【奥美濃】滝又谷から若丸山を目指せ!

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兔夢
記事: 623
登録日時: 2011年2月24日(木) 23:12

【奥美濃】滝又谷から若丸山を目指せ!

投稿記事 by 兔夢 »

2019年10月27日(日)曇り 奥美濃 滝又谷から若丸山 単独
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DSCN0249.JPG (43.86 KiB) 閲覧された回数 1156 回
櫨原望郷広場6:00ー滝又谷出合7:15ーフドウタル8:00ー
稜線11:00ー若丸山11:25~12:15ー
イビセ下降点13:25ー滝又谷本流14:55ー望郷広場16:30

 滝又谷から若丸山へ行ってきた。
 このルートは以前よく登られていたようだ。しかし、徳山ダムができた事で滝又谷までのアプローチが閉ざされた。一度は行ってみたいと思っていたルートだけに残念だった。
 ところが数年前、扇谷沿いに新たな林道ができた。これを利用すれば滝又谷のルートが若丸山登頂ルートとして再び利用できるのではないか、と3年前に挑戦。しかし、この時はルートミスで登頂には至らなかった。それ以来、又の機会をうかがっていた。
 ここのところ、毎週のように水害のニュースが流れる。今週もまた大雨が災害をもたらした。しかし、週末の天気は落ち着くようだ。水量が安定するのを見込んで日曜日に決行する事にした。

 まだ暗い櫨原望郷広場はじっとしていると肌寒い。車のルームライトを頼りに準備をしていると次第に白み、周りの風景も見えるようになってきた。
その中を自転車に乗って出発。車止のある林道に入って行く。
 今夏、カラカン谷に向かって歩いた林道は水溜まりがところどころあるが概ね良好。途中、若干の崩れがあり、そこは自転車を押して通過。
 崩れた場所からわずかで扇谷の河床に降りる。自転車は帰りの事を考えて坂道の上にデポした。渡渉して対岸の旧林道に乗ると草が生気を失い歩きやすくなっていた。

 カラカン谷の出合で橋を右岸に渡る。この辺り、大垣山岳協会の「美濃の山(第一巻)」では「狂小屋」と表記されているがどういった由来だろう。
 林道跡を進み、滝又谷の出合が近くで茅薮がうるさくなった。それをかき分けると右手にまだそれほど古くない小屋を見る。その先に林道を塞ぐような形で重機が置かれてあった。林道跡はそこから更に奥に続く。

 滝又谷の流れに没して林道跡は終わる。実は後でわかったのだが、ここからイビセの出合までの左岸に林道跡がところどころ残っていて踏み跡もついている。下山時はそれらを繋いだ。
 水流沿いに進むと3mほどの滑滝が現われた。今日は若丸登頂を主眼として滝登りは控えるつもりだったが簡単に登れそうだったので右端を直登。
  途中、左岸に桂の大樹が立っていた。この下を林道跡が通っていた。
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 右岸に落ちている比較的規模の大きい枝沢の2つ目が下降予定にしているイビセ。その出合からわずかで大滝が立ちはだかる。フドウタルだ。前に見た時より水量が多く見栄えがする。
 前回はここを左岸から巻いた。今回は何となく右岸が巻きやすく見え取り付いた。山腹を急登し上にあった滝も一緒に巻くと急傾だが何とか降りられそうなところがあった。慎重に下るも最後が立った岩場。やむを得ずハーネスをして懸垂下降。降り立ったのは、調度、滝上のゴルジュが終わった所だった。
 ここからはゴーロの流れが続く。難場もないがこれといった変化もない。
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DSCN0220.JPG (42.63 KiB) 閲覧された回数 1156 回
 2つの明瞭な二俣を越えると斜度が増し小滝もちらほら。ついつい登ってしまうのは性というものだろうか。
 標高880m辺りでフドウタルを除けばこの谷で唯一の滝らしい滝が現われる。多段20mといったところか。前回よりやはり水量が多くて見栄えがする。ここは右から無難に巻く予定でいたのだが滝に取り付いてしまった。2段目は右手のルンゼ状を巻き気味に登り3m程のスラブに取り付く。ちょっと冷や冷やしたが落口の樹木を掴んでホッとする事ができた。
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DSCN0248.JPG (46.34 KiB) 閲覧された回数 1156 回
 少し進むと谷の先に稜線が顔をのぞかせた。しかし、まだまだ遠い。
 950m二俣は前回間違えたところ。今考えればどうして間違えたのかわからない。水流の太い右にとって進むと傾斜が緩くなる。そこには苔むした岩が階段状に積み重なり歩きやすい。
 不図見上げれば左手に岩峰が見えた。山頂直下の等高線が詰まった辺りだろう。厳しい地形のようだ。
 上部では小滝が時折現われる。その中の溝上の滝は両手足を突っ張って登るのにちょっと苦労した。
 稜線が近づいてくると周りの薮が低くなり景色が見えるようになった。振り返ればイソクラが見えたが残念ながら能郷白山は雲の下。

 きつい薮漕ぎもなく稜線上の予定通りの場所に上がる。左手に見えるピークはまだまだ遠い。
 稜線上には薄らとした踏み跡が残っている。だが、ほぼ薮で埋まっていると言って良い。途中から石楠花が混じったり灌木が混じったりでかなりきつい。
 喘ぎながら登っていくと山頂直下では踏み跡が明瞭になった。それを辿り切り開かれた三角点ピークに出た。ナガリ又、県境稜線、ヒン谷、に続く四度目の登頂だ。
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DSCN0289.JPG (35.7 KiB) 閲覧された回数 1156 回
 眺めのいいピークは晴れていれば四囲の風景が思いのまま楽しめる。しかし、今回は福井側からガスが上がってきて折角の眺めを妨げる。それでも時折ガスが切れ、東に能郷白山,南に蕎麦粒山、西に冠山と目を楽しませてくれた。
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DSCN0302.JPG (28.02 KiB) 閲覧された回数 1156 回
 下山は南尾根を下ってイビセを下降する。山頂からわずかに下ったところから本気薮漕ぎが始まる。久しぶりで気持ちが折れそうだったが折れてもしょうがないので頑張る。開けた場所で下っていく尾根が確認できるのが助かった。右へ降りる尾根の取付きも見逃す事がなかった。
 ただ、尾根筋に乗ろうと激薮を漕いでいたら地形図を落とした。多分、尾根を確認した後、いい加減にしまっていたのだろう。薮を漕ぎ直して探しに行く気は起きずここからはGPSに頼ることになった。
 薮漕ぎ続きの中、色付いた木々にはホッとさせられる。あと一息、頑張ろう。
 尾根の途中から明瞭な踏み跡が続くようになった。近年、残雪期の登頂ルートとしてポピュラーになったため踏み跡が濃くなったのだろう。
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DSCN0316.JPG (46.09 KiB) 閲覧された回数 1156 回
 標高点1072m手前の鞍部に到達して、そこからイビセに向かって降下。上部は草むらに覆われたような沢筋が続く。
 950m辺りが地形的に不安だったがそれも杞憂と終わった。後は地形図通りの特に何もない沢筋が続く。時折、左右の草むらに獣道がありそれを利用して下った。
 順調に下降する途中、時雨れてきて天候が危ぶまれたがすぐに止み、後は青空が広がった。
 何もない沢筋だったが最下部の右岸に栃や楢などの巨木帯があった。そこだけが雰囲気が違っていい感じだった。
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DSCN0330.JPG (48.01 KiB) 閲覧された回数 1156 回
 出合直前にはこの谷唯一の滝が現われた。左岸から巻いて降りると滝又谷の本流。後は今朝歩いたルートを逆に辿って望郷広場へ戻った。
アバター
山日和
記事: 3582
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 【奥美濃】滝又谷から若丸山を目指せ!

投稿記事 by 山日和 »

兔夢ちゃん、こんにちは。

 滝又谷から若丸山へ行ってきた。
 このルートは以前よく登られていたようだ。しかし、徳山ダムができた事で滝又谷までのアプローチが閉ざされた。一度は行ってみたいと思っていたルートだけに残念だった。

おー、懐かしい!! 20年ほど前、洞吹さんと2度訪れました。最初はフドウダルで敗退(雨が降り出した)して、翌年完遂しました。
あの頃はカラカン谷の先まで車で入れたので楽でしたね。
出合のあたりにあった櫨原の集会所みたいな建物で泊まらせてもらいました。

 今夏、カラカン谷に向かって歩いた林道は水溜まりがところどころあるが概ね良好。途中、若干の崩れがあり、そこは自転車を押して通過。
 崩れた場所からわずかで扇谷の河床に降りる。自転車は帰りの事を考えて坂道の上にデポした。渡渉して対岸の旧林道に乗ると草が生気を失い歩きやすくなっていた。

右岸の新林道はどの辺まで続いてるんでしょう?

 右岸に落ちている比較的規模の大きい枝沢の2つ目が下降予定にしているイビセ。その出合からわずかで大滝が立ちはだかる。フドウタルだ。前に見た時より水量が多く見栄えがする。
 前回はここを左岸から巻いた。今回は何となく右岸が巻きやすく見え取り付いた。

ここは左岸から巻いた記憶があります。初回はこの巻きの途中でモチダウンして引き返しました。

 標高880m辺りでフドウタルを除けばこの谷で唯一の滝らしい滝が現われる。多段20mといったところか。前回よりやはり水量が多くて見栄えがする。ここは右から無難に巻く予定でいたのだが滝に取り付いてしまった。2段目は右手のルンゼ状を巻き気味に登り3m程のスラブに取り付く。ちょっと冷や冷やしたが落口の樹木を掴んでホッとする事ができた。

まったく記憶にございません。 :mrgreen:

 950m二俣は前回間違えたところ。今考えればどうして間違えたのかわからない。水流の太い右にとって進むと傾斜が緩くなる。そこには苔むした岩が階段状に積み重なり歩きやすい。
 不図見上げれば左手に岩峰が見えた。山頂直下の等高線が詰まった辺りだろう。厳しい地形のようだ。

これは右を上がったような・・・

 きつい薮漕ぎもなく稜線上の予定通りの場所に上がる。左手に見えるピークはまだまだ遠い。

最後はヤブっぽいガレを登って山頂の東の国境稜線へ出たのは覚えています。

 稜線上には薄らとした踏み跡が残っている。だが、ほぼ薮で埋まっていると言って良い。途中から石楠花が混じったり灌木が混じったりでかなりきつい。

意外とヤブが薄いなと思った記憶があるけど・・・

 喘ぎながら登っていくと山頂直下では踏み跡が明瞭になった。それを辿り切り開かれた三角点ピークに出た。ナガリ又、県境稜線、ヒン谷、に続く四度目の登頂だ。
 眺めのいいピークは晴れていれば四囲の風景が思いのまま楽しめる。しかし、今回は福井側からガスが上がってきて折角の眺めを妨げる。それでも時折ガスが切れ、東に能郷白山,南に蕎麦粒山、西に冠山と目を楽しませてくれた。

この山頂の展望は素晴らしいですね。私も4度登ってますが、沢からは滝又谷の1回だけです。

 下山は南尾根を下ってイビセを下降する。山頂からわずかに下ったところから本気薮漕ぎが始まる。久しぶりで気持ちが折れそうだったが折れてもしょうがないので頑張る。開けた場所で下っていく尾根が確認できるのが助かった。右へ降りる尾根の取付きも見逃す事がなかった。

ここのヤブはなかなかキツいですよね。右への尾根の分岐を見逃さなかったのはさすがです。
私は2回目でも見逃しました。 :lol:

 ただ、尾根筋に乗ろうと激薮を漕いでいたら地形図を落とした。多分、尾根を確認した後、いい加減にしまっていたのだろう。薮を漕ぎ直して探しに行く気は起きずここからはGPSに頼ることになった。

ここは尾根芯より左手の沢状地形を歩くのが楽ですね。

 尾根の途中から明瞭な踏み跡が続くようになった。近年、残雪期の登頂ルートとしてポピュラーになったため踏み跡が濃くなったのだろう。

残雪期はこのあたりだと地面が出ていないのでは?

 標高点1072m手前の鞍部に到達して、そこからイビセに向かって降下。上部は草むらに覆われたような沢筋が続く。
 950m辺りが地形的に不安だったがそれも杞憂と終わった。後は地形図通りの特に何もない沢筋が続く。時折、左右の草むらに獣道がありそれを利用して下った。

なるほど、我々は単純に往復しましたが、そうしないのは兔夢さんのこだわりですね。 :mrgreen:

                      山日和
兔夢
記事: 623
登録日時: 2011年2月24日(木) 23:12

Re: 【奥美濃】滝又谷から若丸山を目指せ!

投稿記事 by 兔夢 »

DSCN0312.JPG
DSCN0312.JPG (28.52 KiB) 閲覧された回数 1081 回
山日和さん,こんばんは。
おー、懐かしい!!
懐かしいでしょう :mrgreen:
あの頃はカラカン谷の先まで車で入れたので楽でしたね。
出合のあたりにあった櫨原の集会所みたいな建物で泊まらせてもらいました。
山協の「美濃の山」でも車で滝又の出合まで入ってますね。それを読んで行ってみたいと思ってたんですけど道が塞がっちゃいました。
集会所の中に泊まったんですか?許可とって?
右岸の新林道はどの辺まで続いてるんでしょう?
扇谷林道図.jpg
ここは左岸から巻いた記憶があります。初回はこの巻きの途中でモチダウンして引き返しました。
僕も最初の時は左岸を巻いてすんなりと河床に戻ったんですが今回は何故か右岸が良さげに見えてしまいました。
まったく記憶にございません。 :mrgreen:
えー!ここは「美濃の山」の冒頭の写真ページにも写ってますよ。フドウタルを除いたら記憶に残る滝はここだけですよ!
最後はヤブっぽいガレを登って山頂の東の国境稜線へ出たのは覚えています。
なんであの滝の記憶がなくてここが記憶に残ってるんでしょう :roll:
意外とヤブが薄いなと思った記憶があるけど・・・
ナガリ又を遡行して初めて登った時は意外と歩きやすいと思ってました。そのイメージで行ったらとんでもなかった :roll:
この山頂の展望は素晴らしいですね。
何時来てもいい眺めです。そして何故かなじみ深く感じる。実際はそんなに訪れてないのに。
ここのヤブはなかなかキツいですよね。右への尾根の分岐を見逃さなかったのはさすがです。
私は2回目でも見逃しました。 :lol:
それでも想像していたよりは楽でした :mrgreen:
分岐は偶然見晴らしのいい所に出て尾根が見えたので見逃しませんでした。
ここは尾根芯より左手の沢状地形を歩くのが楽ですね。
なるほど!それも考えないではなかったのですが、尾根芯から離れていってしまいそうで怖くて。
残雪期はこのあたりだと地面が出ていないのでは?
僕が行った時はこの辺りから地面が見えていたような…
なるほど、我々は単純に往復しましたが、そうしないのは兔夢さんのこだわりですね。
こだわり、っていうか、下りで大滝を巻くのが嫌だったもんで :lol:

            兔夢
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