おはようございます、satoさん。
残雪の山旅、マキノにお出かけになられていたのですね。
黒河林道はまだ雪に埋もれていましたか。
雪の季節、林道を歩こうと思った時、デブリや急傾斜の片斜面など不安要素が浮かんできます。
この冬は積雪が多かったので、黒河林道も所々雪の急な片斜面になっていたのですね。
1週間前までは片斜面が谷までつながっていて気を使ったようです。
標高570mの黒河峠は、3月終わりでもこんなに雪が残っているのですね。
峠から三国山に向かう尾根も快適に登れましたか。
町から眺めると黒さが目立っていましたので、尾根上の雪は大分融けてしまったのだろうなと思っていました。
頂上直下の白い台地は、どこを歩こうか迷ってしまいます。こういう、どこを歩こうかなと迷ってしまう地形が大好きです。
グーさん、谷に下ったのは、まっすぐに山頂へというのもありますが、水の道、水の旅を感じたかったからですよぉ。
ちょっと前まで黒河峠の小屋は屋根まで雪があったようです。
峠から三国山までの尾根は雪がたっぷりあって快適で
北部の山域でもこのあたりは特別な感じがしました。
グーさんに会いそうなので、言っておきます。
グーさんには理解できないだろうなあ。
- 三国山
「三国山は、近江、越前、若狭の三つの国の境界が出合う場所から名前はきている」
「なだらかな山容と、越前・若狭と近江を長年にわたりつないできた地域にとって無くてはならない山々が連なっている。
ここをどれだけ多くの人々が行き交っていたのだろうかと思ってしまう」
山というのは、「境」でもあり「連なり」「繋がり」でもあるのですね。
稜線に立ち、山並みを眺めていると、目に映る風景が幾重にも折り重なっていくのを感じます。
行ってみて実感したのは
湖西の北部の山域は浅くて、若狭が目と鼻の先なんだということです。
山越えの道が密集するのもわかります。
ウツロ谷源頭の情景も味わい深いですね。
わりばしさん、若狭の谷、ウツロ谷も味わわれているのですね。
折戸谷に流れ落ちる谷を訪れていた時期がありました。ウツロ谷はうつくしく楽しく華がある谷ですね。
うつろ谷を遡行したときは、稜線は先の見えない濃霧だったので
今回のように近江を近く感じられなかったんですよ。
明王ノ禿は風の通り道のようです。真冬に何度か訪れましたが、ここだけは地肌が覗いていた記憶が。
大人気の赤坂山は、ちょこんとした感じの山容。三国山の方が存在感を放っていますね。
雪山に突然赤土の空間が表れて驚きました。
風の通り道かあ
三国山の三角形は北部の山の中で際立っていますね。
何度も見返していました。
- 明王ノ禿
粟柄越のすぐ上の岩をご覧になりましたか。
岩をくり抜いた中に三面のお顔の石仏、(馬頭観音さまでしょうか)が祀られています。
峠から近江側に少し下ったところにもお地蔵さまが祀られています。人々が行き来していたころは石畳が続いていたようです。
粟柄越は、若狭と近江を結ぶ交易路として、飛鳥時代には開かれていたそうです。
峠の標高は黒河峠の方が低いですが、険しい谷間が続いていくので、交易路としては厳しかったのでしょうね。
両方とも見落としているんです。
また見に行きたいです。
交易路にふさわしく馬頭観音ですか
飯高の三峰山周辺も伊勢本街道と紀州街道をつなぐ道がたくさんあって
ここにも馬頭観音があります。
海からうみへ。昔は水上交通が物資を運ぶ大切な手段だったのですね。
美浜駅近くの郷市、南市、河原市という地名、マキノ海津の立派な街並みからも、粟柄越が重要な峠道だったことが想像出来ます。
粟柄越の若狭側の道は、素晴らしい道だなぁと思います。山と山を越える人々の思いが見事に融合したような道。
ゆるりと谷を横切るところは感動を覚えます。
ここは朝鮮からの文化が伝わった道でもあります。
仏教しかり鉱山や建築技術など多岐にわたります。
その名残が白髭神社です。
- 白髭神社
大谷山へは、開放感あふれる稜線が続いていきますね。
お昼過ぎには雨が降り始める予報の2月半ば過ぎの土曜日、粟柄谷源頭に遊びに行こうと思い立ち、
マキノピックランドに車を置いて石庭から大谷山に登りました。
新雪をラッセルして辿り着いた山頂で、大きな雪庇に飾られたたおやかな稜線を見て、
積雪の多さに、びっくり、うっとりとなりました。曇天で風はありましたが、視界はよく、ノートレース。
行先を変更して粟柄越に向かいました。
稜線上では誰にも会わず、人の姿も見ず、たったひとり、空の海のうつくしき白い波の上を渡っているような爽快な気分でした。
琵琶湖が見えるだけで幸せな気持ちになります。
いい旅ができましたね。
この日も誰ひとり会わずにご褒美のような静かな山旅でした。
大谷山からは寒風に戻られたのですね。石庭に下りると、黒河林道まで車道歩きが長いですものね。
私も、峠手前の鉄塔に着いた時、これ以上進むと車道歩きが長くなるし、天気も心配でしたので、マキノ高原に下りました。
今回の1時間の車道歩きだけでもヘロヘロです。
山を歩き感じる「道」の存在、私も「道」を感じる山歩きが好きです。
地形図を見ていても、等高線が描く中に「道」や「物語」を探してしまいます。
風景はいろいろなことを教えてくれますね。
出会った風景からいろいろなことを知りたくなりますね。繋がっていくものを感じますね。
この感覚よくわかります。
「道」は人々の営みの証で
知らず知らずのうちにここに気持ちが向かいます。