【若狭/常神半島】ヤマザクラの残り香と陽光浴びて岬めぐり

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biwaco
記事: 1423
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

【若狭/常神半島】ヤマザクラの残り香と陽光浴びて岬めぐり

投稿記事 by biwaco »

 若狭湾ー福井県から京都府にかけて日本海に面したこのリアス式海岸には、面白い形の半島や島、湾や入江が連なる。有名な「三方五湖」あたりはその代表格で、海に突き出した常神半島を眺めていると、御神島に噛みつこうとする怪鳥を想い描いてしまう。
 半島先端部に近い神子崎のヤマザクラは県内でも1、2を競うお花見の名所ということで、「桜を見る会」のお誘いが来た。もちろん先年、世間を賑わした「本家」観桜園遊会とは無関係。二つ返事でGOサインを送る。本音は「花より…」なんとかで、久し振りのランチ宴会付き山遊びは治療中の首にも弱足にもやさしい、私のためのプランのようで大歓迎なのだ。
 「記録係」の命を受けてしまったのに、いつのまにかもう1週間も過ぎ去っている。山レポとはほど遠い「岬めぐり日記」にすぎないのだが目にとめていただいた方々に一読いただければ幸いであります。
神子の漁港から
神子の漁港から
【日付】2022年4月12日(火)
【山域】若狭/常神半島
【ルート】小川漁港-△216.9ミアン-co300p-△172.8象首谷-常神社=常神集落=小川漁港
【天候】晴れ
【メンバー】sato、バーチャリ、びわ爺
【コースタイム】小川漁港9:30-△ミアン10:50-co300p11:30~13:00-△象首谷14:30-常神社15:30(車回収)-常神集落15:50~16:15-16:40小川漁港


 R303の道の駅・熊川宿に8時に待ち合わせ、車2台で常神半島へ向かう。
 日本海に突き出した半島東岸には、中世の大津波で1戸を残して村が消えたという「クルビ(久留見)村」伝説が残っている。村跡にも惹かれるが、今は東岸に集落も道路もなく、その位置も定かでないので訪ねるすべがない。で、心残りながら今回はスルー。

 小川の漁港でルート検討。朝の散歩中の地元男性を見つけ話を聞く。トンネル完成後は、「怪鳥」の左翼を回り込む旧県道は放置状態で「落石や倒木で車は通られんで」という。港から見上げると、なんとか支尾根に取り付けそうだ。ならば、「怪鳥」の左翼尾根から半島の背骨(?)稜線へ出て、あんぐり大口を開けた喉の奥(常神社)へ下ろうか?――との案に、「登れそうやね」と即決。ま、心配なのは私だけだろうから…。
 岬周りの県道を神子の常神社まで進み、車1台をデポ。予定通りにうまくいけば、ここへ下ってくるのだ。小川漁港に引き返し、許可を得ておいたトイレ横に駐車。もう9時半、やっとスタートだ。

 めざす尾根上の三角点名は「ミアン」。どんな由来なんだろう? 御庵、美鞍??? 尼庵が訛って…? 想像もつかない。
 旧道から枝尾根へ。思ったより急傾斜でいきなりバテ気味。同行のお二人に助けてもらい、なんとか稜線へ出て、左のミアン三角点へ寄ってみる。
 「背骨」とのjctのco300pへは、開けた尾根を緩やかに登っていく。ヤマザクラはもう大半が終わったばかりで、地面に舞い散った花弁が満開時の名残をとどめている。代わりに真っ赤なツバキの花があちこちに。「葉にギザギザがあるのはユキツバキ」とsatoさんが教えてくれた。
山中に多いヤブツバキ
山中に多いヤブツバキ
 jctピークへは11時半。小川漁港から2時間ほど。
 「どうしますか?」
 「ランチにしましょう!」
 以心伝心の即決だ。ピーク広場は陽射しが暑いくらいで、日蔭か日向か、座り込む場所が決められない。
 今日は山歩きか、ランチ宴会か、それともリアス式海岸見学会か? ハッキリしないままだったので、各自の準備物も様々だ。バーチャリさんは、ガス器具と一緒に重い新鮮魚介を担ぎ上げてくれた。しかも前回の教訓から調理バサミまで持参。フライパンで焼き上がったイカをパチンパチンと食べやすい大きさに切り刻む。
 satoさんは特製昆布巻きを提供。昆布とニシンの両方の味がしっかり浸みた逸品はアワワの味も引き立ててくれる。ああ、これならロング缶にすればよかった!と、またまた後悔。
天然シイタケもゲット!
天然シイタケもゲット!
焼けたイカをパチンパチン
焼けたイカをパチンパチン
 たっぷり1時間半の休憩後、半島の中心稜線を北西へ向かう。「怪鳥」の背中から首根っこの172.9三角点(点名=象首谷)へ這い上がるのだ。とはいっても、実際はゆっくりと標高100m以上も下ることになり、私には願っても無いマッタリ歩きが嬉しい。
 半島は両サイドが海だから半島である。海を見降ろす山旅の魅力がここにある。しかし、無粋にも常緑樹に落葉樹の新緑が加勢して視野を邪魔してくれる。樹間から時折覗く海に浮かぶのは小浜半島だろうか。久須夜ヶ岳にも一度は行ってみたいなあ…と、また宿題をつくってしまった。

 三角点「象首谷」に向けco210のjctピークから西へ折れて下る途中、道祖神の所に人影。きょう山中で初めてヒトに出会った。あいさつをかわし、しばしの会話。背中の稜線は昔からの生活路であり、分岐に道祖神が置かれているのはその安全祈願のためであること、縦走路や下山ルートなどの情報を得る。あとで分かったのだが、その男性は地元常神のお寺の住職さんだった! 
P4123396.jpg
 三角点に立ち寄ってから、先ほどの道祖神まで引き返し、住職に教わったなだらかな谷筋をジグザグに下っていく。谷といっても水は無く、落葉で埋まった斜面はフワフワで足にやさしい。最後の急斜面も雑木を頼りに下りきり、県道のヘアピンカーブの先端に降り立つ。デポした車が待つ常神社はすぐそこだ。

 ここまできたら、半島先端の△238.9(点名=常神浦)に建つ常神灯台にも行ってみようか? などと、またまたイロケを出すのがいけない。もう15時をとっくに回ってますよ。ということで自制心が働き、灯台はキッパリ諦め、せめて集落にある「常神のソテツ」を見に行く。
 常神は半島最先端の集落。せいぜい20戸前後と思われるが、生計は漁業と民宿経営がすべてのようだ。庭で天日干しした小さなイカの処理をしていた女性に話を聞く。近年は不漁とコロナ禍もあり、経営していた民宿も止めたそうだ。もう少し季節が進み「大敷網漁が始まればねえ…」と、あてにはできそうにない期待を口にされる。この時期訪れるのは釣り客くらいで、集落には土産物店も無いそうだ。
港の小舟で獲物を待つアオサギ
港の小舟で獲物を待つアオサギ
 民家がひしめく迷路のような路地を案内板に導かれて進むと、「ソテツの家」と書かれた建物の中庭のようなところにあった! 巨大ソテツだ。なんでも樹齢1350年だとか。てことは7世紀後半。奈良か飛鳥時代か? 歴史に弱い私には、なぜここに南国植物の代表が生き続けているのか、今も理解不能のまま。
 清掃協力金20円の賽銭箱が設けられている。あいにく3人ともサイフは車の中に置いて来た。申しわけないけどお許しください。次回来た時は必ず…。
常神のソテツ
常神のソテツ
 港のはずれの広場に大型バスが停まった。降りてきたのは学校帰りの子どもたち。1,2,3…、全部で5人。「おかえり~!」と声をかけると、「ただいま~!」と元気な声が返ってきた。中学生1人以外は小学生4人。5年前、隣りの神子集落にあった岬小学校が閉校になり、今は神子崎を回り込んで三方湖畔の梅の里小学校まで通っている。バスでも片道30分はかかるそうだ。工事が進んでいる常神社と神子漁港を繋ぐトンネルが完成すれば、少しは短縮するのだろう。
 この村の未来はこの子らに掛かっている! などと勝手な決め付けはいけないが、いつまでも子どもたちの元気な声が聞こえる常神半島であってほしいと願わずにはおれない。

 出発点の小川漁港まで戻り、今日の山旅は終了。satoさんとは初めての同行だったが、お二人とも聞きしに勝る羨ましいくらいの健脚。足も動けば口も絶好調♪ 合わせるのに四苦八苦の爺ではありました。
 急斜面でのフォロー、美味しいランチメニューなど、いろいろと心遣い、お世話に改めて感謝!の一日でした。

           ~びわ爺
バーチャリ
記事: 547
登録日時: 2011年3月12日(土) 20:58

Re: 【若狭/常神半島】ヤマザクラの残り香と陽光浴びて岬めぐり

投稿記事 by バーチャリ »

琵琶湖さん 今晩は
レポ有難うございます。
satoさん 企画有難うございました。


 半島先端部に近い神子崎のヤマザクラは県内でも1、2を競うお花見の名所ということで、「桜を見る会」のお誘いが来た。もちろん先年、世間を賑わした「本家」観桜園遊会とは無関係。二つ返事でGOサインを送る。本音は「花より…」なんとかで、久し振りのランチ宴会付き山遊びは治療中の首にも弱足にもやさしい、私のためのプランのようで大歓迎なのだ。


少し遅かったですが見頃の時期だと山がピンクに染まるのでしょうね。


【日付】2022年4月12日(火)
【山域】若狭/常神半島
【ルート】小川漁港-△216.9ミアン-co300p-△172.8象首谷-常神社=常神集落=小川漁港
【天候】晴れ
【メンバー】sato、バーチャリ、びわ爺
【コースタイム】小川漁港9:30-△ミアン10:50-co300p11:30~13:00-△象首谷14:30-常神社15:30(車回収)-常神集落15:50~16:15-16:40小川漁

 
△216.9は ミアンですか 


R303の道の駅・熊川宿に8時に待ち合わせ、車2台で常神半島へ向かう。
 日本海に突き出した半島東岸には、中世の大津波で1戸を残して村が消えたという「クルビ(久留見)村」伝説が残っている。村跡にも惹かれるが、今は東岸に集落も道路もなく、その位置も定かでないので訪ねるすべがない。で、心残りながら今回はスルー。


そうそう最初はsatoさん ここに降りたかったでしょうが
私達にお付き合いしてスルーしましたが 
ごめんなさいsatoさん


小川の漁港でルート検討。朝の散歩中の地元男性を見つけ話を聞く。トンネル完成後は、「怪鳥」の左翼を回り込む旧県道は放置状態で「落石や倒木で車は通られんで」という。港から見上げると、なんとか支尾根に取り付けそうだ。ならば、「怪鳥」の左翼尾根から半島の背骨(?)稜線へ出て、あんぐり大口を開けた喉の奥(常神社)へ下ろうか?――との案に、「登れそうやね」と即決。ま、心配なのは私だけだろうから…。
岬周りの県道を神子の常神社まで進み、車1台をデポ。予定通りにうまくいけば、ここへ下ってくるのだ。小川漁港に引き返し、許可を得ておいたトイレ横に駐車。もう9時半、やっとスタートだ。


取り付きザラザラしていやらしかったですね。


めざす尾根上の三角点名は「ミアン」。どんな由来なんだろう? 御庵、美鞍??? 尼庵が訛って…? 想像もつかない。
 旧道から枝尾根へ。思ったより急傾斜でいきなりバテ気味。同行のお二人に助けてもらい、なんとか稜線へ出て、左のミアン三角点へ寄ってみる。
 「背骨」とのjctのco300pへは、開けた尾根を緩やかに登っていく。ヤマザクラはもう大半が終わったばかりで、地面に舞い散った花弁が満開時の名残をとどめている。代わりに真っ赤なツバキの花があちこちに。「葉にギザギザがあるのはユキツバキ」とsatoさんが教えてくれた。


山桜の柔らかい葉つぱが大好きです。
又椿が綺麗でしたね。
 

以心伝心の即決だ。ピーク広場は陽射しが暑いくらいで、日蔭か日向か、座り込む場所が決められない。
 今日は山歩きか、ランチ宴会か、それともリアス式海岸見学会か? ハッキリしないままだったので、各自の準備物も様々だ。バーチャリさんは、ガス器具と一緒に重い新鮮魚介を担ぎ上げてくれた。しかも前回の教訓から調理バサミまで持参。フライパンで焼き上がったイカをパチンパチンと食べやすい大きさに切り刻む。
 satoさんは特製昆布巻きを提供。昆布とニシンの両方の味がしっかり浸みた逸品はアワワの味も引き立ててくれる。ああ、これならロング缶にすればよかった!と、またまた後悔。


標高が低いからいいかなと思ってボッカしましたが、
昆布とニシンの昆布巻きとても美味しいかったです。
御馳走様でした。


たっぷり1時間半の休憩後、半島の中心稜線を北西へ向かう。「怪鳥」の背中から首根っこの172.9三角点(点名=象首谷)へ這い上がるのだ。とはいっても、実際はゆっくりと標高100m以上も下ることになり、私には願っても無いマッタリ歩きが嬉しい。


稜線は広葉樹でとても歩きやすくルンルンでしたね。

 半島は両サイドが海だから半島である。海を見降ろす山旅の魅力がここにある。しかし、無粋にも常緑樹に落葉樹の新緑が加勢して視野を邪魔してくれる。樹間から時折覗く海に浮かぶのは小浜半島だろうか。久須夜ヶ岳にも一度は行ってみたいなあ…と、また宿題をつくってしまった。

海を見ながら歩く山もいいですよね。


 三角点「象首谷」に向けco210のjctピークから西へ折れて下る途中、道祖神の所に人影。きょう山中で初めてヒトに出会った。あいさつをかわし、しばしの会話。背中の稜線は昔からの生活路であり、分岐に道祖神が置かれているのはその安全祈願のためであること、縦走路や下山ルートなどの情報を得る。あとで分かったのだが、その男性は地元常神のお寺の住職さんだった!
 

広いくてしっかりした古道が残っていましたね。


 三角点に立ち寄ってから、先ほどの道祖神まで引き返し、住職に教わったなだらかな谷筋をジグザグに下っていく。谷といっても水は無く、落葉で埋まった斜面はフワフワで足にやさしい。最後の急斜面も雑木を頼りに下りきり、県道のヘアピンカーブの先端に降り立つ。デポした車が待つ常神社はすぐそこだ。

そうそう忘れていませんか
白のイカリソウ イチゲ ヤマルリソウが咲いていましたね。


民家がひしめく迷路のような路地を案内板に導かれて進むと、「ソテツの家」と書かれた建物の中庭のようなところにあった! 巨大ソテツだ。なんでも樹齢1350年だとか。てことは7世紀後半。奈良か飛鳥時代か? 歴史に弱い私には、なぜここに南国植物の代表が生き続けているのか、今も理解不能のまま。


ソテツは良く宮崎 鹿児島では見る事が出来るのですが
立派なソテツでしたね。


 この村の未来はこの子らに掛かっている! などと勝手な決め付けはいけないが、いつまでも子どもたちの元気な声が聞こえる常神半島であってほしいと願わずにはおれない。


ほんとそう思います。


 出発点の小川漁港まで戻り、今日の山旅は終了。satoさんとは初めての同行だったが、お二人とも聞きしに勝る羨ましいくらいの健脚。足も動けば口も絶好調♪ 合わせるのに四苦八苦の爺ではありました。
 急斜面でのフォロー、美味しいランチメニューなど、いろいろと心遣い、お世話に改めて感謝!の一日でした。


まったりとした山旅 satoさん琵琶湖さん 有難うございました。

  バーチャリ
biwaco
記事: 1423
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

Re: 【若狭/常神半島】ヤマザクラの残り香と陽光浴びて岬めぐり

投稿記事 by biwaco »

バーチャリさん、お世話になりました。
【命】に従ってのレポですが、肝心の山中の様子が雑ですね(>_<)
やはり核心部はとっかりのザレザレ急斜面突破でしょうか。お二人に助けられてなんとか滑落せずに済みました。(最近、そんなんばっかり(泣;))
見頃の時期だと山がピンクに染まるのでしょうね。
日程の関係で、遅れてしましました。
△216.9は ミアンですか 
名前の由来分かりますか? 教えて(^_-)
そうそう最初はsatoさん ここに降りたかったでしょうが…
もう少しルートの下調べしてきたらよかったんですが、なんせ、道も無いみたいだし。
夏には海水浴で日向から船で行くらしいですよ。浜辺でテント泊して山と海を両方楽しめますね(^^♪
山桜の柔らかい葉つぱが大好きです。
又椿が綺麗でしたね。
標高が低いからいいかなと思ってボッカしましたが、
昆布とニシンの昆布巻きとても美味しいかったです。
サクラもツバキもミツバツツジの蕾も見られました。
でも、そのあとの焼きイカや昆布巻きの方がもっと美味しかった!
海を見ながら歩く山もいいですよね。
この辺り、いっぱいミニ半島があるので、全部歩くには足が持ちません。
そうそう忘れていませんか
白のイカリソウ イチゲ ヤマルリソウが咲いていましたね。
P4123406.jpg
名前を聞いたのに、1週間で忘れてしまいました。画像はあ
るんですが、枚数制限でダメでした(>_<)
ソテツは良く宮崎 鹿児島では見る事が出来るのですが
立派なソテツでしたね。
なんであんなところにあるんでしょうね? 時間があれば灯台まで登ってみたかった。

お誘い、ありがとうございました。次はどこにしますか?懲りずによろしく(^_-)

  ~びわ爺
sato
記事: 420
登録日時: 2019年2月13日(水) 12:55

Re: 【若狭/常神半島】ヤマザクラの残り香と陽光浴びて岬めぐり

投稿記事 by sato »

びわ爺さま バーチャリさま

こんばんは。
BBコンビ+S初山旅を、ぎゅっと味のあるお言葉にしてくださりありがとうございます。
バーチャリさんのコメントが発端となり企画された「神子の桜を見る会」
少し前の予報では雨。半分諦めモードになっていましたが直前で晴れに好転。
桜はすでに散り始めていましたが、萌えいずる春の常神半島をおふたりと味わうことが出来うれしかったです。

常神半島は、御神島に噛みつこうとする怪鳥ですか。ほんとだ!大きなくちばしの鳥!
「これ以上近づいたら許さんぞ」と、御神島に恋しているおおなめくじの黒崎半島が下から睨みを利かせていますね。

わたしたちは、怪鳥の上に乗ることが出来るのでしょうか。
尾っぽにはすんなり到着。さて、これからどう進みましょうか。
「怪鳥の左翼先端から歩くのが楽しそう」というびわ爺さんの案に頷くバーチャリさんとわたし。
どこに車を置こうか迷っていたら、びわ爺さん、お散歩途中のおじさんにご挨拶をしてくださり、漁港に置かせていただけることに。
旧道の情報もいただくことが出来ました。

車のデポなどもあり登り始めが9時半になってしまいましたね。
車道を歩いていき、法面の切れた谷地形から取り付こうか、と話していましたが、
歩き始めてすぐの谷を見て、ここから枝尾根に取り付こうと変更。
地形図ではすっと登れそうな斜面でしたが、急傾斜でしたね。乗った尾根には水路があり漁港から丸見え。
変な三人組と思われていたでしょうね。
ミステリアスな響きに引き寄せられて向かった△216.9ミアンは、周辺に岩が出ていたのが印象的でした。

ミアンからは、お花を愛でながらの山歩き。ツバキの花がこころを浮き立たせてくれましたね。
やわらかな赤茶色の葉が出始めたヤマザクラは気品を感じました。白いヤマザクラも咲いていましたね。

バーチャリさんが見るからにおいしそうなきのこを見つけた時は歓声があがりました。
そして「シイタケよ。フライパンを持ってきたからお昼に食べよう」とおっしゃるではないですか。
「フライパン!?バーチャリさんすごい。でも、ほんとうにシイタケ?」驚きと不安のわたし。
シュークリームさんに「即返答お願いします」とキノコの鑑定をお願いしていただきました。
シュークリームさん、ありがとうございました。

怪鳥の背中に到着し、時計を見たら11時半。末端から歩かなくてよかったですね。
お楽しみのお昼の時間。ランチ宴会をしましょうと、バーチャリさん、いろいろ持ってきてくださったのですね。
木無山のレポの写真を見て、おいしそうと思ったイカ焼きをわたしもいただけるとは。

ガスの音とイカの焼ける音が豪快(豪快すぎ!?)に山中に響き渡っていましたね。
焼けたイカを手際よくパチンパチンとハサミで切るバーチャリさん、かっこよかったです。
熱々のイカは、やわらかくておいしかったです。
イカをいただいた後は、バーチャリ家のアスパラと摘みたてシイタケ焼き。絶品でした!!
他にも野菜や魚を持ってきてくださったのに、お腹がいっぱいでそのまま持ち帰っていただくことになりスミマセンでした。
シイタケの残りはちゃっかりいただくわたしでしたが。バーチャリさんのお心遣いとってもうれしかったです。

食後はいよいよ背骨歩き。そう、半島歩きの醍醐味は両側が海ということ。
久須夜ヶ岳から海への旅いいですね。老人礁味わい深かったです。次は蘇洞門に行きたいです。
首根っこの△172.9象首谷の手前の鞍部に祀られたお不動さま
(お写真は神子集落からの道が合わさる場所に祀られているお地蔵さまですね)の前でお会いした男性、
半島の山道に詳しいお方だなぁ、と思っていたら常神のお寺のご住職さんでしたね。ハイカラなご格好でしたね。
下山ルート(峠道)も教えていただきました。
常神神社からの峠道は知りたかった道でした。二度探しながら登りましたが、よく分かりませんでした。

常神集落は、是非ご一緒したかった場所でした。びわ爺さんのおかげで素敵な出会いも。
アカイカとスルメイカの一夜干し?を作っていた女性のお話は重みがありました。
小学生の女の子たちは、きらきらした目で、にこにこ礼儀正しく、びわ爺さんとお話していましたね。
素敵な光景でした。目を細めて眺めていました。

最後、神子の集落外れから眺めた景色は穏やかな光に満ちていましたね。

常神半島周辺は興味の尽きない地です。半島と海跡湖三方五湖が描く神秘的な地形や
西側のちいさな平地に開かれた塩坂越、遊子、小川、神子、常神の、不思議な響きの集落を見ていると、
次から次へと想像がかきたてられます。
漂着したインド人が植えたという常神のソテツの伝説、
津波で消え、その後、引揚者による開拓村となったクルビ村跡の歴史も興味深いです。
今回は「神子の桜を見る会」という企画?でしたが、びわ爺さんが描く「怪鳥」を味わわせていただき、
あらたな常神半島に出会うことが出来ました。
そう、昨日、地図を見ていたら、怪鳥の上に象の横顔が浮かんできました。象首谷の由来はこの横顔かなぁ、と思ったり。
三角点がちょうど首の位置。そういえば、同じ若狭の国の小浜は、海の向こうから日本に初めて象が来た町ですね。
話が逸れていく(汗)。

「足も動けば口も絶好調♪」
バーチャリさんの健脚ぶりにはこの日もびっくりしました。
にこにこ笑顔、さりげないお心遣いに、ほんわかしあわせな時を感じながら過ごせました。
びわ爺さんの軽妙なお話は面白く心地よく、その地で暮らす人々へのあたたかな眼差しにはしんみりとなりました。
おふたりの魅力をいっぱい感じた山旅でした。
そして、小川の男性から始まり、地元の方々との交流にも恵まれた山旅でもありました。
地元の方との交流は、山旅に深みを与えてくれますね。
びわ爺さん、バーチャリさん、ゆたかな一日をありがとうございました。

sato
biwaco
記事: 1423
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

Re: 【若狭/常神半島】ヤマザクラの残り香と陽光浴びて岬めぐり

投稿記事 by biwaco »

satoさん、返信どうも~(^^♪ なかなか行けない企画にお誘いありがとうございました。
マッタリの岬めぐりでしたのに、久し振りに当たった潮風のせいか疲れてしまい、レポも遅くなってしまいました。
常神半島は、御神島に噛みつこうとする怪鳥ですか。ほんとだ!大きなくちばしの鳥!
「これ以上近づいたら許さんぞ」と、御神島に恋しているおおなめくじの黒崎半島が下から睨みを利かせていますね。
地図を見ながら想像をめぐらすのも面白いですね。海岸線でなくても、等高線の造形を見ていてアッと驚くときがあります。
黒崎半島の大ナメクジは御神島を守るため獅子ヶ崎からミサイルでも発射するんでしょうか(^_-)
わたしたちは、怪鳥の上に乗ることが出来るのでしょうか。
尾っぽにはすんなり到着。さて、これからどう進みましょうか。
ファルコンの背に乗って日本海フライトを楽しみましょう~♪ なんてウキウキ気分でしたが、いきなりの急登斜面にヒヤヒヤでした。あの樋のような水路は滑ったら漁港までノンストップでした。(>_<)
やわらかな赤茶色の葉が出始めたヤマザクラは気品を感じました。白いヤマザクラも咲いていましたね。
真っ白の花が青空に融け込んでいました。首が上がらないのでカンでシャッターを押しましたが、果たして写り込んでいるのかどうか?
バーチャリさんが見るからにおいしそうなきのこを見つけた時は歓声があがりました。
キノコ鑑定は3人とも初心者。これはもう、菌類のプロ、シュー先生に聴くしかない!とメールしたら、すぐお返事いただきました。おかげさまで、安心してソテー致しました。
シイタケの残りはちゃっかりいただくわたしでしたが。バーチャリさんのお心遣いとってもうれしかったです。
「おみやげ」の押しつけ、すみませんでした。このレスが届いたってことは、食あたりは大丈夫ってことですよね。(^_-)
久須夜ヶ岳から海への旅いいですね。老人礁味わい深かったです。次は蘇洞門に行きたいです。
老人礁や七蛇鼻へは道はなさそうですが、エンゼルラインから行けるんでしょうか? 
小浜から蘇洞門めぐりの船の旅になるのかな?
半島の山道に詳しいお方だなぁ、と思っていたら常神のお寺のご住職さんでしたね。
ソテツ見学の帰りに見えていたお寺(東陽寺)のようですね。いつか訪ねてみたいもんです。
イカの女性、元気な子どもたち、漁師さん…、一声かけると気さくに話し相手になってくれました。これも旅の楽しさの一つですね。
そう、昨日、地図を見ていたら、怪鳥の上に象の横顔が浮かんできました。象首谷の由来はこの横顔かなぁ、と思ったり。
なるほど! 想像(象)すればいろんな見え方があってオモシロイ(^_-)
小浜と象の話、知りませんでした。そいえばオバマ元大統領も初来日は小浜でしたね。レプリカですけど(^_-)
地元の方との交流は、山旅に深みを与えてくれますね。
びわ爺さん、バーチャリさん、ゆたかな一日をありがとうございました。
こちらこそ、引っ張り出していただき、嬉しい体験ができました。また機会があれば、ご一緒ください。

        ~びわ爺
yamaneko0922
記事: 539
登録日時: 2018年11月20日(火) 06:39
お住まい: 京都市左京区

Re: 【若狭/常神半島】ヤマザクラの残り香と陽光浴びて岬めぐり

投稿記事 by yamaneko0922 »

biwa爺さん バーチャリさん satoさん こんばんは

遅コメで失礼します。
このrepを拝見した時、大変驚きました。というのも、その前の週末に常神半島を縦走したところだったからです。
すぐにレスが出来れば良かったのですが、私の実家の母親の入院や学会出張と重なり時間が経過してしまいました。

>めざす尾根上の三角点名は「ミアン」

思わず確かめてしまいましたが、確かにカナ名なんですね。由来が気になりますね。

>クルビ(久留見)村」伝説が残っている。村跡にも惹かれる・・・

教えて頂き有難うございます。お陰様で新たな課題が出来ました。

>天然シイタケもゲット!

美味しそう!どうやって調理されたんでしょう?

>道祖神の所に人影。きょう山中で初めてヒトに出会った。
>あとで分かったのだが、その男性は地元常神のお寺の住職さんだった! 


私もこの方をお見かけしました。しかも実に意外なところで・・・

>半島先端の△238.9(点名=常神浦)に建つ常神灯台にも行ってみようか?
・・・もう15時をとっくに回ってますよ。


私達が灯台に到着したのは16時40分過ぎでした。

>「ソテツの家」と書かれた建物の中庭のようなところにあった! 巨大ソテツだ。なんでも樹齢1350年だとか。
ソテツ.JPG
これですね。地図にも常神の大ソテツと記されているので、鬱蒼とした裏山にでもあるのかと思いきや、なんと建物の中庭のような場所で驚きました。
案内板をよく読んでいませんでしたが、樹齢はそんなに長寿なんですか :o

>白のイカリソウ イチゲ ヤマルリソウが咲いていましたね。
白いイカリソウ.JPG
梅丈岳の駐車場で白いイカリソウを見たのですが、皆さんは山中でも白いイカリソウをご覧になったんですね。
気がつかなくて残念です。

>びわ爺さんの軽妙なお話は面白く心地よく、その地で暮らす人々へのあたたかな眼差しにはしんみりとなりました。

確かに!

>小川の男性から始まり、地元の方々との交流にも恵まれた山旅でもありました。
地元の方との交流は、山旅に深みを与えてくれますね。

地元の方々との交流も皆さんならではですね。
昨年のsatoさんの成生岬のrepにおける地元もおばあさんとの交流も深い印象を受けるものでした。

折角なので、私の山行のrepを後ほどアップさせて頂きたいと思いますので、ご笑覧いただけると幸甚です。
山猫 🐾
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