- 鞍掛峠co1000m付近
【 日 付 】2023年2月9日(木)
【メンバー】単独
【 天 候 】快晴
【 ルート】鞍掛橋 8:18 --- 8:36 鞍掛峠方面登山道 --- 9:48 鞍掛尾根 (co865m) --- 11:01 鈴北岳 --- 11:58 御池岳 --- 12:20 日本庭園(昼食)13:02 --- 13:16 鈴北岳 --- 14:50 鞍掛橋
1月下旬の大雪で,綿向山,雨乞岳周辺でもうしばらく遊ばせてもらえるかと思っていたのだが,その後雪の供給はなく,鈴鹿の雪もあっという間に融けてしまいそうだ。SNSの情報では国道306号線を鞍掛橋まで車で行けるらしい。今冬はまだ御池に行っていないので,雪が残っているうちに御池参りに行ってこよう。
早朝5時半に自宅を出て鈴鹿峠経由,八日市で朝食を摂り,鞍掛橋までくるともう8時だ。平日というのに2台の車が止まっている。大君ヶ畑集落を過ぎると道路は凍結していたが,新しい冬タイヤのおかげかスリップもせずに鞍掛橋まで来ることができた。
登山口に至る林道には先週末につけられたと思われる靴跡がたくさんついている。さすがに人気の御池岳である。鞍掛尾根co975m付近に突き上げている登山道の入り口にはロープが設置され,トレースも付いているが,今日は鞍掛尾根co865mに出るもう一つ北側のルートを選択する。
登山口には「鞍掛峠」と書かれた矢印のついた看板がある。地形図には破線が描かれている。小沢を渡渉すると植林帯の中を九十九折れの杣道が上がっている。去年の同時期に初めて来た時には新雪が積もって道が全く見えず,突破力のあるNさんのラッセルでなんとか鞍掛尾根まで上がったのだった。今回は雪がなく,杣道をそのまま上がることができる。去年のあの苦労が夢のようだ。
標高が上がるにつれて雪が出てき,その雪が踏み固められて凍っているので滑り止めのチェーンスパイクを履くことにする。スリップの心配がなくなり,歩きやすくなった。登山口から1時間ほどで鞍掛尾根co865mに出る。
尾根に出るとさすがに十分な雪が残っている。2週間ほども新たな積雪がないためかまるで春山のように雪は締まっており,つぼ足でも全く潜ることがない。背中に背負ったスノーシューが単なるお荷物になるかもしれないが,このままつぼ足で歩いて行くことにする。結局,鈴北岳までつぼ足で登ってしまうことになる。
- 金糞山
- 霊仙(左)と伊吹山(右)
晴れた日の鞍掛尾根は絶品である。緩やかに登っている広い尾根は鈴北岳まで一望することができる。振り返ると霊仙が指呼の間に見え,その右側には伊吹山,霊仙と伊吹山に挟まれた向こうには金糞山が。金糞山は名前は悪いが湖北の名山である。今年のスノー衆で周回する予定だった尾根も綺麗に見えている。さらにその右側に能郷白山とその右隣のずっと向こうには白山も見えている。
- 鞍掛尾根から見る鈴北岳
背後にそれらの名山たちを楽しみながら鞍掛尾根を登っていく。1時間ほどで鈴北岳。鈴北岳は上記の名山たちのすてきな展望台である。御嶽や乗鞍岳なども見える。風さえなければ鈴北岳ピークの西側の辺りに陣取って絶景を見ながら昼食にするのだが,今日は強くはないがそれなりに冷たい西風が吹いている。
- 日本庭園付近
まだ時間も早いのでとりあえず御池岳の頂上だけは踏んでおこう。まだまだつぼ足でいけそうだが,せっかくスノーシューを担いてきたのでこの後はスノーシュー散歩にしよう。積雪はまだ1mほどもあるだろうか。どこでも歩くことができる。御池岳ののっぺりしたピークを目の前に見ながら適当に歩いて行く。
1時間ほどで御池岳の頂上丸山に到着。頂上手前で夫婦と思われるカップルとすれ違うが,頂上には足跡はたくさんあるが誰もいなかった。まだ時間も早いので奥の平やボタンブチをブラブラする時間的余裕はあるが,もう何度も歩いていて今更なんの感動もないので,そのまま引き返すことにする。
日本庭園あたりまで引き返し,真の谷源頭部の陽だまりに陣取って昼食休憩。風さえなければポカポカと暑いくらいだ。
- 日本庭園から見る御池岳
昼食を終え,鈴北岳のピークに戻る。左側は琵琶湖とその向こうに比良や野坂山地の山々。霊仙,金糞山,伊吹山,能郷白山,白山,乗鞍岳,御嶽。空気が冴え渡り,朝見たときよりもこれらの山々がくっきりと見える。
- 能郷白山(左)と白山(右)
さてこれからがこのコースのハイライトである。誰もいない広大な白銀の尾根を白い雪を戴いた名山を目の前に眺めながらゆるゆると下っていく。なんとも贅沢な時間である。これだから快晴の日の鞍掛尾根歩きはやめられない。
いつまでもこのまま歩き続けたい気分を抑え,元来た道を戻る。帰りは日帰り温泉で,今日のゴージャスな風景をまぶたによみがえらせながら,よき1日を反芻するのだった。