【 日 付 】2022年6月9日(木)
【 山 域 】 鈴鹿
【メンバー】単独
【 天 候 】晴れ、薄曇り
【 ルート 】小岐須キャンプ場>池ヶ谷>入道ヶ岳>イワクラ尾根>松の木谷>大石橋
梅雨入りもいよいよ秒読みになってきました。昨年末から山での事故が多くて危険な沢登もそろそろ足を洗うことを考えないといけませんが、取あえず沢始めに行って沢に行ける態勢だけは整えておきましょう。
6月9日(木)入道ヶ岳の池ヶ谷へ出かけました。この沢は水量少な目の穏やかな沢で昨年も沢始めに選んだところです。
小岐須渓谷キャンプ場から入渓しました。
最初の堰堤は右岸から巻きます。
すぐに5m程度のちょっと厳しそうな滝が現れた。足場はしっかりしているので登れる滝だが、いつになく水量が多い。最初から頭シャワーでずぶ濡れになったら最後まで持たないので左から小巻に登ってパスした。
後で調べたら3日前の月曜日に津で78ミリの大雨が降っていたと分った。楽な遡行という当ては外れた。
見た目は迫力を増していいのですがね。
次はチョット濡れそうだけど正面突破で行こう。
ここみたいな緩やかで癒し系の滝はいいなぁ
徐々に両岸が迫ってゴルジュの奥に入っていく。
端の方をヘツって濡れないようにするのも練習だ。
ゴルジュはどんどん狭くなり私の短い脚でも跨げそうだ。この滝の奥に悪魔のようなゴルジュ滝が落ちていてゴルジュは行き止まりとなる。この小滝も今日は水量が多くて登りにくい。ここを越えても奥の滝を巻くには引き返さなければならない。でも怖いもの見たさで奥へと進んだ。
真っ黒なゴルジュの奥に地獄の門番みたいな大滝が不気味な姿を現した。地獄覗きならぬ地獄の底から見上げる絶景だ。
地獄の門番にあいさつしたら小滝を苦労して降りて右岸の岩ルンぜから大滝を巻きあがった。
滝上に出たら落口から地獄覗きもしておこう。
二条滝は増水でスダレ滝のように広がっていた。真ん中の岩のところを登ろうと取り付いたら頭からシャワーを浴びて「冷た~っ」足場も良く見えないので諦めてここも右から小巻に登ってパス。
ジェット噴流みたいに噴き出す小滝は正面から突撃だ。
この谷で有名な潜り岩は優に100tを超えそうな大岩でその下を潜り抜ける。
ゴルジュ滝を除けば一番大きな6m滝も水量が多い。余り飛沫のかからない右の岸壁から取りついて中段に出る。水流のない岩壁はヌルツキが大きいので慎重に足場を選んだ。中段に出てしまえば落口まで問題なく登れる。
その奥の滝も簾状に広がっていた。シャワーを浴びたくないので一番端のほうを登った。
すると避難小屋の横に出た。ここから登山道は沢から離れていく。
難所は通過したので残りは楽しい連瀑帯だけ。先ずは樋状の細い滝を登る。
カメラに付いた水滴が振っても取れなくなってきた。レンズの真ん中辺りの撥水コートがとれてしまったようだ。沢始めでは用具のチェックも大事な目的。帰ってからレンズ用のシリコーンペーパーで拭いてみたら水滴がつかなくなった。新品のコーティングように耐久性はないだろうけど出かける前にチョチョと拭くだけだから簡単だ。
浅い谷の中の連瀑帯は日本庭園の中に配された流れのようで爽やかそのものだ。ボケのない写真を撮りたかったが、今回は仕方ない。
連瀑帯が終わって源流域の穏やかな流れになると登山道も寄ってきた。適当なところでランチを摂り入道山頂に向かった。
源頭の笹原に出たと思ったら笹原が消失して山芝に生え代わっていた。いつから笹は無くなったんだっけ。
山頂では女性二人が写真を撮りあっていた。
下山は池ヶ谷登山道を下ろうと考えていたが、地面の乾き方がイマイチでヒルの出現も予想されるので松の木谷から下ることにした。
磐座尾根を進んでいき岩場の手前のコルが松の木谷の源頭で派手な色分けテープがベタベタと巻かれている。
ズルズル急斜面を下るとガレになり水流も出てきた。
スラブの水路が小滝になって落ちているところから右岸に現れた登山道をくだった。
谷に戻ってナメ状のスラブ滝を下ったところで、また右岸道を下る。この先は両岸迫るゴルジュの中に半分直瀑になった滝があってロープなしでは下降出来ないのだ。登山道から振り返るとゴルジュ滝がチラッと見えた。
堰堤を越えて短い植林帯を抜けると本谷の大岩谷に出るので右岸に渡渉するとすぐに紺屋谷に出会う。そこで、また本谷を渡渉し左岸を下れば林道終点の登山口に着いた。ここまで狙い通りヒルは出なかった。だが未舗装の分岐林道はいつも湿っていて実際ヒルも多いので油断は禁物。大石橋まで戻って改めて足元チェックして被害がないことを確かめてようやくホッとできた。
沢始めを無事に終えて。もう少し沢登も続けられるかなと多少の自信を取り戻すことができた。今年の夏もやっぱり沢でバイトかな。