【日付】2022年7月30日(土)
【山域】野坂山地/横谷川ナラノ谷
【ルート】新庄-横谷川-ナラノ谷-支尾根(小回り撤退)
【天候】晴れ
【メンバー】kitayama-walk、びわ爺(後半単独)
【コースタイム】駐車地9:10-ナラノ谷分岐9:50-アルミ橋10:25-高巻き13:20-支尾根15:20-撤退16:05ー送電鉄塔16:35-沢16:50-アルミ橋18:55-大堰堤19:20-駐車地19:50
山のお誘いが来た。kitayama-walkさんだ。山というより沢歩き。暑い夏の低山は尾根より水の中を歩く方がカラダにはいい。しかし、先日の山から5日目。まだ体力回復途上なのだ。しかも、沢を詰めようとして足や体力の限界を感じて尾根に逃げたばかり。まったく自信はない。
でも、kitaさんが一緒ならなんとかなるだろう…などと身勝手な思いが勝って、同行させてもらうことに。横谷川からナラノ谷を周回するルート。草川啓三さんのガイド本に出ている。そんなに大きな滝もなく、難所は少なそうだ。これなら大丈夫か…。
- ナラノ谷分岐
- ゴルジュ帯へ
新庄から横谷川に入り、甲森谷へ行くときと同じ水道施設の空地に駐車。さらに林道を歩いて大堰堤の先にナラノ谷の分岐。平流を行くとすぐゴルジュ帯になり、小さな滝や大岩ゴロゴロを越えて行く。目の前に立ち塞がった岩壁に「これは…!?」と立ち止まるが、なんとか逃げ道があった。
- 予定ではここへ下ってくるはずのアルミ橋
谷が大きくカーブしたあたりで滝を高巻きし過ぎてしまう。手掛かりが少ない斜面のトラバースが嫌。「ええい、このまま稜線に出て回り込もう」と木の枝を掴んで這い上がる。これが失敗のもとだった。傾斜はきつく、沢タビは踏ん張りが利かない。もともと頼りない体力は一気に疲弊していく。
- アセビのバリアが…
一休みして滑り止めのチェーンスパイクを装着。これで少しは安心できそうだ。ほうほうの態で支尾根に登りついたが、なんと高巻きし始めて2時間近くかかっている! やはり登山路らしきものはなく、アセビの海が広がる。隙間を縫うように進むが倒木や雑木の援軍を得たヤブ尾根は、か弱い徘徊老人の進軍を許してくれない。
再び小休止。GPSで確認しながら考え直してみる。ヤブ尾根は登りより下る方が体力を使わない。予定ルートへの復帰はとても無理だろう。逆に尾根をUターンして送電鉄塔まで下れば別の巡視路があるんでは?
- 送電鉄塔
その判断は正解で、30分ほどで鉄塔に。さらに標高差50mほどで沢に降り立つ。高巻きを始めた地点より少し下流だ。体力は消耗しているが、あとは一度来た沢筋を下るだけで道迷いの心配はない。
それにしても長いなあ(ーー;) こんなところで足を滑らせたら「お泊り」沙汰になってしまう。気は焦るが慎重に慎重を重ね、足を運ぶ。
夕刻が迫り、辺りが薄暗くなってきた。早めにヘッデンを準備し、闇下に備える。kitaさんはどうしたかな? 当初予定ルートの合流点であるアルミ橋にも姿はない。そりゃそうだろう。待っててくれるとしたら駐車地点だろう。
- やっと合流点の大堰堤。もう闇の中だ
ゴルジュ地帯の岩場を慎重に下り、平流になると横谷川との合流点だ。大堰堤から左岸の林道へ移るともう安心だ。惰性と重力に任せて下っていくと、ヘッデンの明かりの先に主人の帰りを待つ愛車がぼんやりと映し出された。
この後もいろいろトラブルはあったのだが、Kitayamaさんとも無事に合流でき、国道沿いの中華料理店で空腹を癒す。温泉入浴の時間が無くなってしまったのは申し訳なかったが、無事生還ということでお赦し願う。
~びわ爺