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【室生山地】室生の谷探訪(1)室生川支流宇野川の滝とナメ

Posted: 2022年5月21日(土) 18:38
by シュークリーム
布引滝
布引滝
ここ2年ほど紅葉の時期に名張の香落渓から赤目四十八滝を周遊している。香落渓の柱状節理と赤目の滝群を眺めながらこのような地形を生んだ要因に思いを巡らす。1500万年前に起こったカルデラ噴火によってできたものらしい。南紀の地形も1400万年前のカルデラ噴火によってできたものだという。大滝とナメを擁する幾多の茗溪が連なる南紀の渓を思うと,室生山地にも同様な渓があっても不思議ではないだろう。そんな思いから室生山地の谷に興味を持った。このレポはそんな探訪記の第一弾である。なお,滝名とその落差はブログ「小幸の滝めぐり」を参照させていただいた。お礼申し上げる。

【 日 付 】2022年5月20日(金)
【メンバー】単独
【 天 候 】薄曇り
【 ルート】駐車地 7:57 --- 8:45 南松の滝下 --- 9:14 熊ヶ滝落ち口 --- 9:47 布引滝下 --- 10:16 布引滝落ち口 --- 10:31 東海自然歩道出会い --- 10:52 遡行終了 --- 12:05南松の滝下 --- 13:00 駐車地

県道28号線の宇野川出会いの少し南側の道路分岐近くの路肩に車を止め,宇野川沿いの道を歩き始める。この道は東海自然歩道になっており,峠越えで曽爾村に抜けている。ヤマアジサイの見頃のようで,白い花が目を楽しませてくれる。

林道のヘアピンカーブのところから沢に入るとすぐに南松の滝である。この滝には前回5月6日にも来ているので,お久しぶりという感じ。下段が南松の滝5m,上段が熊ヶ滝10mだそうだが,もっと大きいように思える。南松の滝には大きな釜がある。真夏であれば泳いで遊ぶところだが,涼しい今日は水に濡れる気にならない。
南松の滝
南松の滝
しばらく滝を愛でた後,登り始める。左側から簡単に巻き登れそうだが,ここは沢屋の血が騒いで巻き登りを拒否する。左側から取り付いて,水流を横切ると右側の水流脇を登れそうだ。下段を登りきるとやはりそれなりの大きさの釜がある。赤目の滝も同じだが,この辺りの滝の多くには大きめの釜が付いているようだ。これは南紀の滝でも同様である。滝の古い歴史を物語るのだろう。
熊ヶ滝
熊ヶ滝
上段の釜ヶ滝を登り始めるが,ホールドが少なく滑りそうだ。滑っても下の釜に落ちるだけなのだが,今日は泳ぎはごめんだ。右側に逃げて小さく巻き登る。熊ヶ滝は4段に分かれている。
熊ヶ滝の落ち口から下を見る
熊ヶ滝の落ち口から下を見る
熊ヶ滝の上は期待したようなきれいなナメではなかったが,ナメや数mクラスのナメ滝が現れてそのなりに楽しく遡行できる。ナメ斜滝の上に岩盤が露出しており,何かありそうだと思ったら向こうに大きなナメ滝が見えた。布引滝25mだ。これも大きな釜を持った綺麗なナメ滝だ。なめらかな岩盤の上を水が白い模様を描きながら流れ落ちている。しばらく滝を愛でる。
岩間滝の向こうに布引滝が見える
岩間滝の向こうに布引滝が見える
下段はフリクションをきかせて登りきる。下段と上段の間の小さな釜には甌穴(ポットホール)があった。いかにも深そうだ。固い岩盤をここまで掘り下げるのにどれくらいの時間がかかったのだろうか。
甌穴
甌穴
上段は傾斜がきつくなり,登れそうにない。もし滑れば甌穴にそのまますっぽりはまりこみそうだ。幸い,滝のすぐ横に木が生えているので,滝の右側を流れを眺めながら小さく巻き登ることができた。
舗装道路のようなナメ
舗装道路のようなナメ
滝上はまるで舗装道路のようなナメが続いている。こんな綺麗なナメは滅多にあるもんじゃない。至福のナメ歩き。左側から流れ込む支谷の滝もナメ滝だ。綺麗なナメは100mほど続き,3mほどのナメ滝を登ると東海自然歩道が横切り,そこで終了していた。
左:支谷の滝 右:本流
左:支谷の滝 右:本流
2mほどの滝があり,そのすぐ後ろに小規模な山抜けの跡と思われる岩の堆積があった。その後,沢はすっかり源流の様相となり,大人しくなる。自然林であれば癒しの渓だろうが,残念ながら両側は植林である。このまま進むと住塚山と国見山の間の鞍部に突き上げるようだが,行く価値はないだろう。引き返すことにする。

東海自然歩道が横切っているたりで沢に戻り,支谷から流れ込んでいるナメ滝を登ってみる。その上は少しナメが続いていたが,すぐに平凡な流れになった。舗装道路のようなナメを布引滝の落ち口まで下り,その後,東海自然歩道に戻る。南松の滝の下で滝を愛でながら昼食休憩。

駐車地まで戻るとまだ1時だった。さあ,早く戻って大相撲を見よう。

Re: 【室生山地】室生の谷探訪(1)室生川支流宇野川の滝とナメ

Posted: 2022年5月23日(月) 11:03
by biwaco
シュークリさん、いい日和です。
大滝、ナメ滝のオーラに目を奪われてか、また日付が1カ月前になってますけど~(@_@;)
このレポはそんな探訪記の第一弾である。

1400~1500年前なら何となくイメージできますが「万」が付いたか(@_@。
その時代は日本列島の創成期だったんでしょうか?
林道のヘアピンカーブのところから沢に入るとすぐに南松の滝である。この滝には前回5月6日にも来ているので,お久しぶりという感じ。
ぜんぜん「お久しぶり」じゃないですね。「また来たで~」くらいか?
左側から簡単に巻き登れそうだが,ここは沢屋の血が騒いで巻き登りを拒否する。左側から取り付いて,水流を横切ると右側の水流脇を登れそうだ。
沢靴ですよね? 水の中、ジャブジャブ行って下さい。
ナメ斜滝の上に岩盤が露出しており,何かありそうだと思ったら向こうに大きなナメ滝が見えた。布引滝25mだ。
前のレポにあった滝かな? 動画で楽しませていただきました。(^_-) 
カメラで接近だけでなく遡行して下さいね、ぜひ。
下段はフリクションをきかせて登りきる。下段と上段の間の小さな釜には甌穴(ポットホール)があった。いかにも深そうだ。固い岩盤をここまで掘り下げるのにどれくらいの時間がかかったのだろうか。
あ、登ったんや! さすがにガマンできなかったか(^^♪
この穴掘るの、きっと15,000,000年ほどかかったんでしょう。
滝上はまるで舗装道路のようなナメが続いている。こんな綺麗なナメは滅多にあるもんじゃない。至福のナメ歩き。左側から流れ込む支谷の滝もナメ滝だ。
「室生ナメ滝観光歩道」で売り出せば爆受けするかも?
東海自然歩道が横切っているたりで沢に戻り,支谷から流れ込んでいるナメ滝を登ってみる。その上は少しナメが続いていたが,すぐに平凡な流れになった。舗装道路のようなナメを布引滝の落ち口まで下り,その後,東海自然歩道に戻る。
辺り一帯、ナメ尽くしましたね(^_-)
駐車地まで戻るとまだ1時だった。さあ,早く戻って大相撲を見よう。
大関3人総カド番かと思ったら、一人だけ生き残りました。
さて、名古屋ではどうなるんでしょう。朝の山はまだ謹慎が解けないのかな?
オフ会ではぜひ、ナメたお味でもお聞かせ下さい。
       ~びわ爺

Re: 【室生山地】室生の谷探訪(1)室生川支流宇野川の滝とナメ

Posted: 2022年5月24日(火) 06:15
by シュークリーム
シュークリさん、いい日和です。

びわ爺,おはようございます。ここしばらくいい山日和が続いていますね。

大滝、ナメ滝のオーラに目を奪われてか、また日付が1カ月前になってますけど~(@_@;)

あらら,ほんとだ。4月の気候がずっと続くといいのになということなのかな?

1400~1500年前なら何となくイメージできますが「万」が付いたか(@_@。
その時代は日本列島の創成期だったんでしょうか?


日本列島が大陸から完全に切り離された頃みたいですね。その頃は紀伊半島はカルデラ噴火のるつぼだったのかな?

沢靴ですよね? 水の中、ジャブジャブ行って下さい。

はい,なるべく水から離れないように歩いています。やっぱ水線を攻めないとね。

あ、登ったんや! さすがにガマンできなかったか(^^♪

はい,登れるところは登ってます。
一応登攀具は持っていたんで,支点が取れるところはロープを使って登るつもりでいたんですが,ナメ滝は支点が取れないのでね。


「室生ナメ滝観光歩道」で売り出せば爆受けするかも?

このあたり,きっとナメがあるだろうと予想していたんですが,実際に舗装道路のようなナメを見つけて嬉しかったです。もうちょっと長く続いていてくれるとよかったんですが。でも,100mあるのはそれなりに長いですね。

大関3人総カド番かと思ったら、一人だけ生き残りました。
さて、名古屋ではどうなるんでしょう。朝の山はまだ謹慎が解けないのかな?
オフ会ではぜひ、ナメたお味でもお聞かせ下さい。


照の富士が優勝してなんとか場所が引き締まりましたね。
大関より下の若い力士たちが元気なので,楽しみです。大関は3人とも満身創痍ですね。

Re: 【室生山地】室生の谷探訪(1)室生川支流宇野川の滝とナメ

Posted: 2022年5月25日(水) 05:16
by わりばし
おはようございます、シュークリームさん。

ここ2年ほど紅葉の時期に名張の香落渓から赤目四十八滝を周遊している。香落渓の柱状節理と赤目の滝群を眺めながらこのような地形を生んだ要因に思いを巡らす。1500万年前に起こったカルデラ噴火によってできたものらしい。南紀の地形も1400万年前のカルデラ噴火によってできたものだという。大滝とナメを擁する幾多の茗溪が連なる南紀の渓を思うと,室生山地にも同様な渓があっても不思議ではないだろう。そんな思いから室生山地の谷に興味を持った。

ブラタモリを彷彿とさせますねえ。
出てきてもおかしくない場所だけど。

しばらく滝を愛でた後,登り始める。左側から簡単に巻き登れそうだが,ここは沢屋の血が騒いで巻き登りを拒否する。左側から取り付いて,水流を横切ると右側の水流脇を登れそうだ。下段を登りきるとやはりそれなりの大きさの釜がある。赤目の滝も同じだが,この辺りの滝の多くには大きめの釜が付いているようだ。これは南紀の滝でも同様である。滝の古い歴史を物語るのだろう。

南紀の滝と同じ時期に同じように出来てますからねえ。
紀伊半島の奥深さです。


上段の釜ヶ滝を登り始めるが,ホールドが少なく滑りそうだ。滑っても下の釜に落ちるだけなのだが,今日は泳ぎはごめんだ。右側に逃げて小さく巻き登る。熊ヶ滝は4段に分かれている。
熊ヶ滝の上は期待したようなきれいなナメではなかったが,ナメや数mクラスのナメ滝が現れてそのなりに楽しく遡行できる。ナメ斜滝の上に岩盤が露出しており,何かありそうだと思ったら向こうに大きなナメ滝が見えた。布引滝25mだ。これも大きな釜を持った綺麗なナメ滝だ。なめらかな岩盤の上を水が白い模様を描きながら流れ落ちている。しばらく滝を愛でる。

シュークリームさんの大好きなナメ天国ですね。 :mrgreen:

下段はフリクションをきかせて登りきる。下段と上段の間の小さな釜には甌穴(ポットホール)があった。いかにも深そうだ。固い岩盤をここまで掘り下げるのにどれくらいの時間がかかったのだろうか。

南紀でこんな穴に落ちたような。 :lol:


2mほどの滝があり,そのすぐ後ろに小規模な山抜けの跡と思われる岩の堆積があった。その後,沢はすっかり源流の様相となり,大人しくなる。自然林であれば癒しの渓だろうが,残念ながら両側は植林である。このまま進むと住塚山と国見山の間の鞍部に突き上げるようだが,行く価値はないだろう。引き返すことにする。

このあたり市街地に近いこともあって植林が多いんですよね。


駐車地まで戻るとまだ1時だった。さあ,早く戻って大相撲を見よう。

お疲れさまでした。
赤目の「へこきまんじゅう」と「瀧自慢」はお勧めです。
また寄ってみてください。

                      わりばし


Re: 【室生山地】室生の谷探訪(1)室生川支流宇野川の滝とナメ

Posted: 2022年5月26日(木) 09:25
by シュークリーム
わりばしさん,おはようございます。相変わらず朝が早いですね。私は早寝なんですが,朝も遅くまでのんびりしています。サンデー毎日の特権ですね。

ブラタモリを彷彿とさせますねえ。
出てきてもおかしくない場所だけど。


紀伊半島の成因についてはNHKの特集番組で興味深く見ていました。いつもお世話になっている南紀の大滝や大岩の成因がよく理解できて面白かったです。三重県の湯の山温泉や榊原温泉も室生火山群の余熱で湧いているんですよね。そう思うと室生火山群も身近に感じます。

シュークリームさんの大好きなナメ天国ですね。 :mrgreen:

ナメはみんな好きなんじゃないかな。足をせせらぎにつけながらのんびり舗装道路のようなナメを歩くのって気持ち良くありません?

南紀でこんな穴に落ちたような。 :lol:

あれは良く覚えていますよ。あの穴に落ちるなんてね :mrgreen:

このあたり市街地に近いこともあって植林が多いんですよね。

植林ばっかりですね。自然林なら美しい渓になったろうと思うと残念です。

お疲れさまでした。
赤目の「へこきまんじゅう」と「瀧自慢」はお勧めです。
また寄ってみてください。


あの辺りへはこれから何度か行きますので,「瀧自慢」買ってきますわ。