【奥美濃】 深緑の森に分け入り味わった天狗のお山の物語 黒津川右俣沢山旅

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sato
記事: 417
登録日時: 2019年2月13日(水) 12:55

【奥美濃】 深緑の森に分け入り味わった天狗のお山の物語 黒津川右俣沢山旅

投稿記事 by sato »

【日 付】  2021年6月26日(土)
【山 域】  奥美濃
【メンバー】 山日和さん sato
【天 候】  曇り 少しの間晴れ、少しの間雨
【ルート】  坂内広瀬、黒津川林道P~黒津川~右俣(中又谷)~右俣(桧木又谷)
       ~天狗山~△798.8~P

車のドアを開けると、湿り気を帯びた緑の空気がふわりと入ってきて、はやる気持ちを刺激するように、鼻をくすぐった。
大きく息を吐いて外に出ると、谷間に響き渡る清らかな水の音が全身を包みこんだ。
どきどきしながら林道から見下ろした深緑に彩られた谷は、しっとり情趣に満ちあふれ、
あぁ、今日もゆたかな沢山旅が始まる、とうれしくなる。

「9年前に左俣から黒津山に向かったので、今回は右俣を遡るけど」と、
山日和さんから、黒津川沢山旅のお話があがった時、「是非お願します!」と即答していた。
白い季節の思い出の数々がこころに刻まれた坂内広瀬の奥山、アラクラ、黒津山、天狗山。
この三つのお山を繋ぐ稜線のお山から生まれた水が注がれた黒津川。
白く輝く雪稜から、この雪はどこに向かうのだろうと覗きこんだ谷を味わえるのだ。

準備を終えると、黒津川を二度遡行されている山日和さんは、考えることなく、さっと対岸に渡り、
うっすらと踏み跡の残る斜面を進んでいった。
堰堤を越えると、透き通った緑玉色のせせらぎに迎えられた。
柔らかな流れ。木々の緑もやさしい。こころ和む情景に笑みがこぼれる。

P6260012_1.JPG

少し進むと、黒い岩壁が現れ、小さな滝がかかっていた。登れるかな、と思ったらトラロープが下がっていた。
ありがたく使わせていただく。釣り師が設置されたそうだ。
トラロープは、この先何度か越える小滝にも設置されていた。

左岸に針葉樹林マークが続いているので、薄暗い谷を思い描いていたが、いつまでも想像を覆す風景が続いた。
岸辺には広葉樹が繁り、谷は明るく、苔むした岩の間を滑り落ちる幾すじもの流れは清冽そのものだった。

いつしか谷から見上げる風景は爽やかなサワグルミの森になっていた。
曇天に浮かぶ、無数の透明な緑の羽のような葉っぱ、かすかに愁いを帯びた暗灰色の幹に見入ってしまう。

二俣に着いた。この先、谷はどう展開していくのだろう。

P6260096_1.JPG

中又谷に入っても、サワグルミの森と清冽な流れは続いた。
次、その次と二俣を右に入ると、左岸に土に埋もれかけた石積みが残っていた。
窯跡?石積みは斜面に段状に築かれていた。ワサビ田の跡だった。
ヤブ山といわれるお山は、少し前の時代までは生業の場でもあったのだ、と今日もしみじみと思う。

谷はたおやかに広がり、より輝きを増していった。
緑の海の中を清らかに流れてゆく白い光。
水際を見ると、仲良く寄り添う純白のお花。ツルアリドオシだ。
淡い瑠璃色のミズタビラコも並んでいる。
かわいい6枚の葉っぱの上のひゅっと伸びた茎から咲いている白いお花はクルマムグラ。
ちいさなちいさなお花が告げるまっすぐな夏。目に映るもの、すべてがせつなくうつくしい。
夢のような谷の情景に、何度も立ち止まり、ため息をついてしまう。

P6260193_1.JPG

流れが細くなると、両岸はブナとトチが目立ってきた。
最初の一滴はどこだろう。
ちいさな二俣に着く。右俣は入り口の落ち葉の中から水が噴き出していた。
左俣は少し進んだ岩の隙間から流れ落ちていた。天狗山から生まれた両方の水を味わう。
2月に稜線をラッセルしながら辿った時、無邪気に口に含んだ雪とおんなじ味だった。
あの時の雪を、わたしはまた味わっているのだなぁ、としんみりとなる。

P6260211_1.JPG

谷の最後は大きなトチと健やかなブナの素晴らしい森。
うっすらとかかる霧の中、次々と浮かびあがるトチの巨木に言葉を失う。
空が近づき、ブナの立ち並ぶ稜線に出た。時計を見るとお昼を回っている。
「ランチ場は少し下ったところがいい。」と山日和さんがおっしゃる。
下ってみると、緑の中に、さぁ、休んでいきなさい、
といわんばかりのこじんまりとした気持ちよさ気な空間があり、ここにしようと荷物を降ろす。

頬が緩みっぱなしだったなぁ、と、深緑の森を眺め、天狗山が奏でるうつくしい音楽、物語に耳を傾け、
ゆたかな森と清冽な流れに出会えたよろこびに包まれながらの穏やかなお昼の休憩。
あともう少し、ゆっくりしたい気持ちになった時、
「ぽぽっ、ぽぽっ」と、ツツ鳥が静かに出発の時間を知らせた。
そう、まだ旅の途中なのだ。重い腰を上げる。

白い季節、ブナが並ぶつるりとした雪面を見て、よし、最後の登りだ、
とワクワクしながら足跡を刻んだ山頂直下の斜面は、背丈よりも高いササで覆われていた。
幸い密度が濃くなかったので、かき分けながらも、すっと一歩を踏み出すことが出来る。

P6260227_1.JPG

傾斜がなくなり山頂に着いたのだと分かった。
四度目の天狗山山頂。山日和さんは何度目になるのだろう。
まっさらな雪の風景の記憶が甦る。まっさらな雪を踏みしめ思ったことが甦る。
そして、今、わさわさ茂ったササの隙間に立ち、ねずみ色の空を見上げ、
なんともいえないしあわせを感じるわたしがここにいる。

最初から最後まで頬が緩みっぱなしの沢山旅、そういう訳にはいかなかった。
これから向かう方向、こちらはササの壁になっていた。
西南西にコンパスの針を合わせ突入する。
歌うように滑らかな雪原がまぶたの裏に一瞬浮かんだが、目の前の現実に押しやられ、
ヤブの中をばきばきと音を立て進んでいく山日和さんを、見失わないよう必死で追いかけていく。

ぽん、とブナの林に飛び出し、ふうっ、と息をつく。ここからは踏み跡を辿っていく。
大きな雪庇が出来る地点は、西側の少し下がった斜面にうっすらと道が延びていた。

ふっと、緑のお山が降らせた雪、落ち葉の上に散りばめられたエゴの花に目が吸い寄せられる。
ひとつひとつの花が静かに語る真実の煌めきが、先へと急ぐ足を、暫しの間、引き留める。

P6260245_1.JPG

△798.8からは、雑然と木の生い繁る北西の尾根に向かう。
先週から続いている左膝裏の痛みと、今日、谷の岩で打った右膝の痛みが重なり、
思うように歩けず、灌木がちょっと鬱陶しく感じる。途中から植林に変わり、歩きやすくなりほっとする。
標高450m辺りで左の尾根へ進むと、透き通った緑の風景に。
最後は爽やかな自然林を味わいながら林道に着地した。

お山の秘密の物語を追うように谷を遡り、辿り着いた稜線からは記憶に刻まれた風景のあらたな表情に出会った一日。
ひとつのお山のいろいろな表情に出会い、お山はわたしの中で深みを増していく。
そして、そこからさらに広がっていくもの、そこへと帰っていくものを感じる。
これからわたしは愛するお山のどんな物語に出会っていくのだろう。
曇天の夕方のうっすらと青い膜が張られた山村を通り抜けていく車の窓から、青い山を眺め、
山中で静かに放つ輝きを思い、今日何度目かの大きなため息をつく。
こうして、お山を味わうことが出来るしあわせをかみしめる。

sato
バーチャリ
記事: 547
登録日時: 2011年3月12日(土) 20:58

Re: 【奥美濃】 深緑の森に分け入り味わった天狗のお山の物語 黒津川右俣沢山旅

投稿記事 by バーチャリ »

sato さん こんばんは

【日 付】  2021年6月26日(土)
【山 域】  奥美濃
【メンバー】 山日和さん sato
【天 候】  曇り 少しの間晴れ、少しの間雨
【ルート】  坂内広瀬、黒津川林道P~黒津川~右俣(中又谷)~右俣(桧木又谷)
       ~天狗山~△798.8~P

沢だったのですね。
三ノ峰 別山に行かれたのかなと思っていました。
私は2回目のワクチンを接種して土曜はだるくて家でダラダラしてました。


「9年前に左俣から黒津山に向かったので、今回は右俣を遡るけど」と、
山日和さんから、黒津川沢山旅のお話があがった時、「是非お願します!」と即答していた。
白い季節の思い出の数々がこころに刻まれた坂内広瀬の奥山、アラクラ、黒津山、天狗山。
この三つのお山を繋ぐ稜線のお山から生まれた水が注がれた黒津川。
白く輝く雪稜から、この雪はどこに向かうのだろうと覗きこんだ谷を味わえるのだ。


雪に覆われたアラクラ、黒津山、天狗山しか知りませんが



少し進むと、黒い岩壁が現れ、小さな滝がかかっていた。登れるかな、と思ったらトラロープが下がっていた。
ありがたく使わせていただく。釣り師が設置されたそうだ。
トラロープは、この先何度か越える小滝にも設置されていた。


今の時期釣り師を良く見かけますね。
別山に行った時も釣り師さんが沢山見えました・


左岸に針葉樹林マークが続いているので、薄暗い谷を思い描いていたが、いつまでも想像を覆す風景が続いた。
岸辺には広葉樹が繁り、谷は明るく、苔むした岩の間を滑り落ちる幾すじもの流れは清冽そのものだった。


明るい谷はいいですね。



谷はたおやかに広がり、より輝きを増していった。
緑の海の中を清らかに流れてゆく白い光。
水際を見ると、仲良く寄り添う純白のお花。ツルアリドオシだ。
淡い瑠璃色の淡いミズタビラコのミズタビラコも並んでいる。
かわいい6枚の葉っぱの上のひゅっと伸びた茎から咲いている白いお花はクルマムグラ。
ちいさなちいさなお花が告げるまっすぐな夏。目に映るもの、すべてがせつなくうつくしい。
夢のような谷の情景に、何度も立ち止まり、ため息をついてしまう。


ツルアリドオシは分かりましたが
ミズタビラコ知りませんでしたがめっちゃ可愛い花ですね。
瑠璃色の花 すきです(^^)/



谷の最後は大きなトチと健やかなブナの素晴らしい森。
うっすらとかかる霧の中、次々と浮かびあがるトチの巨木に言葉を失う。
空が近づき、ブナの立ち並ぶ稜線に出た。時計を見るとお昼を回っている。



わぁ~ いい感じですね。
霧がかかり幻想的な風景が浮かびます。



傾斜がなくなり山頂に着いたのだと分かった。
四度目の天狗山山頂。山日和さんは何度目になるのだろう。
まっさらな雪の風景の記憶が甦る。まっさらな雪を踏みしめ思ったことが甦る。
そして、今、わさわさ茂ったササの隙間に立ち、ねずみ色の空を見上げ、
なんともいえないしあわせを感じるわたしがここにいる。


sato さん天狗山4度目ですか凄いですね。



ぽん、とブナの林に飛び出し、ふうっ、と息をつく。ここからは踏み跡を辿っていく。
大きな雪庇が出来る地点は、西側の少し下がった斜面にうっすらと道が延びていた。


踏み跡が有り 良かったですね :)


△798.8からは、雑然と木の生い繁る北西の尾根に向かう。
先週から続いている左膝裏の痛みと、今日、谷の岩で打った右膝の痛みが重なり、
思うように歩けず、灌木がちょっと鬱陶しく感じる。途中から植林に変わり、歩きやすくなりほっとする。


大丈夫ですか
嫁の友達は骨折してヘリで運ばれたそうです。
気を付けてくださいね。


山中で静かに放つ輝きを思い、今日何度目かの大きなため息をつく。
こうして、お山を味わうことが出来るしあわせをかみしめる。


お山を味わうことが出来るしあわせ
満足感が大事ですよね
お疲れ様でした。 

    バーチャリ
skywalk
記事: 509
登録日時: 2011年3月07日(月) 21:33

Re: 【奥美濃】 深緑の森に分け入り味わった天狗のお山の物語 黒津川右俣沢山旅

投稿記事 by skywalk »

satoさん、こんにちは。
今回もYBさんとご一緒だったのですね。心強い先輩と一緒なら安心ですね。
車のドアを開けると、湿り気を帯びた緑の空気がふわりと入ってきて、はやる気持ちを刺激するように、鼻をくすぐった。
大きく息を吐いて外に出ると、谷間に響き渡る清らかな水の音が全身を包みこんだ。

細やかな情景描写もYBさん譲りですか。

白い季節の思い出の数々がこころに刻まれた坂内広瀬の奥山、アラクラ、黒津山、天狗山。
この三つのお山を繋ぐ稜線のお山から生まれた水が注がれた黒津川。

私もこの2月にこの三山周回を果たせましたが、下を流れる黒津川のことまでは思い至りませんでした。

堰堤を越えると、透き通った緑玉色のせせらぎに迎えられた。
柔らかな流れ。木々の緑もやさしい。こころ和む情景に笑みがこぼれる。

何かもう詩人みたい。

少し進むと、黒い岩壁が現れ、小さな滝がかかっていた。登れるかな、と思ったらトラロープが下がっていた。
ありがたく使わせていただく。釣り師が設置されたそうだ。

あっ、やっぱり。アクセスのいいところだから釣り人も多そうだ。お互い犬猿の関係だから仲良くいきましょう。

左岸に針葉樹林マークが続いているので、薄暗い谷を思い描いていたが、いつまでも想像を覆す風景が続いた。
岸辺には広葉樹が繁り、谷は明るく、苔むした岩の間を滑り落ちる幾すじもの流れは清冽そのものだった。

YBさんが何度も訪れるだけあって雰囲気のいい所なんですね。私も見てみたいわ。

次、その次と二俣を右に入ると、左岸に土に埋もれかけた石積みが残っていた。
窯跡?石積みは斜面に段状に築かれていた。ワサビ田の跡だった。

意外ですね。おっしゃるとおり昔は生業の場でもあったのですね。

谷の最後は大きなトチと健やかなブナのあがるトチの巨木に言葉を失う。
フィナーレも素晴らしそう。稜線のブナは私も味あわせてもらいましたが、沢から始まる一連の物語はより盛り上がりますね。

最初から最後まで頬が緩みっぱなしの沢山旅、そういう訳にはいかなかった。
これから向かう方向、こちらはササの壁になっていた。
西南西にコンパスの針を合わせ突入する。

美濃の山だもん。そうすんなりとはいかんわな。でもいい思い出になったでしょう。
情感あふれる山旅記録ありがとうございました。
sato
記事: 417
登録日時: 2019年2月13日(水) 12:55

Re: 【奥美濃】 深緑の森に分け入り味わった天狗のお山の物語 黒津川右俣沢山旅

投稿記事 by sato »

バーチャリさま

こんばんは。
コメントありがとうございます。
山日和さんから、バーチャリさんの三の峰、別山の素敵な山旅のお話をお聞きしています。
わたしも、この時期の別山山旅を毎年思い描いているのですが、今年も実現しませんでした。
まだ、訪れる「時」ではなかったのだな、と昨年と同じことを呟いています。

雪のアラクラ、黒津山、天狗山、それぞれ味わい深いお山ですよね。
道の駅さかうちから歩き始められますし。
ひとりで運転して安心して車を停められます。

最近?釣りは若い方にも人気があるようですね。
鈴鹿のお山に出かけると、路肩に釣り師さんの車がずらっと続いていてびっくりします。
白山方面は大きなイワナが生息していそうですね。

同じように趣きのある流れでも、植林よりも自然林の中を遡る方がこころが浮立ちますね。
植林の中で、うつくしい流れに出会うと、自然林だったころの風景を想像してしまいます。
わたしは、水の中から、いろいろな形の葉っぱやちいさなお花を眺めるのが大好きです。
ミズタビラコってかわいいですよね。なんて愛らしいのだろう、とうっとり。

黒津川源流の風景は、ほんとうに素晴らしかったです。
稜線からちょっと下ったところにこんなにもうつくしい世界が展開しているとは。
今度は雪の季節に源流の森を逍遥しようと思いました。

山頂からのササヤブは、
ルートファインディングする山日和さんの後ろをついていたので不安はありませんでしたが、
腕力、脚力のないわたしは、なかなか前に進めずバタバタしていました。
踏み跡に出た時は、楽に一歩が踏み出せるとほっとしました。

お嫁さんのご友人、お山で骨折の怪我をされたのですね。
まだ治療中なのでしょうか。
わたしの骨折治療中の日々を思い出し、お辛い日々をお過ごしなのでは、と思ってしまいます。
わたしは、筋腱も断裂してしまい後遺症が残り、
多くの方がすっと越えられる岩場の段差やへつりが難しかったりします。
流れの中の岩の上を歩くのも手をそえながらという感じです。
怪我をしてもう少しで4年になるのですが、
いまだ、右足が前に出たがって、左足がもたつくという状態が時々起こります。
そんな時、右膝を打ったりします。
昨年、小さな切り傷が化膿しリンパ節炎になってしまったので、気を付けて歩かなければ。
山日和さんは、わたしの状態を察してくださっていて、
絶えず振り返り、足の運び方を指示してくださったり、シュリンゲを渡してくださったりと、
気にかけてくださり、申し訳なさと感謝の気持ちでいっぱいです。

平穏な日常があり、ご一緒してくださる方々、学ばせていただく方々に恵まれ、
わたしは、わたしのお山をより深く広く感じていくことが出来るのですね。
しみじみと、ありがたく、しあわせだなぁ、と思います。

sato
アバター
山日和
記事: 3573
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 【奥美濃】 深緑の森に分け入り味わった天狗のお山の物語 黒津川右俣沢山旅

投稿記事 by 山日和 »

satoさん、こんばん。レポアップ、お疲れさまでした。 :D

車のドアを開けると、湿り気を帯びた緑の空気がふわりと入ってきて、はやる気持ちを刺激するように、鼻をくすぐった。
大きく息を吐いて外に出ると、谷間に響き渡る清らかな水の音が全身を包みこんだ。


いきなり情感あふれる書き出しですね。私にはマネできません。 :lol:

白い季節の思い出の数々がこころに刻まれた坂内広瀬の奥山、アラクラ、黒津山、天狗山。
この三つのお山を繋ぐ稜線のお山から生まれた水が注がれた黒津川。
白く輝く雪稜から、この雪はどこに向かうのだろうと覗きこんだ谷を味わえるのだ。


黒津と天狗の周回をする人は多いけど、この谷の源流を巡っているという意識のある人はごく少数派でしょうね。

準備を終えると、黒津川を二度遡行されている山日和さんは、考えることなく、さっと対岸に渡り、
うっすらと踏み跡の残る斜面を進んでいった。


ウソを書いてはいけませんよ。目の前の危なそうな橋を渡るか渡ろまいか悩んでたじゃない :mrgreen:


P6260005_1.JPG

少し進むと、黒い岩壁が現れ、小さな滝がかかっていた。登れるかな、と思ったらトラロープが下がっていた。
ありがたく使わせていただく。釣り師が設置されたそうだ。
トラロープは、この先何度か越える小滝にも設置されていた。


このトラロープがなかったら結構厳しいかも。全体重を預けるのはちょっと怖いけど。

P6260013_1.JPG

左岸に針葉樹林マークが続いているので、薄暗い谷を思い描いていたが、いつまでも想像を覆す風景が続いた。
岸辺には広葉樹が繁り、谷は明るく、苔むした岩の間を滑り落ちる幾すじもの流れは清冽そのものだった。


初めて訪れた時も植林がちの暗い谷かなと思ってたけど、うれしい誤算という感じでした。

中又谷に入っても、サワグルミの森と清冽な流れは続いた。
次、その次と二俣を右に入ると、左岸に土に埋もれかけた石積みが残っていた。
窯跡?石積みは斜面に段状に築かれていた。ワサビ田の跡だった。
ヤブ山といわれるお山は、少し前の時代までは生業の場でもあったのだ、と今日もしみじみと思う。

サワグルミの多い谷でしたね。
里に近い谷は生活の場。いたるところで炭焼窯跡を見るし、こういうワサビ田跡と思われるところもたまに発見します。
こういうのを見るたびに、昔の人は強かったんだなと感心します。


P6260035_1.JPG
P6260166_1.JPG

水際を見ると、仲良く寄り添う純白のお花。ツルアリドオシだ。
淡い瑠璃色のミズタビラコも並んでいる。
かわいい6枚の葉っぱの上のひゅっと伸びた茎から咲いている白いお花はクルマムグラ。


この辺の花はまったく知らず。勉強になります。 :lol:

流れが細くなると、両岸はブナとトチが目立ってきた。
最初の一滴はどこだろう。
ちいさな二俣に着く。右俣は入り口の落ち葉の中から水が噴き出していた。
左俣は少し進んだ岩の隙間から流れ落ちていた。天狗山から生まれた両方の水を味わう。
2月に稜線をラッセルしながら辿った時、無邪気に口に含んだ雪とおんなじ味だった。
あの時の雪を、わたしはまた味わっているのだなぁ、としんみりとなる。


この源流の一滴は甘露でしたね。空から降って来たままの雪と同じ味かというと?だけど。 :mrgreen:


P6260194_1.JPG

谷の最後は大きなトチと健やかなブナの素晴らしい森。
うっすらとかかる霧の中、次々と浮かびあがるトチの巨木に言葉を失う。


この源頭は予想外の素晴らしさでした。稜線のブナ林は織り込み済みだけど、このトチの森は想定外でした。


P6260199_1.JPG

空が近づき、ブナの立ち並ぶ稜線に出た。時計を見るとお昼を回っている。
「ランチ場は少し下ったところがいい。」と山日和さんがおっしゃる。
下ってみると、緑の中に、さぁ、休んでいきなさい、
といわんばかりのこじんまりとした気持ちよさ気な空間があり、ここにしようと荷物を降ろす。


天狗まで上がってしまうと落ち着いて腰を降ろせる場所もないので、初めからこのあたりでランチタイムにするつもりでした。
「さすが」と褒めてやって~

頬が緩みっぱなしだったなぁ、と、深緑の森を眺め、天狗山が奏でるうつくしい音楽、物語に耳を傾け、
ゆたかな森と清冽な流れに出会えたよろこびに包まれながらの穏やかなお昼の休憩。
あともう少し、ゆっくりしたい気持ちになった時、
「ぽぽっ、ぽぽっ」と、ツツ鳥が静かに出発の時間を知らせた。
そう、まだ旅の途中なのだ。重い腰を上げる。


まだ先は長いからね。これからがもうひとつの核心部です。

白い季節、ブナが並ぶつるりとした雪面を見て、よし、最後の登りだ、
とワクワクしながら足跡を刻んだ山頂直下の斜面は、背丈よりも高いササで覆われていた。
幸い密度が濃くなかったので、かき分けながらも、すっと一歩を踏み出すことが出来る。

笠羽湿原のササに比べたらかわいいもんです。

傾斜がなくなり山頂に着いたのだと分かった。
四度目の天狗山山頂。山日和さんは何度目になるのだろう。

私はたぶん10回目かな?
無雪期は2回目です。


P6260226_1_1.JPG

まっさらな雪の風景の記憶が甦る。まっさらな雪を踏みしめ思ったことが甦る。
そして、今、わさわさ茂ったササの隙間に立ち、ねずみ色の空を見上げ、
なんともいえないしあわせを感じるわたしがここにいる。


どう考えても積雪期の方が気持ちいい山頂だけど、こういうのもまた味があるでしょう。 :lol:

最初から最後まで頬が緩みっぱなしの沢山旅、そういう訳にはいかなかった。
これから向かう方向、こちらはササの壁になっていた。
西南西にコンパスの針を合わせ突入する。
歌うように滑らかな雪原がまぶたの裏に一瞬浮かんだが、目の前の現実に押しやられ、
ヤブの中をばきばきと音を立て進んでいく山日和さんを、見失わないよう必死で追いかけていく。


これも想定内、と言うか、知ってるから別になんとも思わないんだけど。
正確にはコンパスの針は合わせてません。 :mrgreen:

P6260231_1.JPG

ふっと、緑のお山が降らせた雪、落ち葉の上に散りばめられたエゴの花に目が吸い寄せられる。
ひとつひとつの花が静かに語る真実の煌めきが、先へと急ぐ足を、暫しの間、引き留める。


エゴの花の美しさを見ると、人間の醜いエゴを忘れます。 :mrgreen:

先週から続いている左膝裏の痛みと、今日、谷の岩で打った右膝の痛みが重なり、
思うように歩けず、灌木がちょっと鬱陶しく感じる。途中から植林に変わり、歩きやすくなりほっとする。


普通に付いてきてたので、そんな状態だとは気付きませんでした。

お山の秘密の物語を追うように谷を遡り、辿り着いた稜線からは記憶に刻まれた風景のあらたな表情に出会った一日。
ひとつのお山のいろいろな表情に出会い、お山はわたしの中で深みを増していく。
そして、そこからさらに広がっていくもの、そこへと帰っていくものを感じる。


一つの山を一度だけ登っただけでは何もわかりませんね。
季節を変え、ルートを変えしてその山の真実に出会うために歩く。
ピークを踏むだけが目的の山登りでは、決して出会えない真実に。

                  山日和
sato
記事: 417
登録日時: 2019年2月13日(水) 12:55

Re: 【奥美濃】 深緑の森に分け入り味わった天狗のお山の物語 黒津川右俣沢山旅

投稿記事 by sato »

skywalkさま

こんばんは。
skywalkさんのレポ、毎回楽しませていただいております。
数えるほどしか覗いていない鈴鹿の谷。
南北60㎞、東西10㎞に渡る鈴鹿のお山の煌めく谷の風景を想像し、どきどきしています。

わたしの想い描く山旅を重ねていらっしゃる山日和さんから、
山歩きを創造する楽しさ面白さをひとつひとつの山旅で教えていただいています。
単独で出かけた谷で怪我をして、沢山旅への思いを抑えたわたしに、
今の力量で味わえるゆたかな沢山旅を、次々に描いてくださり、
感謝の気持ちでいっぱいです。

谷をくるりと囲む尾根や稜線を辿る時、谷の源頭の風景に見入ってしまいます。
その谷のお水の旅を思い描いてしまいます。
そして今眺めている源流に向かい遡る旅を想像してしまいます。

そうでした。skywalkさん、2月に天狗、黒津山、アラクラを周回されたのですよね。
わたしはskywalkさんが楽しまれた少し前、逆コースで辿りました。
途中、五蛇池山の方に寄り道をして。
降雪後のまっさらな雪を踏みしめながらの高揚感溢れる山旅でした。
下山後、道の駅から白く輝くお山を見上げ、
黒津川をくるりと囲む稜線に残されたわたしだけの足跡を思い浮かべ自己満足に浸っていました。

レポには、一週間前に小津権現山と花房山に登られたと書かれていて、えっ?となりました。
わたしも同じころ?小津権現山、花房山縦走を楽しんできたのです。
なんだかうれしくなり、お話しさせていただきたいなぁと思いつつ、コメント出来ずじまいでした。

今回の沢山旅は、2月の雪山旅から繋がるものを感じ、言葉に紡ぎたくなりました。
山日和さんのように、風景をぎゅっと言葉に閉じ込めることは出来ませんが。

黒津川は林道が途中まで延びているので、釣り師さんにとっても入りやすい谷なのですね。
遡っている時、何度か、すっと魚が横切っていきました。

山日和さんは、お山の山襞のひとつひとつ、
お山のこころの襞を辿っていくような山歩きをされていると感じます。
黒津川も左俣を遡ったから、右俣も味いたくなられたのだなぁと。

山中の人の営みの痕跡。鈴鹿のお山も随所で見られますね。
歩いて、見て、感じる確かなものを、
今日を生きるために築かれた暮らしの痕跡に出会うと感じます。

わたしにとっての沢山旅は、源流への旅、
そう、お山の一連の物語を、五感を通して感じる旅、と感じています。
すんなりといかないこと、なんだこれは、ということも、山旅の面白さですね。

こころに深く刻まれた天狗山沢山旅の物語をお読みいただき、コメントをくださり、うれしかったです。
ありがとうございました。

sato
sato
記事: 417
登録日時: 2019年2月13日(水) 12:55

Re: 【奥美濃】 深緑の森に分け入り味わった天狗のお山の物語 黒津川右俣沢山旅

投稿記事 by sato »

山日和さま

こんばんは。
天狗山沢山旅の感動を言葉に紡ぎたくて「レポ書きます!」と申し上げてから一週間。
山日和さんのように風景をそのまま言葉に置き換えることは出来ませんが、
沢山旅で出会った風景ひとつひとつを思い浮かべながら紡いでいきました。
お写真ありがとうございました。

歩き始めの描写、ウソは書いていませんよ。書き方が悪かっただけです。
考えることなくというのは、水の中をそのまま進んでいくことは考えずに、と書きたかったのです(苦笑)
わたしは、ここから入渓すると思っていました。
悩んでいらっしゃった?「怪しい橋を渡るのは嫌」と言うわたしに、
山日和さん、「そうかなぁ?」と悩まれていたのですね。

黒みがかった岩が印象的な谷でしたが、曇天でも明るく、それでいてしっとりと情趣を感じる谷でしたね。
黒い岩壁を流れ落ちる小滝は趣きがありましたね。トラロープがかかっていてホッとしました。
大丈夫かな、と気になりましたが、思いっきり頼ってしまいました。
サワグルミの木の多さにも目を見張りました。
びっくりするくらい背の高い木や、岩の上にそびえ立つ木もあって。

山の中に作られたワサビ田。谷は生活の場だったのですね。こんな山奥まで村人は通っていたのですね。
生きるとは、暮らすとは・・・山中で出会った暮らしの痕跡は教えてくれますね。

源流の一滴は五臓六腑にしみ渡りました。わたしが味わった雪!と感じました。
あの日、わたしを包み込んだ雪、わたしが踏みしめた雪がお山に溶け込み、ここから湧き出ているのだと。
そうですね。空から降って来たままの雪より熟成されていたかな。

源頭の森は、夢を見ているようでした。こんなところにトチの巨木林があるとは。
うっすらとかかる霧が、素晴らしい情景を際立たせていましたね。
チェーンスパイクを履こうとおっしゃってくれましたので、ズルズルの斜面を歩きながらも、
こころゆくまで森を味わいながら稜線へと近づいていくことが出来ました。

お昼ご飯の場所、「さすが、山日和さん!」でよろしいでしょうか(笑)。
ところで、9年前に訪れた左俣は、黒津山北西の鞍部に詰め上がったのでしょうか。
険しそうな谷ですね。

鞍部から黒津山山頂への斜面はササヤブなのでしょうか。
何年か前に、黒津山から五蛇池山に向かって弧を描きながら駆け降りた時、幸福感に包まれ、
その時以来お気に入りの斜面になっているのです。
この2月も鞍部で立ち止まり、この下から黒津川が始まるのだ、と水の旅を思い描き、
山頂に登り、よし、と斜面を駆け降りました。
黒津山から天狗山の稜線は無積雪期はどんなお姿なのでしょう。
ランチ場周辺のようなササヤブが続くのでしょうか。

天狗山は10回目でしたか。もう驚かなくなりました。
ひとつのお山を季節を変え、ルートを変えして、
その山の真実に出会うためにお山に向かわれているのですものね。
山頂からササの壁に突入する時、わたしはコンパスの針を合せました。
ややこしそうと思った時は、いつもちゃんと合わせていますよ(笑)。
山日和さんは腕時計のコンパスなので針はないですね。
ヤブ漕ぎは快適ではありませんが、お山に深く分け入っているのだなぁ、と感じ、嫌いではないです。

今回もゆたかな山の世界を味わわせていただきありがとうございます。
もうちょっと、水の中をひたひたと歩けるように、腰痛と膝痛を治したいです。

sato
兔夢
記事: 623
登録日時: 2011年2月24日(木) 23:12

Re: 【奥美濃】 深緑の森に分け入り味わった天狗のお山の物語 黒津川右俣沢山旅

投稿記事 by 兔夢 »

satoさん、こんにちは。

荒れ狂ったような梅雨末期の天候も落ち着いて梅雨明けが近くなってきました。
晴々とした中での沢登りが楽しめる季節になってきますね。

さて、天狗山。
もう何度訪れたのか忘れましたがここ数年はご無沙汰してました。
久し振りに聞いた山名に心が躍ります。
しかも、登ったのが黒津川右俣。
ここからの天狗山はお気に入りです。
無雪期に天狗山へ登るなら最上のルートだと思っている沢です。

この沢を初めて訪れたのは7年前。
大垣山協の企画のためにそばつると下見に訪れたのでした。
何時かは辿ってみたい沢でしたが情報は何もなく、地形図だけの山行でした。

地形図を見る限り、厳しい沢なのではないか、というイメージでした。
しかし、実際行ってみると穏やかな渓相。
楽しく登っていく事ができました。
そして迎えてくれたのは沢を囲む樹林帯。
これは計算外でそのすばらしさに目を奪われました。

山頂までも比較的穏やかで薮もきつくなく予定よりもずっと早く登頂できました。
山日和さんは山頂で休憩するのを避けられたようですが、
僕は薮に囲まれたこの山頂でのひと時がとても好きで何時も山頂で長い休憩をとります。
この時も一時間半くらい山頂で過ごしました。

下山を尾根で下っているのですね。
僕は無雪期の尾根を下った事がないので参考になります。
そばつるとは天狗岳東峰から下る葦原谷を降りました。
結構大変な下りでした。

黒津川右俣はこの時を含めて三回行きました。
一回は岩又谷から登っての下りに。一回は女性を連れてピストン。
何れも楽しい思い出です。
また、のんびりと歩いてみたいですね。

黒津川は駐車地から入渓点辺りが蛭の巣窟になっていると思いますが
その被害はありませんでしたか。
また潤いのある記録を楽しみにしてます。

兔夢
sato
記事: 417
登録日時: 2019年2月13日(水) 12:55

Re: 【奥美濃】 深緑の森に分け入り味わった天狗のお山の物語 黒津川右俣沢山旅

投稿記事 by sato »

兔夢さま

こんばんは。
今日、九州北部と中国地方が梅雨明けしましたね。
近畿地方もそろそろでしょうか。

コメントありがとうございます。
黒津川右俣を三回楽しんでいらっしゃるとは。
下られた葦原谷、登られた岩又谷はどの谷なのだろうと、「天狗山、葦原谷、岩又谷」で検索してみると、
兔夢さんが書かれた、やぶこぎねっとの「葦原谷から天狗山」と、「天狗山(黒津山)沢登りの記録」が出ました。
天狗山の五つの谷!を味わわれているのですね。黒津川左俣も。

私は、ひとつのお山の尾根や谷を辿ると、そのお山を形作っている尾根、谷のひとつひとつが気になったりします。
どんな尾根、どんな谷なのだろう。こんな旅が出来たらなぁ、と地図を眺め、想像して遊んでしまいます。
兔夢さんは、思い描いた沢登りを創造へと繋がれている、すごいなぁ、と、天狗山の谷の記録を楽しませていただきました。

奥美濃のお山のあちこちの谷を味わわれてきた兔夢さんも、黒津川右俣はお気に入りの谷なのですね。
私は音楽の様な谷と思いました。風景を見ながら、頭の中はうつくしい音楽が流れていました。
何の音楽かは分からないのですが。

ササヤブで囲まれた天狗山の山頂に着くと、なんともいえない柔らかな空気に包まれました。
ヤブの中のちいさな空間。お山のこころに触れているような、お山にいだかれているような感じでした。
今、私は天狗山のまん中にいるのだなぁ、と感じました。ここから始まっていくもの、ここへと辿りつくものを感じました。
ここに腰をおろし、ちいさな空を見上げながら、兔夢さんは、天狗山とゆたかな時間をお過ごしになられたのですね。

白い風景を思い浮かべながらのヤブの尾根歩きは味わい深かったです。
山頂直下の緩やかな地形が好きなのですが、ササヤブで全く分からない、と分かったのもうれしかったり。

そう、雨後の黒津川はヒルの谷でもありました。地面を見ると何匹ものヒルがにょきにょき立っていました。
合唱団みたい、と笑ってしまいました。
道中、手とお腹にくっついていたのを何度か払いました。
稜線に出て靴を履きかえた時、足は吸血されているだろうな、と思ったのですが、
私は分厚いネオプレーンの靴下を履いていたおかげか大丈夫でした。
山日和さんは吸血されていました。丸々と太ったヒルをうれしそうに写真に収めていました。
でも、私も結局どこかに隠れていた?下山中?ヒルに足首をやられました。

兔夢さんは、大垣山岳協会でリーダーをされているのですね。
私は、やぶこぎネット以外のネットでの個人の記録はほとんど見ないので、
奥美濃の山やまは、大垣山岳協会さんの『美濃の山』シリーズで知ったお山が多いです。
高木泰夫さんの『奥美濃』の「続・小津山記」を読んだ時は、数日後に小津権現山、小津の集落に向かっていました(笑)。

この夏も、兔夢さんは数々の兔夢さんの風景に出会われるのですね。
そして、会の方々と、おひとりでは見ることのない風景に出会われるのですね。
私は、どんな風景に出会うのだろう。楽しみです。

sato
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