【日付】2022年3月8日(火)
【山域】江若国境/河内川ダム~若狭駒ヶ岳
【ルート】河内白石神社7:50ー明神橋ー森林公園跡ーランチ(45分)ー13:25駒ヶ岳13:40ー・642p-管理道路(ピクニック公園)16:35-17:40白石神社
【天候】晴れ
【メンバー】単独
4時半に目が覚めた。早すぎとは思うが、2度寝したら誰かさんの二の舞になる。さっさと起きてゆっくり仕度。やはり1時間以上かかり、それでも6時前には自宅を出発。
さすがにまだ薄暗い。こんな時間に車を走らせるのは久し振りだ。琵琶湖大橋を渡り、湖西道路を北へ向かう。平日とあって車は多めだが、みんな100km/hくらいで飛ばしている。今津弘川からR303に入り県境を越えれば熊川宿の道の駅。その手前から河内川ダムにつながる県道に入る。融雪剤が撒いてあり積雪はないが、さてどこまで?
やはり管理棟を過ぎ、ダム左岸の河内集落の橋を渡った白石神社前で管理道路の除雪終了だ。道路前方を見ればそれほど積雪量は多くないのだが、ラッセル車による終了点の雪壁が車止めになっている。
- 白石神社と駐車地
ちなみに白石神社も河内集落もダム建設にともなって上流から移転したもので、近代的な民家が集まっている。
「お花見広場」への林道入り口にスペースがあり、乗用車が1台駐車。「地元の方?」と運転者に声をかけると、ダム管理の人だった。「駐車させてもらって構いませんか?」と聞くと、「どうぞどうぞ」と二つ返事。
もっと奥の明神橋かピクニック公園まで入られたら…とは思っていたが、民家のない区域の除雪は後回しになるのだろう。まあ、ここから歩くことも想定内だったので仕度を済ませ出発。
今朝の気温は都市部でも氷点下で、国道の温度表示も-3℃だった。20cmほどの積雪はカチンカチンで、スノーシューは背中の重し。
20分ほどで管理道路が分岐する明神橋に到着。地形図では橋を渡り右側からと、左に回り込んで尾根の先端からの取付きが可能かと思われたが、右側は削られた急傾斜の擁壁でとても無理。左回りの尾根先端も同様だ。
少し引き返してルンゼ状の斜面からトラバース気味に急斜面にチャレンジ。あ~あ、最初から核心部かいな! モチベーション急降下の気持ちを振り払って、半凍り状の雪にスノーシューを蹴り込みながらなんとか尾根上に出る。たった標高差50m登るのに40分もかかってしまった。
杉植林とコナラのような広葉樹が混ざる尾根を順調に進む。河内川左俣(明神谷)の「渓流広場」からの分岐co470に10:15。
- 説明プレートが100mごとに
尾根はさらに平坦になり、100mごとに森林公園跡への標識が立つ。公園入り口か?建物が現れた。ブロック造りのトイレと休憩所。覗いてみると、トイレは閉鎖で使えないが、休憩所は裏口の扉が開いていて避難小屋になりそうだ。
- 室内は清潔そう
なだらかな公園内はどこでも歩けるのだが、ガスでもかかったら方向を間違えそう。ところどころに立つ施設案内板や見晴らし台のような建造物を目印に西へ向かって進む。
北側の河内川右俣(本谷)から林道が登ってきているが今は雪の下。林道の上と思われる平坦地と離れたり並走したり。やがて、2年前に様子を見に来た時の林道の車止め地点。チェーン用の黄色い支柱は雪の中から頭だけのぞかせていた。
ここからはクリの木が多い尾根をゆっくりと。途中、どんな下山ルートを取るか頭に描いていたが、山頂まで行ってみないと決められない。緩斜面だが足取りは重い。やはり夏の入院から半年間のブランクは足腰を弱らせている。正午までには山頂へ楽勝だろうとの考えは甘すぎた。稜線間近の雰囲気がいい二重山稜の地点に12時ジャスト。眺望はないが、陽射しもあり風も緩やかでランチにもってこいだ。
- シマシマ模様が映える
45分間の休憩で腰を上げる。久し振りのアワワの毒で足が重いが、県境稜線に13:00。さらに10分足らずで山頂。立ち並ぶブナと首だけ出した山名プレートが出迎えてくれた。
- 遠く伊吹山も視野に
2年前は天候が悪くほとんど眺望が無かったのだが、この日は遠くまでよく見える。南東を振り返ればひときわ高い百里ヶ岳がすぐ隣り。逆方向には湖北武奈ヶ嶽~三重獄など野坂山地の山々。遠く、伊吹山~金糞岳の稜線が霞む。
さて、そんなに時間的余裕はないのだが、進む先は決めている。北へ延びる千石山への稜線に踏み出す。
- 稜線のミニ雪庇
左右の眺望を楽しみながらブナの尾根を緩やかなアップダウンの繰り返しで・642pへ14:35。休憩後、ここから東へ分岐した尾根を下る。
尾根は当分、ブナの回廊だ。細めの若者ブナから幹周3mほどの立派な巨樹も見られる。
co550mあたりから雑木が煩くなり、ユズリハの迷路に邪魔される。この辺りもシカの食害で下草が薄くなっているというが、彼らが嫌いなはずの葉は食み跡だらけにされていた。
- ユズリハもシカには勝てず
ゴール入り口へのシンボルのようなペアの立木の前でラスト休憩。最後は急斜面が待っているだろうと心に決めるが、それほどでもない。と思ったら、やはりラストが締まらないのが常で、今回も滑り落ちるように管理道路へフォールダウン。16:15。
斜面を振り返ると、もう少し左へ進めば難なく降れたようだ。
ここは管理道路のヘアピンカーブの近くで、「ピクニック広場」として夏はファミリー族の遊び場になっている。ヘアピン先端からは本谷林道が谷沿いに延びていて、森林公園のさらに先まで車で登れる。
管理道路は本谷両岸に整備され、明神橋で合流している。どっちが近いかな? ほとんど変わりないと思うが右岸を選択。足取りは重いが、なんとか周回できた達成感はある。
今季一度も除雪されていない平坦路はガードレールの支柱先端を超えて1m以上の雪がびっしり。沈み込みはほとんどないので助かる。
明神橋からは雪が少なくなるのでシューを脱ぐ。20cmほどの積雪だが凍結していた朝とは違いズボズボ! もう一度シューを履こうかと思いながら歩いていると、前方になんと除雪車が停まっている。それより先はきれいに路面が見えている。
- 除雪車
作業中の男性に「湖畔の全線開けてくれるの?」と聞くと、ダメダメと手を振り、「今日はここまで。どこ行ってたんや?猟か?」と。なぜか背中のスノーシューが猟銃にでも見えたんだろうか?
「お疲れさまです」と礼を言って、雪がなくなった舗装路を駐車地へ向かう。白石神社前には除雪車を積んできた大きなトラックが待っていた。
17:40到着。なんと、10日前の余呉湖周回とまったく同じ下山時刻になった。
~びわ爺