【比良】畑集落から蛇谷ヶ峰へ~クラシックルートを辿ってみた

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biwaco
記事: 1422
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

【比良】畑集落から蛇谷ヶ峰へ~クラシックルートを辿ってみた

投稿記事 by biwaco »

【日付】2023年3月11日(土)
【山域】比良/蛇谷ヶ峰
【ルート】畑~ヨコタ峠~ボボフダ峠~蛇谷ヶ峰(小椋栖山往復)~ボボフダ峠~広域林道~駐車地
【天候】晴れ
【メンバー】単独
【コースタイム】co400林道駐車地8:05-ヨコタ峠9:00-アラ谷峠9:40-ボボフダ峠10:00-滝谷の頭10:10-11:20蛇谷ヶ峰(ランチ、小椋栖山往復)13:45-ボボフダ峠15:00-co350林道16:10-16:30駐車地


 先月末のスノー衆(野田ヶ大和)から早くも半月。拝命したレポとそのレスへの返信に追われているうちに山が遠のいてしまった。というのは言い訳で、じつは体力回復に時間が掛かっていただけ。いつまでもノタノタしていたら山の雪も融けて流れて消えてしまう。そろそろ足を運ばないと…。
 東日本大震災から12年の「3月11日」、早春の天気は猫の目模様だが、どうやらこの日は大丈夫のようだ。「電力不足」を理由に老朽原発の稼働延長や新増設まで言われだしているが、とんでもない。「南海トラフ」地震など災害への意識を再確認する日として忘れてはいけない。
 なんと最高気温が20℃を超えそうで、残雪の状態が心配になる。遠い飛騨や奥越はやめて、割り切って近場で春の山を楽しんでこよう。

 と、足を向けたのは比良山系の北端、蛇谷ヶ峰。何度か登った山だが、今回は高島の畑集落からのルートで行ってみる。今でこそ朽木の「想い出の森」やスキー場からのルートがメインだが、ひと昔前は棚田で知られる畑からのルートが本命ルートだった。いつか行こうと思いながら、近いのがアダになって後回しになっていた。
横谷トンネル
横谷トンネル
 畑集落の手前から横谷トンネルに通じる広域林道に入る。害獣避けの鉄柵が設けられているが、扉を開けて通過できる。雪はまったくないが、落石、倒木を避けながら舗装林道を走り、トンネル入り口までやってきた。地図を見ただけで初めて見るトンネル。この黒い穴を抜けると安曇川に沿うR367の村井へ下れる。

 今日はドライブではないので引き返し、確認しておいた「ヨコタ峠」登山口へ。初めはアラ谷右岸のスギの植林の中。支尾根になると落葉に埋まる掘割の古道。倒木が邪魔してくれるが、残雪はまったくない。スノーシューを車に積んできたが、そのまま眠っていてもらうことにした。
P3111414.jpg
 その代わりでもないが、先日WM社でゲットしたヘルメットを帽子替わりに被る。首固定のせいで上方が見えにくいので安全のためのグッズである。
 稜線近くになるとミズナラやツガ、マツなどが植林のスギと混交。傾斜も緩み、思ったより早くヨコタ峠へ到着した。左(南西)へ進めば地蔵峠から釣瓶岳、武奈ヶ岳への縦走路。蛇谷ヶ峰は右方向の広い尾根を進む。
 ところで、この峠標識の表記は「ヨコタニ峠」。村井から畑へ横谷沿いを越える峠なので「ヨコタニ」が正式名なんだろう。ところが、古い昭文社マップ(1980年版)には「ヨコタ峠」となっている。そういえばこれから通過するボボフダ峠も20年前の地図には「須川峠」だ。畑側の谷名が須川なんだから、もっともなんだろう。最新のガイドマップはどうなっているんだろう? 古くから今も使われる「ボボフダ」の名前の由来もぜひ知りたいものである。

 ヨコタ峠の標高は650mほどなので蛇谷ヶ峰への高低差は250mほど。距離は長そうだが、アップダウンも少なく、私にはピッタリの稜線散歩になるだろう。右手の樹木越しに高島の町並みや琵琶湖を見おろしながら疎林の中を歩く。「比良比叡トレイル」の黄テープが目立つ。そんなトレイルができてたんか? 比叡山から蓬莱山や武奈ヶ岳を越えて蛇谷ヶ峰まで縦走するには、とても1日では無理だろう。いい季節にテントかツエルトでも担いでやってみたい気もするが、この歳ではとても…(@_@;)
P3111435.jpg
 雪が融けて地肌を見せた稜線にはまったくヤブはない。モミ(ツガ?)の巨木が存在感を見せている。ボボフダ峠が近づくと左の谷筋(横谷源頭)からの水音が大きくなる。大滝でもあるんだろうか? 両岸を尾根に挟まれた谷一帯は、さすがに残雪で白いままだ。
 ボボフダ峠からは左よりに朽木大野への古道があるが、標識にはわざわざ「難路」となっている。源頭から対岸の尾根へトラバースして植谷峠から大野へ下るこのルートは古い地図にも載っている。
 じつは帰路に植谷峠の尾根からこの道でボボフダ峠へ回り込もうか? と考えていた。しかし、谷合に延びる古道には雪が残っている。この先もどうなっているか? そう思うと自信が無くなる。とにかく山頂に行ってから考えようと、滝谷ノ頭への尾根へ直進する。
 二つのピークとも山名板などは無くトレイルテープがあるだけだ。この先、すぐ左側にも尾根が並行する二重山稜のような地形になる。日当たりのよい林床にはイワウチワ(イワカガミ?)の群落が広がる。つややかな葉が埃っぽいのが可哀想になる。
 やがて地形図どおり90度左折して急斜面を登りきると、真北に向かい山頂への最後の登りが始まる。と言ってももう傾斜は緩み、見晴らしも良くなる。そのうち人声まで聞こえてきた。
シンボル?のシロヘビさんも色褪せて
シンボル?のシロヘビさんも色褪せて
 広い山頂にも残雪はほとんどなく、数人がお昼休憩中。残念なことに黄砂か春霞か、近くの三重獄や野坂岳すら霞んでいて、白山どころか琵琶湖周辺の山もはっきりしない。
釣瓶岳~武奈ヶ岳への縦走稜線
釣瓶岳~武奈ヶ岳への縦走稜線
 一番スッキリ見えるのは南側の比良方面。目の前に縦走尾根が延びるが、頂点が武奈ヶ岳か釣瓶岳なのか私には判別できない。ほとんど1直線に並ぶ位置関係なので、稜線の重なりがハッキリしないのだ。
小椋栖峰から蛇谷ヶ峰
小椋栖峰から蛇谷ヶ峰
 昼食後、時間もあるので西隣りの小椋栖(オグラス)峰に行ってみよう。電波反射板のあるピークだ。少し下って登り返す。ところが脈拍の異常で力が出ない。昼休憩はたっぷり取ったのだが、アワワの毒がまだ消化できていないのだろう。小椋栖峰からは真南の尾根をくだって、ボボフダ峠に合流するつもりだったが、無理はできない。
P3111489.jpg
 小休止したあと、空身で反射板まで往復。このピークには初めてだが、反射板のアングルを額縁にして釣瓶岳を納める。この尾根を西へ下れば朽木大野への古道が通じている。いつかここも歩いてみたいものだ。

 蛇谷ヶ峰に戻るともう13時半を回っている。ゆっくりし過ぎた感あり。下りは尾根を間違えやすいが、残雪のトレースを辿れば大丈夫だろう。と安易に考えていたら往路の90度左折のポイントを通り過ぎてしまった。しかし、尾根は緩斜面で歩きやすく、・702滝谷の頭の辺りで合流できそうだ。狙い通り問題なく雪に覆われた源頭に降り立ち、トラバース気味に・702近くの往路トレースと合流。あとは往路の様子を思い出しながら下りボボフダ峠へ。
 さて、このままヨコタ峠への稜線を辿るか、ボボフダ峠登山口への古道を下るか…。ちょうど15時。しばし迷ったが、早めに林道に出たかったので登山口へ向かう。急斜面の植林帯に九十九折りの古道が延びる。30分もあれば…と思っていたが、そんなに甘くはない。谷筋が近づくと危険なヘツリもあって、高巻きでクリアすることも。なんとか林道の登山口に出て一息する。
 ザックをデポして、20分ほど林道を登り返し、16:30分、駐車地点に帰還。
  
           ~びわ爺
宮指路
記事: 1008
登録日時: 2011年2月27日(日) 21:13

Re: 【比良】畑集落から蛇谷ヶ峰へ~クラシックルートを辿ってみた

投稿記事 by 宮指路 »

biwa爺さん、こんばんは
久しぶりのレポですね。
 先月末のスノー衆(野田ヶ大和)から早くも半月。拝命したレポとそのレスへの返信に追われているうちに山が遠のいてしまった。というのは言い訳で、じつは体力回復に時間が掛かっていただけ。いつまでもノタノタしていたら山の雪も融けて流れて消えてしまう。そろそろ足を運ばないと…。

今年は雪解けが恐ろしく早いのでもはや時間切れです。スノー衆の翌週くらいでギリギリのタイミングかな

 今日はドライブではないので引き返し、確認しておいた「ヨコタ峠」登山口へ。初めはアラ谷右岸のスギの植林の中。支尾根になると落葉に埋まる掘割の古道。倒木が邪魔してくれるが、残雪はまったくない。スノーシューを車に積んできたが、そのまま眠っていてもらうことにした。
P3111414.jpg その代わりでもないが、先日WM社でゲットしたヘルメットを帽子替わりに被る。首固定のせいで上方が見えにくいので安全のためのグッズである。
私のように沢で落石に遭ってもこれで大丈夫
 じつは帰路に植谷峠の尾根からこの道でボボフダ峠へ回り込もうか? と考えていた。しかし、谷合に延びる古道には雪が残っている。この先もどうなっているか? そう思うと自信が無くなる。とにかく山頂に行ってから考えようと、滝谷ノ頭への尾根へ直進する。
君子危うきに近寄らず

 
二つのピークとも山名板などは無くトレイルテープがあるだけだ。この先、すぐ左側にも尾根が並行する二重山稜のような地形になる。日当たりのよい林床にはイワウチワ(イワカガミ?)の群落が広がる。つややかな葉が埃っぽいのが可哀想になる。
 やがて地形図どおり90度左折して急斜面を登りきると、真北に向かい山頂への最後の登りが始まる。と言ってももう傾斜は緩み、見晴らしも良くなる。そのうち人声まで聞こえてきた。」
人気の山なんですね

 蛇谷ヶ峰に戻るともう13時半を回っている。ゆっくりし過ぎた感あり。下りは尾根を間違えやすいが、残雪のトレースを辿れば大丈夫だろう。と安易に考えていたら往路の90度左折のポイントを通り過ぎてしまった。
まあご愛敬ということで
しかし、尾根は緩斜面で歩きやすく、・702滝谷の頭の辺りで合流できそうだ。狙い通り問題なく雪に覆われた源頭に降り立ち、トラバース気味に・702近くの往路トレースと合流。あとは往路の様子を思い出しながら下りボボフダ峠へ。
ホッとしました。

 
さて、このままヨコタ峠への稜線を辿るか、ボボフダ峠登山口への古道を下るか…。ちょうど15時。しばし迷ったが、早めに林道に出たかったので登山口へ向かう。急斜面の植林帯に九十九折りの古道が延びる。30分もあれば…と思っていたが、そんなに甘くはない。谷筋が近づくと危険なヘツリもあって、高巻きでクリアすることも。なんとか林道の登山口に出て一息する。
 ザックをデポして、20分ほど林道を登り返し、16:30分、駐車地点に帰還。
biwaさんにしては早いご帰還で(^_-)-☆  でも安全第一です。って俺が言えるセリフじゃないか?
  
           
                                                 宮指路
yamaneko0922
記事: 539
登録日時: 2018年11月20日(火) 06:39
お住まい: 京都市左京区

Re: 【比良】畑集落から蛇谷ヶ峰へ~クラシックルートを辿ってみた

投稿記事 by yamaneko0922 »

biwa爺さん ご無沙汰しております。

>先月末のスノー衆(野田ヶ大和)から早くも半月。拝命したレポとそのレスへの返信に追われているうちに・・・

ご苦労様でした。
今年はコロナ禍の反動で出張が多く、スノー衆に参加できず残念でした。今日もこれから出張です・・・スノーシューも携行して :mrgreen:

>今でこそ朽木の「想い出の森」やスキー場からのルートがメインだが、ひと昔前は棚田で知られる畑からのルートが本命ルートだった。いつか行こうと思いながら、近いのがアダになって後回しになっていた。

蛇谷ヶ峰に登るには他のルートの方が俄然、いいように思います。

>最新のガイドマップはどうなっているんだろう? 古くから今も使われる「ボボフダ」の名前の由来もぜひ知りたいものである

須川峠(ボボフダ峠)になっていると思います。確かにボボフダの奇妙な響きの由来を知りたいですね。satoさんご存知ないでしょうか?

>ヨコタ峠の標高は650mほどなので蛇谷ヶ峰への高低差は250mほど。距離は長そうだが、アップダウンも少なく、私にはピッタリの稜線散歩になるだろう。

横谷峠のあたりは自然林で、紅葉もとても美しいところだと思います。
ボボフダ峠のあたりまではアップダウンはないものの単調な植林が続くのが残念ではあります。

>「比良比叡トレイル」の黄テープが目立つ。そんなトレイルができてたんか?

最近、このテープが矢鱈と増えました。新しい標注も目にします。
場所によっては過剰なテープが目障りに思えるほど・・・

>比叡山から蓬莱山や武奈ヶ岳を越えて蛇谷ヶ峰まで縦走するには、とても1日では無理だろう。いい季節にテントかツエルトでも担いでやってみたい気もするが

トレランの距離を稼ぎたい人や赤線繋ぎに執念を燃やす人にはいいのでしょう。 :mrgreen:

>すぐ左側にも尾根が並行する二重山稜のような地形になる。日当たりのよい林床にはイワウチワ(イワカガミ?)の群落が広がる。つややかな葉が埃っぽいのが可哀想になる。

この二重尾根も素晴らしいところで、特に滝谷の頭の西側は平坦な盆地になっていますね。ここも秋葉とても綺麗です。
私はついついなだらかな谷間を歩くことが多いです。

>残念なことに黄砂か春霞か、近くの三重獄や野坂岳すら霞んでいて、白山どころか琵琶湖周辺の山もはっきりしない。

この日は黄砂による春霞がきつかったですね。展望が効かないのはまだしも、私はPM2.5によるアレルギーがきつくて、終始、くしゃみをしながらの歩行になりました。

>一番スッキリ見えるのは南側の比良方面。目の前に縦走尾根が延びるが、頂点が武奈ヶ岳か釣瓶岳なのか私には判別できない。

ここからだと釣瓶岳が武奈ヶ岳のシルエットにほぼ完全に重なりますね。白い武奈ヶ岳の山頂のすぐ左下で黒っぼいところが釣瓶岳の山頂だと思います。

>昼食後、時間もあるので西隣りの小椋栖(オグラス)峰に行ってみよう。電波反射板のあるピークだ。

ここも展望がいいですが、人があまり訪れない静かなピークなのがいいですね。

>下りは尾根を間違えやすいが、残雪のトレースを辿れば大丈夫だろう。と安易に考えていたら往路の90度左折のポイントを通り過ぎてしまった。しかし、尾根は緩斜面で歩きやすく、・702滝谷の頭の辺りで合流できそうだ。狙い通り問題なく雪に覆われた源頭に降り立ち、トラバース気味に・702近くの往路トレースと合流。

この尾根は斜度を緩やかに下げて滝谷の頭に至るので、ここを通るのもいいですよね。
尾根の下部は植林になりますが、もう一本西の尾根は上部は好展望が続き、これを辿るのも一法かと思います。

>谷筋が近づくと危険なヘツリもあって、高巻きでクリアすることも。なんとか林道の登山口に出て一息する。
 ザックをデポして、20分ほど林道を登り返し、16:30分、駐車地点に帰還。

ご無事の帰還、何より、お疲れ様でした。
畑集落は田植えや稲刈りの前の棚田が美しいので、それを眺めるだけでもここを訪れる価値がありますね。
私も久しく畑集落をご無沙汰しているのですが、お陰様でまたここを訪ねたくなりました。
山猫 🐾
sato
記事: 417
登録日時: 2019年2月13日(水) 12:55

Re: 【比良】畑集落から蛇谷ヶ峰へ~クラシックルートを辿ってみた

投稿記事 by sato »

びわ爺さま

こんにちは。
スノー衆からあっという間に1か月になりますね。
あの雪の山を楽しみたい、この雪の山も楽しみたい、と思っていたら、お花の季節に。
気が付くと、時は過ぎています。

東日本大震災から12年が経ちました。私たちは「経った」と言ってしまいますが、
こうして「今」を楽しんだりしていますが、その時から、時が止まった方がいる。今なお、悲しみの中にいる方がいる。
故郷に帰ることが出来ない方がいる。そして、私たちの国は、原発という怖いものを抱えている。
この現実を忘れてはいけないと思います。「3月11日」を風化させてはならないと思います。
と、えらそうに口で言っているだけの私ですが・・・。

びわ爺さん、どこのお山を楽しんでいらっしゃるのかなぁ、と思っていました。
畑から蛇谷ヶ峰に行かれたのですね。
ところで、びわ爺さんのお写真を見た時、一瞬、頭の中がクエスチョンマークになりました。
コスプレしていらっしゃるのかと。子供の頃、テレビで見たアニメのキャラクターみたい、と思ってしまいました。
失礼いたしました。カラフルな色のご恰好でしたので。
でも、ヘルメットは被った方が安心ですね。むかし、烏帽子岳のブナ立て尾根を登った時、重荷で頭を上げられず、
飛び出した木の枝に頭を思いきりぶつけ、おでこを切り、血がたらりと出た経験が。
それ以来、どんな山でも帽子を被るようになりましたが、ヘルメットの方が安心ですね。

畑から、横谷峠道を登られたのですね。
昭文社の地図を初めて見た時、比良の稜線上に、名前のある峠がいくつもあることに興味を抱きました。
地蔵山から蛇谷ケ峰にかけても、地蔵峠、横谷峠、荒谷峠、須川峠、と4つも表記されています。
それだけ人びとが、暮らしの中で歩いていたということなのですね。峠の名前がいくつかあるのは面白いですね。
ヨコタは、ヨコタニを聞き間違えたのかぁ、と思いますが、いや、横の田の意味かなぁ、とも想像したり。
栗木田、シロタ、ヨコタ。この辺りは、随分高い所まで、田んぼの跡が残っています。
須川峠が、何故ボボフダと呼ばれていたのかは、不明のようです。

ボボフダ峠から朽木側の「難路」は、大野を結ぶ植谷峠道で、私の好きな道(道ははっきりしませんが)です。
峠から谷に降りて峠へと登るところが面白く、初めて歩いた時、どきどきしました。

稜線では素敵な風景の数々に出会えますね。山猫さんもおっしゃっていますが、
ゆるやかに広がる横谷峠、滝谷ノ頭周辺は、私もお気に入りの場所です。
滝谷ノ頭から蛇谷ヶ峰山頂の間は、いつもどこを歩こうか悩んでしまいます。
谷と思って進んでいったら、気が変わり尾根に向かって登っていたり、その逆も。自由に遊べる大好きな場所です。

蛇谷ヶ峰を、朽木のひとたちは、小椋栖山と呼ぶそうです。
うみの方から、いつも眺めている私は、蛇谷の女神さまが御座すお山、と感じているので、蛇谷ヶ峰と呼んでいます。
蛇って物語を感じます。蛇谷そのものは、女神さまのお姿のイメージとは違う、細くてガレた谷でしたが。

西峰の看板はいつかけられたのでしょう。知りませんでした。西尾根もいい尾根です。
しばらく歩いていなかったので、この冬、雪がたっぷり積もったら辿ろうと思っていたのですが、機会を逃してしまいました。

今日、朽木の市場に出かける用事があり、朝、あんまりにも空が青かったので、
帰りに蛇谷ヶ峰に登ろうかな、と思ったのですが、びわ爺さんとお話しを、と思い、やめました。
こうしてお話していて、私は、比良がほんとうに好きなのだなぁ、と感慨に浸っています。
これから、ふっと目に留まった、ちっちゃな尾根歩きの楽しい季節。
昨年は、一面のイワカガミに出会えました。埋もれかけた仕事道に出会えました。
ゆるやかな尾根と谷が織りなすうつくしい地形に出会えました。

この春は、どんな風景に出会えるのだろう。ドキドキしてきました。

sato
バーチャリ
記事: 547
登録日時: 2011年3月12日(土) 20:58

Re: 【比良】畑集落から蛇谷ヶ峰へ~クラシックルートを辿ってみた

投稿記事 by バーチャリ »

琶湖さんこんばんは

先日は美濃俣丸お疲れ様でした。
もうちょと早めに連絡いただいたら参加したのに
とても残念(>_<)


【日付】2023年3月11日(土)
【山域】比良/蛇谷ヶ峰
【ルート】畑~ヨコタ峠~ボボフダ峠~蛇谷ヶ峰(小椋栖山往復)~ボボフダ峠~広域林道~駐車地
【天候】晴れ
【メンバー】単独
【コースタイム】co400林道駐車地8:05-ヨコタ峠9:00-アラ谷峠9:40-ボボフダ峠10:00-滝谷の頭10:10-11:20蛇谷ヶ峰(ランチ、小椋栖山往復)13:45-ボボフダ峠15:00-co350林道16:10-16:30駐車地


峠が三か所も有るコースですか?
面白そうですがきつそう( ^^)



 先月末のスノー衆(野田ヶ大和)から早くも半月。拝命したレポとそのレスへの返信に追われているうちに山が遠のいてしまった。というのは言い訳で、じつは体力回復に時間が掛かっていただけ。いつまでもノタノタしていたら山の雪も融けて流れて消えてしまう。そろそろ足を運ばないと…。



この日は天気よかったですよね。
私は上谷の疲れがとれず家でだらだらしてました。


 東日本大震災から12年の「3月11日」、早春の天気は猫の目模様だが、どうやらこの日は大丈夫のようだ。「電力不足」を理由に老朽原発の稼働延長や新増設まで言われだしているが、とんでもない。「南海トラフ」地震など災害への意識を再確認する日として忘れてはいけない。

あの日のテレビから流れる映像は忘れる事が出来ませんね。


 今日はドライブではないので引き返し、確認しておいた「ヨコタ峠」登山口へ。初めはアラ谷右岸のスギの植林の中。支尾根になると落葉に埋まる掘割の古道。倒木が邪魔してくれるが、残雪はまったくない。スノーシューを車に積んできたが、そのまま眠っていてもらうことにした。
 その代わりでもないが、先日WM社でゲットしたヘルメットを帽子替わりに被る。首固定のせいで上方が見えにくいので安全のためのグッズである。


この時期スノーシューはいらないですよね。
ヘルメットいいですね軽いですか?


 ヨコタ峠の標高は650mほどなので蛇谷ヶ峰への高低差は250mほど。距離は長そうだが、アップダウンも少なく、私にはピッタリの稜線散歩になるだろう。右手の樹木越しに高島の町並みや琵琶湖を見おろしながら疎林の中を歩く。「比良比叡トレイル」の黄テープが目立つ。そんなトレイルができてたんか? 比叡山から蓬莱山や武奈ヶ岳を越えて蛇谷ヶ峰まで縦走するには、とても1日では無理だろう。いい季節にテントかツエルトでも担いでやってみたい気もするが、この歳ではとても…(@_@;)

250m蛇谷ヶ峰の山頂ですかいいですね



 じつは帰路に植谷峠の尾根からこの道でボボフダ峠へ回り込もうか? と考えていた。しかし、谷合に延びる古道には雪が残っている。この先もどうなっているか? そう思うと自信が無くなる。とにかく山頂に行ってから考えようと、滝谷ノ頭への尾根へ直進する。
 二つのピークとも山名板などは無くトレイルテープがあるだけだ。この先、すぐ左側にも尾根が並行する二重山稜のような地形になる。日当たりのよい林床にはイワウチワ(イワカガミ?)の群落が広がる。つややかな葉が埃っぽいのが可哀想になる。

 

実は忍者さんから花の情報を頂き蛇谷ヶ峰来てますが
エビネが避難した木が印象的でした。


 広い山頂にも残雪はほとんどなく、数人がお昼休憩中。残念なことに黄砂か春霞か、近くの三重獄や野坂岳すら霞んでいて、白山どころか琵琶湖周辺の山もはっきりしない。


人気の山なんですね。



 さて、このままヨコタ峠への稜線を辿るか、ボボフダ峠登山口への古道を下るか…。ちょうど15時。しばし迷ったが、早めに林道に出たかったので登山口へ向かう。急斜面の植林帯に九十九折りの古道が延びる。30分もあれば…と思っていたが、そんなに甘くはない。谷筋が近づくと危険なヘツリもあって、高巻きでクリアすることも。なんとか林道の登山口に出て一息する。
 ザックをデポして、20分ほど林道を登り返し、16:30分、駐車地点に帰還。

  

お疲れ様でした。

   バーチャリ
最後に編集したユーザー バーチャリ [ 2023年3月24日(金) 08:00 ], 累計 1 回
biwaco
記事: 1422
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

Re: 【比良】畑集落から蛇谷ヶ峰へ~クラシックルートを辿ってみた

投稿記事 by biwaco »

宮指路さん、どうも~
レス返信、今頃になってゴメンナサイ(>_<)
書きかけては他のレポを読んでて、時間切ればかりでした。

 >今年は雪解けが恐ろしく早いのでもはや時間切れです。スノー衆の翌週くらいでギリギリのタイミングかな

近くの1000m以下の山は、もうすっかり春山でしょう。琵琶湖対岸の比良も、かろうじて白いのは琵琶湖バレースキー場の山頂ゲレンデ付近だけです。

 >私のように沢で落石に遭ってもこれで大丈夫

わりばしさん推奨のW社で入手しました。落石も上空の倒木もこれでOK!

 >君子危うきに近寄らず

大野への古道、そのうち歩いてみようかな? 
西側からの周回なら日帰りできそうです。

 >まあご愛敬ということで
 >ホッとしました。


二重山稜の西側の尾根、緩斜面でヤブっぽくもなく、明るい好い尾根でした。
この一帯は植林も多いですが、のんびりできるエリアです。

 >biwaさんにしては早いご帰還で(^_-)-☆  でも安全第一です。って俺が言えるセリフじゃないか?

結果良ければ…、ということですね(^_-)
ところが先日は…(ーー;)
お互い、「安全登山」有言実行で行きましょう!
           
       ~びわ爺
biwaco
記事: 1422
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

Re: 【比良】畑集落から蛇谷ヶ峰へ~クラシックルートを辿ってみた

投稿記事 by biwaco »

Dr.山猫さん、お久しぶりです。レス、ありがとうです<m(__)m>
遠くの山は足が出ませんので、山猫さんの「お庭」へ立ち入らせていただきました。(^_-)

 >蛇谷ヶ峰に登るには他のルートの方が俄然、いいように思います。

でしょうね(^_-) 山頂で出会った登山者は100%「想い出の森」かスキー場からのようでした。

 >横谷峠のあたりは自然林で、紅葉もとても美しいところだと思います。
 >ボボフダ峠のあたりまではアップダウンはないものの単調な植林が続くのが残念ではあります。


ブナは無いですがミズナラやツガの巨木があり、樹木越しに東方の眺望もあって、気持ちのいい尾根でした。

 >トレランの距離を稼ぎたい人や赤線繋ぎに執念を燃やす人にはいいのでしょう。 :mrgreen:

そういえば、先日の美濃俣丸でも「南下して横山~土蔵を経てR303まで繋げる」という単独者に会いました。「帰りはどうするの?」と聞くと、広野ダムまでピストンだって!!!(@_@;)

 >この二重尾根も素晴らしいところで、特に滝谷の頭の西側は平坦な盆地になっていますね。ここも秋葉とても綺麗です。
 >私はついついなだらかな谷間を歩くことが多いです。


いいですね~♪ 初めてで様子がわかりませんでしたが、往復して見て、つぎは間の谷筋を歩いてみたくなりました。
P3111456.jpg

 >私はPM2.5によるアレルギーがきつくて、終始、くしゃみをしながらの歩行になりました。

春は苦手な方が多いですね。(-_-)
おかげさまで私は花粉症とは無縁なので、安心です。これって、感覚がニブイってこと?

 >ここからだと釣瓶岳が武奈ヶ岳のシルエットにほぼ完全に重なりますね。白い武奈ヶ岳の山頂のすぐ左下で黒っぼいところが釣瓶岳の山頂だと思います。

画像を見直してみたら納得。後ろの真っ白なのが武奈ヶ岳ですね。

 >ご無事の帰還、何より、お疲れ様でした。
 >畑集落は田植えや稲刈りの前の棚田が美しいので、それを眺めるだけでもここを訪れる価値がありますね。
 >私も久しく畑集落をご無沙汰しているのですが、お陰様でまたここを訪ねたくなりました。


畑集落に貸別荘をやってる知人がいるので、早く下ったら訪ねてみようかな、と思ってたんですが遅くなりました。
棚田の美しい頃、予定が合えばご一緒したいですね。わたしのテンポが心配ですが…(^_-)

           ~びわ爺
biwaco
記事: 1422
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

Re: 【比良】畑集落から蛇谷ヶ峰へ~クラシックルートを辿ってみた

投稿記事 by biwaco »

satoさん、こんばんは~(^-^)
タイムラグか遅足のせいか、お返事が今頃になってしまいました。19日、美濃俣丸界隈をうろついてた日、蛇谷ヶ峰をスルーしてまで話し相手になっていただいたのに、申し訳ありません。<m(__)m>

 >「3月11日」を風化させてはならないと思います。

その日を無意識で意識して「山へ行かないと…」と足を運びました。そしたら後日譚がありました。19日の美濃俣丸で山日和さんとふ~さんにバッタリしたんです。ふ~さんとは10年ぶりの再会です。
12年前の3・11、ふ~さんと2人で墓谷山~横山岳へ登りました。墓谷山から北東に向かって黙祷したことを思い出しました。同じ「卯(うさぎ)」年ですが、今年は「癸卯(みずのと・う)」で、「これまでの努力が花開き、実り始める」という意味のある年ということです。なんだかちょっと嬉しい気持ちになりました。

 >ところで、びわ爺さんのお写真を見た時、一瞬、頭の中がクエスチョンマークになりました。

インスタにでも上げたらバエたかも(^_-)
山着、スタイルは安全のためできるだけ派手に! ということで、赤や黄色のジャケットにしています。ヘルメットは、首固定のせいで上方左右が見にくいので倒木や岩壁とゴッツンしても大丈夫なように装着。このキャラ、お見知りおきを~(^^♪

 >地蔵山から蛇谷ケ峰にかけても、地蔵峠、横谷峠、荒谷峠、須川峠、と4つも表記されています。
 >それだけ人びとが、暮らしの中で歩いていたということなのですね。峠の名前がいくつかあるのは面白いですね。


比良や京都北山の峠名を調べたら、幾つあるんでしょうね。それぞれに歴史と暮らしが込められています。

 >ボボフダ峠から朽木側の「難路」は、大野を結ぶ植谷峠道で、私の好きな道(道ははっきりしませんが)です。
 >峠から谷に降りて峠へと登るところが面白く、初めて歩いた時、どきどきしました。


satoさんにとっては難路も通学路か遊歩道みたいなもんでしょうか(^_-)
春の花を愛でに歩いてみたいもんです。
 
P3111448.jpg

 >蛇谷そのものは、女神さまのお姿のイメージとは違う、細くてガレた谷でしたが。

何年か前の冬、「蛇谷ヶ峰なら蛇谷から登らな!」と、谷沿いから挑みましたが、見事に積雪に阻まれ、支尾根の・475まですら到達できませんでした。

 >西峰の看板はいつかけられたのでしょう。知りませんでした。西尾根もいい尾根です。
 >しばらく歩いていなかったので、この冬、雪がたっぷり積もったら辿ろうと思っていたのですが、機会を逃してしまいました。


西峰から引き返す途中で出会った高齢男性は桑野橋への尾根(破線路)を下ると言ってました。反射板の先からのぞいてみたら開けた尾根でした。もし車で行くなら周回ルートを考えないと…。

 >こうしてお話していて、私は、比良がほんとうに好きなのだなぁ、と感慨に浸っています。
 >この春は、どんな風景に出会えるのだろう。ドキドキしてきました。


仕事が京都だった30~40歳ころは、山といえば比良でした。というほど登っていませんが、小学生の娘やその友達を連れて、蓬莱山や武奈ヶ岳、八雲ヶ原などで遊んでいました。
でも、当時はポピュラーな尾根道ばかりで、本当の山の良さを求めるようになったのは、思うように体が動かない歳を食ってからです。(@_@;)
いつの間にかもう春。「癸卯」のめでたい年の春、素晴らしい風景が待っていてくれたらいいのですが。

                   ~びわ爺
biwaco
記事: 1422
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

Re: 【比良】畑集落から蛇谷ヶ峰へ~クラシックルートを辿ってみた

投稿記事 by biwaco »

バーチャリさん、こんばんは(^^♪
笹ヶ峰行き、急な連絡で済みませんでした。結局、到達できませんでしたわ(@_@;)
上谷山帰りのお疲れ状態だったんですね。今度はもっと早く連絡しますね。

 >峠が三か所も有るコースですか?
 >面白そうですがきつそう( ^^)


標高差が小さいので全然キツクないですよ(^_-) これからはイワウチワなど春の花が見られそうです。
P3111461.jpg
 >この日は天気よかったですよね。
 >私は上谷の疲れがとれず家でだらだらしてました。


私はいまだにダラダラしております。たぶん来月まで山はお休みですわ(@_@;)

 >あの日のテレビから流れる映像は忘れる事が出来ませんね。

先日のNHK記念特番で東日本震災の時の津波の映像(たぶん)が使われていました。
あの日も、上空ヘリからのリアル映像を見ながら、逃げ惑う車や人たちに「そっちはあかん! 山に逃げろ!」と叫んでいました。

 >この時期スノーシューはいらないですよね。
 >ヘルメットいいですね軽いですか?


気温や残雪の状態によりますね。今回はアイゼンが最適だったと思います。
ヘルメットは頭保護の保険です。W店で「軽くて丈夫で安いヤツ」を探してきました。

 >実は忍者さんから花の情報を頂き蛇谷ヶ峰来てますが
 >エビネが避難して木が印象的でした。


?????

 >お疲れ様でした。

この日は良い子の下山時刻でした(^_-)
それが続かないのが悲しい…。

      ~びわ爺
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