【 日 付 】2012年4月19日(木)
【 山 域 】鈴鹿 茶野 滝洞谷
【メンバー】Tさん、Mちゃん、通風山
【 天 候 】晴れ
【 ルート 】大君ヶ畑墓地駐車場8:44++8:55F1巻きにかかる++9:10大堰堤に戻る++10:00左岸尾根から洞窟ゴルジュ上部へ降り立つ++11:00降下点上部に戻り昼食11:30++13:10 650m鉄塔で帰路につく++15:00大君ヶ畑墓地駐車場
御池遭難の件でいろいろと仮定してみた。あくまでも僕の個人的な勝手な想像なのでお許し願いたい。
まず、家族に電話した2/12のAM6:30はホワイトアウトだったのだろうか?
彼は本当に歩いて車を回収しようと思っていたのだろうか?所持金をたくさん持っていたのではないだろうか?
宿泊地は御池岳と鈴北岳の間ではなかっただろうか?
そんなことを仮定してみると鈴北~鈴~茶野~大君ヶ畑でタクシーを呼び石ぐれトンネル経由で大貝戸へ。
僕は庶民であるから車の回収方法が限定されているが、果たして彼は・・・?
そんなことを考えていると鈴北あたりから大貝戸への時間と省力コースや鈴ヶ岳へのチャレンジなど、タクシーをあてにした大君ヶ畑への縦走も考えられるのではと思えてきた。
以上のようなことを書くと捜索に混乱を与えるかもしれないので、さらっと流してほしい。自分がここを見てこようという理由付けを勝手にしているに過ぎないのだから。
ここまで見つからないと、やっぱり滝洞谷しかないのかなぁと思えてくる。この思い込みの激しさはどこから来るのだろう。
しかし困ったことに、僕にはここを完璧に攻めるスキルが無い。鈴鹿最悪の谷と称されている谷で進退窮まることは二重遭難になってしまう。
見に行くということに限定すれば、強固な支点さえあれば懸垂下降できる長さのロープがあれば事足りるのであろうが空中懸垂も想定しなきゃならないし・・・。
と思っているとT氏からのお誘いがあった。
いろいろ検討して、ごちゃごちゃ困難なクライミングをするより、それぞれの滝の間に左岸から降下したほうが早いという結論に達したものの、恐怖を覚えるようなV字状に切り立った谷を巻き上がり降下可能な弱点があるのだろうか?
ザイルの本数を増やす。径こそ違うものの15m、20m、20m、40m、50m、あとはアブミ、アッセンダー等々これを二人で担ぐ。おっも~~
- 堰堤を越えた河原
- この奥を曲がるとコマネチになる。
堰堤を越えると河原が広い。しかしカーブを曲がればすぐにきわどいチョックストーン3m。とりあえずザックをデポして、以前は右岸を巻いたので同じように20m持って右岸の斜面へ。安全なところまで上がればなんと20mでは足りない。
僕が40mを取りに降りるうちに上から声がかかる。
ここで巻き降りてもしょうがないから、左岸のほうから巻きなおしてもっと上のほうで降りようということになった。
また堰堤まで戻って左岸のそま道を探しながら行くのだが、道型を失い、時には獣道に乗って標高400mあたりで何とか谷に降り立った。
降りるのに使ったロープはトラバース用に張ったものもあわせて4本。
カラカラとしょっちゅう落石がある。対岸は特にすごい斜面となってビートたけしの「コマネチ!」よりもすごいことになっている。
ついに禁断の地に降り立ってしまった!ロープはもちろん残置。
まずは下流の洞窟ゴルジュを上からのぞく。次に上流に向かうと異様な匂いにみんなの顔つきがはっと変わる。
足元を見ると鹿の腐乱死体だ。滑落したのか、出られなくなってしまったのか。やはりここは死の谷だ。すぐ脇を越えていく。
井戸底ゴルジュの手前の滝まで確認して、さらに上に行こうと先ほどの残置ロープまで戻り上部でランチ。
先ほどの鹿を思うと食事がのどを通らない。
その後は左岸尾根を650mの鉄塔まできついのぼりが続くもののS想S歩のMちゃんはさすがにガンガン飛ばして登ってイクイク。
谷に降りれる弱点を探しながら行くも、尾根芯と谷の間の急斜面をトラバースすることも不可能で、谷に下降する気力も失せて休憩後に帰路に着く。
出直しですわ。ここはやっぱり力のあるものでないと寄せ付けないところですね。
とりあえず下の堰堤から井戸底ゴルジュの手前まで捜索しました。ただし洞窟ゴルジュの真下は見えませんでした。
あ、滝洞谷左岸尾根標高650mまでもです。
だいたいテント背負っているのにこの谷をここまでは下りてこられないと思うので、もしいるのならもっと上部だろうなぁ。
今回は下見みたいになっちゃった。でも安全第一なので、僕のスキルとしてはこんなもんなんでしょう。
いつか下からきっちりチャレンジしたいなぁ。
もしもう一回行くなら茶野から逃げ道作りながら降りるつもりですが、それでもやっぱり支点に大きな不安があるので微妙な気持ちです。滝洞谷vol 2はあるのだろうか?
谷中で写真なんか撮ってられませんでしたわ。
つう