2011年9月23日(金) 晴れ 奥美濃 矢谷~ブンゲン~大長谷 沢登り 単独
6:50 駐車地 → 7:15 矢谷入渓 → 8:35 二俣 → 10:25 稜線 → 10:40~12:00 ブンゲン → 13:30 二俣 → 14:10 若竹荘 → 14:35 駐車地
矢谷は今シーズン行きたいと思っていた沢だ。ずっと頭の中にありつつも行けないままになっていた。そうこうしている内に山日和さんが7月に遡行したレポートviewtopic.php?f=4&t=422を載せた。思った通りいい沢のようだ。
その後、ブログ「晴れ、時々山へ」のmasaさんも遡行した記録をアップhttp://blogs.yahoo.co.jp/yuihime2004/28566891.html。それによればmasaさんの強力なパートナーであるK氏も今シーズン、ここを遡行しているようだ。OSKの西ケ洞遡行でK氏といっしょになったそばつるはK氏から矢谷に行く事を勧められたそうだ。
これだけ奥美濃好きの面々がいいと言う矢谷。奥美濃好きの端くれとしてはやはり行かなければならないだろう。
多くの被害をもたらした台風15号が去って急に秋らしくなった。姉川上流、瀬戸山谷沿いの道に車を停め準備をしていると日差しが恋しくなる。
駐車地から少し甲津原の方へ少し戻って橋を渡り矢谷沿いの林道を歩く。しっかりした林道を進んでいくと橋が架かった流れがある。これが矢谷の本流だ。橋の右岸側から流れに下りる。
台風が去って二日経つがまだ水量は多いようだ。濁った水流は谷の規模に比べて強い。
流れの中を歩くと常に強い水流の中という事になりそうなので歩けそうなところは両岸の流れのないところを時には薮を漕ぎつつ歩いた。
普段なら水流の中を楽しく登れるんじゃないかと思われる小滝も木枝を掴みながら端を慎重に越える。花崗岩の沢なのでフリクションが利いて助かる。
いい形の滑滝を2本過ぎると一旦薮沢っぽくなる。しかしそれもすぐに終わり滝が連続する。特に正面から見ると「く」の字に見える7mほどの滑滝は豪快だった。
この滝の右岸側を木枝を掴みながら登っていくと上も滑滝でその流れが稜線方向から差す日射しに美しく煌めいていた。
幾つか小滝を越えて二俣に出る。進むのは右俣だが出合いから多段の滑滝だ。一番上の滝はスラブ状で左岸側を慎重に登っていく。
続く二条の滝を右手側から登って小滝を越えると目の前に現れたのは豪快に水流を落とす連瀑帯。これは直登できない。
左岸のスラブ状の岩場に積もる土を足場にして木枝を掴みながら落ち口までトラバース。上部でちょっと怖いかなあというところがあったがなんとか乗り切った。
連瀑帯の上にきれいな溝状の滝がありそれを越えるとゴーロの穏やかな流れとなる。
目立つ枝沢が何本か落ちてきている。水量も豊かなのでどちらが本流か戸惑う。その都度GPSと地形図を見て判断して進む。それでも一ヶ所地形図を読み違えて違う沢に入ってしまった。すぐに気がついて戻ったので大したロスにはならなずにすんだ。
上部に至ると斜度は増すがそれほどきつくはならない。流石に水流は細くなる。それでも最後まで途絶えなかったのはやはり先日の台風のせいだろうか。
地形図通り最上部は穏やかな地形の樹林帯だった。その中に岩床の沢筋が緩やかに続いている。この雰囲気は竹屋谷の上部付近に似ている。同じ山域なのだから当たり前と言えば当たり前なのだが。ただしこちらは竹屋谷のような劇的変化はない。
沢筋が途切れて数メートル先が稜線だった。こんなにあっけなくていいのかと言う程あっけなく着いた。しかしそこからブンゲンの方向をみると笹薮が続く。
笹薮はそれほど密度も濃くなくこれならなんとかなるかと思いつつ漕いでいく。気温が高くないのも救いだ。と思っているとすぐに山頂方向に続く切り開きに出た。後で知った事だがこれは大長谷からの登山道だった。
切り開きを進むとすぐに山頂にたどり着いた。今日は天気が良く空気も澄んでいて四囲の景色が鮮やかに見える。西に琵琶湖、南に伊吹、東に貝月、北に能郷白山、屏風山。伊吹山にはドライブウェイを走る車が陽光に照らされてチカチカと光っていた。ウィークデーだが結構人出があるようだ。
下山は一旦登山道を北側の鞍部まで下りそこから北西に落ちている大長谷を下っていった。
笹薮をわずかに漕ぐとすぐに沢筋に出る。しばらく穏やかな雰囲気が続き徐々に斜度を増していく。やがて小滝が現れるが花崗岩なのでそれほど怖さがない。しかしすぐに6mほどの滝が現れる。流石にこれを下るのは難しい。
右岸側の立ち木を支点にして懸垂しようかと思い状況を確認していると左岸側の岩壁にバンドを発見。観察すると最後がちょっと高さがありそうだがそれをつたって左岸側へ下りていけそうだ。実際にやってみるとバンドが若干外傾していていやらしかったがなんとか渡る事ができ最後は滑り台のようにお尻で滑って着地。
その後は薮っぽくなり水流を避けながら歩いていくと前方が細くなり滝がある様子。覗いてみると連瀑帯のようだ。ちょっとクライムダウンは難しそう。見ると右岸の尾根から簡単に巻けそうだ。ザイルを出すのも億劫なので右岸から巻く事にした。
思った通り右岸の尾根から簡単に連瀑帯を巻く事ができた。降り立ったところは三俣で右俣には細いが高さのある滝がかかっていた。
その後、滑滝や小滝が幾つか出てくるが薮も続く。やがて広々とした雰囲気のところに出て右岸に5本の杉が立つところを越えていくと山日和さんいうところの934m南の二俣に出た。左俣には見応えのある立派な階段状の滝がかかっていた。
この後も滑滝や小滝が出てきて幾つかめの小滝を巻いて下りたところに取水管があった。少し先に進むと取水管に沿った道が現れ後はこれを辿っていった。これも後で知った事だがこの道が登山道として使われているようだ。すぐ脇に滑滝が落ちていたりしてそれなりにいい感じだ。
道はやがて小尾根を越えて若竹荘の裏手に出る。建物の左手側を越えていくと奥伊吹スキー場の駐車場だ。そこでは「ドリフト族」とでもいうのだろうか、若者達が自慢の車を持ち寄って走らせていた。タイヤからは山間の静けさをつんざくような悲鳴があがっていた。
【奥美濃】ブンゲン・矢谷…激流の薮沢を行く
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新規トピックは文頭に以下のテンプレートをなるべく使ってください。
【 日 付 】
【 山 域 】
【メンバー】
【 天 候 】
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※ユーザーでなくても返信が可能です。ユーザー名に名前を入れて返信してください。
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Re: 【奥美濃】ブンゲン・矢谷…激流の薮沢を行く
兎夢さん、こんばんは。行ってきましたね。
6:50 駐車地 → 7:15 矢谷入渓 → 8:35 二俣 → 10:25 稜線 → 10:40~12:00 ブンゲン → 13:30 二俣 → 14:10 若竹荘 → 14:35 駐車地
さすがに速いですねえ。
これだけ奥美濃好きの面々がいいと言う矢谷。奥美濃好きの端くれとしてはやはり行かなければならないだろう。
それにしてはこれまでまったくと言っていいほど記録がなかったのはなぜでしょう?
流れの中を歩くと常に強い水流の中という事になりそうなので歩けそうなところは両岸の流れのないところを時には薮を漕ぎつつ歩いた。
この日はどこもかなり水量が多かったようですね。
幾つか小滝を越えて二俣に出る。進むのは右俣だが出合いから多段の滑滝だ。一番上の滝はスラブ状で左岸側を慎重に登っていく。
続く二条の滝を右手側から登って小滝を越えると目の前に現れたのは豪快に水流を落とす連瀑帯。これは直登できない。
左岸のスラブ状の岩場に積もる土を足場にして木枝を掴みながら落ち口までトラバース。上部でちょっと怖いかなあというところがあったがなんとか乗り切った。
このあたりが一番面白いとこですね。ちょっと嫌らしいトラバースでした。
地形図通り最上部は穏やかな地形の樹林帯だった。その中に岩床の沢筋が緩やかに続いている。この雰囲気は竹屋谷の上部付近に似ている。同じ山域なのだから当たり前と言えば当たり前なのだが。ただしこちらは竹屋谷のような劇的変化はない。
最後まで竹屋谷でいてほしかった・・・・
でも私はたぶん左に入り過ぎたんだと思います。
右の方に谷形が続いてるなあと思って見てましたから。
右岸側の立ち木を支点にして懸垂しようかと思い状況を確認していると左岸側の岩壁にバンドを発見。観察すると最後がちょっと高さがありそうだがそれをつたって左岸側へ下りていけそうだ。実際にやってみるとバンドが若干外傾していていやらしかったがなんとか渡る事ができ最後は滑り台のようにお尻で滑って着地。
おお、あのバンドを下りましたか!! 外傾して滑り落ちそうだったので懸垂を選択しました。
山日和さんいうところの934m南の二俣に出た。左俣には見応えのある立派な階段状の滝がかかっていた。
この滝はなかなかいい形でしたね。
道はやがて小尾根を越えて若竹荘の裏手に出る。建物の左手側を越えていくと奥伊吹スキー場の駐車場だ。
最後まで道を辿りましたか。小川チャプチャプで遡行終了もオツなものでしたよ。(^^ゞ
山日和
6:50 駐車地 → 7:15 矢谷入渓 → 8:35 二俣 → 10:25 稜線 → 10:40~12:00 ブンゲン → 13:30 二俣 → 14:10 若竹荘 → 14:35 駐車地
さすがに速いですねえ。
これだけ奥美濃好きの面々がいいと言う矢谷。奥美濃好きの端くれとしてはやはり行かなければならないだろう。
それにしてはこれまでまったくと言っていいほど記録がなかったのはなぜでしょう?
流れの中を歩くと常に強い水流の中という事になりそうなので歩けそうなところは両岸の流れのないところを時には薮を漕ぎつつ歩いた。
この日はどこもかなり水量が多かったようですね。
幾つか小滝を越えて二俣に出る。進むのは右俣だが出合いから多段の滑滝だ。一番上の滝はスラブ状で左岸側を慎重に登っていく。
続く二条の滝を右手側から登って小滝を越えると目の前に現れたのは豪快に水流を落とす連瀑帯。これは直登できない。
左岸のスラブ状の岩場に積もる土を足場にして木枝を掴みながら落ち口までトラバース。上部でちょっと怖いかなあというところがあったがなんとか乗り切った。
このあたりが一番面白いとこですね。ちょっと嫌らしいトラバースでした。
地形図通り最上部は穏やかな地形の樹林帯だった。その中に岩床の沢筋が緩やかに続いている。この雰囲気は竹屋谷の上部付近に似ている。同じ山域なのだから当たり前と言えば当たり前なのだが。ただしこちらは竹屋谷のような劇的変化はない。
最後まで竹屋谷でいてほしかった・・・・
でも私はたぶん左に入り過ぎたんだと思います。
右の方に谷形が続いてるなあと思って見てましたから。
右岸側の立ち木を支点にして懸垂しようかと思い状況を確認していると左岸側の岩壁にバンドを発見。観察すると最後がちょっと高さがありそうだがそれをつたって左岸側へ下りていけそうだ。実際にやってみるとバンドが若干外傾していていやらしかったがなんとか渡る事ができ最後は滑り台のようにお尻で滑って着地。
おお、あのバンドを下りましたか!! 外傾して滑り落ちそうだったので懸垂を選択しました。
山日和さんいうところの934m南の二俣に出た。左俣には見応えのある立派な階段状の滝がかかっていた。
この滝はなかなかいい形でしたね。
道はやがて小尾根を越えて若竹荘の裏手に出る。建物の左手側を越えていくと奥伊吹スキー場の駐車場だ。
最後まで道を辿りましたか。小川チャプチャプで遡行終了もオツなものでしたよ。(^^ゞ
山日和
Re: 【奥美濃】ブンゲン・矢谷…激流の薮沢を行く
山日和さん、こんばんは。
さすがに速いですねえ。
滝はあまり登ってないし水流も避け気味でしたからその分早くなったのでは
それにしてはこれまでまったくと言っていいほど記録がなかったのはなぜでしょう?
どうしてでしょうね。やっぱり薮沢のイメージが強くて今まで避けられてたのでしょうか。ちなみにmasaさんとK氏は薮をものともしない人たちです。
この日はどこもかなり水量が多かったようですね。
あれだけの雨の後だから仕方ないですかね。それだからこの沢を選んだというのもあるんですが。
このあたりが一番面白いとこですね。ちょっと嫌らしいトラバースでした。
ここの連瀑は水流が少なければ直登できるんですかね。覗いてみたけど登れそうにないなあって思ったんですが。
最後まで竹屋谷でいてほしかった・・・・
でも私はたぶん左に入り過ぎたんだと思います。
右の方に谷形が続いてるなあと思って見てましたから。
最後で右か左で迷ってとりあえず稜線に近い方へということで右に行きました。沢筋が終わっていよいよ薮斜面かあと思ったら稜線だったので呆気にとられました。
おお、あのバンドを下りましたか!! 外傾して滑り落ちそうだったので懸垂を選択しました。
バンド上に降り立ってから「げっ、滑ったらどうしよう」って思いました(笑)。突き出ていた岩を掴んでなんとか体勢を整え身を屈めすぐ横の岩の下をくぐりぬけました。濡れてましたが滑らなくて助かりました。
この滝はなかなかいい形でしたね。
この滝を見られただけでも大長谷を下降した価値がありました。滝側の沢を登ったらどうなってるのか興味もありますね。
最後まで道を辿りましたか。小川チャプチャプで遡行終了もオツなものでしたよ。(^^ゞ
途中で道が登りはじめたので、「しまった、沢へ下りるべきだった」と思いましたが時遅しでした。
さすがに速いですねえ。
滝はあまり登ってないし水流も避け気味でしたからその分早くなったのでは
それにしてはこれまでまったくと言っていいほど記録がなかったのはなぜでしょう?
どうしてでしょうね。やっぱり薮沢のイメージが強くて今まで避けられてたのでしょうか。ちなみにmasaさんとK氏は薮をものともしない人たちです。
この日はどこもかなり水量が多かったようですね。
あれだけの雨の後だから仕方ないですかね。それだからこの沢を選んだというのもあるんですが。
このあたりが一番面白いとこですね。ちょっと嫌らしいトラバースでした。
ここの連瀑は水流が少なければ直登できるんですかね。覗いてみたけど登れそうにないなあって思ったんですが。
最後まで竹屋谷でいてほしかった・・・・
でも私はたぶん左に入り過ぎたんだと思います。
右の方に谷形が続いてるなあと思って見てましたから。
最後で右か左で迷ってとりあえず稜線に近い方へということで右に行きました。沢筋が終わっていよいよ薮斜面かあと思ったら稜線だったので呆気にとられました。
おお、あのバンドを下りましたか!! 外傾して滑り落ちそうだったので懸垂を選択しました。
バンド上に降り立ってから「げっ、滑ったらどうしよう」って思いました(笑)。突き出ていた岩を掴んでなんとか体勢を整え身を屈めすぐ横の岩の下をくぐりぬけました。濡れてましたが滑らなくて助かりました。
この滝はなかなかいい形でしたね。
この滝を見られただけでも大長谷を下降した価値がありました。滝側の沢を登ったらどうなってるのか興味もありますね。
最後まで道を辿りましたか。小川チャプチャプで遡行終了もオツなものでしたよ。(^^ゞ
途中で道が登りはじめたので、「しまった、沢へ下りるべきだった」と思いましたが時遅しでした。