山日和さん、おはようございます。
山日和さんの投稿は、いったいどこなんだろうと思うことが多いのですが、ここはすぐにわかりました。
ヤマケイから出ている分県登山ガイド「岐阜県の山」に出ているからです。
能郷白山、冠山、金草岳、平家岳と越美国境の山に登っていいなあと思い、蠅帽子嶺にも登ろうかと思ったことがあります。
ガイドブックのコースは岐阜の大河原から福井の二俣までの峠越えの縦走になっているので、一人だとどちらからかの往復になるなとか考えていました。
水際へ下り立つと、やはり普段は水の中なのか、露出した地肌が泥田のように足がずぶずぶと潜ってしまう。
satoさんは足が抜けなくなって身動きが取れず大騒ぎだ。
あはっ、satoさんの姿を想像してしまいました。
無事脱出して上流へ歩き出すと、広い谷はほとんど勾配もなく、自然林の中を蛇行しながらゆったりと流れる、
まさに「川」の風景が続いた。1メートルはおろか50センチの落差もない流れが延々と続く。
「穏やか」という言葉を風景にすればこんな姿になるのだろうと思わせるような平和な風景である。
まだ日の届かない谷筋は少し暗いが、山肌を見上げると燃えるような紅葉に包まれている。
穏やかな風景が想像できますね。
よく踏まれた稜線に上がれば蝿帽子嶺はすぐそこだ。
小さく刈り開かれた山頂には三角点と、なぜか1307.3mと間違った標高の書かれた標識がある。
実際は1037.3mなのだが、3と0の順番を間違えてしまったのだろう。
1307mなら三国岳と美濃平家の間の越美国境稜線で6番目に高いピークということになってしまう。
展望はあまりいいとは言えないが、能郷白山と北側の岩谷山~御伊勢山の稜線を望むことができる。
もっとメジャーな山なら誰かが正しい標高の標識を設置するんでしょうがね。
気にしてもわざわざ正しい標識を作って来ようという人はいないのかしら。
日差しが強く、日なたではとてもランチタイムという気にならないので、蝿帽子峠へと向かった。
途中で4人パーティーとすれ違う。古道調査に来ているということだった。
この人たち、標識を直すかしら?
蝿帽子峠に着いた。金属製の看板には蝿帽子峠の名前と並んで這法師峠の文字があった。
坊さんが這って歩くぐらい厳しい道ということだろうか。
本来は蠅帽子じゃなくて、這帽子だったんですね。
蠅帽子だと蠅がいっぱいいそうな名前ですものね。
峠の美濃側には柔和なお顔のお地蔵様が祀られていた。この峠を越える人々をずっと優しく見守ってきたのだろう。
本当に優しそうないいお顔のお地蔵様ですね。
尾根の襞を忠実になぞって少しずつ高度を下げて行く道は、ほとんどヤブもなく、迷いようのない明瞭な踏み跡
が続く。そしてまわりを見わたせば360度錦繍の森が広がる。もみじの赤はほとんどないが、ブナとシロモジの
黄金色の輝きに顔まで染まってしまいそうである。
この道を歩くならこの季節だと決めていたが、思い描いていた通りの風景に頬が緩む。
紅葉がドンピシャのタイミングになるのって難しいですね。
今回は見事でしたね。そろそろ紅葉も終わりでしょうか。いいときに登られましたね。
山腹を巻いていた道は標高750mあたりで尾根に出る。この尾根芯に付けられた道型がまた素晴らしい。
最大傾斜線ではなく、うねうねと蛇行しながら最小の勾配で済むように付けられた古道の香りが漂う道である。
深く掘り込まれた古道には風格を感じると共に、美しい芸術作品を鑑賞しているような思いすら感じるのである。
昔からの峠道、歩きやすいように考えられて作られた道なのでしょうか。
目論見どおり、1時間足らずで二俣に着地。あとは元来た蝿帽子川の河原道を戻るだけだ。
帰りには明るく輝く蝿帽子川の姿を見られると思っていたが、谷間にはもう既に日差しが届かなくなっていた。
オフ会で山日和さんにお会いしたので、今までよりも二人の歩くお姿を想像しながら読ませていただきました。
投稿には書かれていないお二人の会話とかも勝手に想像したりして楽しませていただきました。
やっぱり、オフ会に出て皆さんと直接お話できて良かったなあと思い返しています。
tsubo