【比良】イクワタ峠〜釣瓶岳〜アラ谷右岸尾根☆新雪の景色を求めて奥比良の稜線へ

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yamaneko0922
記事: 539
登録日時: 2018年11月20日(火) 06:39
お住まい: 京都市左京区

【比良】イクワタ峠〜釣瓶岳〜アラ谷右岸尾根☆新雪の景色を求めて奥比良の稜線へ

投稿記事 by yamaneko0922 »

【 日 付 】2023年1月29日(日)
【 山 域 】比良 
【メンバー】山猫、家内
【 天 候 】晴れのち曇り
【 ルート 】釣瓶岳登山口11:07〜12:12コメカイ道出合12:19〜13:32イクワタ峠13:37〜14:37釣瓶岳14:58〜16:21釣瓶岳登山口

朝起きて家の外に出てみると比叡山や横高山も山頂部はかなり白くなっている。前日は雪の舞う小倉への出張から帰ってきたところだが、京都でも降雪があったのだろう。脳裏に刻み込まれた降雪後の雪景色の追憶を辿る。そういえば今年はまだスノーシューを履く機会がない。

翌週の職場の百周年記念行事のために準備の必要があるのだが、こうなると新雪の上を歩くスノーシューの魅力に抗うのは難しい。家内が家事をするので出発が出遅れるが、とりあえずスノーシューを車に積みこんでR367を北上する。

大原の周囲の山々にも珍しくかなりの着雪が見られる。車の車外温度は-3℃を表示している。冬は毎度のことであるが、花折峠を越えると谷の周囲の山肌は一層白くなる。路面にも雪が現れるが、この程度であれば問題なく坂道を下ることが出来る。

坊村が近づくと市民センターの前の駐車場に停めることが出来なかった車が周辺の道路余地に停められている。武奈ヶ岳には相当な登山者が登っているようだ。細川尾根から武奈ヶ岳の北稜を辿ることも考えてはいたが、細川休憩所にも車が停められているのを見て、躊躇なくイクワタ峠に向かうことにする。栃生の水地蔵の前は広く除雪されているが、既に一台の車が停められていた。その後ろに車を停める。

ハタケ谷の林道に入ると一本の山スキーのトレースと坪足の足跡が続いている。林道を辿ると大きく迂回することになるので、尾根の末端にとりついてショートカットする。雪の中からはわずかに茨が顔を覗かせているが、積雪が十分にあるので茨を踏んで通過することが出来る。

再びハタケ谷林道に合流すると大きな重機がある。驚いtことに林道の先には延々と重機ののキャタピラの真新しい跡がついている。どうやら午前中のうちに山中で作業をしたようだ。左手の植林の中には先ほどのスキーのトレースが続いている。植林に入るとすぐにも九十九折りの夏道がある。夏道は大きくジグザグに蛇行することになるが、それほどの急斜面ではないので可能な限り直登でショートカットする。

植林を過ぎると整然とした赤松の樹林となる。比良の西側の尾根は大概はその上部まで植林が続くところが多いのだが、この尾根のいいところは植林が終わる区間が短いことだ。すぐに2018年の台風による倒木の集中地帯が現れるが、倒木地帯を左から巻いて問題なく通過する。尾根の南側に展望が開けた地点があり、白銀の霧氷を纏った釣瓶岳と武奈ヶ岳が姿を見せる。

この尾根は距離は長いもののほとんど急登がないの点も有難いところだ。それでも場所によっては膝下近くまで沈み込む。スキーのトレースは10cmも沈み込んでいないようだ。スキーのトレースを辿ってもかなり沈み込むのだが、沈み込みのわずかな10cmほどの違いは雪上の歩行への影響は意外と大きい。このあたりからはなるべくスキーのトレースを辿ることにする。Ca840mからは尾根の北側が大きく開け、蛇谷ヶ峰に至る奥比良の稜線を見ながらイクワタ峠にかけて緩やかに稜線を登ってゆく。
ca840m.jpg
標高が上がるにつれて蛇谷ヶ峰の彼方には野坂山地の山々が視界に入るようになる。赤坂山や三国岳の雪稜の彼方で一際明るく輝いている山は野坂岳だろう。
蛇谷が峰.JPG
イクワタ峠が近づくと霧氷を纏う樹々が陽光に照らされて明るく輝いているのが見える。
イクワタ峠.jpg

イクワタ峠北峰に到着すると大きく雪庇が張り出した釣瓶岳の北稜が視界に飛び込む。尾根の西側の樹々には一様に霧氷が発達しており、否応なくテンションが上がる。
イクワタ峠北峰より.jpg

背後の蛇谷ヶ峰を降り開けるとほとんど霧氷は見られない、というより既に落下してしまったのだろう。どうやら霧氷が残っているのはイクワタ峠北峰よりも高いところのようだ。雪庇の尾根を辿ると、やがて一面の雪原に出る。西側の霧氷の樹林の彼方には京都北山の山々、三国岳から百里ヶ岳へと至る県境の山々を俯瞰することができる。この数日の間に相当な風雪が吹き付けたのだろう、東側の雪庇の下では杉の樹々が雪を纏ってモンスターのようだ。
モンスター.JPG
尾根の東側には釈迦岳から鳥越峰へと続く北比良の稜線と鉛色の雲の下で金属的な灰色の水を湛える琵琶湖が目に入る。
釈迦岳.JPG

標高が1000mを越えると霧氷の樹林の中を進む。霧氷を纏ったブナがいつにも増して美しい佇まいを見せてくれる。
山頂直下.JPG
釣瓶岳の山頂に到着すると樹間からわずかに垣間見える武奈ヶ岳の山頂は雲がかかっている。この日は武奈ヶ岳の山頂部はどうやらあまり天気が良くないようだ。

コーヒーを淹れて、クッキーとお菓子で一息つく。山頂からはナガオをわずかに降ったところに武奈ヶ岳を望む好展望地があるが、辛うじて武奈ヶ岳の山頂が雲の中から姿を見せてくれる。家内が道路を歩いて出発地まで戻りたくないというので、武奈ヶ岳を周回することは諦めてアラ谷右岸尾根を下山することにする。
武奈ヶ岳.JPG

釣瓶岳山頂を後に再び北尾根を引き返す。雪庇の張り出した尾根を歩くとドドッと大きな音を立てて雪庇が崩落する。尾根側に倒れ込んで雪庇と共に落下することを免れたが、危機一髪であった。

アラ谷右岸尾根に入ると先ほどのスキーのシュプールもこの尾根を降っているようだ。シュプールは尾根芯を外して大きく蛇行しながら降っている。下山においては沈み込みはさほど気にならないのでトレースのない尾根芯を降る。

尾根の上部は正面に白倉三山を眺めながら疎林の中をダイナミックに下降してゆくが、高度が下がるにつれ樹々の霧氷は急速に薄くなってゆく。ca900mで植林が始まるが、その少し下で尾根には突然数名のワカンの真新しいトレースが現れる。どうやらこのあたりで引き返されたのだろう。

植林の中は雪質が悪いことが多いが、新雪が十分に積もっており尾根の下部まで快適に下降することが出来る。尾根の下部の緩斜面に差し掛かると先を行く三人のワカンのパーティーに追いつく。やはり先ほどの地点でタイムアップと判断されて引き返すことを決断されたようだ。駐車地に戻るとまもなく三人組のパーティーも帰還される。私たちの車の前に停めておられる車の主であった。

この日は夕方になっても周囲の山肌からはほとんど雪が落ちていないようだ。京都市内に戻ると夕陽を浴びた比叡山が赤く輝いていた。
山猫 🐾
biwaco
記事: 1423
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

Re: 【比良】イクワタ峠〜釣瓶岳〜アラ谷右岸尾根☆新雪の景色を求めて奥比良の稜線へ

投稿記事 by biwaco »

Dr.山猫さん、お久しぶりのレポアップですね~(^_-)
ヤブ板には比良方面のレポは少ないので、貴重な情報です。
我が家の近くからは、比良も鈴鹿も伊吹山もよく見えます。
特に今の季節は西側の比良は蓬莱山から野坂山地につづく白い稜線が朝陽に映えます。

 >坊村が近づくと市民センターの前の駐車場に停めることが出来なかった車が周辺の道路余地に停められている。武奈ヶ岳には相当な登山者が登っているようだ。

比良への登山者のほとんどが武奈ヶ岳狙いでしょうね。ここだけは登山者ラッシュです。(^_-)

 >躊躇なくイクワタ峠に向かうことにする。栃生の水地蔵の前は広く除雪されているが、既に一台の車が停められていた。その後ろに車を停める。

ずいぶん前に村井の林道から地蔵峠~釣瓶岳へ行きました。
下山は細川だったので、栃生はデポした自転車で国道を素通りでした。駐車スペースがあるんですね。

 >ハタケ谷の林道に入ると一本の山スキーのトレースと坪足の足跡が続いている。林道を辿ると大きく迂回することになるので、尾根の末端にとりついてショートカットする。

この尾根、等高線が結構混んでいてco690mくらいまでは急斜面に苦労しそうですが?

 >この尾根は距離は長いもののほとんど急登がないの点も有難いところだ。それでも場所によっては膝下近くまで沈み込む。

あれ~? Dr.山猫さん夫妻にかかれば、こんな傾斜くらいへっちゃらですかぁ!
この日は大雪の直後でしたから、西向き斜面は新雪が満載だったでしょうね。

 >標高が上がるにつれて蛇谷ヶ峰の彼方には野坂山地の山々が視界に入るようになる。赤坂山や三国岳の雪稜の彼方で一際明るく輝いている山は野坂岳だろう。

地形図には山名表示はありませんが、イクワタ峠は・923ピークの南鞍部ですね。野坂やリトル比良方面の眺望が楽しめそうですね。
私が行った時はややガス気味で、南正面の釣瓶岳がなんとか見える程度でした。
P1030056.jpg
 >釣瓶岳の山頂に到着すると樹間からわずかに垣間見える武奈ヶ岳の山頂は雲がかかっている。この日は武奈ヶ岳の山頂部はどうやらあまり天気が良くないようだ。
 >コーヒーを淹れて、クッキーとお菓子で一息つく。


私も山頂でランチしました。
野菜やアゲ、卵もいれた鍋焼きうどん…のつもりが、肝心の出汁を忘れて来て、超薄味の塩分抜き健康うどんになりました。(^_-)

 >アラ谷右岸尾根に入ると先ほどのスキーのシュプールもこの尾根を降っているようだ。シュプールは尾根芯を外して大きく蛇行しながら降っている。

・886の尾根ですね。びわ爺は南隣りのアラ谷左岸尾根を細川に下りました。無垢の新雪尾根の下りは快適で速いです。!(^^)!
あれはいつだったかな?と記録を見たら2010年の正月明けでした。あれからもう10数年。いつまで雪と遊べるか、懐かしさがこみあげてきました。
    
      ~びわ爺
yamaneko0922
記事: 539
登録日時: 2018年11月20日(火) 06:39
お住まい: 京都市左京区

Re: 【比良】イクワタ峠〜釣瓶岳〜アラ谷右岸尾根☆新雪の景色を求めて奥比良の稜線へ

投稿記事 by yamaneko0922 »

biwa爺さん 早速にもコメントどうも有難うございます。

>お久しぶりのレポアップですね~(^_-)

ご無沙汰しており失礼しました。
昨年はヤマレコでも「怪我でもしたのか?」と心配されるほど、あまに山に行けていないのでしたが、怪我などもなく元気にしております。

>ヤブ板には比良方面のレポは少ないので、貴重な情報です。

biwa爺さんのコメントに気を良くして、もう一本、翌週のrepをアップしたいと思いますので、乞う次回ご期待を。

>栃生はデポした自転車で国道を素通りでした。駐車スペースがあるんですね。

無雪期は林道を入った奥に廃屋があり、その周辺に広い駐車地があります。
積雪期は林道には入れないので、水地蔵と呼ばれるお地蔵様の前か、少し南下し栃生のバス停のそばに停めることが出来ると思います。

>この尾根、等高線が結構混んでいてco690mくらいまでは急斜面に苦労しそうですが?

確かにそう見えますが、細川尾根やアラ谷左岸尾根に比べればかなり楽だと思います。それにかなり状態の良い九十九折りの古道が続いているので、武奈ヶ岳から釣瓶岳の間に走る四本の尾根の中では最も登りやすい尾根に思われます。

>地形図には山名表示はありませんが、イクワタ峠は・923ピークの南鞍部ですね。野坂やリトル比良方面の眺望が楽しめそうですね。

p923がイクワタ峠北峰と呼ばれるので、まさにその通りだろう・・・と思っております。
イクワタ峠からの登り.JPG
>野坂やリトル比良方面の眺望が楽しめそうですね。

この尾根は四季を通じて実に爽快なところだと思います。
イクワタ峠より.JPG

>野菜やアゲ、卵もいれた鍋焼きうどん…のつもりが、肝心の出汁を忘れて来て、超薄味の塩分抜き健康うどんになりました。(^_-)
>あれはいつだったかな?と記録を見たら2010年の正月明けでした。


13年前のことでも鮮烈に覚えておられるんですね。それとも味が鮮烈だったのかな :mrgreen:
私もbiwa爺を見習いたいものです :D
山猫 🐾
宮指路
記事: 1008
登録日時: 2011年2月27日(日) 21:13

Re: 【比良】イクワタ峠〜釣瓶岳〜アラ谷右岸尾根☆新雪の景色を求めて奥比良の稜線へ

投稿記事 by 宮指路 »

yamnanekoさん、こんにちは
朝起きて家の外に出てみると比叡山や横高山も山頂部はかなり白くなっている。前日は雪の舞う小倉への出張から帰ってきたところだが、京都でも降雪があったのだろう。脳裏に刻み込まれた降雪後の雪景色の追憶を辿る。そういえば今年はまだスノーシューを履く機会がない。
なかなかお忙しいと御見受けしますので、私のように好きな時には行けないのでしょう。
翌週の職場の百周年記念行事のために準備の必要があるのだが、こうなると新雪の上を歩くスノーシューの魅力に抗うのは難しい。家内が家事をするので出発が出遅れるが、とりあえずスノーシューを車に積みこんでR367を北上する。
まあ奥さんに付き合うのも夫の勤めと言うもののそういう私は全く務めを果たしていません( ;∀;)
大原の周囲の山々にも珍しくかなりの着雪が見られる。車の車外温度は-3℃を表示している。冬は毎度のことであるが、花折峠を越えると谷の周囲の山肌は一層白くなる。路面にも雪が現れるが、この程度であれば問題なく坂道を下ることが出来る。
この間、四日市市では町中で-8℃でした。通勤途中に車の温度計を見て信じられませんでした。
坊村が近づくと市民センターの前の駐車場に停めることが出来なかった車が周辺の道路余地に停められている。武奈ヶ岳には相当な登山者が登っているようだ。
以前、ここからスノーシューで武奈ヶ岳に向かったことがありますが、トレースがあり過ぎて登りにくかったです。
ハタケ谷の林道に入ると一本の山スキーのトレースと坪足の足跡が続いている。林道を辿ると大きく迂回することになるので、尾根の末端にとりついてショートカットする。雪の中からはわずかに茨が顔を覗かせているが、積雪が十分にあるので茨を踏んで通過することが出来る。
こちらから登る方はあまりいないのですね。
この尾根は距離は長いもののほとんど急登がないの点も有難いところだ。それでも場所によっては膝下近くまで沈み込む。スキーのトレースは10cmも沈み込んでいないようだ。スキーのトレースを辿ってもかなり沈み込むのだが、沈み込みのわずかな10cmほどの違いは雪上の歩行への影響は意外と大きい。このあたりからはなるべくスキーのトレースを辿ることにする。Ca840mからは尾根の北側が大きく開け、蛇谷ヶ峰に至る奥比良の稜線を見ながらイクワタ峠にかけて緩やかに稜線を登ってゆく。
ゆるやかな尾根に上がると気持ちが良いですね。

標高が上がるにつれて蛇谷ヶ峰の彼方には野坂山地の山々が視界に入るようになる。赤坂山や三国岳の雪稜の彼方で一際明るく輝いている山は野坂岳だろう。
展望もまあまあですね。
イクワタ峠が近づくと霧氷を纏う樹々が陽光に照らされて明るく輝いているのが見える。
晴れ間も見えてきましたね。

イクワタ峠北峰に到着すると大きく雪庇が張り出した釣瓶岳の北稜が視界に飛び込む。尾根の西側の樹々には一様に霧氷が発達しており、否応なくテンションが上がる。
おお、素晴らしい光景です。

背後の蛇谷ヶ峰を降り開けるとほとんど霧氷は見られない、というより既に落下してしまったのだろう。どうやら霧氷が残っているのはイクワタ峠北峰よりも高いところのようだ。雪庇の尾根を辿ると、やがて一面の雪原に出る。西側の霧氷の樹林の彼方には京都北山の山々、三国岳から百里ヶ岳へと至る県境の山々を俯瞰することができる。この数日の間に相当な風雪が吹き付けたのだろう、東側の雪庇の下では杉の樹々が雪を纏ってモンスターのようだ。
鈴鹿ではあまり見られない光景です。
尾根の東側には釈迦岳から鳥越峰へと続く北比良の稜線と鉛色の雲の下で金属的な灰色の水を湛える琵琶湖が目に入る。

クリスマスツリーのような真っ白な樹木の背景に続く山並みが素晴らしい!

標高が1000mを越えると霧氷の樹林の中を進む。霧氷を纏ったブナがいつにも増して美しい佇まいを見せてくれる。
素晴らしい霧氷に出会えましたね。
コーヒーを淹れて、クッキーとお菓子で一息つく。山頂からはナガオをわずかに降ったところに武奈ヶ岳を望む好展望地があるが、辛うじて武奈ヶ岳の山頂が雲の中から姿を見せてくれる。家内が道路を歩いて出発地まで戻りたくないというので、武奈ヶ岳を周回することは諦めてアラ谷右岸尾根を下山することにする。
山頂でのコーヒーブレイクもいいもんだ
釣瓶岳山頂を後に再び北尾根を引き返す。雪庇の張り出した尾根を歩くとドドッと大きな音を立てて雪庇が崩落する。尾根側に倒れ込んで雪庇と共に落下することを免れたが、危機一髪であった。
私一度雪庇を踏み抜いて下に落ちたことがあります。幸いにも怪我はありませんでしたが、雪庇の上に上がれるかどうかという不安もありました。
それ以来、慎重になっています。
アラ谷右岸尾根に入ると先ほどのスキーのシュプールもこの尾根を降っているようだ。シュプールは尾根芯を外して大きく蛇行しながら降っている。下山においては沈み込みはさほど気にならないのでトレースのない尾根芯を降る。
トレースのない斜面をスノーシューで下るのは気持ちが良いですね。
植林の中は雪質が悪いことが多いが、新雪が十分に積もっており尾根の下部まで快適に下降することが出来る。尾根の下部の緩斜面に差し掛かると先を行く三人のワカンのパーティーに追いつく。やはり先ほどの地点でタイムアップと判断されて引き返すことを決断されたようだ。駐車地に戻るとまもなく三人組のパーティーも帰還される。私たちの車の前に停めておられる車の主であった。
きっと植林の中の急斜面だったので、時間がかかったのでしょう。
反対回りで正解でしたね。


                                                宮指路
sato
記事: 421
登録日時: 2019年2月13日(水) 12:55

Re: 【比良】イクワタ峠〜釣瓶岳〜アラ谷右岸尾根☆新雪の景色を求めて奥比良の稜線へ

投稿記事 by sato »

山猫さま

こんにちは。
今日は、冷たい雨。お山の上は雪でしょうか。
山猫さんの、今シーズン最初のスノーシュー雪山旅は、どちらのお山だったのかなぁ、と思っておりました。
釣瓶岳だったのですね。私が思いを寄せているお山。うれしくなり、はやる気持ちを抑えながら味わわせていただきました。

我が家のまわりで雪が降ると、私も、脳裏に刻み込まれた降雪後の雪景色の追憶を辿っています。
そして、先ず浮かぶのは比良のお山。
今シーズン最初のスノーシュー雪山旅は、12月27日に訪れた蛇谷ヶ峰でした。
想い出の森から、小雨と小雪が降ったり止んだりする中、
ふっ、と目に留まった小さな枝尾根をラッセルしながら辿った静かでちいさな山旅でした。
釣瓶岳も浮かんだのですが、お天気が悪かったので、次の機会にと。

まとまった雪が降ると、釣瓶岳と武奈ヶ岳のうつくしき北稜が呼びかけてきます。
山猫さんと初めてお会いした日も、降雪直後でしたね。アラ谷左岸尾根から武奈ヶ岳北稜を登り、細川尾根を下っている途中でした。
まっさらな雪とうつくしい霧氷、そして山猫さんご家族とお会い出来た素晴らしい一日として、こころに刻まれています。

坊村からの武奈ヶ岳は大人気のコースですが、道路余地にまで車が停められているとは。西南稜は素敵ですものね。
まっさらな雪の西南稜を見て見たいなぁ、と思い続けているのですが、難しいですね。
栃生からのイクワタ峠道は、四季を通していい道だなぁ、と思います。最近、釣瓶岳へは高島側からばかりで、歩いていませんが。
この尾根も倒木集中地帯があるのですね。
先月、夫の仕事のスタッフで坊村から武奈ヶ岳に登ったのですが(この日は平日で市民センターに停められていた車は、3台?でした)、
途中、倒木集中地帯があり、こんなに荒れていたっけ?と、びっくりしました。ここ数年の台風の影響でしょうか。
比良や朽木の山を歩いていると、倒木集中地帯によく遭遇します。

イクワタ峠から仰ぎ見る雪庇の張り出した北稜は、感動的ですよね。うつくしくて、せつなくて、足跡を刻むのを躊躇ってしまいます。
山猫さん、ほんとうに素晴らしい日に訪れることが出来たのですね。そう、私が訪れた時も、霧氷は尾根の西側が発達している時が多いです。

7枚目のお写真を眺めていましたら、涙がにじんできてしまいました。白い魔女に捕まりに、また出かけたくなりました。
1年前の今日、私は、この先で白い魔女に捕まりました。

こころを奪う、どこまでも白く、冷たく、うつくしい雪庇。
自然の造形は、ほんとうにうつくしく、ほんとうにこわいですね。
そのうつくしさとこわさが、私たちのこころを惹きつけるのでしょうね。
白い世界の闇に飲み込まれてしまわぬよう気を付けなければ。

山猫さんの釣瓶岳山旅記を味わわせていただきながら、あちこちのお山を楽しんでいるけれど、
私のこころの真ん中には、比良のお山があるのだなぁ、とあらためて感じました。
気が付けば、比良のお山が私の前にあり、比良のお山に向かっています。言葉に紡ぎたくなるのもそんな風に出かけた時。
1年前の今日、その10か月前の4月に出かけた時のことを思い出しています。ナルニア国物語を読み返したくなりました。

なんか自分のことばかり書き並べてしまいました。失礼いたしました。

また、比良のお山で、ばったりとお会いできる日を夢見ています。

sato
yamaneko0922
記事: 539
登録日時: 2018年11月20日(火) 06:39
お住まい: 京都市左京区

Re: 【比良】イクワタ峠〜釣瓶岳〜アラ谷右岸尾根☆新雪の景色を求めて奥比良の稜線へ

投稿記事 by yamaneko0922 »

宮指路さん 

コメントどうも有難うございます。
実は御池岳へのrepに私もコメントさせて頂こうとしていたところで、先にコメントを頂いてしまって恐縮・・・というか吃驚です。 :o

>なかなかお忙しいと御見受けしますので、私のように好きな時には行けないのでしょう。

この季節は寒波の後の晴天の日は仕事を休んででも雪山に行くつもりなのですが、今年は少しスケジュールが過密でして :cry:

>こちらから登る方はあまりいないのですね。

イクワタ峠道・・・とか言われるかと思いますが、一般道(古道)があるルートではあります。
repにも書きましたが、植林が短いこと、そして急登がそれほどないこと、何しろ釣瓶岳北尾根の爽快感を味わえることもあり、とてもいいルートだと思うのですが、あまり歩かれていないように思われます。

>展望もまあまあですね。

このルートは上部はずっと好展望が続くのです。

>クリスマスツリーのような真っ白な樹木の背景に続く山並みが素晴らしい!

反対側の霧氷と百里ヶ岳方面の展望も素晴らしいものがあります。
霧氷の尾根.JPG
>素晴らしい霧氷に出会えましたね。

有難うございます。
宮指路さんこそテーブルランドの霧氷を堪能去れましたね。
シュカブラ.JPG

>山頂でのコーヒーブレイクもいいもんだ

この日はランチがなかったのでその代わりです。
釣瓶岳山頂はモンスターの壁が出来ることがあって、風雪がきつい時でもここだけはいつも風を免れることが出来るように思います。
釣瓶岳山頂.JPG
>私一度雪庇を踏み抜いて下に落ちたことがあります。幸いにも怪我はありませんでしたが、雪庇の上に上がれるかどうかという不安もありました。
それ以来、慎重になっています。


ご無事で何よりです。
昨年は百里ヶ岳で雪庇から2mほど離れたところを歩いていたにもかかわらず雪を踏み抜いて私の身長よりも高いクレヴァスの中に落ち込みました。

>トレースのない斜面をスノーシューで下るのは気持ちが良いですね。

御意です。
アラ谷右岸尾根の下降.JPG
>きっと植林の中の急斜面だったので、時間がかかったのでしょう。
反対回りで正解でしたね。


正直、もう少しで植林を抜けるのに・・・と、少しお気の毒に思いました。

私一人の単独行であれば武奈ヶ岳まで行って闇下・・・だったかもしれません。
山猫 🐾
yamaneko0922
記事: 539
登録日時: 2018年11月20日(火) 06:39
お住まい: 京都市左京区

Re: 【比良】イクワタ峠〜釣瓶岳〜アラ谷右岸尾根☆新雪の景色を求めて奥比良の稜線へ

投稿記事 by yamaneko0922 »

satoさん コメント有難うございます。

>今日は、冷たい雨。お山の上は雪でしょうか。

京都でも金曜日(2/10)は日がな冷たい雨が降り続いておりました。昨日は山の上は降雪があることを期待して山に向かったのですが、私の登った山でも雨だったようです。

>山猫さんの、今シーズン最初のスノーシュー雪山旅は、どちらのお山だったのかなぁ、と思っておりました。

気にかけて下さり有難うございます。
実は雪の山には何度か足を運んでいるのですが、スノーシューを履くほどではなかったのです。
先日の大雪の前の週末も1/21日に権現山の北西尾根から蓬莱山まで登っているのですが、この日も雪が少なくてリュックに括り付けたスノーシューを外す機会がなかったのでした。

>まとまった雪が降ると、釣瓶岳と武奈ヶ岳のうつくしき北稜が呼びかけてきます。

私も真っ先にこの二つの山の北稜の景色を思い浮かべることになります。
今回は武奈ヶ岳の北稜を諦めることになったので、後日、改めてここを訪れることになるのでした。

>山猫さんと初めてお会いした日も、降雪直後でしたね。アラ谷左岸尾根から武奈ヶ岳北稜を登り、細川尾根を下っている途中でした。
まっさらな雪とうつくしい霧氷、そして山猫さんご家族とお会い出来た素晴らしい一日として、こころに刻まれています。


幾度も武奈ヶ岳〜釣瓶岳の間を歩いておりますが、satoさんとお会いした山行のことは私も昨日のように思い出せます。

>坊村からの武奈ヶ岳は大人気のコースですが、道路余地にまで車が停められているとは。西南稜は素敵ですものね。

もとより人が多いコースは避ける傾向があったのですが、コロナ禍になって決定的な除外条件となったように思います。

栃生からのイクワタ峠道は、四季を通していい道だなぁ、

宮指路さんのレス返で私も図らずしも同じことを書いておりましたが、同感です。

>まっさらな雪の西南稜を見て見たいなぁ、

降雪後の早朝なら可能かも :D

>この尾根も倒木集中地帯があるのですね。
>倒木集中地帯があり、こんなに荒れていたっけ?と、びっくりしました。ここ数年の台風の影響でしょうか。


いずれも2019年の台風21号のせいです。どちらも台風の直後に訪れているのですが、実に酷いことになっておりました。
その時、イクワタ峠道から釣瓶岳に登ってアラ谷右岸尾根を降ったのですが、ここはほとんど被害がなかったことに驚いた覚えがあります。

上述の権現山北西尾根も酷いことになっていますが、徐々に人の手が加わって倒木が処理されているようです。
京都の北山はさらに酷い状態になっている箇所が多かったです。

>イクワタ峠から仰ぎ見る雪庇の張り出した北稜は、感動的ですよね。うつくしくて、せつなくて、足跡を刻むのを躊躇ってしまいます。

仰る通りです。美しい雪稜を見ると私もトレースを刻むのを躊躇ってしまいます。

昨年、栃ノ木峠から下谷山を経て上谷山に縦走した時、次に来る人が少しでも綺麗な雪稜の景色を楽しめるように・・・と思って樹林の近くを歩けるところはそうしたのでしたが、驚いたことに次に来た人はおど+さんでした。そのうち樹林の無い雪原となってしまったので、その努力はおど+さんには伝わらなかったと思いますが :D

>1年前の今日、私は、この先で白い魔女に捕まりました。
>こころを奪う、どこまでも白く、冷たく、うつくしい雪庇。
自然の造形は、ほんとうにうつくしく、ほんとうにこわいですね。


まさに景色が脳裏というか心に刻み込まれ・・・またその景色を求めて出かけていくことになるのでしょうね。

>私のこころの真ん中には、比良のお山があるのだなぁ、とあらためて感じました。

私は京都の北山というテリトリーもあるのですが、これらの山々を歩く悦びに浸る時、山の登山口まで車で1時間もかからないところに住んでいることを嬉しく感じるのです。

>ナルニア国物語を読み返したくなりました。

お陰様で私も・・・ :D

>また、比良のお山で、ばったりとお会いできる日を夢見ています。

こちらこそです。
山猫 🐾
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