【越後/上越】妙高山-荒々しく力強いドーム状の岩峰

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kitayama-walk
記事: 719
登録日時: 2011年6月06日(月) 01:33
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【越後/上越】妙高山-荒々しく力強いドーム状の岩峰

投稿記事 by kitayama-walk »

【日 付】 2012年7月24日(火曜)
【天 候】 曇り
【山 域】 越後/上越
【メンバー】 F田氏、kitayama-walk
【コース】 高谷池ヒュッテ-茶臼山-黒沢池ヒュッテ-大倉乗越-長助池分岐-妙高山北峰(三角点)-南峰(最高点)
-北峰-長助池分岐-大倉乗越-黒沢池ヒュッテ-池尻-富士見平-十二曲り-黒沢橋-笹ヶ峰登山口

http://kitayamawa.exblog.jp/18490032/

 火打山に登るならば、同じ百名山の妙高山まで縦走しない手はない。遠く関西から遠征していることからすれば尚更である。
昨日登った火打山は曲線的で花が多いことから女性的な山と言われるのに対し、妙高山はコニーデ火山特有の広い裾野をも
ち、中央火口丘はドーム状の岩峰となっていて、荒々しく力強い印象から男性的と言われている。この対照的な2つの百名山
を一遍に登る登山者は多いと言われている。

 「妙高山は越後の名山である。越後富士とも称せられる。越後のみならず、私は日本の名山だと思っている。その均整の取
れた山容の気品と言い、ドッシリと安定した量感と言い、のびやかな裾野の雄大さと言い、名山としての名に恥じない。」 (深
田久弥「日本百名山」から)

茶臼山から外輪山越しに妙高山が見える
茶臼山から外輪山越しに妙高山が見える
 午前4時半に起床すると、空は雲に覆われていた。天候が回復するものと思っていたが、予報は見事に外れた。でも、今日は
まだガスがないので眺望はそれなりにあるだろう。ラーメンで簡単な朝食済ませ、テントを撤収する。今日は、黒沢池を経て外
輪山を越えて、妙高山にピストンする予定である。午前6時に高谷池ヒュッテを出発した。高谷池分岐を昨日と反対に右に取る。
石のゴロゴロした道を登ると、ササ原の中の木道に変わる。しばらく登って行くと、稜線に出て、上越市内が見えるようになる。
晴れていたら日本海まで見渡せるであろう。平坦な稜線の登山道を進んでいくと、茶臼山(2171m)というピークを通過する。こ
のピークを通過した直後に、前方に妙高山が姿を現した。外輪山の向こうにお椀を伏せたような形をしている。手前には黒沢池
の湿原が見え、黒沢池ヒュッテの建物も捉えることができる。眼下に黒沢湿原を見ながら、ぬかるんで滑りやすい道を下ってい
く。途中、一度滑って転んでしまったが、45分ほどで黒沢池ヒュッテに到着した。この建物は八角形のドーム型をした独特のも
のだが、高谷池ヒュッテの三角屋根と同様、雪を落下させ積雪を防ぐためのものであろう。
八角形のドーム状の屋根を持つ黒沢池ヒュッテ
八角形のドーム状の屋根を持つ黒沢池ヒュッテ
 黒沢池ヒュッテで小休止し、ここにザックをデポさせてもらい、サブザックに必要な物を詰め込んで、午前7時に出発した。まず
は、外輪山を登る。ダケカンバの樹木のある急登で、ぬかるんでいて滑りやすい道である。20分ほどで大倉乗越に着いた。ここ
からは、前方に妙高山が大きく立ちはだかるように見える。眼下には長助池の池塘が散らばっている。振り返ると、火打山も姿
も見ることができる。大倉乗越からは急な下りになっていて、ロープも設置してある。急な下りが終わると、外輪山の内側をトラバ
ースするように緩やかに下ったり登ったりする。下草などが背丈くらいに伸びていて、ちょっとヤブっぽいが道ははっきりしている。
やがて下りきったところの谷間に長助池分岐がある。

 長助池分岐で小休止した後、標識に従って、雪渓の残る谷を登っていく。すぐに雪はなくなり、石のごろごろとした堀状の道を
登ることになる。樹林の中の急登になっていて、ここが最大の難所と言われている。高度を上げていくに連れて、ブナからダケカ
ンバに変わってくる。薄暗い急登を黙々と登るのはちょっと辛いものがある。小一時間ほど登ると、右手に大きな岩峰が見えてく
る。上部が明るくなってシラカンバの林になってきたかと思うと、左に巻いて稜線に出てきた。しかし、まだ森林限界を越えていな
いので、樹林の中を進む。岩屋のような祠があり、その左を回り込むように進むと、広場に出た。ここは妙高山の北峰(2446m・
三角点峰)である。
妙高山北峰(三角点)にて
妙高山北峰(三角点)にて
妙高山から火打山・影火打、焼山を望む
妙高山から火打山・影火打、焼山を望む
 北峰には、火打山同様の大きな標柱が立っており、その前には立派な一等三角点(一辺18㎝)があった。北峰にある岩峰に上
がってみると、西方に火打山、影火打、焼山と並んで見える。晴れてはいないが、眺望はそれなりに見える。晴れていたならば、
北アルプスの山々が眺望できることであろう。肉眼でうっすらと見えたのは雪倉岳と白馬岳であった。

 妙高山の最高点は南峰(2454m)である。すぐ目の前に見えているので足を延ばすことにした。途中、日本岩と呼ばれる巨岩の
脇を通過し、5分ほどで南峰に着いた。ここには妙高大神が祀られていて、小さな祠もあった。眺望は、南峰と変わらず、360度ぐ
るりが見渡せる。百名山の高妻山も見える。時刻は午前9時過ぎであるが、北側からはガスが登ってきている。早めの下山をする
こととし、北峰に引き返し、急登をどんどんと下ると。1時間足らずで長助池分岐まで戻ってくると、60代と思しき男性単独者が妙高
山に登ろうかどうか思案していた。聞けば大阪からやってきたという。もう二度と来ないのだから、天気がイマイチでも雨は降らない
だろうから登らない手はないとアドバイスすると、重そうなザックをデポして全くの空身で急登に向かった。

 長助池分岐からもピストンを続け、外輪山の内側をトラバースし、大倉乗越を越えて、黒沢池ヒュッテに戻ると、ベンチは40人あま
りの高校生で一杯だった。ベンチの一角を借りて昼食とした。1時間ほどの昼食後、富士見平を経て、笹ヶ峰に戻るコースに入った。
黒沢池の左手に木道の道が続いており、ここはワタスゲが白い穂を揺らして出迎えてくれた。黒沢池から流れ出る尻沢に架かる小
さな橋を渡ると、黒沢岳の山腹を巻くように緩やかに登っていく。小一時間ほどで富士見平に到着した。あとは、昨日登ってきた登山
道を笹ヶ峰まで下るだけだ。小さな岩場、十二曲り、黒沢とまだ記憶に新しい場所をどんどんと通過して、予定より40分ほど早く下山
することができた。帰りに、池ノ平温泉「ランドマーク妙高高原」に立ち寄って汗を流した。
ワタスゲロード
ワタスゲロード
written by kitayama-walk
宮指路
記事: 1008
登録日時: 2011年2月27日(日) 21:13

Re: 【越後/上越】妙高山-荒々しく力強いドーム状の岩峰

投稿記事 by 宮指路 »

kitayamaさん、こんばんは

ヤブコギネット百名山推進委員会の宮指路です。
かつては山ガ評論家と呼ばれていましたが、今はもうその面影もありません。

 火打山に登るならば、同じ百名山の妙高山まで縦走しない手はない。遠く関西から遠征していることからすれば尚更である。
昨日登った火打山は曲線的で花が多いことから女性的な山と言われるのに対し、妙高山はコニーデ火山特有の広い裾野をもち、中央火口丘はドーム状の岩峰となっていて、荒々しく力強い印象から男性的と言われている。この対照的な2つの百名山を一遍に登る登山者は多いと言われている。


百名山目的の遠征なら当然ですね。私も昨年、鳥海山と月山2つをやりましたがその帰りに仙台駅のバス停で通さんとバッタリ会いました。

 午前4時半に起床すると、空は雲に覆われていた。天候が回復するものと思っていたが、予報は見事に外れた。でも、今日はまだガスがないので眺望はそれなりにあるだろう。ラーメンで簡単な朝食済ませ、テントを撤収する。

テント泊で朝ラーメンというパターンは多いようですね

 長助池分岐で小休止した後、標識に従って、雪渓の残る谷を登っていく。すぐに雪はなくなり、石のごろごろとした堀状の道を登ることになる。樹林の中の急登になっていて、ここが最大の難所と言われている。高度を上げていくに連れて、ブナからダケカ
ンバに変わってくる。薄暗い急登を黙々と登るのはちょっと辛いものがある。小一時間ほど登ると、右手に大きな岩峰が見えてくる。上部が明るくなってシラカンバの林になってきたかと思うと、左に巻いて稜線に出てきた。しかし、まだ森林限界を越えていないので、樹林の中を進む。岩屋のような祠があり、その左を回り込むように進むと、広場に出た。ここは妙高山の北峰(2446m・三角点峰)である。


やっと着きましたね。

妙高山の最高点は南峰(2454m)である。すぐ目の前に見えているので足を延ばすことにした。途中、日本岩と呼ばれる巨岩の脇を通過し、5分ほどで南峰に着いた。ここには妙高大神が祀られていて、小さな祠もあった。眺望は、南峰と変わらず、360度ぐるりが見渡せる。

百名山らしい山頂ですね


こととし、北峰に引き返し、急登をどんどんと下ると。1時間足らずで長助池分岐まで戻ってくると、60代と思しき男性単独者が妙高山に登ろうかどうか思案していた。聞けば大阪からやってきたという。もう二度と来ないのだから、天気がイマイチでも雨は降らない
だろうから登らない手はないとアドバイスすると、重そうなザックをデポして全くの空身で急登に向かった。


その気持ち良く分かります。
私も羊蹄山の時はもう二度と来れないかもしれないと思い雨の中を出発したものです。

 
                                                     さあ、ロムと決め込んでいる貴方も百名山にどんどん参加しよう
                                      
                                                                    ヤブコギネット百名山推進委員会
kitayama-walk
記事: 719
登録日時: 2011年6月06日(月) 01:33
お住まい: 京都市中京区
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ヤブこぎネット百名山推進委員会 御中

投稿記事 by kitayama-walk »

 宮指路さん、こんにちは。
 7/30~8/1まで北アルプスに行っていて、昨日帰ってきました。

> ヤブコギネット百名山推進委員会の宮指路です。かつては山ガ評論家と呼ばれていましたが、今はもうその面影もありません。

 百名山推進委員会というのがありますか。私も、遅ればせながら、参加させていただきましょう。やぶこぎネットのメンバーにはあまりふ
さわしくないんじゃないかと気後れしていたのですが、宮指路さんが推進委員長ならば安心しました。「たかが百名山、されど百名山」と
いう思いでやっています。つまり、何が何でも百名山というわけじゃなく、機会を見つけて百名山という感じです。百名山に登る前、そして
登った後に、深田久弥の名著を読んでみると、毎回その観察力と筆力に圧倒されてしましますね。

> 百名山目的の遠征なら当然ですね。私も昨年、鳥海山と月山2つをやりましたがその帰りに仙台駅のバス停で通さんとバッタリ会いました。

 ということは、通風山さんも百名山やっておられるのでしょうか? 私は、鳥海山は比較的早い時期に登りました。調べてみると2003/
5/24に象潟コースで登っていました。まだ残雪があった時期ですが、天気にはまずます恵まれました。月山は未踏です。実は、この7/29
~8/2で飯豊連峰に行ってくる予定でしたが、仲間にちょっとしたアクシデントがあって来年に延期となり、代わりに北アの白馬岳に登って
きました。ここでも、雪倉岳・朝日岳と周回する予定でしたが、またまた予想外の事態に遭遇し、雪倉岳と朝日岳には登れませんでした。
鳥海山を望む
鳥海山を望む
> テント泊で朝ラーメンというパターンは多いようですね。

 やっぱり、朝は出発までに時間があまりないこともあり、簡単にできるラーメンが重宝します。それに私の場合、朝はあまり食欲のない
ことも手伝っています。ラーメンかパン&珈琲がいいですね。

> その気持ちよく分かります。私も羊蹄山の時はもう二度と来れないかもしれないと思い雨の中を出発したものです。

 大枚叩いて遠くから遠征してきたら、そう思うのもよくわかりますね。私の場合、仙丈ヶ岳に登ったことがあるのですが、山頂直下の山小
屋で天候が急変し、山小屋のオヤジが「明日は即下山しろ!」と忠告されたものだから、山頂には行かず下山したことがあります。下山し
たら天気回復してきて、一体何だったのだろう?と思ったことがありました。でも、まあ、仙丈ヶ岳は関西からはそう遠くありませんので、翌
年また行きましたけど。
written by kitayama-walk
宮指路
記事: 1008
登録日時: 2011年2月27日(日) 21:13

Re: 【越後/上越】妙高山-荒々しく力強いドーム状の岩峰

投稿記事 by 宮指路 »

kitayama-walkさん、こんにちは。
 
 百名山推進委員会というのがありますか。私も、遅ればせながら、参加させていただきましょう。やぶこぎネットのメンバーにはあまりふさわしくないんじゃないかと気後れしていたのですが、宮指路さんが推進委員長ならば安心しました。「たかが百名山、されど百名山」という思いでやっています。

私は発起人なので委員長はkitayamaさんに譲ります。


つまり、何が何でも百名山というわけじゃなく、機会を見つけて百名山という感じです。

もうこの年になるとひと夏で何が何でも百名山5座はやらないと間に合いません

百名山に登る前、そして
登った後に、深田久弥の名著を読んでみると、毎回その観察力と筆力に圧倒されてしましますね。


Kitayamaさんの文章力に感心していたら文末に「深田久弥」と書いてあったのでナルホドと思いました。

 ということは、通風山さんも百名山やっておられるのでしょうか? 

隠れファンらしいです。なかなか出てこないのでまき餌をしましたが効果がないようです。

私は、鳥海山は比較的早い時期に登りました。調べてみると2003/5/24に象潟コースで登っていました。まだ残雪があった時期ですが、天気にはまずます恵まれました。月山は未踏です。

私も象潟コースでした。登山口に13時頃に着いたのでその日は御浜小屋に泊まりました。


実は、この7/29
~8/2で飯豊連峰に行ってくる予定でしたが、仲間にちょっとしたアクシデントがあって来年に延期となり、代わりに北アの白馬岳に登ってきました。


飯豊山も未踏なので是非行って見たいですね。


ここでも、雪倉岳・朝日岳と周回する予定でしたが、またまた予想外の事態に遭遇し、雪倉岳と朝日岳には登れませんでした。

このコースは一昨年の夏に行きました。
白馬岳~朝日岳山荘まではお花がとても綺麗でいた。
朝日岳山荘に予約なしで入ったら怒られましたがそれでも泊めてくれました。
食事は手作り感があり、美味しかったです。
下山中に遭難現場に出くわして、ヘリレスキュー体験をしました。

keikokuさんは今頃、幌尻岳に向かっているでしょうがどうだったのかレポが楽しみです。


                                             宮指路
kitayama-walk
記事: 719
登録日時: 2011年6月06日(月) 01:33
お住まい: 京都市中京区
連絡する:

Re: 【越後/上越】妙高山-荒々しく力強いドーム状の岩峰

投稿記事 by kitayama-walk »

 宮指路さん、こんにちは。

> 私は発起人なので委員長はkitayamaさんに譲ります。

 いえいえ、やはりここはヤブこぎネットの重鎮である宮指路さんに委員長になっていただかないと重みがありません。私は、サポート的
な副委員長ってことで。

> もうこの年になると、ひと夏で何が何でも百名山5座はやらないと間に合いません。

 なるほど、ひと夏5座ですか。そういう機会を意欲的に作るということですね。私は、まだ時間的な余裕があるので、ぼちぼちやっていこ
うと思います。関東周辺の山がたくさんあるので、今年はもう2、3座登りたいと思っています。今後とも、百名山登頂の情報を交換させて
下さい。

> Kitayamaさんの文章力に感心していたら文末に「深田久弥」と書いてあったのでナルホドと思いました。

 私にあのような文章が書けるはずがありません。深田久弥の文章を引用したのです。もちろん、そのことが分かるように引用を示してお
ります。宮指路さんも、登る前後に「日本百名山」を読むことをお勧めします。あと、NHKの番組で「日本百名山」というDVDが販売されて
いますが、これも見ています。

> このコースは一昨年の夏に行きました。白馬岳~朝日岳山荘まではお花がとても綺麗でいた。朝日岳山荘に予約なしで入ったら怒ら
> れましたが、それでも泊めてくれました。食事は手作り感があり、美味しかったです。


 怒られましたか。僕など、山小屋に泊まるときは滅多に予約などしないものですから、同様に怒られたことでしょう。朝日小屋は清水ゆか
りさんという名物おかみがいるそうですね。食事は、冷凍食品は使わず、地元富山で採れた食材を使い、ボリュームたっぷりで、味付けも
田舎に帰ってきたような家庭的と言われていたので、楽しみにしていたのですが、残念でした。また次の機会には、是非予約して、行って
みようと思います。
written by kitayama-walk
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