【奥美濃】錦繍の根尾を歩く 高層から青波へ

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山日和
記事: 3339
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

【奥美濃】錦繍の根尾を歩く 高層から青波へ

投稿記事 by 山日和 »

【日 付】2022年11月19日(土)
【山 域】奥美濃 能郷白山周辺
【天 候】晴れ
【メンバー】sato、山日和
【コース】八谷出合7:50---8:00能郷谷ゲート10:20 1073mJP---10:50高層---11:10ランチ場12:35---13:00 1073mJP
     ---14:30青波---15:00 Ca990mP---16:15駐車地

 能郷谷ゲート前の駐車場には1台の車が止まっているだけだった。この時間より遅い出発になると、日の短く
なった季節では明るいうちに下山するのは難しいかもしれない。能郷谷からの能郷白山は貸切りなのだろうか。
もっともこちらが目指すのは能郷白山ではなく、南に延びる尾根上にある1112.1m三角点の「高層」である。
高そうな名前だが標高は大して高くはない。

 ゲートのすぐ先に左から入る此金谷の左岸尾根に取り付いた。いきなりの急傾斜にふくらはぎが悲鳴を上げる。
いつもならスタートは植林の中なのだが、林道の際から自然林が始まったのは予想外だった。
 ヤブっぽかったのは最初だけで、すぐに下生えの少ない疎林に変わる。


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 標高400mから700mあたりまでは紅葉の最盛期を迎えていた。頭上を彩る鮮やかな赤と黄の協演に歩みは遅々
としたものになってしまう。抜けるような青空に映える極彩色の木々は、もうすぐ始まる静寂とモノクロームの
世界の前に束の間の輝きを見せているようだ。

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 紅葉帯を越えると雑木林はブナ林に変わった。色褪せた葉をわずかに残したブナは、標高を上げるにつれ裸に
なって行く。右手には2年前に歩いた藤谷山から西宮の稜線がずっと見守ってくれていた。

 2時間あまりでジャンクションの1073mピークに到着した。
ここまでヤブらしいヤブもなく、順調に行程を消化している。まずは北へ進んで高層を目指す。
 稜線上には比較的明瞭な踏み跡がある部分も多く、歩くのに何の障害もない。まとまったプナ林はなく、ブナ
よりも大きなミズナラの目立つ尾根である。


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 山頂手前に右側が大きく開けた展望地があり、西宮の稜線の奥に屏風山の頭がちょこんと顔を出していた。
その右奥には昨秋歩いた高屋山から大白木山の尾根が横たわる。大白木山頂の反射板も確認できた。
 山頂直前になんとも雰囲気のある窪地があった。雨の時期には池になりそうな場所である。
それに対して高層の山頂は三角点があるだけの雑然とした感じで落ち着けない。
まだ時間は早いが腹が減ってきたので、ランチ適地を求めてもう少し北進してみよう。


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 相変わらずヤブもない稜線を5分ばかり進んだところに絶好の場所があった。
立ち木が少し遮っているものの、白谷を間に挟んで磯倉から能郷白山への越美国境稜線が間近に見える。
磯倉の右下に見える谷は、20年以上前に初めて磯倉を訪れた時に登った谷だ。徳山の村がダム湖に沈む前、白谷
の林道を奥まで走って、残雪に埋もれた谷を遡ったことを思い出す。
今日も日差しがポカポカと暖かく、ビールを飲んだら眠気を催してきそうだ。

 時間が早いこともあり、ちょっとのんびりし過ぎてしまった。よく考えると、あとは下山するだけというわけ
ではなく、これから先の方が距離が長いのである。
 1073mJPに戻って、今度は稜線を南下する。こちらの方がブナが多く、もう2週間早く来ていれば錦繍の稜線歩
きを楽しめただろう。今はすっかり葉を落とした木々に少し寂しさを覚えるが、それと引き換えにこの季節なら
ではの展望を楽しむことができる。もう一つの利点は、間違って支尾根に入っても気付くのが早く、簡単に修正
が利くということだ。


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 部分的に手でかき分けるヤブが現われるが大したことはない。
1006m標高点から1026m標高点までは地形図上では広々としてまったく平坦な尾根が続くが、実際には地形図に
表し切れない微妙な起伏があって面白い。池らしきものも3ヶ所見つけることができた。
その内のひとつはそこそこの大きさがあり、水がきれいだったらさぞと思わせるオアシスのような場所だった。
残念ながら黄緑色の水面はお世辞にも美しいとは言えない。

 少しヤブっぽくなった最後の登りをこなすと1080mの三角点「青波」である。
6年前、この南にある三角点「半中」からここまで来ている。高層同様、あまり潤いのない雑然とした山頂だ。
 ここから先は道と呼んでもいいレベルの踏み跡が続く。若いブナ林をペースを上げて進む。
ランチ場でのんびりし過ぎたツケで少々時間が押して来たのである。
下山予定の尾根は短いが未見。何が待っているかわからない。
 前方には徳山ダム湖のバックウォーターが光っている。その向こうに峙つ三角錐は蕎麦粒山だ。いつまでも
眺めていたい風景だが、そういうわけにもいかない。

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 Ca990mピークから東北東への尾根に入る。地形図では等高線が消えてしまっている、堰堤記号が連続する谷
の左岸を八谷の林道終点へ下る目論見だ。
このルートが大当たりで、まったくヤブ無し。オール自然林の快適な尾根だった。
但し地形図通りに急峻な尾根で、尾根を歩いているのかただの急斜面を下っているのかわからないような急傾斜
である。滑落に注意しながら慎重に歩を進めると、標高が下がるにつれて再び錦繍の森が蘇った。
途中にはフッキソウ(富貴草)の群落や、岩嵓を背にしたケヤキの大木などが目を楽しませてくれる。
「ここは登りに使いたいとは思わないな」と言うと、satoさんが「登ってたら、ここは下りに使いたくないと言
いますよ」と返された。なるほど、その通りかもしれない。逆もまた真なりだ。
 杉林が見えると林道は近い。最初と最後に紅葉を堪能することができたいい一日だった。

                   山日和
biwaco
記事: 1275
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

Re: 【奥美濃】錦繍の根尾を歩く 高層から青波へ

投稿記事 by biwaco »

こんにちは、ご無沙汰です。
お天気はそんなに悪くないのに、山らしい山が遠ざかっております。
能郷白山はもう雪かな? と思ったら、南の尾根でしたか。
どっちにしても、この山域はまったく面識がないままなんで、地形図を引っぱり出して追ってみましたよ(^_-)

 >ゲートのすぐ先に左から入る此金谷の左岸尾根に取り付いた。

能郷谷のゲートは此金谷の辺りですか。取り付きは二俣の堰堤辺りからかな?
ところで、「此金谷」って、なんと読むの? コキン、コガネ、コノカネ?どれかあってますか?

 >2時間あまりでジャンクションの1073mピークに到着した。

標高差600m余りか…。私の足なら3時間以上かかりそうだけど。

 >山頂手前に右側が大きく開けた展望地があり、西宮の稜線の奥に屏風山の頭がちょこんと顔を出していた。

稜線に出て眺望が広がると疲れが吹き飛びますね。でも、山座同定できないと満足度も半減ですけど…。(>_<)

 >相変わらずヤブもない稜線を5分ばかり進んだところに絶好の場所があった。立ち木が少し遮っているものの、白谷を間に挟んで磯倉から能郷白山への越美国境稜線が間近に見える。

チェック! だけど、行くことあるんかいな?

 >今日も日差しがポカポカと暖かく、ビールを飲んだら眠気を催してきそうだ。

で、どうしたの? やっぱり、ひと眠り?

 >よく考えると、あとは下山するだけというわけではなく、これから先の方が距離が長いのである。 1073mJPに戻って、今度は稜線を南下する。

タイトルにある「高層から青浪へ」ですね(^^♪
能郷白山へはNO-GOなんだ。

 >1006m標高点から1026m標高点までは地形図上では広々としてまったく平坦な尾根が続くが、実際には地形図に表し切れない微妙な起伏があって面白い。

こんな平坦地形はたいがいササの海か灌木ジャングルですが…。溺れなくてよかったですね。

 >6年前、この南にある三角点「半中」からここまで来ている。

なるほど、それに繋げたかったんですか。「半中」へは兎谷からかな?

 >Ca990mピークから東北東への尾根に入る。地形図では等高線が消えてしまっている、堰堤記号が連続する谷の左岸を八谷の林道終点へ下る目論見だ。

よくもまあ、こんな恐ろしげな未見の尾根に突入しますね。そのゲジゲジ支谷に入り込んだらウスバカゲロウの餌食でしたね(@_@;)

 >途中にはフッキソウ(富貴草)の群落や、岩嵓を背にしたケヤキの大木などが目を楽しませてくれる。

なんだか有難い高貴そうな草ですね。あやかりたいもんですが、どんな草かわかりません。

 >「ここは登りに使いたいとは思わないな」と言うと、satoさんが「登ってたら、ここは下りに使いたくないと言いますよ」と返された。

私ならきっと、「登りにも下りにも使いたくない」と思うでしょう(^_-)
紅葉見物の稜線歩き、お疲れさまでした。
    ~びわ爺
アバター
山日和
記事: 3339
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 【奥美濃】錦繍の根尾を歩く 高層から青波へ

投稿記事 by 山日和 »

biwa爺さん、どうもです。

こんにちは、ご無沙汰です。
お天気はそんなに悪くないのに、山らしい山が遠ざかっております。


オフ会で会ってるのでご無沙汰ってほどでも。 :lol:

能郷白山はもう雪かな? と思ったら、南の尾根でしたか。
どっちにしても、この山域はまったく面識がないままなんで、地形図を引っぱり出して追ってみましたよ(^_-)

能郷白山がいいランドマークになりますね。


IMG_2861_1.JPG

能郷谷のゲートは此金谷の辺りですか。取り付きは二俣の堰堤辺りからかな?
ところで、「此金谷」って、なんと読むの? コキン、コガネ、コノカネ?どれかあってますか?


なんて読むんでしょうね。「コノカネ」かな?

標高差600m余りか…。私の足なら3時間以上かかりそうだけど。

650mほどですね。急登は最初だけなので、じっくり登れば大丈夫です。 :D

稜線に出て眺望が広がると疲れが吹き飛びますね。でも、山座同定できないと満足度も半減ですけど…。(>_<)

その通りです。両隣りが登った山なのでうれしいですね。
京都北山だとなにが何だか・・・ :oops:

>相変わらずヤブもない稜線を5分ばかり進んだところに絶好の場所があった。立ち木が少し遮っているものの、白谷を間に挟んで磯倉から能郷白山への越美国境稜線が間近に見える。[

チェック! だけど、行くことあるんかいな?


磯倉はなかなか登りにくい山です。


IMG_2954_1.JPG

>今日も日差しがポカポカと暖かく、ビールを飲んだら眠気を催してきそうだ。

で、どうしたの? やっぱり、ひと眠り?


そんなヒマはありませんでした。 :mrgreen:

>よく考えると、あとは下山するだけというわけではなく、これから先の方が距離が長いのである。 1073mJPに戻って、今度は稜線を南下する。

タイトルにある「高層から青浪へ」ですね(^^♪
能郷白山へはNO-GOなんだ。


BLUE WAVEへGO!!

こんな平坦地形はたいがいササの海か灌木ジャングルですが…。溺れなくてよかったですね。

密なヤブがありますが、広いので薄いところを選べば問題なしです。

IMG_2991_1.JPG

>6年前、この南にある三角点「半中」からここまで来ている。

なるほど、それに繋げたかったんですか。「半中」へは兎谷からかな?

繋げたいということはないですが、高層だけより充実するので。
半中は兎谷の南の尾根からグルっとですね。

よくもまあ、こんな恐ろしげな未見の尾根に突入しますね。そのゲジゲジ支谷に入り込んだらウスバカゲロウの餌食でしたね(@_@;)

記録があったもんで。 :D
ピンクのテープもありました。

>途中にはフッキソウ(富貴草)の群落や、岩嵓を背にしたケヤキの大木などが目を楽しませてくれる。

なんだか有難い高貴そうな草ですね。あやかりたいもんですが、どんな草かわかりません。


satoさんは滋賀県では珍しいと草川さんに聞いてたらしいですが、よく栽培されてる品種みたいです。

IMG_3045_1.JPG

>「ここは登りに使いたいとは思わないな」と言うと、satoさんが「登ってたら、ここは下りに使いたくないと言いますよ」と返された。

私ならきっと、「登りにも下りにも使いたくない」と思うでしょう(^_-)


なるほど。御意!! :lol:

                山日和
sato
記事: 270
登録日時: 2019年2月13日(水) 12:55

Re: 【奥美濃】錦繍の根尾を歩く 高層から青波へ

投稿記事 by sato »

山日和さま

こんばんは。
一昨年の秋からご一緒させていただいている「錦繍の根尾を歩く」山旅。
この秋はどこのお山かなぁ、と楽しみにしていました。「高層」とお聞きして「コウソウ?どこ?」と思いましたが、
能郷谷右岸の稜線上の△1112,1と分かり「わぁ」と高揚感に包まれました。雪の季節に訪れようと温めていたお山でした。
ヤブで覆われていると思っていましたが「そうか、対岸も快適に歩ける尾根だったなぁ。同じような感じなのかな」
と思い直しました。

足を踏み入れると、ほんとうに歩きやすくて(急登でしたが)ちょっとびっくりしました。
歩き始めから、自然林というのが、またうれしかったですね。
ちょうど紅葉真っ盛りで、赤や黄の木々の共演に酔いしれ、何度も立ち止まってしまい、急傾斜の登りでよかったです。

色あせた葉っぱをわずかに残したブナの林もうつくしかったです。
葉っぱが落ちて見通しがよく、一昨年歩いた、西宮、藤谷山、角二俣の稜線がくっきりと見えたのもうれしかったです。
朝日、昼の光、夕日を受けて輝く錦繍の森、お山を見守るような大きなブナの木々が立ち並ぶ西宮の手前の台地、
前山と磯倉が静かに見つめる西宮山頂、植林の茶屋峠と遊び谷の源頭、下りの尾根で出会った掘り込まれた道・・・
こころに仕舞われた風景が次々と浮かび上がってきて、ふっとせつなくなったり。

稜線に出ると、すっかり冬枯れの装いでしたね。葉っぱの落ちたミズナラの木々からは風格を感じました。
高層に向かう途中の岩が出ているところからは、昨年歩いた高屋山から大白木山の稜線を望み、またまた懐かしさに包まれました。
山頂手前の窪地は素敵でしたね。ここでご飯をいただきたくなりました。でも時間が早かったですね。

山頂は、雑然とした感じでしたか。そうでしたっけ?
その先のお昼の休憩地点は、木々の向こうにそびえたつ能郷白山と磯倉を眺めながら、
ぼんやり物思いにふけってしまいそうなこころ落ち着く場所でした。
山日和さんは、20年以上前、残雪の白谷を遡り磯倉に登られたのですね。
地図を見ると、標高1100メートルまで堰堤工事のための林道が延びていたのですね。
谷から仰ぎ見る磯倉はどんなお姿だったのでしょう。
そう、磯倉の北側の谷も白谷ですね。こちらの谷はいつか辿れるかな。

・1006から△1080,7青波の、広い稜線は、どんな風景なのだろうとワクワクしていました。
ヤブだったらよく分からないような微妙な起伏が描かれていて面白かったです。
若い木が多く、ところどころに立つ大きな木が印象的でした。
池と池の跡もあり、こころときめきました。池の出来る地形に惹かれます。お山の物語を感じます。

下りの尾根は、ここを下るの?と思いましたが、大当たりでした(笑)。
フッキソウの群落を見つけた時は興奮しました。見事な群落でしたね。
伊吹山から板名古川に延びる数本の尾根のひとつを下った時、フッキソウの群落に出会ったのですが、
その時も、石灰岩が露出する急斜面に咲いていました。こういう地質、地形を好むのでしょうか。
でも何故、11月に咲いているのだろう。
最後は植林かなと思っていたら、谷に降り立つまで錦繍の森。
最初から最後まで自然林の山歩きでしたね。素晴らしいコースでした。

帰りに見た、能郷白山神社の境内に敷き詰められたイチョウの葉の黄金色の煌めきも目に焼き付きました。
お山と村の深い深い歴史を感じました。いつか能郷の能と狂言を観に訪れようと思いました。

ほんとうにいい一日でした。
ありがとうございました。


sato
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