二人さんの姿が甦ってきました。

西小石尾根は爺には無理でも、どこかの雪原で出会えたらうれしいなあ~(^O^)/ 

 今度の冬は還暦を過ぎていますので、まあゆっくりゆっくり鈴鹿や奥美濃をめざします。どこかで会えるといいですね。
            
fuusen touch
記事: 39
登録日時: 2011年11月03日(木) 21:40

Re: 快晴の聖岳東尾根

投稿記事 by fuusen touch »

 六右衛門さん、はじめまして。おたよりありがとうございます。

私の古〜いアルペンガイドに聖岳東尾根は破線で載ってました。そのほかに鳥小屋尾根も。その頃のペンキが残っているのでしょうか?
 そうですね、破線の山旅ですね。結構よく踏まれてはいたけど、苔むした南アの森では、赤ペンキすらも風雪にさらされた風格を漂わせていました。それから鳥小屋尾根という言葉は、60年代の香ですね。といってもその頃のことは知りませんが……。確か水場なし、急登一辺倒の恐ろしい尾根ではないでしょうか。茶臼岳を巻いて稜線にでるんだとおもいます。南アルプスも変わってきて、どのシーズンも登山者が絶えませんが、鳥小屋尾根なんかはもう人の姿もないのでしょうね。

わたくしめの場合はウィスキーですが、ひとつ言えることは山では度数の高い酒ほどうまい気がします。(そのほうがかさばらないし)それにしても少し角度の変わった赤石岳が素晴らしい!

 たしかに地表がせりあがったその先っぽの森に埋もれて飲む酒は、度数の高いのが似合うかもしれませんねえ。
東聖の稜線
東聖の稜線
これは木か何かにぶら下がった?(奥様は元体操選手?)
 つかまった木は脆くも折れ、足を乗せた岩は崩れて……。焦りましたね。ソーナン、ソーナンという信号が頭の中を駆け巡るのですが、降り注ぐお昼前の平和そうな日差しが、なんだか別の 世界のように感じられて……、自分がいる遭難寸前という「今」が現実感を失ったようでした。カンダタの後を追ってクモの糸にしがみつく人間たちのような状況だったとおもいます。

いやはやいずれにしても豪胆でスケールの大きいこと。ラベルが違います。(加賀禅定道が練習ですもんね〜。)奥様もご一緒でひたすら羨ましい。素晴らしいレポートありがとうございました。
 いやいや、豪胆は舌先だけです。加賀禅定道は秋にも行きましたが、帰りの楽々新道でヘトヘト、しかも途中で陽が暮れました。でも「ラベル」は違いませんよ。
 またどこかでお会いする日を楽しみにしています。
fuusen touch
記事: 39
登録日時: 2011年11月03日(木) 21:40

Re: 快晴の聖岳東尾根

投稿記事 by fuusen touch »

 わりばしさん、はじめまして。おたよりありがとうございます。慣れない返信作業にとまどってすっかり遅くなってしまいました。

南アは私の一番好きな山です。

最近南アの風情を追いかけて台高に顔を出しています。

 そうですか、南アが一番好き。私も全く同じ気持ちです。台高ですか…私は冬に薊岳に行ったのと赤ゾレ山の北東尾根や地蔵谷を歩いたことくらいしかありません。木々が葉を落としたら、 行ってみたいものです。

昭和56年版のエアリアマップにある点線ルートですね。

当時は下部の伐採が終わった後だったのでてっぽうせき橋から出会所小屋をすぎて伐採地までは実線になっています。

私も気になっていたルートです。

 我が登山隊は、巡視路を使って直接に稜線をめざしましたが、下山時出会所小屋跡を通過したとき、こっちから上がったほうがルートがしっかりしていたのではないかという印象をもちまし  た。

すばらしい。

赤石と聖の存在感は南アでも別格ですね。

晴天に恵まれた2泊とはうらやましい。

 そう、年がいなく浮かれましたね。椹島までの長い林道歩きも、赤の発色が悪かった今年の紅葉も、せっかく登った春山が黄砂でかすんでいて中国を恨んだことも、全て許すことになりまし た。たぶん……

南アからの雄大な富士山が目に浮かびます。
 富士山に登ろうとはあまりおもいませんが、南アからみる富士山にはやはり目がゆきます。テン場からは富士山の右手に朝日が昇りました。
富士山の右手、布引山から朝日が昇った
富士山の右手、布引山から朝日が昇った
西小石尾根は、私のエアリアマップでは点線で描かれているルートですね。

すばらしい山旅報告をありがとうございました。

私も来年の夏は原点に返って南アルプスに行くことにします。

 西小石尾根が点線で描かれているエアリアマップは、相当昔のものですねえ。来年の夏、南アのどこかで会うかもしれませんね。楽しみにしています。


記事: 154
登録日時: 2011年2月20日(日) 16:55
お住まい: 三重県津市
緑水
記事: 749
登録日時: 2011年3月14日(月) 02:52

Re: 快晴の聖岳東尾根

投稿記事 by 緑水 »

fuusen touchさん こんにちわ、絵のヒゲのお顔が好いですね。ついでに文字も読ませてもらいましたワン。
緑ちゃんのマップは1989年、主要な一般ルートは歩いたんですけど、こんなバリエーションのコースもおもいもよりませんでした。

[quote="fuusen touch【メンバー】夫婦
【ルート】聖岳東尾根を登高、奥聖に至る
 今年の夏は、悪沢岳と決めていた。それも大井川西俣を遡り、小西俣分岐で西小石尾根にとりついてダイレクトに山頂直下北カールに突き上げるのだ。永野敏夫さんの「南アルプス・深南部」によれば、西小石尾根は「比高1400mに及ぶ大らかな尾根で、…展望に恵まれ、高山植物を惜しみなく散りばめている。
ヨメハンがいるからできる仕事なんですよね、一人でもやれますか。花の時期に又行かれるのですか。
展望が広がるのは2600mを超えた白蓬ノ頭から。ここから眺める赤石は、前聖からみるより数段大きく、この圧倒的な量感は、その後の尾根歩きを通じて続いた。「嗚呼、この至福の刻が過ぎ去るのが惜しい…!」と思えばこそなのか、それともただ単に鈍足なだけなのか、この尾根上に2泊もしてしまった。秋の日は釣瓶落としとは言うものの、まだ昼さがりの午後1時過ぎ、尾根上ハイマツが途切れた小さな裸地にさっそく予定どうりの緊急ビバーク、持ち上げてきた60度の花酒、どなんを昼日中から傾け、大岩に座り込んで、飽きることなく赤石を眺める。アア、コレダカラ止メラレンワ…。
素晴らしいなあ、こんな気分になれるのもソコソコの歳が来て、マア急ぐこともないワイフとマッタリが好いなあ。
若ければ体力があればガツガツ歩くだけだモンナア。負け惜しみだけどサ

そこで実際歩いた感想だけど、ルンゼの登攀は何の苦もなかった。逆にトラバースはそれなりに急で、ソコココに広がるザレを通過しなければならず、いささか緊張を強いられた。
ヤナ傾斜のザレだなあ、ヨメハンは怖がりもせず大きなザック背負いながら、頼りに成りますなあ。
一番緊張させられたのは、このコースの最初、登り口(1150m)から主尾根への取りつき点(1750m)までの急登だった。結局最後の比高50mを、わずかな距離だからと強引によじ登った。いっしょに行った妻は3回宙づりになったという。結局なんとか稜線にたどり着いたのだが、こういう判断ミスはアルプスのバリルートだけではない。鈴鹿でも起こり得ることだ。ココロしなければ!
 

そうですよね、危険はスグ隣にいますもんえ。気をつきすぎて丁度エエ頃だ、若い時はできたは捨てましょうだね。
気になっているのは、悪沢岳の西小石尾根です。正面、新蛇抜沢源頭部のガレを越えてハイマツ帯にとりつくようです。レポ待ってまーす。
ココも破線ルートになっていますね、マップ見てるとオモシロいなあ。
こんな所歩けるんだからスゴイお方だな。


[attachment=0]富士.jpg[/attachment]

頑張ってくらさい、頑張れる間にね。刺激になりましたです。

                             緑水
添付ファイル
● 深南部・朝日岳からみた富士山、こんなの読むと行たくんるよな
● 深南部・朝日岳からみた富士山、こんなの読むと行たくんるよな
fuusen touch
記事: 39
登録日時: 2011年11月03日(木) 21:40

Re: 快晴の聖岳東尾根

投稿記事 by fuusen touch »

Re: 快晴の聖岳東尾根
by 緑水 » 2011年11月11日(金) 10:13

 緑水さん、こんばんわ。おたよりをいただきありがとうございます。

ヨメハンがいるからできる仕事なんですよね、一人でもやれますか。花の時期に又行かれるのですか。
 たぶん腰が抜けるとおもうので、ひとりではよー行けません。うちの家の近くに阿武山という281mの小山があり、その中腹にある職場までひとりで通いますが、それだけでもこの頃は切な い吐息がでます。やっぱ高山はいいよなあ、急斜面はどうせゆっくりしか歩けないから。テントと重い水が入っているとさらによい、もっともっと早くに緊急ビバーグ態勢に入れるから……、な どというような後ろ向きの計略を立てる年齢になりました。 

素晴らしいなあ、こんな気分になれるのもソコソコの歳が来て、マア急ぐこともないワイフとマッタリが好いなあ。
若ければ体力があればガツガツ歩くだけだモンナア。負け惜しみだけどサ

 たしかに急がず、マッタリに浸るようになったんだけど、そのいっぽうで突然ムラッケにとりつかれることが、いまだにあるんですよね。泉谷しげるの往年のはやり唄「春のからっ風」、その歌 詞に「だれが呼ぶ声に、こたえるものか、望む気持ちとうらはら……」というのがありますが、マッタリテント泊山行をしていると、不意打ちのように≪正面突破でこのルートを踏破してみたい  ≫、とかいう気持ちにとりつかれたりするのです。

ヤナ傾斜のザレだなあ、ヨメハンは怖がりもせず大きなザック背負いながら、頼りに成りますなあ。
 ハア、頼ってます。

ココも破線ルートになっていますね、マップ見てるとオモシロいなあ。
こんな所歩けるんだからスゴイお方だな。

 言っときますが、行ったわけでもなく、まだ行けそうな雰囲気もありません。今は私が「春のからっ風」の誘惑を、やぶこぎの皆さまの耳にフッと吹きかけようとしている段階です。

● 深南部・朝日岳からみた富士山、こんなの読むと行たくんるよな
 ああ、こんな深南部の写真をみてしまうと、からっ風が恐ろしいのです。
白峰南嶺から朝陽を浴びる塩見岳
白峰南嶺から朝陽を浴びる塩見岳
頑張ってくらさい、頑張れる間にね。刺激になりましたです。
 はい、ありがとうございます。楽しいこと一直線でやっていきます。
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