【京都北山】予想以上の滝また滝 由良川カラオ谷から大倉谷山
Posted: 2018年7月05日(木) 21:18
【日 付】2018年7月1日(日)
【山 域】京都北山 大倉谷山(オークラノ尾)
【天 候】晴れ
【コース】駐車地7:47---8:00カラオ谷入渓点---9:07連瀑巻き終了点---9:54二俣---12:07大倉谷山13:51---15:06 P537m
---15:24田歌集落---16:03駐車地
カラオ谷は美山町田歌の上流で由良川左岸から流れ込む支流である。
地形図に名前のない826.3mの三角点、大倉谷山へ突き上げる短い谷だが、数え切れないほど多くの滝を内蔵して
いる。
かやぶきの里で目を覚まし、朝食後、腹ごなしに集落の中を散策する。メジャーな観光地になったここも、この
時間にはほとんど人影はなく、静かな茅葺集落を味わうことができる。
由良川には釣りのための入川道があちこちに設けられて、簡単に河原に下りることができた。
対岸のカラオ谷へ入るには、まず由良川本流の渡渉をこなさねばならない、増水していればまず渡れないが、
今日は平水。ヒザ程度の水深であるが、流れが速いのですり足で慎重に進んだ。
風采の上がらない出合からカラオ谷は始まる。左岸側が植林なのは気に入らないが、なかなか落ち着いたいい
渓相だ。いくつかのナメ滝や小滝を越えていくと、やがて両岸とも自然林に変わり、ゴルジュに突入した。
2段15mの滝は手が出ず、少し戻った左岸側に斜上するバンドを見つけて巻きにかかったが、ここからが悪かった。
かなり上まで追い上げられてから急斜面のトラバースが続く。途中で15m滝の上にかかる10m滝を見物に下りてか
ら登り返して再びトラバース。上に行くか横に行くかの判断が難しいところだ。足元はスルズルなのでチェーン
スパイクのグリップが頼もしい。
やっと巻きが終わって谷へ復帰したところでひと息入れる。今日もいい天気だ。
その先も次々に滝が現われ、応接に暇がない。意外に水量があり、普通なら突っ込めそうな滝も手が出なかった。
巻きもいやらしく、高度感があって気を抜けない場面が多い。
二俣を右の本流に取った9m滝では、雨具を着込んで左から上がって流芯を抜けようとしたが、水圧にたたき落
されそうになって退却。少し戻って左側の岩壁を上がったが、最後の落ち口へ抜けるところで外傾したホールド
に微妙なバランスを強いられて緊張する。
滝はまだまだ終わらない。ここから先は高さがあっても直登できる滝が多いので実に楽しい。最後の二俣を左に
入るといよいよ源頭部だ。いくつかの滝を越えると水が切れ、いきなり沢は行き止まりとなった。
このまま山頂左肩へ突き上げるものだと思っていたが、谷の形がなくなって目の前には土の壁がある。
左へ逃げて急斜面を喘ぎ登ると、左へ振り過ぎて山頂の東側の尾根に出てしまった。
大倉谷山頂は平凡を絵に描いたようなところだった。山名標識もなく、三角点にタッチしてすぐに西側の鞍部
でランチタイムとする。濡れたものを全部脱いでサッパリ。と言っても裸でランチというわけではない。
カラオ谷の記録を見ると、下山は100%北に延びる右岸尾根を使っている。これを下りると再び由良川を渡渉し
なければならない。それは別にいいのだが、同じことをしても面白くないので、北西に回り込んで田歌の集落へ
下りる尾根を使ってみよう。
この近辺の尾根はブナが少なく、特筆するような森もない。芦生に隣接するということで多少期待はしていた
のだが、これは当てが外れてしまった。歩く人はいるようでテープが付けられている。
ブナの代わりに立派な台杉があった。
テープがあるのは790mピーク北のCa790mまでだった。そこからP537mまでは急にヤブっぽくなる。
獣道プラスアルファの踏み跡はあるので、ヤブ漕ぎとしては初心者レベルだ。
P537m手前に若いながらもちょっとしたブナ林が現れて喜ぶ。今日はほとんどブナにお目にかかっていないの
で、この程度のブナ林でもうれしいものだ。
集落に下りる北西の支尾根は植林オンリーだと思っていたら、上部が自然林だったのは予想外だった。
集落手前の最後の植林帯で道がはっきりしなくなったが、概ね苦労なく集落内の道に出ることができた。
ここから駐車地まで30分ほどの県道歩き。もう真夏のような日差しがまぶしい。
山日和
【山 域】京都北山 大倉谷山(オークラノ尾)
【天 候】晴れ
【コース】駐車地7:47---8:00カラオ谷入渓点---9:07連瀑巻き終了点---9:54二俣---12:07大倉谷山13:51---15:06 P537m
---15:24田歌集落---16:03駐車地
カラオ谷は美山町田歌の上流で由良川左岸から流れ込む支流である。
地形図に名前のない826.3mの三角点、大倉谷山へ突き上げる短い谷だが、数え切れないほど多くの滝を内蔵して
いる。
かやぶきの里で目を覚まし、朝食後、腹ごなしに集落の中を散策する。メジャーな観光地になったここも、この
時間にはほとんど人影はなく、静かな茅葺集落を味わうことができる。
由良川には釣りのための入川道があちこちに設けられて、簡単に河原に下りることができた。
対岸のカラオ谷へ入るには、まず由良川本流の渡渉をこなさねばならない、増水していればまず渡れないが、
今日は平水。ヒザ程度の水深であるが、流れが速いのですり足で慎重に進んだ。
風采の上がらない出合からカラオ谷は始まる。左岸側が植林なのは気に入らないが、なかなか落ち着いたいい
渓相だ。いくつかのナメ滝や小滝を越えていくと、やがて両岸とも自然林に変わり、ゴルジュに突入した。
2段15mの滝は手が出ず、少し戻った左岸側に斜上するバンドを見つけて巻きにかかったが、ここからが悪かった。
かなり上まで追い上げられてから急斜面のトラバースが続く。途中で15m滝の上にかかる10m滝を見物に下りてか
ら登り返して再びトラバース。上に行くか横に行くかの判断が難しいところだ。足元はスルズルなのでチェーン
スパイクのグリップが頼もしい。
やっと巻きが終わって谷へ復帰したところでひと息入れる。今日もいい天気だ。
その先も次々に滝が現われ、応接に暇がない。意外に水量があり、普通なら突っ込めそうな滝も手が出なかった。
巻きもいやらしく、高度感があって気を抜けない場面が多い。
二俣を右の本流に取った9m滝では、雨具を着込んで左から上がって流芯を抜けようとしたが、水圧にたたき落
されそうになって退却。少し戻って左側の岩壁を上がったが、最後の落ち口へ抜けるところで外傾したホールド
に微妙なバランスを強いられて緊張する。
滝はまだまだ終わらない。ここから先は高さがあっても直登できる滝が多いので実に楽しい。最後の二俣を左に
入るといよいよ源頭部だ。いくつかの滝を越えると水が切れ、いきなり沢は行き止まりとなった。
このまま山頂左肩へ突き上げるものだと思っていたが、谷の形がなくなって目の前には土の壁がある。
左へ逃げて急斜面を喘ぎ登ると、左へ振り過ぎて山頂の東側の尾根に出てしまった。
大倉谷山頂は平凡を絵に描いたようなところだった。山名標識もなく、三角点にタッチしてすぐに西側の鞍部
でランチタイムとする。濡れたものを全部脱いでサッパリ。と言っても裸でランチというわけではない。
カラオ谷の記録を見ると、下山は100%北に延びる右岸尾根を使っている。これを下りると再び由良川を渡渉し
なければならない。それは別にいいのだが、同じことをしても面白くないので、北西に回り込んで田歌の集落へ
下りる尾根を使ってみよう。
この近辺の尾根はブナが少なく、特筆するような森もない。芦生に隣接するということで多少期待はしていた
のだが、これは当てが外れてしまった。歩く人はいるようでテープが付けられている。
ブナの代わりに立派な台杉があった。
テープがあるのは790mピーク北のCa790mまでだった。そこからP537mまでは急にヤブっぽくなる。
獣道プラスアルファの踏み跡はあるので、ヤブ漕ぎとしては初心者レベルだ。
P537m手前に若いながらもちょっとしたブナ林が現れて喜ぶ。今日はほとんどブナにお目にかかっていないの
で、この程度のブナ林でもうれしいものだ。
集落に下りる北西の支尾根は植林オンリーだと思っていたら、上部が自然林だったのは予想外だった。
集落手前の最後の植林帯で道がはっきりしなくなったが、概ね苦労なく集落内の道に出ることができた。
ここから駐車地まで30分ほどの県道歩き。もう真夏のような日差しがまぶしい。
山日和