- 手つかずの雪原でスノーシューハイク
【 日 付 】2023年1月12日(木)
【メンバー】単独
【 天 候 】晴れ
【 ルート】木屋谷雨量観測所 8:07 --- 8:40 マナコ谷登山口 --- 8:50 万歳橋 --- 10:31 道子碑 --- 11:29 標高1300m付近林道 --- 11:59 P1316 --- 12:15 昼食 12:45 --- 14:17 万歳橋 --- 14:45 木屋谷雨量観測所
1月11,12日の両日は山日和が約束されている。この1日を山行にあてることにした。サンデー毎日の特権である。千秋林道から赤ゾレ池方面に行こうと思っていたのだが,年末以来雪の供給がなさそうなので,間違いなく雪がありそうな御池方面にしようかと色々迷ったのち,初志貫徹でやっぱり台高に行くことにした。
木屋谷雨量観測所までの林道には案の定雪がまだらに残っているだけである。雨量観測所のある駐車場に車を置き,歩き始める。林道車止めの鎖は撤去されている。取水ダム入り口を過ぎ,左下に木屋谷川を見ながら歩く。木屋谷川の沢登りというと万歳橋以降が通常のゲレンデなのだが,この辺りから万歳橋までのルートも沢散歩と考えると結構面白い。少なくとも暑い林道を歩いて行くよりはよっぽどマシだろう。
そんなことを考えながら歩いていると神戸ナンバーの軽ワゴン車が止まっていた。ちらっと中を覗くと,山道具やら,スキーブーツ,食料が積んである。泊まりがけで各地の山を巡っているのだろう。
40分ほどで万歳橋。橋を渡って,大きな山抜けの跡を抜け,分岐を左折して木屋谷川左岸林道に入る。すぐに山抜けの上の部分。頑丈な砂防工事が施されている。これだけの大規模な砂防工事にどれだけの費用がかかったのか知らないが,林道は未だに通行止めで,地主の千秋社が撤退してしまった今,ほとんど無用の長物と化している。一体にこの辺りの地質はもろく,林道も整備しては崩れ,整備しては崩れのイタチごっこである。
- 廃林道の砂防工事
今日は気温が高くなる予想で,日当たりの良い東向きの左岸林道はほとんど春山の雰囲気である。背中に背負ったスノーシューは重いが,たとえスノーシューの出番がなくとも,こんな春山をのんびり歩くのも悪くない。
- 木屋谷川左岸林道
などと考えていたら次第に雪が増え,つながるようになったので,スノーシューを履くことにする。先週末に届いたばかりのライトニングアッセントのお披露目である。5万5千円だって。前のスノーシューが1万5千円ほどだったので,目を向くような値段である。かといってなしで済ませることは雪山を諦めることになる。目をつむってポチッとしてしまった。
- 木屋谷川左岸林道から国見山方面を見る
ビンディングのシズテムが変わったというので,ラチェット式になったのかと思ったが,そうではなかった。こんなことならエクスプローラーにすればよかったとちょっと後悔するが,まあネット購入のあるあるである。でも,以前よりは簡単になっているので,これはこれでよしとしよう。
久しぶりの道子碑。享年を確認すると25歳だった。合掌。道子碑に来るといつもゆるやまさんを思い出す。下の木屋谷川を遊び場にしていたようなので,ここにゆるやまさんの碑を並べておいても違和感はないだろう。ついでにゆるやまさんの霊にも合掌。あなたは私の心の中に生きています。
- 道子碑
ここから標高差約200mの登り。新しいスノーシューの登坂力を確認する。斜面はブナとナラとヒメシャラの混交林である。南向き斜面なので,明るく気持ちがいい。標高1300m付近の稜線に出ると積雪は4,50センチほどある。明神平から桧塚奥峰あたりは冬でも登山者が多いが,この辺りまで来る人はほぼいない。手つかずの雪原を歩き回るのはスノーシューの醍醐味である。
- 稜線上の杣道
- 標高1300m稜線への斜面
P1316を越えて進行方向を見るとずっと向こうに台高の主稜線が見える。赤ゾレ池まであと30分といったところか。時刻はもう12時近くになっている。この時期ならばできれば午後4時には下山したい。健脚ならばなんでもない距離だろうが,私の足はもう疲労を訴えている。
ここで引き返すことにする。少し戻って風下の陽だまりで昼食休憩。目の前には国見山から水無山,明神山などが白く見えている。
帰りは道子碑に降りずに,稜線をそのまま東へ進み,P1048の近くから千秋林道に降りることにする。このルートは無雪期に一度使ったことがあるが,冬季に通るのは初めてだ。作業用の杣道が通っているが,山抜けで何箇所か崩れている。幸い,南向き斜面で雪が溶けていたので通り抜けることができたが,雪が硬いと難儀するところだった。
- 万歳橋
思ったよりもスムーズに千秋林道に降り立ち,あとは林道をのんびり歩いて駐車地に戻った。久しぶりの台高。手つかずの雪原でのんびりとスノーシューハイクを満喫した良い1日だった。