【山行日】2021年7月24日(土)
【山域】台高 木屋谷川~奥山谷~桧塚奥峰
【天候】晴れ
【メンバー】MKさん、Iさん、Kちゃん、タイラ、アオバ*ト、
途中から グーさん、ナズナさん
【コース】木屋谷川雨量計広場駐車6:15、万歳橋入渓7:10、三筋滝8:05、
ワサビ谷出合9:30、大滝10:00、奥山谷出合11:00~11:30、
奥山谷二股12:35~12:45、バッタリ地点12:50、お茶会大岩13:50~14:20、
判官平14:35、桧塚奥峰15:00、マナコ谷登山口16:25
うだるような暑さで始まった7月のオリンピック連休、どこか遠くへ行こうか迷ったけれど、
やっぱりいちばん行きたいのは台高の沢だった。
連休4日間のうち、1日空けて日帰りの沢遊び計画2つ。
初日は、喜平小屋谷右俣。
白い水しぶきを全身に浴びて、貸しきりのまぶし過ぎる緑の谷。
そして谷から稜線に上がる瞬間の恍惚感。
お気に入りの名もなきピークのランチ場を吹き抜ける爽やかな風。
思い残したことは1つだけ。
最後から2つ目のきれいな大滝をグーさんはどうやって左から巻いて尾根を乗っ越して
もう1つ向こうの源流部に行っているのだろう。
1日空けて、翌々日。再び皆、遠くから集まってくれた。
今日は、万歳橋から木屋谷川。
後半戦はどうしようか。
第一候補、馬駆ケ辻までつめて、1316の尾根で帰る。
第二候補、奥山谷出合で終わって、登山道に上がって早くお家に帰ってビール飲む。
第三候補、奥山谷出合からスリル満点奥山谷登山道、左俣から稜線に上がって奥峰まで行く。
馬駆ケ辻まで上がりたい気もするけど、出合でもうヘロヘロかもしれないし、
MKさんを奥峰まで案内してあげたい気もするし、う~んどうしよう。
奥山谷出合に着いてから考えよう。
万歳橋から入渓。
ワクワク感とドキドキ感MAX。
何だか今日は昨年来た時より水量が多いぞ。小さな段差にも白い水しぶきがたくさん踊っている。
易しい水遊びしかできないけど、やっぱり沢って楽しい。
これでもかってくらい次々出てくる天然アトラクション。皆思い思いに水しぶきに突っ込む。
いつも登山道から見えていた三筋(四筋?)の滝は、ため息が出るほど美しくて、いつまでも見とれてしまうのだった。
風景は次から次と巡り、緑のひかりと水のきらめきに心を奪われる。
流れが易しくなったかと思うとカーブの先に突如として大滝が現れる。すごい迫力。
しばし見とれて左から巻く。心もとないトラロープを頼りに、ドキドキの場面。
最後のチョックストーン、MKさんは果敢に泳いで見に行っていた。
他のメンバーは一足お先に登山道に這い上がって、また降りて、奥山谷出合。
誰ももう帰るって言わないので、出合で軽くお昼休憩して、後半戦突入。
結局、奥峰に行ったことないMKさんを案内すべく、木屋谷川本流から別れ、登山道で奥山谷二股を目指す。
やっぱりここまで来て桧塚奥峰に行かないなんて、あり得ない。
まだ沢登りに未練たっぷりのMKさんを時々沢にも降りて遊べるからとなだめすかして、登山道に上がる。
沢もいいけど、このスリリングな高巻き道も楽しい。奥山谷にも、三筋の美しい小滝がある(これも四筋っぽい。)
沢の雰囲気はますます美しくなるのだが、比例するように勾配が増し、疲れた足が上がらない。やっとこさで二股。
足を水に浸して、みかん食べて一服。右に行ったら明神平。わたしたちは、左へ進む。
重い足でよっこらせと左岸の河原を登っていくと、岩影の木にヘルメットがぶら下がっている。
誰かの忘れ物かと思ったら、メッシュのテントのようなものが張ってあるっぽい。
回り込んで驚きのご対面。あれ~!グーさんとナズナさん!
「何でこんなとこにいるの?車無かったですよ。いったいどこから来たんですか?」
「三筋の滝からここまで早かったね」「?」
グーさんたちは、わたしたちより、遅くスタートして、万歳橋からは登山道、奥山谷出合からは沢中を来られたと。
わたしたちと逆のパターンで、すっかり追い抜かれていた。
沢中にはきれいなホトトギス咲いてるんだから、こんな河原歩いてちゃダメだよと言われつつ、
一足お先に失礼する。滝を巻いて、プチゴルジュ。約一名ドボン、(後でしっかりグーさんに見破られた)。
ここを過ぎたらもうのどかな源流域。ブナ混生の疎林の森が美しい。
Iさんが、この辺に大きな白い岩があったよねと言う。そうそう!そこに上がってお茶会しようと思ってた。
大きな岩の際に白いお花をいっぱい付けた木が生えている。オオカメノキに似てる。あ、でも季節が違うな。ヤブデマリかな。
5人腰かけてお茶会できるくらいの、緑の草や苔の生えた白っぽい平な大岩。極上のお茶会場。
お湯を沸かしてのんびりしていると、木陰から聞こえてくる「ヤッホ~」。こっちからも「ヤッホ~」。
緑の森の中に「ヤッホ~」が何回もこだまする。
グーさんから葡萄と別荘で採れたブルーベリーを頂戴し、しばし歓談。ここからご一緒することに。
皆でブラブラと稜線に上がり、美しい緑の疎林の森を彷徨うように歩く。
1394を巻く水平道を案内してもらい、奥ワサビ谷の美しい源流域にうっとりする。今度はきっとここでテント張ろう。
もう誰もいない奥峰でぐるりを眺める。
ナズナさんが、「いろんなものが全部眺められて、ここら辺では、やっぱりここがいちばんいいわよね」とおっしゃる。
同感、同感。皆も感慨深げだ。
さて、帰りはどうする?グーさんがバリルート案内しようか?とおっしゃるが、
大勢だし、ナツツバキも見られるから、一般道で帰りましょうとナズナさん。マナコ谷登山口へ向けて下っていく。
グーさん先頭、おしゃべりしてたら、あっという間。
今日は、思い残すことはなにもない。思いがけないご褒美付き、極上の楽しい1日が終わってしまったことが、寂しかった。
アオバ*ト