【台高】初登りは木原谷から赤ゾレ池、地蔵谷へ
Posted: 2022年1月08日(土) 12:17
【日 付】2022年1月4日(火)
【山 域】台高北部 赤ゾレ山周辺
【天 候】曇り
【コース】木梶林道駐車地8:35---10:00木原谷中間尾根---11:15馬駈場---11:25馬駈辻12:40---13:10伊勢辻山---
14:15地蔵谷三俣---15:25駐車地
年が明けて2日と3日は好天に恵まれたが、東京から帰ってきた息子一家の相手で軟禁状態。
4日になった登り初めはどうも天気が思わしくない。迷ったあげく、一番マシそうな台高を選んだ。南紀の方へ行けば、
天気はいいが雪がない。この季節に雪のない山に登るという選択肢はないのである。
久し振りの木梶林道はまったくのドライで、見上げる山にも白いものが見られない。法面から流れる水は凍ってミニ
氷瀑になっている。その下の路面はアイスバーンとなってスケートリンクのようだ。
期待に反してどんよりと重い空の色と木々を鳴らす風の音に登る意欲が失せていきそうである。
途中にハッピノタワと赤ゾレ山への立派な標識ができていて驚いた。赤ゾレ山北東尾根はいつの間にか正規の登山道
に格上げされたようである。
林道終点まで来るとようやく雪景色となった。登路は木原谷の中間尾根をチョイス。馬駈場の稜線に上がる手前の樹
林が魅力的な尾根だ。
積雪はせいぜい10~20センチ程度か。持って来たスノーシューもザックの重しで終わってしまうかもしれない。
楽しみにしていた霧氷が現れる様子もなく、鉛色の空と冷たい風の中、仕方なく足を前に出して行く。
稜線直下の美しい樹林まで上がると、木々に少しだけ白い飾りが付き始めた。プチ霧氷だ。
ブナとミズナラとヒメシャラの美しい森を飾る儚げな霧氷。これを見られただけでも満足としよう。
ここへ来てようやくスノーシューを履けるだけの積雪となった。ツボ足でも歩けるが、せっかく履ける状態になったの
に担いでいる意味はない。深いところで40~50センチの積雪で、ところどころ凍てついた地肌が顔を出している。
誠に寒々しい風景ではあるが、来てよかったと思える。台高主脈の稜線まで来ると、さすがにトレースがあった。
日差しが無く、気温が低い上に風があるという場合、一番頭を悩ませるのはランチ場の設定だ。馬駈辻の先に風の弱い
場所を見つけてザックを降ろした。
久々の得正のカレーうどん鍋だったが(いつものスーパーに普通の鍋がなかった)、水を忘れてしまった。仕方なくお茶
で雪を融かして水を作る。カレーの濃い味にまぎれて影響はないだろう。
コッフェルに入れた雪の上にお茶を注ぐと、雪山特有の違うものに見えてしまうのが玉にキズだが。
それでもアクエリアスで作るよりはマシというものだ。
持って来た衣類を全部着込んで今年初の雪山ビールを楽しむ。どんなに寒くてもこれだけは欠かせない。水は忘れても
ビールは忘れないのである。
足が冷えて来て、酔いも瞬時に醒めたところで出発。すぐに赤ゾレ池に到着する。
雪が少ないので凍った池がちゃんと池の姿をしていて良い。
霧氷のない赤ゾレ山はパスして伊勢辻山へ向かう。振り返ると国見山から南はしっかり霧氷ができているようだ。山の
選択を間違えたかもしれない。
赤ゾレ山北の鞍部からは地蔵谷奥の左俣へ、伊勢辻山頂からは地蔵谷奥の二俣の中間尾根へ誘い込まれそうになったが、
ハッピノタワからイージーに下山して早く温泉に入ろうと目を瞑って通過。
しかし伊勢辻の先の地蔵谷奥の右俣の源頭を見て我慢できなくなってしまった。ゆったりと緩やかに広がる源頭部を目に
すると、たまらず谷へ駆け下りてしまう。
地蔵谷の各源流には滝と呼べるものは皆無で、無雪期でも登山靴で歩くことができる穏やかな谷ばかりである。
本流へ出ると、すぐ上が奥の二俣。お気に入りの場所だ。地蔵谷の各支流とその間の尾根はすべて歩いているが、落ち着
いた流れと豊かな樹林の風景はまさに癒しの空間である。
かつてはよく通ったものだが、最近ではすっかり足が遠のいてしまった。
雪がちらつき始めた。かなり荒れた右岸のトラバース道から地蔵谷の出合へ急降下。これはあまりお勧めできないルート
だが、真下に走る林道を見ると大きく迂回している道を歩く気もしない。足を滑らしたら谷へ一直線なので、立ち木を利用
しながら慎重に下った。
車に乗り込み林道を戻って行くと、朝にはなかったいくつもの落石が道を塞いでいた。大きなものは直径50センチ以上あ
り、とても持ち上げることはできない。なんとか路肩に転がして事無きを得たが、危ないところだった。
あれ以上大きな石が転がっていたらお手上げだっただろう。本日最大の核心部は最後に待っていた。
これを切り抜けられたことで、今年も幸先良しとするか。
山日和
【山 域】台高北部 赤ゾレ山周辺
【天 候】曇り
【コース】木梶林道駐車地8:35---10:00木原谷中間尾根---11:15馬駈場---11:25馬駈辻12:40---13:10伊勢辻山---
14:15地蔵谷三俣---15:25駐車地
年が明けて2日と3日は好天に恵まれたが、東京から帰ってきた息子一家の相手で軟禁状態。
4日になった登り初めはどうも天気が思わしくない。迷ったあげく、一番マシそうな台高を選んだ。南紀の方へ行けば、
天気はいいが雪がない。この季節に雪のない山に登るという選択肢はないのである。
久し振りの木梶林道はまったくのドライで、見上げる山にも白いものが見られない。法面から流れる水は凍ってミニ
氷瀑になっている。その下の路面はアイスバーンとなってスケートリンクのようだ。
期待に反してどんよりと重い空の色と木々を鳴らす風の音に登る意欲が失せていきそうである。
途中にハッピノタワと赤ゾレ山への立派な標識ができていて驚いた。赤ゾレ山北東尾根はいつの間にか正規の登山道
に格上げされたようである。
林道終点まで来るとようやく雪景色となった。登路は木原谷の中間尾根をチョイス。馬駈場の稜線に上がる手前の樹
林が魅力的な尾根だ。
積雪はせいぜい10~20センチ程度か。持って来たスノーシューもザックの重しで終わってしまうかもしれない。
楽しみにしていた霧氷が現れる様子もなく、鉛色の空と冷たい風の中、仕方なく足を前に出して行く。
稜線直下の美しい樹林まで上がると、木々に少しだけ白い飾りが付き始めた。プチ霧氷だ。
ブナとミズナラとヒメシャラの美しい森を飾る儚げな霧氷。これを見られただけでも満足としよう。
ここへ来てようやくスノーシューを履けるだけの積雪となった。ツボ足でも歩けるが、せっかく履ける状態になったの
に担いでいる意味はない。深いところで40~50センチの積雪で、ところどころ凍てついた地肌が顔を出している。
誠に寒々しい風景ではあるが、来てよかったと思える。台高主脈の稜線まで来ると、さすがにトレースがあった。
日差しが無く、気温が低い上に風があるという場合、一番頭を悩ませるのはランチ場の設定だ。馬駈辻の先に風の弱い
場所を見つけてザックを降ろした。
久々の得正のカレーうどん鍋だったが(いつものスーパーに普通の鍋がなかった)、水を忘れてしまった。仕方なくお茶
で雪を融かして水を作る。カレーの濃い味にまぎれて影響はないだろう。
コッフェルに入れた雪の上にお茶を注ぐと、雪山特有の違うものに見えてしまうのが玉にキズだが。
それでもアクエリアスで作るよりはマシというものだ。
持って来た衣類を全部着込んで今年初の雪山ビールを楽しむ。どんなに寒くてもこれだけは欠かせない。水は忘れても
ビールは忘れないのである。
足が冷えて来て、酔いも瞬時に醒めたところで出発。すぐに赤ゾレ池に到着する。
雪が少ないので凍った池がちゃんと池の姿をしていて良い。
霧氷のない赤ゾレ山はパスして伊勢辻山へ向かう。振り返ると国見山から南はしっかり霧氷ができているようだ。山の
選択を間違えたかもしれない。
赤ゾレ山北の鞍部からは地蔵谷奥の左俣へ、伊勢辻山頂からは地蔵谷奥の二俣の中間尾根へ誘い込まれそうになったが、
ハッピノタワからイージーに下山して早く温泉に入ろうと目を瞑って通過。
しかし伊勢辻の先の地蔵谷奥の右俣の源頭を見て我慢できなくなってしまった。ゆったりと緩やかに広がる源頭部を目に
すると、たまらず谷へ駆け下りてしまう。
地蔵谷の各源流には滝と呼べるものは皆無で、無雪期でも登山靴で歩くことができる穏やかな谷ばかりである。
本流へ出ると、すぐ上が奥の二俣。お気に入りの場所だ。地蔵谷の各支流とその間の尾根はすべて歩いているが、落ち着
いた流れと豊かな樹林の風景はまさに癒しの空間である。
かつてはよく通ったものだが、最近ではすっかり足が遠のいてしまった。
雪がちらつき始めた。かなり荒れた右岸のトラバース道から地蔵谷の出合へ急降下。これはあまりお勧めできないルート
だが、真下に走る林道を見ると大きく迂回している道を歩く気もしない。足を滑らしたら谷へ一直線なので、立ち木を利用
しながら慎重に下った。
車に乗り込み林道を戻って行くと、朝にはなかったいくつもの落石が道を塞いでいた。大きなものは直径50センチ以上あ
り、とても持ち上げることはできない。なんとか路肩に転がして事無きを得たが、危ないところだった。
あれ以上大きな石が転がっていたらお手上げだっただろう。本日最大の核心部は最後に待っていた。
これを切り抜けられたことで、今年も幸先良しとするか。
山日和