【加越】富士写ヶ岳から小倉谷山・火燈山へ

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山日和
記事: 3582
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

【加越】富士写ヶ岳から小倉谷山・火燈山へ

投稿記事 by 山日和 »

【日 付】2023年2月12日(日)
【山 域】加越国境 小倉谷山周辺
【天 候】晴れのち曇り
【メンバー】sato、山日和
【コース】山中温泉トンネル北口8:10---8:20登山口---11:00富士写ヶ岳---12:00最低鞍部---12:55加越国境JP14:15
     ---14:40小倉谷山---15:15火燈山---16:55大内峠---17:20駐車地

 1年前の冬に訪れた小倉谷山。標高わずか900mの山とはとても思えない、新雪に飾られた鋭くも美しい雪稜の
姿に息を呑んだ。次はあの三角錐の先を歩いてみたい。その思いに捕らわれて、今回は富士写ヶ岳からの周回を
試みたのだ。
 山中温泉トンネルを出ると、左側の駐車帯がうまい具合に除雪されていた。大内谷川へ向かう林道は橋に雪の
壁ができている。国道を渡ったところで早速スノーシューを装着。朝の冷え込みで雪はそれなりに締まっている。
今日はかなり気温が上がりそうなので、午後からの難行が予想された。


P2120002_1.JPG

 次の林道支線が富士写ヶ岳への登山道入口となっている。登山道は地形図の破線より1本東側の尾根に付けられ
ていた。出だしは植林だったが、すぐに雑木の道に変わって雰囲気は悪くない。
 時間が経つに従って日差しが暑いぐらいになってきた。今年初めてアウターも帽子も着けず、手袋まで途中で
脱いでしまう。同時にそこそこ締まっていた雪は早くもグズグズに腐ってきた。
先週のものと思われるトレースが残っていたが、その通りに歩いても楽はできない。


パノラマ2_1_1.jpg

 Ca800mの台地に乗ると胸のすくような展望が広がった。足元には福井平野が大きく広がり、その奥には日本海
が横たわる。南には小倉谷山から火燈山の記憶にも新しい稜線が、早く来いとばかりに呼んでいるようだ。
 最後の急登をこなすと広々とした富士写ヶ岳山頂に飛び出した。人気の山らしく、10人近い登山者がくつろい
でいた。まだ11時を回ったところだが、みなさんランチタイムの真っ最中である。
全員が北側の我谷コースからのピストンなのだろう。
 東に見える大きな塊は越前大日山だ。その奥には霞んでハッキリと見えないが、白山の姿があるはずだ。
その左に長く横たわる山塊が白山北方稜線の笈、大笠あたりであることはすぐにわかった。


P2120101_1.JPG

 小倉谷山へ向かうトレースはない。先ほどのトレースの主は数日前に周回したはずだが、まったく痕跡が残って
いなかった。
雪は緩んでいるものの、さほど重く感じない。ブナ林の中、自分たちだけのトレースを刻む。
 実は富士写ヶ岳を訪れるのは初めてである。シャクナゲの山として有名で、5月の花期にはすごい人で賑わうら
しい。元よりそんなラッシュアワーの山に突っ込むつもりはないし、それ以外には大して面白みのない山だと敬遠
していたのである。言わば食わず嫌いだったのだが、小倉谷山へ続く稜線にはなかなかのブナ林が残されていた。
ただのつなぎの尾根ではなく、ブナを愛でる雪尾根歩きとして十分に楽しめるコースだ。
2か所ほど主尾根より顕著な支尾根に注意すれば、最低鞍部までは楽しい雪尾根が続く。

1676299442317_1_1.jpg

 783m標高点手前のCa710mの鞍部からがこの尾根の真骨頂の始まりだった。
まずは壁のような急斜面を、踏んでも崩れてしまう雪をだましながら立ち木を頼りに体を引っ張り上げる。
ルート取りを間違えれば上がれない場面である。壁を越えてもヒザ高の急登のラッセルが続く。
 突然目の前から雪の壁が消えると783m標高点に到着である。ここからは比較的傾斜の緩い尾根が続くのだが、
目の前には不安定な細い雪稜が長く伸びていた。数日前ならナイフエッジのようなもっと鋭い造形を楽しめただろ
うが、ちょっと溶けかけのアイスクリームのようなぼんやりとした雪稜だ。
歩ける場所は狭いが、雪庇が落ちた後のようなので不安はない、雪稜好きのsatoさんは喜々として歩いている。

P2120181_1.JPG

 ひとつ小ピークを越えてブナ林の鞍部を過ぎると、いよいよ加越国境稜線に合流だ。このピークも素晴らしい。
これまで遮られていた南側の展望が開け、正面には丈競山と浄法寺山がどっしりと構えている。
丈競山頂には雪のドームの上のトッピングのように、避難小屋がちょこんと乗って可愛らしい姿を見せていた。
 申し分のないランチ場に腰を降ろす。この加越国境稜線は白山へと続く信仰の道でもある。
山麓の豊原寺からは白山詣の人々がこの稜線を伝って白山を目指したのだろう。
目的は違えど、我々にとっても白山は特別な山だ。奥美濃、越美国境、奥越と、どこの山に登ってもまずは白山
の姿を探すのが常になっているのである。


P2120192_1.JPG

 ここから小倉谷山へは指呼の間であるが、その間には昨年歩いた白い三角錐のピークがある。
さすがに昨年ほどの美しさと鋭さには欠けるが、高度感たっぷりの雪稜歩きは気分を高揚させてくれる。
惜しむらくは天気予報に反して青空がなく、光と影の織り成す芸術的な風景を味わえないことである。

P2120195_1.JPG

 小倉谷山の頂稜まで来るとスノーシューのトレースがあった。新しそうに見えたが、先週のもののようだ。
火燈山までは一投足。昨年驚かされた刃物ののような雪稜も、今日は平凡な雪尾根だった。
 広大な火燈山頂に立つ。去年の2月に初めて登ってから、この1年間でもう4回目の山頂だ。小倉谷山は3回目である。
これまで興味の外だった山や山域が、あるきっかけでお気に入りの山に変わってしまうという好例だろう。
時刻はもう3時である。あまりのんびりしてはいられない。後は火燈古道をトレース
を利用して下るだけだ。と思っていたら、実はここからが最大の難所だったのだ。

パノラマ5_1_1.jpg

 山頂直下は実に美しいブナ林が広がり。今日一日のエピローグとして言うことなしと満足していたのだが、
潅木帯に入ると雪の腐りは頂点となり、古いトレースは何の役にも立たなくなった。
加えて雪に押えられた木の枝が中途半端な高さでヤブ漕ぎを強いるという鬱陶しさである。
七転八倒しながらの難行苦行が続く。一度は右足で左足のスノーシューを踏んで、顔から雪面にダイブしてしま
った。これも白山修験の行と言えるのだろうか。
 ようやく大内峠のお地蔵様に辿り着いてホッとひと息。登山口の白山神社に手を合わせて、今日一日の無事を
感謝した。
駐車地までの林道が意外に雪が締まっていて、ほとんど潜ることなく歩けたのは助かった。

                 山日和
アバター
わりばし
記事: 1763
登録日時: 2011年2月20日(日) 16:55
お住まい: 三重県津市

Re: 【加越】富士写ヶ岳から小倉谷山・火燈山へ

投稿記事 by わりばし »

おはようございます、山日和さん。


 山中温泉トンネルを出ると、左側の駐車帯がうまい具合に除雪されていた。大内谷川へ向かう林道は橋に雪の
壁ができている。国道を渡ったところで早速スノーシューを装着。朝の冷え込みで雪はそれなりに締まっている。
今日はかなり気温が上がりそうなので、午後からの難行が予想された。


このあたりでも、難行が予想されますか
雪の供給がないままに
温かくなっちゃいました。


 Ca800mの台地に乗ると胸のすくような展望が広がった。足元には福井平野が大きく広がり、その奥には日本海
が横たわる。南には小倉谷山から火燈山の記憶にも新しい稜線が、早く来いとばかりに呼んでいるようだ。
 最後の急登をこなすと広々とした富士写ヶ岳山頂に飛び出した。人気の山らしく、10人近い登山者がくつろい
でいた。まだ11時を回ったところだが、みなさんランチタイムの真っ最中である。
全員が北側の我谷コースからのピストンなのだろう。


いい所ですね。休憩したがる気持ちがわかります。
お二人はこれからです・・


 小倉谷山へ向かうトレースはない。先ほどのトレースの主は数日前に周回したはずだが、まったく痕跡が残って
いなかった。
雪は緩んでいるものの、さほど重く感じない。ブナ林の中、自分たちだけのトレースを刻む。
 実は富士写ヶ岳を訪れるのは初めてである。シャクナゲの山として有名で、5月の花期にはすごい人で賑わうら
しい。元よりそんなラッシュアワーの山に突っ込むつもりはないし、それ以外には大して面白みのない山だと敬遠
していたのである。言わば食わず嫌いだったのだが、小倉谷山へ続く稜線にはなかなかのブナ林が残されていた。
ただのつなぎの尾根ではなく、ブナを愛でる雪尾根歩きとして十分に楽しめるコースだ。
2か所ほど主尾根より顕著な支尾根に注意すれば、最低鞍部までは楽しい雪尾根が続く。

よくこんな所見つけますねえ。
恐るべし情報収集能力です。


 数日前ならナイフエッジのようなもっと鋭い造形を楽しめただろ
うが、ちょっと溶けかけのアイスクリームのようなぼんやりとした雪稜だ。
歩ける場所は狭いが、雪庇が落ちた後のようなので不安はない、雪稜好きのsatoさんは喜々として歩いている。

それにしてもsatoさんって年間何日山に登っているんだろう?
ヤブコギでは断トツだろうな。


 ひとつ小ピークを越えてブナ林の鞍部を過ぎると、いよいよ加越国境稜線に合流だ。このピークも素晴らしい。
これまで遮られていた南側の展望が開け、正面には丈競山と浄法寺山がどっしりと構えている。
丈競山頂には雪のドームの上のトッピングのように、避難小屋がちょこんと乗って可愛らしい姿を見せていた。
 申し分のないランチ場に腰を降ろす。この加越国境稜線は白山へと続く信仰の道でもある。
山麓の豊原寺からは白山詣の人々がこの稜線を伝って白山を目指したのだろう。
目的は違えど、我々にとっても白山は特別な山だ。奥美濃、越美国境、奥越と、どこの山に登ってもまずは白山
の姿を探すのが常になっているのである。


白山の白さは特別ですね。
昔の人が白山に向かおうとした気持ちがわかります。


 山頂直下は実に美しいブナ林が広がり。今日一日のエピローグとして言うことなしと満足していたのだが、
潅木帯に入ると雪の腐りは頂点となり、古いトレースは何の役にも立たなくなった。
加えて雪に押えられた木の枝が中途半端な高さでヤブ漕ぎを強いるという鬱陶しさである。
七転八倒しながらの難行苦行が続く。一度は右足で左足のスノーシューを踏んで、顔から雪面にダイブしてしま
った。これも白山修験の行と言えるのだろうか。


腐る時期が早いですよね。
今年は思ったより賞味期限が短めですかね。


 ようやく大内峠のお地蔵様に辿り着いてホッとひと息。登山口の白山神社に手を合わせて、今日一日の無事を
感謝した。
駐車地までの林道が意外に雪が締まっていて、ほとんど潜ることなく歩けたのは助かった。


お疲れさまでした。
北陸攻めが続きそうですね。

                         わりばし
             
バーチャリ
記事: 547
登録日時: 2011年3月12日(土) 20:58

Re: 【加越】富士写ヶ岳から小倉谷山・火燈山へ

投稿記事 by バーチャリ »

山日和 さん こんばんは


日 付】2023年2月12日(日)
【山 域】加越国境 小倉谷山周辺
【天 候】晴れのち曇り
【メンバー】sato、山日和
【コース】山中温泉トンネル北口8:10---8:20登山口---11:00富士写ヶ岳---12:00最低鞍部---12:55加越国境JP14:15
     ---14:40小倉谷山---15:15火燈山---16:55大内峠---17:20駐車地


こちらでしたか。晴れのち曇 
霊仙は雲に覆われていました。


 1年前の冬に訪れた小倉谷山。標高わずか900mの山とはとても思えない、新雪に飾られた鋭くも美しい雪稜の
姿に息を呑んだ。次はあの三角錐の先を歩いてみたい。その思いに捕らわれて、今回は富士写ヶ岳からの周回を
試みたのだ。

 
素敵な写真を鮮明に覚えてますよ☺


山中温泉トンネルを出ると、左側の駐車帯がうまい具合に除雪されていた。大内谷川へ向かう林道は橋に雪の
壁ができている。国道を渡ったところで早速スノーシューを装着。朝の冷え込みで雪はそれなりに締まっている。
今日はかなり気温が上がりそうなので、午後からの難行が予想された。


誰か国道からと言ってましたが、
ほんとにそうなんですね、




全員が北側の我谷コースからのピストンなのだろう。
 東に見える大きな塊は越前大日山だ。その奥には霞んでハッキリと見えないが、白山の姿があるはずだ。
その左に長く横たわる山塊が白山北方稜線の笈、大笠あたりであることはすぐにわかった。



白山北方稜線の笈、大笠 懐かしい。
まだダムの橋がはずされていない時に大笠を登りましたが懐かしいです


雪は緩んでいるものの、さほど重く感じない。ブナ林の中、自分たちだけのトレースを刻む。
 実は富士写ヶ岳を訪れるのは初めてである。シャクナゲの山として有名で、5月の花期にはすごい人で賑わうら
しい。元よりそんなラッシュアワーの山に突っ込むつもりはないし、それ以外には大して面白みのない山だと敬遠
していたのである。言わば食わず嫌いだったのだが、小倉谷山へ続く稜線にはなかなかのブナ林が残されていた。
ただのつなぎの尾根ではなく、ブナを愛でる雪尾根歩きとして十分に楽しめるコースだ。
2か所ほど主尾根より顕著な支尾根に注意すれば、最低鞍部までは楽しい雪尾根が続く。



そう見たいですね。話によるとブナの下にシャクナゲが咲き雰囲気がいいと聞きました。
ブナとシヤクナゲの饗宴を見たいですが果たして行けるかな
 

突然目の前から雪の壁が消えると783m標高点に到着である。ここからは比較的傾斜の緩い尾根が続くのだが、
目の前には不安定な細い雪稜が長く伸びていた。数日前ならナイフエッジのようなもっと鋭い造形を楽しめただろ
うが、ちょっと溶けかけのアイスクリームのようなぼんやりとした雪稜だ。
歩ける場所は狭いが、雪庇が落ちた後のようなので不安はない、雪稜好きのsatoさんは喜々として歩いている。


ほんとに頼もしいsatoさんですね。

ひとつ小ピークを越えてブナ林の鞍部を過ぎると、いよいよ加越国境稜線に合流だ。このピークも素晴らしい。
これまで遮られていた南側の展望が開け、正面には丈競山と浄法寺山がどっしりと構えている。
丈競山頂には雪のドームの上のトッピングのように、避難小屋がちょこんと乗って可愛らしい姿を見せていた。
 申し分のないランチ場に腰を降ろす。この加越国境稜線は白山へと続く信仰の道でもある。
山麓の豊原寺からは白山詣の人々がこの稜線を伝って白山を目指したのだろう。



白山へと続く信仰の道なんですね。


目的は違えど、我々にとっても白山は特別な山だ。奥美濃、越美国境、奥越と、どこの山に登ってもまずは白山
の姿を探すのが常になっているのである。


北陸方面に来ると白山ですよね。
中部だと富士山を探しますが☺


小倉谷山の頂稜まで来るとスノーシューのトレースがあった。新しそうに見えたが、先週のもののようだ。
火燈山までは一投足。昨年驚かされた刃物ののような雪稜も、今日は平凡な雪尾根だった。
 広大な火燈山頂に立つ。去年の2月に初めて登ってから、この1年間でもう4回目の山頂だ。小倉谷山は3回目である。
これまで興味の外だった山や山域が、あるきっかけでお気に入りの山に変わってしまうという好例だろう。
時刻はもう3時である。あまりのんびりしてはいられない。後は火燈古道をトレース
を利用して下るだけだ。と思っていたら、実はここからが最大の難所だったのだ。


目一杯歩かれるのですね。
3時にはほとんど下山してますが!(^^)!

 ようやく大内峠のお地蔵様に辿り着いてホッとひと息。登山口の白山神社に手を合わせて、今日一日の無事を
感謝した。
駐車地までの林道が意外に雪が締まっていて、ほとんど潜ることなく歩けたのは助かった。


お疲れ様でした。

  バーチャリ
最後に編集したユーザー バーチャリ [ 2023年2月16日(木) 18:29 ], 累計 3 回
sato
記事: 420
登録日時: 2019年2月13日(水) 12:55

Re: 【加越】富士写ヶ岳から小倉谷山・火燈山へ

投稿記事 by sato »

山日和さま

こんばんは。
今日は、小雪舞う寒い一日でした。比良の山もまたうつくしく雪化粧しました。
富士写ヶ岳から小倉谷山の稜線も、また、きりりとしたお姿になっているのでしょうか。

昨冬、どこまでも白い、たおやかな雪原と、うつくしい雪稜の上を、夢見心地で歩いた火燈山、小倉谷山。
山頂先の三角錐のてっぺんから、富士写ヶ岳へと延びていく鋭くうつくしい雪稜をうっとりと眺め
「来年はこの稜線を辿ろう」とこころに決めましたね。
初めて訪れたふたつのお山にすっかり魅了され、夏には、小倉谷から小倉谷山、大内谷川から火燈山に登りました。
その時も「今度の冬、雪がたっぷりとあるうちに、あの稜線を味わおう」とお話していました。

林道歩き始めから雪で、高揚感に包まれました。やっぱり、最初から雪だとうれしいです。
富士写ヶ岳の登山道は、地形図の・529の尾根と思いましたが、隣の尾根でしたね。
そう、地理院地図では、破線は登山道についていました。
林道では雪が締まっていたので、気温が上がる前の登りは楽かなと思ったのですが、
甘かったですね。早くもグズグズ状態。足が重かったです。
山頂まで森の中と思っていましたので、標高800mで雪原が現れた時、わぁ、と足に力が入りました。

富士写ヶ岳の山頂は、平和な空気に包まれていましたね。
広々としていて眺望も素晴らしく、いいお山だなぁ、と思いました。稜線は、踏み跡がなくホッとしました。
土曜日に、とお話していたのに、私の都合で日曜日にしていただいたので、トレースばっちりでしたら、申し訳ないなぁと。
山頂から最低鞍部までは、健やかなブナ林の気持ちのいい尾根でしたね。
・876あたりの地形が面白かったです。一瞬、向こうに見える尾根に、どう進んでいくのか分からなくなりました。

鞍部から・783までの70mの急登も面白かったです。
最後は捕まる木もなく、不安定な雪質の壁を、四つん這いで登りました。ここは、体重の軽い私が有利でしたね。
よじ登った先には、夢見た雪稜が目の前に。「ちょっと溶けかけのアイスクリームのよう」でしたが。
鋭さは欠けていましたが、白い蛇のような稜線歩き、ワクワク楽しかったです。
どこのお山を歩いているのだろう。標高800m余りの灌木の痩せ尾根は、雪と風によって、こんなにも表情が変わるのですね。

楽しみにしていた加越国境稜線との合流ピーク。白山への白い道を眺めながらのお昼ご飯は格別でした。
雪の季節になると、私の辿る道に、憧れの地白山へと続く道、白山から続く道を感じています。
山を歩きながら、足元のはるか先に、まっしろに輝く白山を想い描いています。
白山詣の人々と目的は違えど、ですが、
私は、白山というお山への想いは、重なるものがあるのではないかぁ、と思ったりしています。

一年前、目が釘付けになった三角錐のピーク。今回は「またよく来たね」とやわらかな表情で迎えてくださいました。
三回目の小倉谷山山頂。やっぱり味わい深いお山でした。
火燈山への登りは普通の雪尾根。あの刃物のような雪稜は夢だったのか。
一年前は、たっぷり積もった雪の上に新雪、そして青空と、恵まれすぎた日だったのですね。

ブナの森、シャクナゲの回廊、穏やかな雑木林の中を、気持ちよく縫っていく火燈古道。
今回も移りゆくゆたかな森を楽しみながらと思っていましたが、またまた甘かったですね。
グズグズ、踏み抜きは予想していましたが、ヤブに捕まるとは。
山日和さんのダイブもすごかったですが、私も派手に転びました。
雪の積もった大内峠は趣がありましたね。
お地蔵さまにお会いして、神社にお参りして、楽しく周回出来たよろこびに包まれました。

900mのお山の、雪と風と地形が織りなす素晴らしき世界を満喫した山旅でした。
ありがとうございました。雪の無い季節の稜線は、どんなお姿なのでしょうね。いつか辿りたいです。

sato
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山日和
記事: 3582
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 【加越】富士写ヶ岳から小倉谷山・火燈山へ

投稿記事 by 山日和 »

わりばしさん、どうもです。

このあたりでも、難行が予想されますか
雪の供給がないままに
温かくなっちゃいました。


最高気温の予想があまりにも高かったんで、ベチャベチャの雪に足を取られるのを危惧してました。

>最後の急登をこなすと広々とした富士写ヶ岳山頂に飛び出した。人気の山らしく、10人近い登山者がくつろいでいた。まだ11時を回ったところだが、みなさんランチタイムの真っ最中である。

いい所ですね。休憩したがる気持ちがわかります。
お二人はこれからです・・


広くて寛げる山頂ですが、まだ先は長い・・・・ここまでは前菜みたいなもんです。 :lol:


P2120092_1.JPG

ただのつなぎの尾根ではなく、ブナを愛でる雪尾根歩きとして十分に楽しめるコースだ。
2か所ほど主尾根より顕著な支尾根に注意すれば、最低鞍部までは楽しい雪尾根が続く。


よくこんな所見つけますねえ。
恐るべし情報収集能力です。


無雪期は一般登山道の縦走路なんですけどね。シャクナゲの名所なんで、かなり賑わうようです、

それにしてもsatoさんって年間何日山に登っているんだろう?
ヤブコギでは断トツだろうな。


おそらく100日ぐらいは登ってるのでは?

白山の白さは特別ですね。
昔の人が白山に向かおうとした気持ちがわかります。


そうですね。まわりの山が黒くなっても白いままの白山を見れば、なにか特別な気持ちになるのはわかります。

1676299442294_1.jpg

腐る時期が早いですよね。
今年は思ったより賞味期限が短めですかね。


これは気温のなせるわざですね。もう少し遅い時期になれば締まるでしょう。

お疲れさまでした。
北陸攻めが続きそうですね。


今年は6回のうち4回が福井・石川です。今月あと2回福井の予定なので、北陸率は高いですね。 :mrgreen:

                山日和
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山日和
記事: 3582
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 【加越】富士写ヶ岳から小倉谷山・火燈山へ

投稿記事 by 山日和 »

バーチャリさん、どうもです。

こちらでしたか。晴れのち曇 
霊山は雲に覆われていました。


この日はどこへ行っても晴れのはずだったんですが。 :mrgreen:

>1年前の冬に訪れた小倉谷山。標高わずか900mの山とはとても思えない、新雪に飾られた鋭くも美しい雪稜の姿に息を呑んだ。次はあの三角錐の先を歩いてみたい。その思いに捕らわれて、今回は富士写ヶ岳からの周回を試みたのだ。
 
素敵な写真を鮮明に覚えてますよ☺


ホントに900mぐらいしかない山かと目を疑うような風景でした。

誰か国道からと言ってましたが、
ほんとにそうなんですね、


まんまです。さすがたんぽぽさん。 :lol:

白山北方稜線の笈、大笠 懐かしい。
まだダムの橋がはずされていない時に大笠を登りましたが懐かしいです


北方稜線も遠くなってしまいました・・・ :oops:

P2120113_1.JPG

そうみたいですね。話によるとブナの下にシャクナゲが咲き雰囲気がいいと聞きました。
シャクナゲの時期に行って見たいですが果たして行けるかな


無雪期なら楽なコースだと思います。ただ人の多いのが・・・・
 
>歩ける場所は狭いが、雪庇が落ちた後のようなので不安はない。雪稜好きのsatoさんは喜々として歩いている。

ほんとに頼もしいsatoさんですね。


ナイフエッジを見ると目の色が変わるので困ったもんです。 :mrgreen:

1676299442317_1.jpg

>この加越国境稜線は白山へと続く信仰の道でもある。
山麓の豊原寺からは白山詣の人々がこの稜線を伝って白山を目指したのだろう。

白山へと続く信仰の道なんですね。


そうなんです。いわゆる禅定道とは別に、麓の寺から白山を目指すルートだったようです。

>目的は違えど、我々にとっても白山は特別な山だ。奥美濃、越美国境、奥越と、どこの山に登ってもまずは白山の姿を探すのが常になっているのである。

北陸方面に来ると白山ですよね。
中部だと富士山を探しますが☺


そうですよね。
でも富士山は大き過ぎてあっけらかんとしていて、白山の方が神秘的な感じがします。

>時刻はもう3時である。あまりのんびりしてはいられない。後は火燈古道をトレース
を利用して下るだけだ。と思っていたら、実はここからが最大の難所だったのだ。

目一杯歩かれるのですね。
3時にはほとんど下山してますが!(^^)!


元々3時に下山する気がまったくないので。 :mrgreen:

                 山日和
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山日和
記事: 3582
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 【加越】富士写ヶ岳から小倉谷山・火燈山へ

投稿記事 by 山日和 »

satoさん、どうもです。お疲れさまでした。

今日は、小雪舞う寒い一日でした。比良の山もまたうつくしく雪化粧しました。
富士写ヶ岳から小倉谷山の稜線も、また、きりりとしたお姿になっているのでしょうか。

もう少し新雪のトッピングがあるかと思ったんだけどね。

昨冬、どこまでも白い、たおやかな雪原と、うつくしい雪稜の上を、夢見心地で歩いた火燈山、小倉谷山。
山頂先の三角錐のてっぺんから、富士写ヶ岳へと延びていく鋭くうつくしい雪稜をうっとりと眺め「来年はこの稜線を辿ろう」とこころに決めましたね。

ここは絶対に歩きたいと思いましたね。

初めて訪れたふたつのお山にすっかり魅了され、夏には、小倉谷から小倉谷山、大内谷川から火燈山に登りました。
その時も「今度の冬、雪がたっぷりとあるうちに、あの稜線を味わおう」とお話していました。


それにしてもこれだけ通うとは夢にも思いませんでした。 :lol:

P2120043_1.JPG

林道では雪が締まっていたので、気温が上がる前の登りは楽かなと思ったのですが、
甘かったですね。早くもグズグズ状態。足が重かったです。


この調子ではどうなるのかなと思ってましたよ。まさかの富士写ヶ岳ピストンか!! :mrgreen:

富士写ヶ岳の山頂は、平和な空気に包まれていましたね。
広々としていて眺望も素晴らしく、いいお山だなぁ、と思いました。稜線は、踏み跡がなくホッとしました。
土曜日に、とお話していたのに、私の都合で日曜日にしていただいたので、トレースばっちりでしたら、申し訳ないなぁと。


登りの尾根でわずかに古いトレースが残っていたけど、縦走路に入ると消えてしまいましたね。

山頂から最低鞍部までは、健やかなブナ林の気持ちのいい尾根でしたね。
・876あたりの地形が面白かったです。一瞬、向こうに見える尾根に、どう進んでいくのか分からなくなりました。

予想外にいいブナの尾根でしたが、ガスが出たらなかなか難しいかも。

鞍部から・783までの70mの急登も面白かったです。
最後は捕まる木もなく、不安定な雪質の壁を、四つん這いで登りました。ここは、体重の軽い私が有利でしたね。

ここが核心部でしたね。(実は最後の下山路の方がキツかったけど)
標高差70mぐらいでよかったですわ。これが200mも続いたらギブアップかも。


P2120151_1.JPG

よじ登った先には、夢見た雪稜が目の前に。「ちょっと溶けかけのアイスクリームのよう」でしたが。
鋭さは欠けていましたが、白い蛇のような稜線歩き、ワクワク楽しかったです。


ああいう場面のsatoさんはホントにいきいきしてますね。 :lol:

楽しみにしていた加越国境稜線との合流ピーク。白山への白い道を眺めながらのお昼ご飯は格別でした。
雪の季節になると、私の辿る道に、憧れの地白山へと続く道、白山から続く道を感じています。
山を歩きながら、足元のはるか先に、まっしろに輝く白山を想い描いています。
白山詣の人々と目的は違えど、ですが、
私は、白山というお山への想いは、重なるものがあるのではないかぁ、と思ったりしています。


「国境稜線」という響きはなにか特別な感慨を湧かせてくれますね。
それが白山へと続く稜線だとなおさらです。

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一年前、目が釘付けになった三角錐のピーク。今回は「またよく来たね」とやわらかな表情で迎えてくださいました。
三回目の小倉谷山山頂。やっぱり味わい深いお山でした。
火燈山への登りは普通の雪尾根。あの刃物のような雪稜は夢だったのか。
一年前は、たっぷり積もった雪の上に新雪、そして青空と、恵まれすぎた日だったのですね。


もう少し雪と光が欲しかったけど、贅沢は敵です。
この日も十分満足できる雪尾根歩きでした。 :D

ブナの森、シャクナゲの回廊、穏やかな雑木林の中を、気持ちよく縫っていく火燈古道。
今回も移りゆくゆたかな森を楽しみながらと思っていましたが、またまた甘かったですね。
グズグズ、踏み抜きは予想していましたが、ヤブに捕まるとは。
山日和さんのダイブもすごかったですが、私も派手に転びました。


山頂直下のブナ林は熊の平というらしいですね。クマが多いのかな?
しかし七転八倒状態で疲れました。

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雪の積もった大内峠は趣がありましたね。
お地蔵さまにお会いして、神社にお参りして、楽しく周回出来たよろこびに包まれました。

いい峠ですね。手前の福井県側のガケはちょっと怖いけど。

900mのお山の、雪と風と地形が織りなす素晴らしき世界を満喫した山旅でした。
ありがとうございました。雪の無い季節の稜線は、どんなお姿なのでしょうね。いつか辿りたいです。


シャクナゲの時期は人出が恐ろしいから紅葉の頃がいいかもね。

             山日和
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