瑞牆山&金峰山-奥秩父の2座に登る

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kitayama-walk
記事: 719
登録日時: 2011年6月06日(月) 01:33
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瑞牆山&金峰山-奥秩父の2座に登る

投稿記事 by kitayama-walk »

【日 付】 2012年8月30-31日(木・金曜)
【天 候】 30・31日とも晴れ時々曇り
【山 域】 奥秩父/山梨
【メンバー】 単独行
【コース】 30日 瑞牆山荘-富士見平小屋-小川山分岐-天鳥川出合-黒森分岐(弘法岩)-瑞牆山山頂-天鳥川出合-富士見平小屋
       31日 富士見平小屋-大日小屋-大日岩-砂払ノ頭-千代ノ吹上-金峰山小屋分岐-金峰山山頂-金峰山小屋-金峰山小屋分岐
           -砂払ノ頭-大日岩-大日小屋-富士見平小屋-瑞牆山荘


http://kitayamawa.exblog.jp/18765774/
http://kitayamawa.exblog.jp/18767169/

 瑞牆山(みずがきやま)という難しい漢字を読める人はそういないだろう。百名山になっていることから覚えている人がほとんどであろう。かくいう私もそうである。
瑞牆山の特徴は、何と言っても、山頂部に林立する花崗岩で形成された巨岩・奇岩の峰である。その特異の風貌とそそり立つ岩峰群が登山者の登行意欲を刺激
してくれる。麓の村では、昔、瑞牆山のことを「瘤岩」と呼んでいたそうである。

 金峰山(きんぷさん)と正確に漢字を読める人も少ないだろう。しかし、これは山梨県側からの呼び名であり、長野県側からは「きんぽうさん」と呼んでいるそうであ
る。金峰山は、北奥仙丈岳(2601m)よりわずか2m低いが、奥秩父第2の高峰であり、その山容の秀麗高雅な点では秩父山群の王者であると深田久弥は絶賛し
ている。それに山頂にある高さ15mほどの五丈石(岩)が絶妙のシンボルとなっていて、甲府盆地からもよく識別できると言われている。もともと金峰山は、大峰の
金峰山(吉野山から山上ヶ岳までの連峰の総称)が本家で、修験道の総本山である。そのため全国各地に金峰山の名のつく山がいくつかあるが、いずれも大峰の
金峰山の蔵王権現を勧請したことに因むそうである。

 8/29に東京出張があるので、奥秩父の百名山2座(瑞牆山・金峰山)に登る計画を立てた。この2座は近接しているので、富士見平小屋を起点にすれば、日帰り
登山(ピストン山行)も可能であるが、そのためには瑞牆山荘を早朝に出発しなければならない。車で行くのであれば可能であろうが、バス利用となると前夜泊とな
らざるを得ない。そこで立てた計画は、前夜は韮崎のビジネスホテルに宿泊し、朝一番のバス(とは言っても韮崎駅8:50発-瑞牆山荘10:05着)を利用し、初日に
金峰山をピストンし、富士見平小屋に泊まり、2日目に瑞牆山に登り、不動滝に下り、周回して瑞牆山荘に戻るというコース設定である。

 前夜(8/29)、東京での会議を終えて、東京駅から中央線に乗り、新宿から特急「あずさ」に乗り込み韮崎に向かう。韮崎に到着すると午後7時を過ぎており、辺り
はもう暗い。予約していたビジネスホテルに入り、簡単な夕食を摂った。ビールを飲みながら明日の天気予報を見ると、2、3日前の予報が変わっていて、山梨県西
部の予報は曇り後雨になっているではないか。今日(8/29)までは晴れていたのに、明日(8/30)は雲が広がり午後からは雨となり山沿いでは雷があると言う。翌
日(8/31)も似たような天気だと言う。一気にテンションが低下してしまい、出直そうかとも思ってしまう。

 翌朝、目が覚めると、窓の外は太陽が輝いているではないか。今日は曇り後雨の予報であるが、このところ予報は外れることが多いので、今日も予報が外れるの
だと思い込んで山に登ることにした。ただ、午後から雨という予報もあるので、当初の予定を変更し、初日(8/30)に瑞牆山にピストン登山し、2日目(8/31)に金峰山
に登ることにした。韮崎駅前バス停に定刻どおり8:50に山梨峡北交通の瑞牆山荘行きのバスがやってきた。乗車したのは私の他には20代の男性一人だけであった。
バスは、観光地であるミサワワイナリー、明野温泉太陽館、ハイジの村、明野つみとり園などを回り、茅ヶ岳登山口で男性を降ろした。茅ヶ岳と言えば、深田久弥の終
焉の地(彼は1971年3月21日茅ヶ岳直下で脳卒中のため急逝した)ある。長閑な田園風景の中を私一人乗せてバスは走る。やがて人工湖のみずがき湖を過ぎ、塩川
トンネルを越えると、日向、日影の集落を抜けて、増富ラジウム鉱泉峡に入ってきた。ここには数軒の老舗旅館が営業しているが、日帰り温泉「増富の湯」があり、下山
後に入浴を予定している。バスは渓谷美が美しい本谷川に沿って、狭いながらも舗装された道路を曲りながら進み、武田信玄が金山を発掘したという金山平を過ぎると
間もなく終点の瑞牆山荘に到着した(10:05)。

 空はまだまだ青空が広がっているではないか。天気予報が大外れだとテンションが一気に上がってくる。早速身支度を整えて出発することにした(10:15)。瑞牆山荘
の向かいの樹林の中に登山口がある。まずは富士見平小屋をめざしてスタートである。歩き始めは足慣らしのような緩やかな傾斜になっている宮里坂を登る。カラマツ
やシラカバの樹林の中を登っていくと、時折大きなミズナラの木に遭遇する。間もなく富士見林道を横切ると、斜度がきつくなってきて、少々息が切れるようになる。やが
て左手に林道分岐を分けると、小屋の水場があり、すぐに富士見平小屋の前に出てきた(10:50)。この小屋の前は樹林の中にテント指定地になっていて気持ちのよい
ところである。富士見平小屋で登山道は二分していて、右に行くと大日小屋、大日岩、砂払ノ頭を経て金峰山に至るコース、左が瑞牆山に至るコースになっている。

 まだ晴れているので、今のうちに瑞牆山に登ってこようと思い、休憩もせず、そのまま瑞牆山に向かうことにした。鬱蒼とした針葉樹の樹林帯の中にしっかりと整備され
た登山道が続いている。登山道が緩やかに下っていくが、やがて登り返すことになる。途中で樹間から瑞牆山の岩峰を垣間見ることができるポイントがあった。やがて小
川山(2418m)に向かう道の分岐点を通過するが、登山地図でも破線になっているように、見たところあまり歩かれていないようである。小川山分岐点から急降下すると、
すぐに天鳥川の源頭に出合う(11:10)。きれいな清水のようであるが、飲み水には適さないという。天鳥川を渡ったところには広場とベンチがあり、最初の休憩にはもって
こいの場所である。

 天鳥川出合の広場を過ぎると、大きな岩があった。この巨岩は真ん中から真っ二つに割れており、「桃太郎岩」と呼ばれている。まさにその名のとおりの岩である。桃太
郎岩の右手に木の階段があり、これを登ると、ここから本格的な岩の山道の登りとなっている。所々に巨岩があり、これを縫うように登っていくことになる。その割には、ハ
シゴやロープが少なく、手がかり足がかりが多いせいであろう。私はこういう岩のゴロゴロした登りを得意としているので、比較的スムーズに登ることができた。

 やがて、天を突くような巨大な岩塔の基部にやってきた。これが「大ヤスリ岩」と呼ばれる岩峰である。下から見上げるとかなり迫力がある。この岩はロッククライミングの
対象となっているそうである。大ヤスリ岩の右を登っていき、しばらく行くと、不動沢から上がってくる黒森コースとの分岐点にやってきた。ここから山頂とは反対方向に行け
ば「弘法岩」に行けたことを後で知った。分岐からは北側に回り込むように進み、固定ロープとハシゴがあるが、大したことはなく、すぐに山頂の岩上に到達した(12:10)。
瑞牆山の岩峰-砂払ノ頭から
瑞牆山の岩峰-砂払ノ頭から
 瑞牆山山頂に到達したとき、まだまだ青空が広がっていた。実にうれしい。すでに正午を過ぎていたので、富士山や南アルプス、八ヶ岳の山並みは雲に隠れて見えなか
ったものの、金峰山はよく見えた。小川山もガスが取れて見ることができた。眼下に目をやると、大ヤスリ岩が天を突き上げているのが印象的であった。ギザギザした鋸岩
も目立った存在であった。山頂は岩の積み重なっており、結構広く、大理石で作られた方位盤もおかれていた。すでに登山者が山頂から降りていたことから私一人が山頂
を独占し、天気もまだまだ持ちそうなので1時間余りゆっくりとランチタイムを楽しむことができた。
瑞牆山山頂にて
瑞牆山山頂にて
大ヤスリ石-瑞牆山山頂から
大ヤスリ石-瑞牆山山頂から
 帰りは登ってきたルートのそのまま下って、富士見平小屋まで戻った(14:20)。まだ時間が早いが、今日はこの小屋に泊めてもらうことにした。小屋は自然に溶け込むよう
な感じで、周囲にはマルバタケブキ(丸葉竹蕗)の黄色い花が咲き、その蜜を求めてアサギマダラが舞っていた。小屋の前にあるテント場はカラマツ、シラカンバ、ミズナラな
どの樹木の中にあり、新緑と紅葉は見事なものだろうと想像できる。少し下ったところに(徒歩1分)水場があり、この周辺もきれいに整備されていて気持ちがよい。もちろん、
水は冷たくておいしく涸れることはないという。

 前夜たくさんビールを飲んだが、早く寝たため、睡眠は十分取ったはずであり、4時起床、5時出発という予定にしていた。ところが、目が覚めてみたら、何とすでに5時をか
なり回っているではないか。しまった!やばい。この時期、気温が高いので朝早い時間から雲が上がってくることから、富士山、南アルプス、八ヶ岳の眺望が見られなくなっ
てしまうという思いが頭をもたげた。朝食を簡単に済ませ、身支度をして、必要なものだけサブザックに詰め込んで、富士見平小屋を出発したのはもう6:10になっていた。コー
スタイムでは、金峰山山頂まで3時間30分となっていたが、できるだけ急いで登ることにした。果たして間に合うだろうかという焦りがあった。

 小屋の前から石が敷き詰められたように整備された登山道を緩やかに登っていくと、すぐに広い尾根筋に出てきた。この尾根を登っていくのかと思いきや、違っていた。登山
道は飯森山の南側山腹をトラバースするように進んでいた。途中で鷹見岩(2092m)との分岐を右に見送り、苔むした原生林のような樹林の中を、木の根の張り出した道を進
む。登山道は次第に下っていく単調な道である。やがて小さな岩を乗り越えると、右手下に大日小屋があった(6:35)。少し下り小屋の中を覗いて見ると、素泊まりだけの小屋
で布団がいくつか用意されていた。

 大日小屋からは傾斜が急になってきて、縦八丁と呼ばれる急坂で、シャクナゲの群生する中を岩場も踏み越えてひたすら登り続けていくと、やがて大日岩(2201m)の基部
に出てきた。見上げるとかなり大きな岩が重なり合っている。少し登ると、分岐点の標識があり、ここから北に辿ると八丁平を経て小川山に行く道となっている(7:10)。大日岩
の直下に立ち寄ってみると、比較的簡単に登れそうであったが、今日は時間がないので先を急ぐことにした。ここからは甲信県境尾根を辿ることになる。再び樹林帯の中に入っ
ていくことになる。傾斜は比較的緩やかではあるが、眺望がないだけに単調である。

 樹林の中の単調な登りに飽き飽きしてきたとき、前方から登山者が二人下ってきた。彼らの話では今朝は眺望が抜群であったとのこと。1時間の寝坊のため間に合うかどうか
焦りが出てきた。そして急に傾斜がきつくなったかと思うと、突然目の前がぱっと明るくなって視界が開けた。森林限界を越えた砂払ノ頭(2317m)である(7:50)。遠望に目を凝
らすと、何とか富士山の頭が見えた。南アルプスも、北岳、仙丈ヶ岳、甲斐駒の頭が何とか見える。さらに八ヶ岳の赤岳もかろうじて姿を見せている。寝坊したものの、何とか見
えたのでほっとしたが、寝坊しなかったならばもっと素晴らしい眺望が得られたのだと思うと口惜しい。そしてよく見ると、眼下に瑞牆山があった。ここからだと瑞牆山は小さな岩
山に過ぎないから不思議だ。

 砂払ノ頭からは岩稜帯の尾根歩きになる。ヤセ尾根と岩場の連続になっているが、山梨側がガレて切れ落ちているが、長野側はハイマツに覆われたなだらかな傾斜になって
いる。眼前には千代の吹上と呼ばれる断崖絶壁が聳え立っているが、それに向かって稜線に登山道が続いている。2、3のピークを越えたり、左を巻いたりしながら、登っていく
と、次第に五丈石が近くなってくる。やがて左に金峰山小屋に下る巻き道を分けて、さらに岩場を急登していくと、五丈石がさらに巨大に迫ってくる。北側を回り込むように登って
行くと、五丈石の前の広場に出てきた。この広場から見ると、石の積み木を重ねたように見える。これも自然の摂理のいたずらとも言えよう。この頃からガスがかかり始めてきた
ので、そうのんびりもしていられない。五丈石のてっぺんにも登ってみたかったが、もう少し先にある金峰山の頂上の三角点に急いだ。山頂の標識と三等三角点(2595m)があっ
たが、本当の頂部は三角点の後ろに積み上げられた岩の堆積の上である(2599m)。ここに駆け上がって頂上ゲットである(8:40)。
金峰山山頂の五丈石
金峰山山頂の五丈石
三角点より4m高い金峰山山頂
三角点より4m高い金峰山山頂
 しばらく金峰山の山頂でくつろいだが、次第にガスもかかってきたため、下山することにした。山頂直下に金峰山小屋があるので、ここに立ち寄ってみることにしした。15分ほど
下ると、大きな岩峰の横に小さな小屋がぽつんとあり、黒い大きな犬が寝そべっていた。小屋からは再び甲信県境尾根に戻るべく、山腹をトラバースする道を進み、先ほどの分
岐点に出た。少しガスは取れてきたものの、やはり今日はこれ以上晴れてこないだろうと思い、来た道を富士見平小屋まで戻った(11:10)。

 帰りのバスは、瑞牆山荘12:55発なので、まだ十分時間がある。山小屋で缶ビールを飲み干して疲れを癒した。管理人さんの話では、下りの林道を回ると、瑞牆山がよく見え
るポイントがあるというので、それに従って林道分岐から林道に入った。しばらくいくと、林道の路肩が少し崩壊しているところがあり、そこから瑞牆山がよく見えた。さらに林道を
進むと、昨日横切った場所に戻ってきたため、ここからは再び登山道に入り、瑞牆山荘に到着した(12:20)。瑞牆山荘のカフェテラスでビールと枝豆を注文し、2日間の山行を振
り返りながら無事下山したことを喜んだ。12:55発のバスに乗り、途中下車して「増富の湯」に立ち寄り汗を流し、14:47発のバスに乗って韮崎駅に向かった。
written by kitayama-walk
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通風山
管理人
記事: 942
登録日時: 2011年2月11日(金) 08:12
お住まい: 愛知県常滑市

Re: 瑞牆山&金峰山-奥秩父の2座に登る

投稿記事 by 通風山 »

kitayama-walkさん、おはようございます。

仕事の合間を縫っての平日登山でしたか。メジャーな山とはいえ画像を拝見するに静かな山旅を楽しまれたようですね。
公共交通機関も時間が気になりますが、タイムラインにうまく乗ってしまえばあとは悠々とできていいもんですね。

瑞がき山の岩塊は御在所岳の岩塊を思い出させるような雰囲気で、楽しく登った記憶があります。
僕も仕事の都合で二山はまったく別の日になり、瑞がき山はkitayama-walkさんと同じ富士見平小屋経由から、金峰山は大弛峠からのピストンの山行きでした。
金峰山ではちょうど骨折者の遭難救助に出くわして、ちょっぴり緊張した思い出のある山となっています。
五丈石とヘリ救助
五丈石とヘリ救助
五丈岩にクライミングを挑む若者がいたりして、見ていて楽しかったです。
奥秩父の山は富士山の展望がいいので、富士山の眺望のリベンジにぜひまたお出かけするといいかもしれませんね。

富士見平小屋の二年前の画像です。
mizugaki 007.jpg
mizugaki 023.jpg
mizugaki 024.jpg
ご存知かもしれませんが富士見平小屋の事件の概略です。
http://ooabikoo.tumblr.com/post/1341712055

現在の管理人さんの富士見平小屋に対する強い愛着が感じられます。そして事件を乗り越えて再開された強い意思に敬服させられますね。

  つう
通風山
宮指路
記事: 1008
登録日時: 2011年2月27日(日) 21:13

Re: 瑞牆山&金峰山-奥秩父の2座に登る

投稿記事 by 宮指路 »

Kitayama-workさん、こんばんは
金峰山、瑞垣山は7~8年前関東転勤中に登りました。
名古屋からでも車で行けない距離ではないですね

 8/29に東京出張があるので、奥秩父の百名山2座(瑞牆山・金峰山)に登る計画を立てた。この2座は近接しているので、富士見平小屋を起点にすれば、日帰り登山(ピストン山行)も可能であるが、そのためには瑞牆山荘を早朝に出発しなければならない。車で行くのであれば可能であろうが、バス利用となると前夜泊とならざるを得ない。そこで立てた計画は、前夜は韮崎のビジネスホテルに宿泊し、朝一番のバス(とは言っても韮崎駅8:50発-瑞牆山荘10:05着)を利用し、初日に
金峰山をピストンし、富士見平小屋に泊まり、2日目に瑞牆山に登り、不動滝に下り、周回して瑞牆山荘に戻るというコース設定である。


電車バスを使った移動方法は時刻表とのにらめっこになりますね。
でもそれが又楽しいですね。昔、松本清張の点と線という小説で時刻表を題材にした推理小説を思い出します。
遠方の百名山登山は計画を立てる時点から結構楽しいですね。

ビールを飲みながら明日の天気予報を見ると、2、3日前の予報が変わっていて、山梨県西部の予報は曇り後雨になっているではないか。今日(8/29)までは晴れていたのに、明日(8/30)は雲が広がり午後からは雨となり山沿いでは雷があると言う。翌
日(8/31)も似たような天気だと言う。一気にテンションが低下してしまい、出直そうかとも思ってしまう。


山の天気予報は直前でコロコロ変わるので悩ましいですね。5月に九重連山、7月の幌尻岳も直前の天気予報の悪化で中止・変更を余儀なくされました。

 まだ晴れているので、今のうちに瑞牆山に登ってこようと思い、休憩もせず、そのまま瑞牆山に向かうことにした。鬱蒼とした針葉樹の樹林帯の中にしっかりと整備され
た登山道が続いている。登山道が緩やかに下っていくが、やがて登り返すことになる。途中で樹間から瑞牆山の岩峰を垣間見ることができるポイントがあった。


ここから見上げる瑞垣山は圧巻でした。登り返しの高さに本当に辿り着けるかなと思いました。

 天鳥川出合の広場を過ぎると、大きな岩があった。この巨岩は真ん中から真っ二つに割れており、「桃太郎岩」と呼ばれている。まさにその名のとおりの岩である。桃太
郎岩の右手に木の階段があり、これを登ると、


ここもよく覚えています。桃太郎岩とは言いえて妙ですね。
つっかい棒も印象的でした。御在所のおばれ岩にも最近つっかい棒がありましたがここのつっかい棒が元祖なのかもしれませんね

ここから本格的な岩の山道の登りとなっている。所々に巨岩があり、これを縫うように登っていくことになる。その割には、ハ
シゴやロープが少なく、手がかり足がかりが多いせいであろう。私はこういう岩のゴロゴロした登りを得意としているので、比較的スムーズに登ることができた。


 結構、急な登りだったように思います。

ここから山頂とは反対方向に行けば「弘法岩」に行けたことを後で知った。

私も気になったので山頂に登った後にここに寄りました。

 瑞牆山山頂に到達したとき、まだまだ青空が広がっていた。実にうれしい。すでに正午を過ぎていたので、富士山や南アルプス、八ヶ岳の山並みは雲に隠れて見えなか
ったものの、金峰山はよく見えた。小川山もガスが取れて見ることができた。眼下に目をやると、大ヤスリ岩が天を突き上げているのが印象的であった。ギザギザした鋸岩
も目立った存在であった。


上から眺める尖った岩峰は結構迫力がありました。私が行った時は休日と言うこともあって山頂は大賑わいでした。

 富士見平小屋を出発したのはもう6:10になっていた。コー
スタイムでは、金峰山山頂まで3時間30分となっていたが、できるだけ急いで登ることにした。果たして間に合うだろうかという焦りがあった。


私は大弛峠から登りましたが、千葉から車でここまで来るのに結構時間がかかりました。
山頂までは2時間もかからなかったとおもいますが植林の中の単調な歩きでした。
 
行くと、五丈石の前の広場に出てきた。この広場から見ると、石の積み木を重ねたように見える。これも自然の摂理のいたずらとも言えよう。この頃からガスがかかり始めてきた
ので、そうのんびりもしていられない。五丈石のてっぺんにも登ってみたかったが、もう少し先にある金峰山の頂上の三角点に急いだ。山頂の標識と三等三角点(2595m)があっ
たが、本当の頂部は三角点の後ろに積み上げられた岩の堆積の上である(2599m)。ここに駆け上がって頂上ゲットである(8:40)。


五丈石は良く覚えていますが、三角点山頂の記憶がありません、山頂ゲットしていないかもしれません。
その時、五丈石の上でアイロン掛けをしている人がいて不思議でした。後で調べたらエクストリームアイロニングという変わった場所でアイロン掛けをする運動だそうです。
ついこの間、御在所でもやっていたという話を耳にしました。


 帰りのバスは、瑞牆山荘12:55発なので、まだ十分時間がある。山小屋で缶ビールを飲み干して疲れを癒した。

バスや電車の待ち時間に飲むビールは格別ですね。

12:55発のバスに乗り、途中下車して「増富の湯」に立ち寄り汗を流し、14:47発のバスに乗って韮崎駅に向かった。

このラドン温泉にも入りました。確か黒いお湯があってそこに長湯したこともあって妙に体がポカポカしましたが疲れも取れました。

                                      宮指路
biwaco
記事: 1423
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

Re: 瑞牆山&金峰山-奥秩父の2座に登る

投稿記事 by biwaco »

kitayama-walkさん、こんばんは^
あまりに長大レポなんで、画面を見て目が霞み草です。(@_@;)
仕事のついでにサクサクって山に入り込むフットワークの軽さに敬服します。
それにしても、この8月だけでも何日山に入ってるんですか!
レポが溜まって仕方ないでしょうに…
 瑞牆山(みずがきやま)という難しい漢字を読める人はそういないだろう。百名山になっていることから覚えている人がほとんどであろう。
 金峰山(きんぷさん)と正確に漢字を読める人も少ないだろう。しかし、これは山梨県側からの呼び名であり、長野県側からは「きんぽうさん」と呼んでいるそうであ
る。
思うに、山名、地名などの固有名詞は思いもよらない読み方があり、単純な漢字でもいろんな読み方がある。
地図やガイド本には必ず読み方(ローマ字でよいので)をつけてほしいものです。
やがて左手に林道分岐を分けると、小屋の水場があり、すぐに富士見平小屋の前に出てきた(10:50)。この小屋の前は樹林の中にテント指定地になっていて気持ちのよい
ところである。富士見平小屋で登山道は二分していて、右に行くと大日小屋、大日岩、砂払ノ頭を経て金峰山に至るコース、左が瑞牆山に至るコースになっている。
つうさん、事件の記事読みました。そんなことがあったんですね。もう30年も前の話とはいえ、知ってる人には記憶はまだ生々しいでしょう。
今の小屋番さんはよほどの思いがなければ再開出来なかったでしょう。
先日、南アの荒川小屋テン場で出会った婦人は「一人で避難小屋には怖くて泊れない」と言っておられました。当然の不安でしょうね。
一番信頼できるはずの小屋番に裏切られるなんて、罪は大きいと思います。
瑞牆山荘のカフェテラスでビールと枝豆を注文し、2日間の山行を振り返りながら無事下山したことを喜んだ。
12:55発のバスに乗り、途中下車して「増富の湯」に立ち寄り汗を流し、14:47発のバスに乗って韮崎駅に向かった。
kitayamaさん、お疲れさまでした。ところでいったい何回ビール飲んだの?

                                  ~biwaco
kitayama-walk
記事: 719
登録日時: 2011年6月06日(月) 01:33
お住まい: 京都市中京区
連絡する:

Re: 瑞牆山&金峰山-奥秩父の2座に登る

投稿記事 by kitayama-walk »

 通風山さん、こんにちは。早速のレスありがとうごさいます。

> 仕事の合間を縫っての平日登山でしたか。メジャーな山とはいえ画像を拝見するに静かな山旅を楽しまれたようですね。
> 公共交通機関も時間が気になりますが、タイムラインにうまく乗ってしまえばあとは悠々とできていいもんですね。


 現役組としては、関西から遠い山にはなかなか行けないですので、仕事のついでに(どちらがついでかわからない?)登ってみようと思って
しまいます。交通費も節約できるので一石二鳥です。それが平日のこともあるし、週末のこともあります。交通機関は、基本的には電車・バス
になり、場合によっては最寄りの駅からレンタカー利用ということになりますね。そういった交通機関や時刻を調べて、コースを検討するのも、
また楽しいものです。
登山道の樹間から見上げる瑞牆山
登山道の樹間から見上げる瑞牆山
> 瑞牆山の岩塊は御在所岳の岩塊を思い出させるような雰囲気で、楽しく登った記憶があります。僕も仕事の都合で二山はまったく別の日
> り、瑞牆山は同じ富士見平小屋経由から、金峰山は大弛峠からのピストンでした。金峰山ではちょうど骨折者の遭難救助に出くわして、ち
> ょっぴり緊張した思い出のある山となっています。


 瑞牆山は岩の山、岩の塊といったイメージです。私はこういう山が好きなので、あまり疲れず楽しく登りました。イメージとしては、御在所岳
よりも大崩山(宮崎県延岡)に似ていると思いました。大崩山(おおくえやま)に登ったことがありますか?ザイルまでは要らない岩峰ですが、
瑞牆山の倍くらい面白いと思いました。大弛峠(2361m)からの登山者が多いと聞いていますが、これは標高差が230mほどであり、2時間
余りで山頂に到達できるからでしょう。大弛峠からだと、最高峰の北奥千丈岳と国師ヶ岳をセットで登れるのではないでしょうか。
巨岩に突っ支い棒(おもしろい)
巨岩に突っ支い棒(おもしろい)
> 五丈岩にクライミングを挑む若者がいたりして、見ていて楽しかったです。
> 奥秩父の山は富士山の展望がいいので、富士山の眺望のリベンジにぜひまたお出かけするといいかもしれませんね。


 五丈石自体は、ザイルがなくてもてっぺんに登れる岩のようですので、壁になっているところを登っていたのでしょうね。富士山の眺望がよい
富士見山行として、また奥秩父の山に登りたいと思っていますが、次は両神山か大菩薩嶺を考えています。
富士見平小屋の玄関先の様子
富士見平小屋の玄関先の様子
 以前の富士見小屋の様子がわかる写真を見せていただきましたが、現在とはちょっと違った、何となく暗い雰囲気ですね。今は全く変わって
います。明るいイメージになっていますよ。小屋の現在の管理人さんは相川友比古さんという方で、学生時代のこの小屋で8年間もアルバイト
をされていたそうです。長いこと山を離れていて、久しぶりに富士見平小屋にやってきて、その荒廃ぶりを心を痛めて立て直そうと決心された
そうです。この日は、宿泊客が5人だけだったので(それも4人は遅くに到着したので)、私はかなり管理人さん夫妻と話ができました。例の事
件のことも隠さずに話してくれましたが、まだ事件の陰が尾を引いているそうですが、管理人さん夫妻の人柄と努力により、きっと生まれ変わ
ることと確信しています。

http://www.fujimidairagoya.jp/index.html
富士見平小屋の内部の風景(談話スペース)
富士見平小屋の内部の風景(談話スペース)
調理スペースで忙しく働く管理人さん
調理スペースで忙しく働く管理人さん
written by kitayama-walk
kitayama-walk
記事: 719
登録日時: 2011年6月06日(月) 01:33
お住まい: 京都市中京区
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Re: 瑞牆山&金峰山-奥秩父の2座に登る

投稿記事 by kitayama-walk »

 宮指路さん、こんにちは。
 私も、宮指路さんに続いて、百名山推進委員会に入らせてもらっているので、できるだけ百名山にチャレンジしています。とはいって
も何が何でもというわけでもなく、一度登った山でも二度、三度と登っています。今夏は、白馬岳(4回)、白山(5回)、鹿島槍(3回)、
聖岳・赤石岳(2回)という具合です。

> 金峰山・瑞牆山は、7~8年前、関東転勤中に登りました。名古屋からでも車で行けない距離ではないですね。
> 電車・バスを使った移動方法は時刻表とのにらめっこになりますね。でも、それが又楽しいですね。遠方の百名山登山は計画を立て
> る時点から結構楽しいですね。


 もうかなり前に登られていましたか。私は、奥秩父周辺の山はまだこれからという感じで、今年5月の雲取山と昨年11月の丹沢山く
らいです。関東に勤務していた時期があったのなら、関東周辺の山は結構登られているのではないでしょうか。
 確かに、車ではなく、公共交通機関を使った山行だと、下調べをきちんとしておかないといけませんね。今はインターネットがあるの
で比較的簡単に調べることができますよね。机上山行を楽しむこともありますね。実際に行ってみると想像していた以上のことがある
からまた楽しいです。

> 山の天気予報は直前でコロコロ変わるので悩ましいですね。5月に九重連山、7月の幌尻岳も直前の天気予報の悪化で中止・変更
> を余儀なくされました。


 そうなんですよね。だいたい晴れ予報だったのが、悪い方に変わるので、クソっと思ってしまいますが、反対に雨模様が外れて好天に
なるとうれしいですね。次は、9/14-17で剱岳北方稜線を予定していますが、どうなるでしょうか。

> ここから見上げる瑞牆山は圧巻でした。登り返しの高さに本当に辿り着けるかなと思いました。桃太郎岩とは言いえて妙ですね。
> つっかい棒も印象的でした。御在所のおばれ岩にも最近つっかい棒がありましたが、ここのつっかい棒が元祖なのかもしれませんね。

真っ二つに割れている「桃太郎岩」
真っ二つに割れている「桃太郎岩」
 瑞牆山は見上げる方が迫力がありますね。金峰山の稜線から見ると、樹林の中にニョキニョキと岩塔が生えているという感じでユーモ
ラスな印象を受けました。でも、天鳥川からの登り返しは急登ではありますが、時間的には短いのであっという間に山頂に出てしまった
という感じでした。「巨岩に突っ支い棒」は誰が考えたのか、ジョークのわかる人でしょう。最初は何かおまじないかなと思いましたが、違
いましたか。

> 私も気になったので山頂に登った後にここ(弘法岩)に寄りました。上から眺める尖った岩峰は結構迫力がありました。私が行った時は
> 休日と言うこともあって山頂は大賑わいでした。


 実を言うと、今年の「岳人」7月号の「登れ!いい山」に瑞牆山が紹介されていて、おもしろそうだったので、早速登ってることにしたので
すね。その写真に、弘法岩に遊ぶというシーンが載っていたのですが、すっかりと忘れてしまいました。時間的には立ち寄ることは十分可
能だったので、惜しいことをしました。登山途中にある「くぐり岩」というのは覚えていますか?狭かったので、ザックを下ろさないと通れな
いと思い、巻いてしまいました。やはり、人気の山なので週末は、山頂の岩場が満杯になるのでしょうね。
忘れてしまった弘法岩
忘れてしまった弘法岩
> 私は大弛峠から登りましたが、山頂までは2時間もかからなかったと思いますが、植林の中の単調な歩きでした。

 金峰山へは、最近は、標高差が少なく、行程も短いので、大弛峠からのピストンがよく登られているようです。私も山頂で大弛峠からや
ってきたという登山者数人に会いました。コースタイムでは、大弛峠(35分)朝日峠(40分)朝日岳(1時間30分)金峰山となっているので
2時間45分です。2時間足らずというのはかなりの健脚ですね。富士見平小屋から山頂までのコースタイムは3時間20分ですが、実際に
は2時間30分でした。

> 五丈石は良く覚えていますが、三角点山頂の記憶がありません。山頂ゲットしていないかもしれません。

 大弛峠からやってきた場合は、山頂を越えてから先に五丈石があります。山頂(2599m)は岩のてっぺんなのですぐわかると思いますが、
この岩塊を右から巻いていけば、三角点のある場所に到達します。ここに山梨の山にある有名な山頂標柱が立っています。だから、ホント
のてっぺんより4m低くなっています。
金峰山の三角点(手前にあります)
金峰山の三角点(手前にあります)
> バスや電車の待ち時間に飲むビールは格別ですね。このラドン温泉にも入りました。確か黒いお湯があってそこに長湯したこともあって
> 妙に体がポカポカしましたが疲れも取れました。


 やはり達成感と安堵感があるせいでしょうね。時間があると、ついついビールがすすんでしまいます。
 「増富の湯」はラジウム温泉です。確か、東洋一とかいっていました。鉄分を含むせいで、お湯が赤くなっていました。有馬温泉の金泉
のようでした。25℃、30℃、37℃と湯舟が分かれていましたが、なかなか結構なお湯でした。瑞牆山荘からバスで15分ほどのところにあ
り、途中下車して次のバスまでの1時間半ほどの時間を利用してゆっくり浸かることができました。
瑞牆山荘のカフェテラスでビール
瑞牆山荘のカフェテラスでビール
「増富の湯」入口
「増富の湯」入口
written by kitayama-walk
kitayama-walk
記事: 719
登録日時: 2011年6月06日(月) 01:33
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Re: 瑞牆山&金峰山-奥秩父の2座に登る

投稿記事 by kitayama-walk »

 biwacoさん、こんばんは。
 8月は終わりにけりな~ですね。ちょっと不安定な夏でしたが、まあいろいろと、ウロウロさせてもらいました。

> 仕事のついでにサクサクって山に入り込むフットワークの軽さに敬服します。
> それにしても、この8月だけでも何日山に入ってるんですか!レポが溜まって仕方ないでしょうに。


 だから言ったじゃないですか。山のついでに仕事だって!!(^^)! まあ山に登ることができれば、どっちだっていいんですがね。
 この8月は何日山に登ったかって? ブログを見ればわかるでしょうが、数えてみたら9日でした。もちろん、山レポ溜めまくっています。
いつ書いたらいいのでしょうか?

> 山名、地名などの固有名詞は思いもよらない読み方があり、単純な漢字でもいろんな読み方がある。地図やガイド本には必ず読み方
> (ローマ字でよいので)をつけてほしいものです。


 そうですねぇ。読めない山名はたくさんありますよね。百名山だって、「四阿山」「皇海山」「武尊山」なんてもの、ちょっと正確には読め
ませんね。

> 事件の記事読みました。そんなことがあったんですね。もう30年も前の話とはいえ、知ってる人には記憶はまだ生々しいでしょう。
> 今の小屋番さんはよほどの思いがなければ再開出来なかったでしょう。


 そんな話も、今の管理人さんから直接聞かしてもらいましたよ。強姦致死・死体遺棄罪で懲役13年。もし、今なら懲役20年くらいになっ
ていると思いますよ。裁判員裁判では、性的犯罪については、従前の職業裁判官の判決より重い量刑になる傾向です。
http://www.chichibu.ne.jp/~elf/3/field/file1.htm

> お疲れさまでした。ところで、いったい何回ビール飲んだの?

 いや、そんなにたくさん飲んではおりませんよ。そうやね、初日の山小屋で缶ピール5本、2日目は、帰りに山小屋で2本、瑞牆山荘で
大ビン1本、増富の湯で生中2杯。まあ、そんなもんでしょう。あ、それから帰りの電車の中でも、飲んだなぁ。
written by kitayama-walk
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