【飛騨白川郷】雪を求めて三方岩岳から馬狩荘司山へ

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Re: 【飛騨白川郷】雪を求めて三方岩岳から馬狩荘司山へ

by たんぽぽ » 2026年4月09日(木) 18:16

山日和さん、そして皆さん、こんばんは。
ご無沙汰のたんぽぽでございます。
先週のたんぽぽさんのFBを見て心が動いた。
消えかけた心の灯に油を注いでしまい、申し訳ありませんでした。
私もあと少し悪あがきをしたいと思っております。
後は眼下のブナ林の1324mピークを目指して下って行くだけだ・・・・1324mまで下ってから間違いに気が付いた。
ウソでしょ~!導師さまの素晴らしいルート選定でしょう、誰も後追いをしない・・・
ヤブの中でも蔓は一番始末が悪い。強引に体を突っ込んでも後ろからちょっと待てとばかりに引き戻されてしま
うのである。
待ってました~!
忘我の境地、恍惚のフィニッシュ、ああっエクスタシ~。
お疲れ山でした~!

【飛騨白川郷】雪を求めて三方岩岳から馬狩荘司山へ

by 山日和 » 2026年4月09日(木) 14:26

【日 付】2026年4月3日(金)
【山 域】飛騨白川郷周辺
【天 候】晴れ
【メンバー】sato、山日和
【コース】馬狩料金所6:40---8:05蓮如台8:25---11:20三方岩岳11:30---12:05ランチ場
13:25---14:20野谷荘司手前下降点---17:00大窪沼ミズバショウ群生地---17:25トヨタ白川郷自然学校

 3月20日の金剛堂山で今シーズンの雪山は終わるつもりだった。どこへ行ってもあまりにも雪融けの進行が早い
からだ。しかし3月中にシーズン終了というのはあまりにも寂しい話である。例年なら4月の中頃までは雪山を楽
しんでいるのだ。先週はそのおかげで長い間見ることのなかったフクジュソウを楽しむことができた。
だが、先週のたんぽぽさんのFBを見て心が動いた。登山道のある山ならある程度高度を上げればまだ楽しめるだ
ろう。


P1001693_original_1.JPG

 登山口となる白山ホワイトロードの馬狩料金所ではほとんど雪が消えていた。多い時にはGWでも手前のトヨタ
白川郷自然学校から歩かされることもある。
急遽平日に休みを取った甲斐もあって空は真っ青。今日は気温もかなり上がりそうだ。
 土の出た登山道を白谷に踏み出すと、そこら中にフキノトウが顔を出している。先は長いので下山後のお楽し
みとしよう。
浅い谷沿いの道を上がって尾根に乗ると雪が出てきた。ブナ林の広がる爽やかな尾根道だが、まだスノーシュー
を履くほど雪が繋がっていない。
 蓮如台への急登が始まるあたりでスノーシューを装着する。実は出発する時にスノーシューを置いて行くかど
うか迷った末に担いできたのだが、今日の雪質と気温の上昇を考えれば持って来たのは正解だ。
急登ではアイゼンで歩くよりもふくらはぎへの負担がかなり軽減される。

 ホワイトロードと近接する蓮如台でひと息。白川郷展望台と名付けられているだけあって、白川郷を足元に見
ながら、猿ヶ馬場山・籾糠山・三ヶ辻山と人形山方面の展望が素晴らしい。正面には一匹山から北ソウレ山への
山塊が見えるがいかにも地味で、一匹山北側のスキー場のような送電鉄塔の切り開きの白さでそれとわかる。
その左には猿ヶ山の大きな山容が望めるが、すっかり黒くなってしまった。

P1001718_1.JPG

 この付近のブナ林は巨木が多く、特筆すべきものがある。
ヒールリフターを効かせて快調に高度を稼ぐ・・・はずだったが体が重くまったくスピードが上がらない。
やたら息が切れて牛の歩みのようだ。
 1586.1mの三角点横谷まで上がると岩の要塞のような三方岩岳の雄姿が現れる。正面に立ち塞がるのは飛騨岩
である。巨大な岩壁は通行するものを拒むようで、岩の上の山頂に立つには岩壁の基部の斜面をトラバースしな
ければならない。広々としたオオシラビソの森を少し下って飛騨岩に近付いて行く。

4581_original_1.jpg

 飛騨岩の基部でスノーシューからアイゼンに履き替え、Wストックをピッケルとシングルストックに換装した。
斜度がそれほどでもないのと雪が緩んでいるので恐さはないが、足を滑らせればアウトなので一歩一歩慎重にトレ
ースを刻む。雪が緩過ぎてピッケルが無抵抗でヘッドまで入ってしまうのでいささか頼りない。
 無木立の斜面からオオシラビソの叢までトラバースして、そこからは直上ルートを取る。
こちらはなかなかの傾斜で、アイゼンを蹴り込みながら慎重に体を持ち上げる。本当ならトラバースを続けて
加賀岩と飛騨岩を繋ぐ稜線に出る方が安全だろう。


P1001797_1.JPG

 なんとか細長い三方岩岳の山頂台地に這い上がった。白山北方の笈ヶ岳から大笠山、奈良岳、大門山へと続く
稜線が美しい。三ヶ辻山の奥には先々週歩いた金剛堂山が。そして盟主白山も姿を現した。
今日は春霞のせいか純白ではなくやや黄色っぽいのが惜しいが、他の山々を圧倒するような白い姿は素晴らしい
のひと言だ。
ここでランチタイムと行きたいところだがもう少し前進しよう。


P1001794_1.JPG

 切り立った飛騨岩上の尾根芯は背の低いオオシラビソが密生しているので、西側の斜面をオオシラビソを縫っ
て縦走路へと踏み出した。
野谷荘司山への縦走路はフラットなようで意外に急登の登り返しがあったりして疲れる。
気温の上昇と照り付ける日差しで雪は緩んできたが、スノーシューだとズルズルで足元が決まらないのでアイゼ
ンのまま歩く。

4607_original_1.jpg

 馬狩荘司山手前の鞍部でランチタイムとする。猿ヶ馬場山と三ヶ辻山を眺めながらおそらく今シーズン最後の
雪山ランチを味わった。仕事の電話が入って長々と話してしまったが、これも平日登山の宿命だ。
 馬狩荘司山の山頂からは白山の展望が全開だった。前に来たのは20年前。こんなに見晴らしのいい山頂だとい
う記憶がなかった。ここでランチにすればよかったと思っても後の祭りである。
振り返ると切れ落ちた白谷の源頭に雪庇の残骸がアイスクリームのような曲線を描いて美しい。

P1001877_1.JPG

 広い雪尾根の稜線漫歩を楽しむ内に鶴平新道の下降点に到着。野谷荘司山を往復する気力も体力も失せてしま
った。雪の野谷荘司山は3度立っているのでもういいだろうと自分に言い訳して下山開始。
 ここから赤頭山を経て大窪へ至る尾根は高度感満点の雪稜だ。
三方岩岳直下のトラバース同様、片手をピッケルに持ち替えた。
転倒やスリップは許されないので慎重に足を運んで行く。クラストしていれば極度の緊張を強いられる場面だが、
ここでも雪の緩みに助けられてそれほど恐さを感じずに済んだ。

P1001908_1.JPG
 
 真正面に猿ヶ馬場山、足元に鳩谷ダム湖の何とも言えない緑色の湖水を眺めながら、遮るもののない雪稜を下
って行くのは爽快だ。
右手には三方崩山の荒々しい姿が迫る。来し方を振り返れば、今歩いてきた雪稜が逆光の元、深い陰影の中に一
条のトレースを刻んで浮かび上がっていた。
 驚いたのは無数の飛行機雲が稜線の上を交錯していたことだ。このあたりは航空機の航路になっているのだろ
うか。これほどの飛行機雲を一度に見たのは生まれて初めてかもしれない。
雪稜はやがて広い雪尾根に変わって緊張が融けるが、亀裂の落とし穴があるので油断は禁物である。


P1001911_1.JPG

 後は眼下のブナ林の1324mピークを目指して下って行くだけだ・・・・と思ったのは大きな間違いだった。
何度も歩いている尾根なのに、そう思い込んでいたのは最後に歩いた12年前、クルミ谷から妙法山へ上がって周
回した時、このブナ林ピークを目標にして下ったことが頭に刷り込まれていたためだろう。
目的の尾根は1324mの方ではなく、左の方。言わば尾根なりに進めばいいだけだったのだ。
 1324mまで下ってから間違いに気が付いた。左の尾根を進んでいれば最後に登山道を外して駐車地へダイレク
トに下りられるはずだった。130mを登り返す気も起らず、ずいぶん遠回りになるが新規ルート開拓を選んだ。


P1001923_1.JPG

 1324mからしばらく東南東へ進み、北東に向きを変える尾根に乗る。雪は十分繋がってさほど急傾斜でもない。
何より見事なブナ林が続いていたのが収穫だ。鶴平新道とこの尾根の間には原生に近いブナ林が残されているよ
うだ。
これは禍を転じて福と為すかとほくそ笑んだが、そうは問屋が卸さなかった。
末端近くまで来るとさすがにブナ林は終わり、ヤブっぽい雑木の尾根に変わった。雪もほぼ消えている。
そこで雪の残っていそうな谷にルート求めたが、次第に潅木と蔓がはびこるヤブとなってしまう。
ヤブの中でも蔓は一番始末が悪い。強引に体を突っ込んでも後ろからちょっと待てとばかりに引き戻されてしま
うのである。

P1001939_1.JPG

 四苦八苦の末にようやく車道に着地した。ここから馬狩のゲートまで長い車道歩きが待っている。
これなら登り返した方が早かったかもしれない。
 ちょうど目の前が地図に大窪沼のミズバショウ群生地と書かれているところだ。何気なく眼を遣ると、まだ4月
の初めだというのになんとたくさんのミズバショウが咲いていた。
鶴平新道の登山口でセリバオウレンの群落と出会ったり、道端のフキノトウのお土産を頂いたりして退屈すること
はなかったので結果オーライだったということにしておこう。

                     山日和

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