【赤石】 スズラン咲く入笠湿原と入笠山・釜無山・高座岩周遊

山行記、山の思い出、限定
フォーラムルール
新規トピックは文頭に以下のテンプレートをなるべく使ってください。
【 日 付 】
【 山 域 】 
【メンバー】
【 天 候 】
【 ルート 】
※ユーザーでなくても返信が可能です。ユーザー名に名前を入れて返信してください。
返信する
おど+
記事: 241
登録日時: 2014年1月05日(日) 15:55
お住まい: 愛知県
連絡する:

【赤石】 スズラン咲く入笠湿原と入笠山・釜無山・高座岩周遊

投稿記事 by おど+ »

 今回は、長野県の「入笠山(にゅうがさやま)」の入笠湿原(にゅうがさしつげん)へ日本スズランを見に行ってきました。 しかし、それだけではあっという間に終わってしまうので、「入笠山」を経て「大阿原湿原(おおあはらしつげん)」と「釜無山(かまなしやま)」へ登り、大阿原湿原のテイ沢を通って「高座岩(こうざいわ)」と「入笠牧場」を周遊して来ました。 当日は、梅雨の合間の晴れ間となり、花々や新緑の景色を存分に楽しむことが出来ました。

【 日 付 】 2014年06月14日(土)
【 山 域 】 赤石山脈
【メンバー】 1名
【 天 候 】 晴れ時々曇り
【 ルート 】
時刻(差) 標高 距離 場所
05:20 910m 0.0Km 大沢公民館 出発
07:05 (01:45) 1760m 5.6Km 入笠湿原
07:15 (00:10) 1790m 6.3Km ゴンドラ山頂駅
07:45 (00:30) 1760m 7.5Km 入笠湿原
08:10 (00:25) 1955m 8.7Km 入笠山 (5分滞在)
08:35 (00:25) 1824m 10.1Km 大阿原湿原 (10分滞在)
09:15 (00:40) 1977m 12.2Km 程久保山
09:25 (00:10) 1952m 13.2Km 釜無山登山口
10:05 (00:40) 2116m 15.0Km 釜無山 昼食休憩
10:25 (00:20) 2116m 15.0Km 釜無山 出発
11:25 (01:00) 1824m 19.4Km 大阿原湿原
11:35 (00:10) 1813m 20.2Km テイ沢分岐
12:05 (00:30) 1687m 21.6Km 林道出合
12:15 (00:10) 1696m 22.0Km 高座岩登山口
12:25 (00:10) 1780m 22.3Km 高座岩
12:55 (00:30) 1735m 23.7Km 入笠牧場入口
13:30 (00:35) 1753m 26.2Km 山頂駅分岐
14:35 (01:05) 910m 31.0Km 大沢公民館 到着
【 距離 】  31.0Km
【 累積標高 】+1833m -1833m
【 時間 】  9時間15分

PicasaWeb写真: https://picasaweb.google.com/1058822305 ... directlink

ルートラボ: http://latlonglab.yahoo.co.jp/route/wat ... 245e9676f4

実績コース(緑色は予定、赤色が実績): http://yama-kioku.blog.so-net.ne.jp/upl ... p.jpg.html


 週末は天気が期待できるようなので、1年前から計画していた入笠湿原の日本スズランを見に出かけることにします。 一年前に入笠山に登った時は、2月の大雪の後で一面の雪景色でした。
 土日とも天気予報は晴れですが、日曜日の方が晴れが続くことが予想されました。 しかし、今回もそれなりの距離があるので、翌日ゆっくりと休息できるよう土曜日の登山とします。
 登山口まで2時間半弱の予定で、3時には出発しますが、この日は道路が混雑していました。 しかし、去年の時のような渋滞などはなく、2時間程で南諏訪ICに到着しました。 ここからは以前雪で登れなかった坂道を難なく登り、エプソンの社員寮の脇を通り、登山口となる青柳に到着しました。

 公民館の脇に邪魔にならないように駐車して、出発の準備をして行きます。 すぐ横の橋を渡り、右に見える入笠山へ向かって道路を奥へと歩いていきました。 雲は多めですが、周辺の天気はよく朝から日差しが強めです。 しかし、気温は余り上がらなかったようで、肌寒い状態からのスタートとなりました。 見覚えのある道を奥へと進むと「入笠山登山コース」と書かれた大きな看板があるので、そのまま未舗装路へと入っていきます。

 更に奥へと進むと分岐がありますが、ここも見覚えがあるので真っ直ぐ進んでいきます。 その先で再度分岐となり、車の轍は右へと続いていますが、ここに小さな道標で左へ「入笠山ハイキングコース」と書かれていました。 左へ入ると人の踏跡がそれとなく続いているので、見失わないよう歩いていきます。

 尾根沿いの道となりますが、相変わらず踏み跡は薄く獣道と一緒になっているようです・・・。 上部で先ほど分岐した林道と出合いますが、その道も決して交通量は多くないようで、ほぼ廃道といって差し支えないでしょう。 登山道はその林道は通らずに、直線的に進むことになります。

 以前歩いた時は、雪道でこれほど悪い道?との認識はありませんでしたが、ここから先の林道も細く場合によっては軽い藪こぎの必要もありました。 その為、歩きなれない初心者の方が歩くには道迷いの可能性があると思います。 途中、整備された林道と出合いますが、ここだけのようでした。(木を切り出したのか?) 傾斜が緩むと道が鮮明となり、鹿などの足跡も見受けられだしました。

傾斜が緩む
画像

 途中、笹が多くなりますが、これも林道へと出るまでの短い区間だけです。 蛇行する林道に出てくると、真新しいタイヤ跡が見られましたが、バイクの通った跡のようです。 ここから以前は、左のトラバース道を歩いていきますが、今回は歩きやすい右の尾根沿いの道を進んでいきました。 しかし、この道は地図には「歩かれていない」となっていますが、実際には良い道が続き草なども少なく歩きやすい道が続きます。 その道にクリンソウが綺麗に咲いていて、途中からは群生地の中を歩いていきました。

クリンソウ群生(黄色はウマノアシガタ)
画像

 西斜面だからか、草の少ない歩きやすい道を緩やかに登る道となります。 林道は蛇行していますが、尾根沿いは急斜面となっていたので素直に道を歩いていきます。 ここまで獣の気配はあまりありませんでしたが、前方から二頭の鹿が歩いてくるのが見えました。 あちらも人間に気がついたのか立ち止まり、次の瞬間には踵を返して脱兎のごとく逃げていきます。

 ここまで鳥のさえずりぐらいしか聞こえていませんでしたが、途中から沢山のハルゼミと思われる所を通過していきます。 ハルゼミの合唱を聞きながら少し進むと、山はまた静まり返っていきます。 林道がしっかりした道となってくると、休業されたお茶屋に到着しました。

 ここですずらんの里駅方面からの道と合流します。 ここからは一本の林道となり、鮮明な道が続きました。 電波塔?を通りすぎて更に登って行くと、平坦となり別荘などが見えてきました。
 ここまで来ると車の通った跡も鮮明となり、電柱も立ち並ぶ普通の道(但し未舗装路)となりました。 以前は、ここで雪を踏み抜きまくり大変でしたが、雪のないこの時期に歩いてその理由が深い轍だったのだとわかります。

 程なく「ゴンドラ山頂駅」と「入笠湿原」との分岐に到着しました。 ここでゴンドラ駅方面へと思いましたが、ゲートが締まっており9時から17時だけ開放と書かれています・・・。 仕方がないのでまずは「入笠湿原」へと向かい右へ向かいます。 少し歩くと「入笠湿原」が見えてきました。 以前は雪で覆われた雪原となっていましたが、今は緑のスズランで覆われています。
 到着が朝の7時過ぎとなっており、誰もいないかとも思われましたが、以外なことに団体の方なども含め10名以上の方が湿原を歩いていました。

入笠湿原
画像

 スズランは後から見ることとして、まずは山頂駅方面へと向かいます。 しかし、道がよく分からないため適当に向かいますが、見当違いの方向に向かってしまい、遠回りとなってしまいました。 車道を通りゴンドラの山頂駅前に到着すると、この日初めての八ヶ岳の展望が広がります。 ここから山頂公園で手厚く守られている「アツモリソウ」を見に行くことにしました。 木道を登って行くと、柵に覆われ監視カメラの厳重な警備で守られている「釜無ホテイアツモリソウ」が見られますが、2mほど離れているので詳しく見ることは出来ません…。
 名前の由来は、後で登る「釜無山(かまなしやま)」辺りで見られるホテイアツモリソウとの事でした。 ここは「アカノラ山」と名前がついており、ピークの展望へ寄って行くと「富士山」や「南アルプス」が見えていました。
 その後は、入笠湿原へのハイキングコースを巡り戻りますが、ここも道を誤り降り過ぎてしまったため、もう一度登り返してスズランの群生地を通って降りて行きました。

 正直な所、この歳になるまでスズランというものをまともに見たことがありませでした。(アツモリソウも同様ですが・・・) 100万株と言われるスズランの群生を見ながら、まだ人の疎らな(団体の方はいましたが)木道を降りていきます。

ニホンスズラン
画像

 スズラン以外の花は中途半端な時期なのかあまり見られません。 満足できた所で、次は「入笠山」へ向かうことにします。 以前は雪の斜面を歩いて山頂へ行きましたが、この時期はその斜面脇も湿原帯となっており、スズランやツマトリソウなどの花が見られました。 岩場コースで山頂に向かうと、背後の景色が広がりミネザクラが青空をバックに淡いピンクの花を咲かせていました。 程なく山頂に到着すると、以前の人で埋め尽くされる山頂とは違い、数名の登山者だけの落ち着いた感じの山頂となっていました。

 この日は雲は多めですが空気は澄んでおり、展望はそれなりに見られます。

南アルプス北部と富士山(左)
画像

 ひと通り見たところで次は「大阿原湿原(おおあはらしつげん)」に向かうことにします。 道標通りに斜面を下っていきますが、思っていたよりは急斜面ではなく10分ほどで「仏平峠(佛平峠)」と書かれた標識に到着しました。 後で分かりますが、ここは「法華道(ほっけみち)」の一部でこの後も旧道を通ることになりました。 車道と合流し、「大阿原湿原」まで舗装路を850mほど歩くことになりました。 途中、右手に水場があり「首切清水」の標識が立っているので寄って行きます。

 程なく「大阿原湿原」に到着します。 湿原の前にも駐車場があり、どこから入っているのか数台の車が停まっています。 取り敢えず湿原を見ていきますが、再度寄る予定なので右手のコースを途中まで見ていくことにします。
 湿原に花は見当たらず、まだ早いのかサギスゲなどの綿毛も見られませんでした。 この辺りはガスが流れやすいのか、湿原帯の奥はガスで覆われて良い雰囲気となっています。 途中までで引き返し、予定通り「釜無山」に向かい林道を奥へと進んでいきました。

 林道を歩いていると、大阿原湿原でも見かけた巡視員の方が車で通りかかり、自然保護のため植物採取しないよう注意をうけますが、心無い人達に乱獲されているのでしょう。 林道は何箇所家で分岐していますが、その一つで左手に入って「程久保山(ほどくぼやま)」へと向かいます。

 林道が山頂を通過している面白くもない山ですが、山名辞典にも載っている山なので登ることにします。 始めこそ、轍もある道ですが、徐々に荒れていき笹が生い茂ってきました。 傾斜が緩むと更に笹が濃くなり、完全なヤブコギ状態となりました…。 更に朝露などで濡れており、ズボンがびしょ濡れとなりそうので、この先の事も考えて雨具のズボンを履いて行くことにします。 程なく山頂に到着しますが標識や三角点などはなく、境界標識だけ立つ地味なピークなっていす。

 山頂で廻り込むように林道が下っていきますが、既に林道だった面影は無く広い笹薮が続く所を降りて行きました。 しかし、こんなところでも最近バイクか自転車が通った形跡が見られました。

下山路も笹薮…
画像

 先ほど別れた林道と合流する手前で、笹は嘘のように無くなります。 そしてまた林道を「釜無山」へと歩いて行きました。 途中、右斜面から水が落ちてきている所がありました。 飲水には適さないようですが冷たい水で、夏場の暑い時期には顔を洗っていきたい所です。 大阿原湿原から2.7Kmほど歩いた所で、ゲートの手前の右手に大きな看板で「釜無登山口」と書かれている所に到着します。

 標識には「釜無山」まで5Kmと書かれていますが、これは間違いでしょう…。(せいぜい3Km) ここからは右の登山道を歩いて行きますが、踏み跡が薄く山慣れた人向けのコースでしょうか。 道幅は広がりますが、歩く人は少ないのか薄い踏み跡を辿ります。 手前のピークを右から廻り込むように越えて行くと、笹原の中に「保安林」の道標があり、良い目印となっていました。
 ここで道は分岐しており、釜無山方面へは笹の中を進んでいきます。 しかし、ここには道標などはないため、所々にある印の紐や地図と方角を定めて向かうことになりました。

笹に埋もれた踏跡を辿る
画像

 笹に埋もれて踏み跡は続いていますが、歩き慣れていないと獣道へと入ってしまうでしょう。 途中、1箇所だけ「釜無山」の道標があり安心できます。 この先、基本的に笹薮を進んでいきますが、踏み跡は次第にしっかりしてくるので迷うことは無いでしょう。 また、シラビソやカラマツなどの雰囲気の良い林を見ながら歩いて行けます。
 尾根沿いの斜面の林を抜けると、傾斜が緩み一面の笹原へ出てきました。

 この辺り、獣の気配もなく勿論登山者も一人もいないので、気持よく歩くことが出来ました。 笹原を過ぎると、突然苔むした岩の多いピークを通過していきます。 この辺りの雰囲気は、南アルプスではよく見かける景色で落ち着きます。 岩が多いので慎重に通過していくと、また笹原へと出てきますが、山頂は間近でした。 その笹原の中に、一角だけ刈られたところがありますが、そこが山頂でした。

 山頂到着が10時過ぎでまだ早かったのですが、ここで昼食を摂ることにします。 暑くも寒くもない気温に加えて、風がそよいで陽射しも雲に隠れ気味で、休憩には最適でした。 また、樹林に覆われ広い山頂から展望はありませんが、笹原の向こうに微かに八ヶ岳も見えていました。(自分としては、好きな景色でした)

展望は無いが気持ちのよい山頂
画像

 暑い季節となり、暖かい食べ物は喉をとおりません。 今回は、酷しい登山ではないのでコンビニ弁当を持ってきているので、それとデザートのゼリーを食べて行きます。 ここまで順調に来られているので、急ぐ必要は全く無いのですが、ハエなども五月蝿いので食事後すぐに出発することにしました。 大阿原湿原へと戻りますが、途中の分岐から林道へショートカットで降りられそうなので、そちらへ向かいます。 笹薮を沢沿いに降りていきますが、途中から道を見失って(はじめから無い?)小川の水が流れる中を降りて行きました。

 無事林道に出会うと、ここからは先ほどの登山口へ向かって降りていきます。 その途中で、右側の展望が広がり八ヶ岳が見えていました。 車両ゲートを通過すると、先ほども歩いた林道を黙々と戻っていきますが、行きに無視していた花を愛でながら歩いていきます。

 山頂から1時間ほどで湿原の入り口に戻ってきました。 この時間になって、ようやくこの辺りにも青空が見られだしました。

大阿原湿原
画像

 先ほどのコースとは別で、左回りのコースを歩いていきます。 ここも途中から木道を歩いていきますが、周りは湿原ではなく鬱蒼と茂る樹林帯の中を縫うように歩いて行きました。 ここも見るものはまだ少なく、奥の分岐手前にサンリンソウが咲いている程度でした。

 サンリンソウとニリンソウの区別は難しいのですが、ガイドによるとこの辺りはサンリンソウが咲いているとのことなので間違いはないでしょう? テイ沢と呼ばれる沢沿いの道との分岐に到着しました。 ここからも予定通りこの沢沿いに西へと向かいます。
 テイ沢付近には、黄色(ウマノアシガタ)や白(サンリンソウ)が多く、足の踏み場に気をつけながら歩いていきます。 ここまで、多数の登山者とすれ違いますが、ここからは少ないだろうと思っていましたが、予想に反して何名かの登山者を見かけます。

サンリンソウのアップ
画像

 暫くは沢から離れた所を歩いていましたが、沢と合流すると冷たい風が吹いてきて気持よく歩いていけました。

沢沿いの気持ちのよい道
画像

 沢を何度か(ガイドには9回)丸太橋で渡っていきますが、横木も渡してありスリップの心配はありません。 事前にテイ沢は雰囲気の良い所と知っていましたが、もっと暑い時期には涼しく歩け快適だと思います。 思いの外の良い道を徐々に下って行くと、谷幅が広がり明るくなり林道へ出てきました。

 テイ沢を見ていると、白い綿毛のようなものがフワフワと漂っています。 種類は分かりませんが、ヤナギ属の綿毛のようで、風に吹かれてフワフワと漂うのが遠目にも見えていまし ここからは「高座岩(こうざいわ)」の登山口まで小黒川沿いの林道を歩いていきます。

 200mほど歩くと、水たまりの橋があり、その奥に登山口が見えてきました。 木の階段を登っていきますが、すぐに笹の急斜面をトラバースする形でつづら折れに登って行きました。 登山口には、所要時間が10分と書かれていますが、実際には15分ほどは掛かるでしょう。 我慢して登って行くと、樹林帯の上に出て展望が開けました。

 名前の通り岩場の上にピークがあり、270度(北側以外)の展望が開けています。 岩場の一角には何かが祀られており、これが「高座岩」なのでしょうか?

これが高座岩?
画像

 ここで昼休憩にすればよかったと後悔しますが、その前にバテていたでしょう・・・。 この時間になり、雲が流れて青空が覗きだしていましたが、雲は日に暖められ夏雲となっています。
 展望を楽しんだ所で、入笠山方面に戻ることにします。 と言っても、西側から廻り込むように戻るため、入笠牧場を経由していきます。

 ここからはハイキングコースなので、よく整備された道となりレンゲツツジやズミの花を見ながら気持よく歩いて行きました。

 途中、岩の多いピークを経由しますが、しっかりした道は続き心配はありません。 ここを通過すると下りとなり、程なく「御所平峠」に到着しました。 入笠山の北のマナスル山荘のある所も「御所平峠」と言うので紛らわしいのですが、ここが旧道(法華道)の「御所平峠」だったのかも知れません?

 当初はここから西方面に廻り込む道でと思っていましたが、事前に調べると良い道が東の林道まで続いています。 標識もある「入笠山・鹿嶺高原ハイキングコース」を辿って右手に下って行くと、先ほど通った小黒川沿いの林道に合流しました。 このハイキングコースの道も法華道の一部の様で、説明文が掲示されていました。

 暫く林道を歩いて行くと、ゲートがありその向こう側が牧場となっており、右手斜面に数頭の牛が草を喰んでいました。 ゲートを跨いで牧場に入ると、すぐに二股に分かれます。 先ほどのゲートにゴンドラ駅方面は右手(直進)と書かれてあったので、そちらへ進んでいきます。 ここから入笠山登山口までは、満開のズミ(コナシ)の花が道路脇や入笠山の斜面を白く染めています。

満開のズミ
画像

 キャンプに来ているのか、子供の明るい声が響いていますし、遠くから「ヤッホー」の声が何度も聞こえてきます。 明るい陽射しの中、緑濃い牧草地と遠くの景色を眺めながら気持ちよく歩いていきました。
 途中の展望台?付近では、入笠山では雲に阻まれて見れなかった乗鞍岳や北アルプスなどが、遠くに見えていました。

入笠牧場からの展望
画像

 ここでまた綿毛がどこからともなく飛んで来ていました。 その木が道路脇に見えてきますが、近くで見ても何の樹木なのか判断できませんでした。 入笠山登山口が近づくと、左手に「小入笠山」が見えてきます。 予定ではここを登るつもりでしたが、向かう車道には「立入禁止」の看板があるので向かうは止めました。

 そうなると後は下山だけとなります。 まだ13時過ぎですが、入笠湿原付近には沢山の観光客と登山者でいっぱいです・・・。 車道歩きは疲れるので、名鉄トレッキングコースの旗を目印に、地道を歩いて進んでいきました。
 暫く歩いて車道に合流すると、その先でゴンドラ山頂駅との分岐に到着しました。 ここでほとんどの方(全員?)は、右の駅方面へと向かいますが、ここを左に折れ朝歩いた道を戻って行きました。
 ここからは、迷うことも無い林道歩きとなりますが、蛇行する道を嫌って登る時に確認しておいた、ショートカット出来そうな斜面を下って行きます。

 決して急いだわけではありませんが、分岐から1時間ほどで登山口付近の車道に出ると、「八ヶ岳」を間近に見ながら駐車地へと戻りました。

※お詫び. 行程が長いため掲載した写真が多めとなってしまいました。

おど+
六右衛門(YaS)
記事: 159
登録日時: 2011年5月11日(水) 20:34
お住まい: 大阪府三島郡島本町山崎
連絡する:

Re: 【赤石】 スズラン咲く入笠湿原と入笠山・釜無山・高座岩周遊

投稿記事 by 六右衛門(YaS) »

おど+さん こんばんは 多分はじめましての「六右衛門」と申します。
今回は、長野県の「入笠山(にゅうがさやま)」の入笠湿原(にゅうがさしつげん)へ日本スズランを見に行ってきました。 しかし、それだけではあっという間に終わってしまうので、「入笠山」を経て「大阿原湿原(おおあはらしつげん)」と「釜無山(かまなしやま)」へ登り、大阿原湿原のテイ沢を通って「高座岩(こうざいわ)」と「入笠牧場」を周遊して来ました。 当日は、梅雨の合間の晴れ間となり、花々や新緑の景色を存分に楽しむことが出来ました。
やぶNETの面々でも「大阿原湿原」や「程久保山」に遊んだ人は多くないと思います。
私も昨年、程久保山とテイ沢から大阿原湿原を歩きました。
http://rokuyemon.web.fc2.com/ooahara.html

 公民館の脇に邪魔にならないように駐車して、出発の準備をして行きます。 すぐ横の橋を渡り、右に見える入笠山へ向かって道路を奥へと歩いていきました。 雲は多めですが、周辺の天気はよく朝から日差しが強めです。 しかし、気温は余り上がらなかったようで、肌寒い状態からのスタートとなりました。 見覚えのある道を奥へと進むと「入笠山登山コース」と書かれた大きな看板があるので、そのまま未舗装路へと入っていきます。
下から登るとはさすが健脚者は違いますね〜。僕らは大阿原湿原横の駐車場まで車で登っちゃいました!朝8時までに着かないとゲートが締まって車両は制限されてしまいます。 
 正直な所、この歳になるまでスズランというものをまともに見たことがありませでした。(アツモリソウも同様ですが・・・) 100万株と言われるスズランの群生を見ながら、まだ人の疎らな(団体の方はいましたが)木道を降りていきます。
入笠山が鈴蘭が有名なのは知ってますが、時期が7月だったので入笠はパスしました。よって私も見たことがありません。
 林道を歩いていると、大阿原湿原でも見かけた巡視員の方が車で通りかかり、自然保護のため植物採取しないよう注意をうけますが、心無い人達に乱獲されているのでしょう。 林道は何箇所家で分岐していますが、その一つで左手に入って「程久保山(ほどくぼやま)」へと向かいます。

 林道が山頂を通過している面白くもない山ですが、山名辞典にも載っている山なので登ることにします。 始めこそ、轍もある道ですが、徐々に荒れていき笹が生い茂ってきました。 傾斜が緩むと更に笹が濃くなり、完全なヤブコギ状態となりました…。 更に朝露などで濡れており、ズボンがびしょ濡れとなりそうので、この先の事も考えて雨具のズボンを履いて行くことにします。 程なく山頂に到着しますが標識や三角点などはなく、境界標識だけ立つ地味なピークなっていす。
登った時は気づかなかったのですが、これって山頂を林道が通っていたんですね?途中から笹薮だったので林道が終了したと思ってました。なんということもない山頂ですが、立ち止まって地図を確認し、周りを見て多分ここが山頂だよな?バンザ〜イ
 先ほど別れた林道と合流する手前で、笹は嘘のように無くなります。 そしてまた林道を「釜無山」へと歩いて行きました。 途中、右斜面から水が落ちてきている所がありました。 飲水には適さないようですが冷たい水で、夏場の暑い時期には顔を洗っていきたい所です。 大阿原湿原から2.7Kmほど歩いた所で、ゲートの手前の右手に大きな看板で「釜無登山口」と書かれている所に到着します。
釜無山まで行くとはまたまた偉い!
 沢を何度か(ガイドには9回)丸太橋で渡っていきますが、横木も渡してありスリップの心配はありません。 事前にテイ沢は雰囲気の良い所と知っていましたが、もっと暑い時期には涼しく歩け快適だと思います。 思いの外の良い道を徐々に下って行くと、谷幅が広がり明るくなり林道へ出てきました。
この記述のとおりテイ沢はとても気持ちのよいところです。道はとてもいいですし、釣りにも最適です。また行きたいなあ。 
テイ沢を見ていると、白い綿毛のようなものがフワフワと漂っています。 種類は分かりませんが、ヤナギ属の綿毛のようで、風に吹かれてフワフワと漂うのが遠目にも見えていまし ここからは「高座岩(こうざいわ)」の登山口まで小黒川沿いの林道を歩いていきます。

 200mほど歩くと、水たまりの橋があり、その奥に登山口が見えてきました。 木の階段を登っていきますが、すぐに笹の急斜面をトラバースする形でつづら折れに登って行きました。 登山口には、所要時間が10分と書かれていますが、実際には15分ほどは掛かるでしょう。 我慢して登って行くと、樹林帯の上に出て展望が開けました。

 名前の通り岩場の上にピークがあり、270度(北側以外)の展望が開けています。 岩場の一角には何かが祀られており、これが「高座岩」なのでしょうか?

これが高座岩?
私は現地で高座岩という道標を見るまで存在を知りませんでした。景色が良さそうですね。
 ここからはハイキングコースなので、よく整備された道となりレンゲツツジやズミの花を見ながら気持よく歩いて行きました。

 途中、岩の多いピークを経由しますが、しっかりした道は続き心配はありません。 ここを通過すると下りとなり、程なく「御所平峠」に到着しました。 入笠山の北のマナスル山荘のある所も「御所平峠」と言うので紛らわしいのですが、ここが旧道(法華道)の「御所平峠」だったのかも知れません?

 当初はここから西方面に廻り込む道でと思っていましたが、事前に調べると良い道が東の林道まで続いています。 標識もある「入笠山・鹿嶺高原ハイキングコース」を辿って右手に下って行くと、先ほど通った小黒川沿いの林道に合流しました。 このハイキングコースの道も法華道の一部の様で、説明文が掲示されていました。

 暫く林道を歩いて行くと、ゲートがありその向こう側が牧場となっており、右手斜面に数頭の牛が草を喰んでいました。 ゲートを跨いで牧場に入ると、すぐに二股に分かれます。 先ほどのゲートにゴンドラ駅方面は右手(直進)と書かれてあったので、そちらへ進んでいきます。 ここから入笠山登山口までは、満開のズミ(コナシ)の花が道路脇や入笠山の斜面を白く染めています。

 キャンプに来ているのか、子供の明るい声が響いていますし、遠くから「ヤッホー」の声が何度も聞こえてきます。 明るい陽射しの中、緑濃い牧草地と遠くの景色を眺めながら気持ちよく歩いていきました。
 途中の展望台?付近では、入笠山では雲に阻まれて見れなかった乗鞍岳や北アルプスなどが、遠くに見えていました。
地元の人は結構登っている気がします。全体に明るい高原で絵に描いたようなハイキングが楽しめるところだと思います。まさにヤッホーとさけびたくなるところです。記憶が蘇るレポありがとうございました。

     六右衛門
おど+
記事: 241
登録日時: 2014年1月05日(日) 15:55
お住まい: 愛知県
連絡する:

Re: 【赤石】 スズラン咲く入笠湿原と入笠山・釜無山・高座岩周遊

投稿記事 by おど+ »

六右衛門さん、こん**は、はじめまして。

>やぶNETの面々でも「大阿原湿原」や「程久保山」に遊んだ人は多くないと思います。

程久保山はまだしも、入笠山周辺は観光地化しているので、ヤブコギの方には無縁でしょうね。

>下から登るとはさすが健脚者は違いますね〜。僕らは大阿原湿原横の駐車場まで車で登っちゃいました!朝8時までに着かないとゲートが締まって車両は制限されてしまいます。 

下から登るのは物好きだけでしょうね・・・。 朝早くなら楽々上の駐車場まで行けますが、登るまでの行程も好きなので、下から登ることにこだわっています。(なのでゴンドラやリフトなども極力利用しません)

>登った時は気づかなかったのですが、これって山頂を林道が通っていたんですね?途中から笹薮だったので林道が終了したと思ってました。なんということもない山頂ですが、立ち止まって地図を確認し、周りを見て多分ここが山頂だよな?バンザ〜イ

程久保山は地味な山で、わざわざここだけを目指す人もいないでしょうね。 笹薮は林道が整備されないので、すぐに生えてきたのだと思います。

>釜無山まで行くとはまたまた偉い!

程久保山から釜無山までは大したことありませんよ。 それにここへ行かなければ、ヤブコギに掲載が出来ません。 :lol:

>この記述のとおりテイ沢はとても気持ちのよいところです。道はとてもいいですし、釣りにも最適です。また行きたいなあ。

テイ沢いいところですね。 暑い時期の散策には持って来いです。

>私は現地で高座岩という道標を見るまで存在を知りませんでした。景色が良さそうですね。

今回のコース中で一番行きたかったところが、高座岩でした。 想像以上に展望が良い所でしたよ。(残念ながら中央アルプス方面は雲が邪魔でしたが)

>地元の人は結構登っている気がします。全体に明るい高原で絵に描いたようなハイキングが楽しめるところだと思います。まさにヤッホーとさけびたくなるところです。記憶が蘇るレポありがとうございました。

そうですね、ここは愛知や三重で言うと御在所岳や青山高原みたいな所ですかね?

おど+
返信する