【鈴鹿】修理した冬靴のチェックを兼ね羊の群れを愛でに竜ヶ岳
Posted: 2023年5月15日(月) 11:40
【メンバー】単独
【 天 候 】晴れ
【 ルート】宇賀渓駐車場 7:42 --- 8:00 遠足尾根コース入口 --- 8:57 遠足尾根 --- 10:41 竜ヶ岳 12:00 --- 中道 --- 12:42 横谷出会い --- 13:31 五階滝 --- 14:34 駐車地
今年はシャクナゲなどツツジ類の何年か一度の当たり年らしい。ゴールデンウイークはテニス三昧で山へ行く時間も取れなかったが,せめてシロヤシオくらいは見に行こうと思い,竜ヶ岳に行ってみることにした。ついでにこの前自分で修理した冬靴のソールチェックもしてこよう。
快晴が約束された5月10日(水),平日だというのに7時半頃には駐車場が7割がた埋まっている。週末に御在所や御池の駐車場がいっぱいになるのは聞いていたのだが,平日でもこの混雑とは,と驚く。それにしばらく来ないうちに,駐車場の料金収集システムが無人化されているし。まるで浦島太郎になった気分。
準備をしている間に人々が次々に出発していく。私も出発。無雪期に冬靴で歩くのは違和感があって歩きにくいが,ソールのチェックのためなので致し方ない。途中でソールがはがれることも想定して替えの靴もザックに忍ばせた。
標高720m付近の遠足尾根までは植林中の急登で,我慢の時間である。遠足尾根に上がると周囲は広葉樹林となり,雰囲気がガラッと変わる。ミズナラの若葉が瑞々しい。少し休んでからのんびり歩き出す。ここまでで全体の標高差の約半分は登っているのであとは頂上までゆっくり標高を上げていくだけである。 広葉樹の若葉を楽しみながら歩いて行く。ヤマツツジの赤が新緑に映えて彩りを添えている。標高800mを越えるとシロヤシオも姿をあらわす。やはり今年の花付きはいいようだ。登山道が馬酔木の潅木林になると西側に竜ヶ岳頂上が綺麗に見えるようになる。ここから先は草原状になり,竜ヶ岳の良さを最もよく味わえるコースである。満開のシロヤシオを愛でながらのんびり歩いて行く。 これなら頂上斜面の羊の放牧場も期待できるかと思ったが,標高1000mを越えたあたりのシロヤシオはまだ花が開き始めたばかりで,満開にはあと1週間ほどかかりそうだ。少し早く来すぎてしまったようだ。 頂上には宇賀渓から来た人たちのほかに石榑峠から登ってきた人たちも合わさって,まるで週末の山に来たような賑わいだ。それでも天気が良く,鈴鹿北部の山並みが一望できるので,まだ時間も早いしのんびりすることにする。 下山は金山尾根と考えていたのだが,たまには中道を歩いてみようかとつい出来心で中道を降りることにした。蛇谷源頭部の羊の群れを眺められるだろうという目論見もあった。笹原を過ぎ,広葉樹林に入ると雰囲気がいい登山道になる。 しかし,途中で岩だらけの急傾斜の道になり,設置されているロープや鎖をつかみながらの下山になる。一般道だと思っていたのだが,思いがけず難路のようだ。
40分ほどで沢に出る。横谷と言うらしい。沢沿いに更に下っていく。堰堤が何箇所もあり,そのうちの一つには長い垂直の鉄梯子がかかっている。砂山分岐を過ぎ,しばらく行くと登山道が蛇谷を横切る。蛇谷にかかる五階滝だ。この滝を何回登っただろうか。昔はなんの気もなくフリーで登った滝だが,普通の登山者の目で見るととても怖くて登れないように見える。 五階滝を過ぎ,金山尾根道と合流してしばらく行ったところで,突然靴のソールが剥がれた。
「やっぱりダメだったか」
リュックに入れてあった替えの靴に履き替える。
「せっかくここまで持ったのに・・・」
残念!
宇賀渓まで戻り,おみやげ物屋さんなどが並ぶところを通りかかると,「山の刺繍 みっちゃんの個展」という看板が。きっと子育てを終わった年齢の婦人が趣味かなんかでやっているんだろうと思い,ちらっと中を覗くと,思いがけず若い女性がこちらを見ている。あれ,どこかで見たようなと思ったのとほぼ同時に向こうも反応してきた。
大学の教え子だった。学生時代の印象が強かった子で,何年か前にも竜ヶ岳の頂上で思いがけずばったりしたことがある。今日も竜ヶ岳の頂上でお昼を食べながらそんなことを思い出していたのだった。
「まさかこんなところでまたばったりするなんて。」
しばらく店内で世間話をして別れる。FBで友達登録したので,これからは動静がわかるだろう。
ところで,再度ソールが剥がれた冬靴。捨てようと思ったのだが,本体がまだまだしっかりしていて使えそうなので,このまま捨てるには忍びないと思った。ソール部の合成ゴムには接着剤がくっつくのだが,皮革部にうまくくっつかないようだ。その部分を改良すればなんとかなるかもしれない。われながら物持ちのいいことだと思う。