ウィリッシュのオールドピッケル
Posted: 2011年11月26日(土) 12:27
ウィリッシュのピッケル
先日名古屋のバービーおじちゃんがミニクーパーで来店されて、「ハリマオさん、僕はもう雪山に行けないから、これ形見分けにあげるわ」と言ってウッドシャフトのピッケルを下さった。おじちゃんは病気療養中で激しい運動はできない。まだ団塊世代で、定年後いくらでも遊べるのに気の毒なことだ。
私は山道具にさほど愛着はなく、実用になれば銘柄など無頓着だった。友達にひとりウッドシャフトを持っているのがいて、渋いなとは思ったけど買おうとまでは思わなかった。ピッケルについては国産老舗で門田、山内、二村の名は聞いていたが、海外のビンテージについてはサッパリ知識がない。
今はインターネットという便利なものがあるので早速ググってみる。海外の名品としてはベント、シェンク、ウィリッシュ、エルク、ヘスラーなどの名がある。国産はこれらの模倣から始まって独自の技術を磨いていったようだ。で、私の貰ったものはウィリッシュの刻印がある。ウィリッシュはマッターホルンスイス側の登山基地として有名なツェルマット近郊のメーカー(というか鍛冶屋)で、年代別に刻印が違う。
http://www.nirayama.com/~suwabe/Pickel/Willisch/W1.htm
頂いたものは初代ヨーゼフの甥で二代目にあたるローマン・ウィリッシュ(故人)作であることが分かった。約50年前の作品である。古いと言えば古いが、戦前のものから見れば新しい。しかし自慢の一品を語るサイトには、「特に名品として入手困難な二代目、ローマン・ウィリッシュ」と書いてある。うわー、えらいものもらっちゃったなと思った。 私は今ブラックダイアモンドの60cm長のものを使っているが、頂いたものは90cm!もある。現代の基準で言えばおそろしく長い。刀で言えば佐々木小次郎の備前長船長光か。しかもずっしり重い。こんなの実用になるのかなと思うが、私は別に厳しい冬山に行くわけではないので、藤内沢以外は杖代わりなればいいのである。まあ一度使ってみて、持て余すようなら自室の壁に飾っておこうと思う。
昔の登山者は「ピッケルは岳人の魂」と言って、夏でも持ち歩いていたようである。江戸時代の侍が「武士の魂」と言って、用もないのに刀を差していたようなものか。日本刀は手入れが必要だが、ピッケルもウッドシャフトや自然素材のワカンはアマニ油を塗りこむと聞いた。そんな油は持っていないのでコスモのエンジンオイルを塗ってやろうかと思ったが、貴重な品であることが分かったのでやめた。
バービーおじちゃん、ハイジの国からやってきた銘品有難うございました。大事にします。お金に困ってもヤフオクで売りとばしたりしないからね(やりかねんから怖い)。
ハリマオ
先日名古屋のバービーおじちゃんがミニクーパーで来店されて、「ハリマオさん、僕はもう雪山に行けないから、これ形見分けにあげるわ」と言ってウッドシャフトのピッケルを下さった。おじちゃんは病気療養中で激しい運動はできない。まだ団塊世代で、定年後いくらでも遊べるのに気の毒なことだ。
私は山道具にさほど愛着はなく、実用になれば銘柄など無頓着だった。友達にひとりウッドシャフトを持っているのがいて、渋いなとは思ったけど買おうとまでは思わなかった。ピッケルについては国産老舗で門田、山内、二村の名は聞いていたが、海外のビンテージについてはサッパリ知識がない。
今はインターネットという便利なものがあるので早速ググってみる。海外の名品としてはベント、シェンク、ウィリッシュ、エルク、ヘスラーなどの名がある。国産はこれらの模倣から始まって独自の技術を磨いていったようだ。で、私の貰ったものはウィリッシュの刻印がある。ウィリッシュはマッターホルンスイス側の登山基地として有名なツェルマット近郊のメーカー(というか鍛冶屋)で、年代別に刻印が違う。
http://www.nirayama.com/~suwabe/Pickel/Willisch/W1.htm
頂いたものは初代ヨーゼフの甥で二代目にあたるローマン・ウィリッシュ(故人)作であることが分かった。約50年前の作品である。古いと言えば古いが、戦前のものから見れば新しい。しかし自慢の一品を語るサイトには、「特に名品として入手困難な二代目、ローマン・ウィリッシュ」と書いてある。うわー、えらいものもらっちゃったなと思った。 私は今ブラックダイアモンドの60cm長のものを使っているが、頂いたものは90cm!もある。現代の基準で言えばおそろしく長い。刀で言えば佐々木小次郎の備前長船長光か。しかもずっしり重い。こんなの実用になるのかなと思うが、私は別に厳しい冬山に行くわけではないので、藤内沢以外は杖代わりなればいいのである。まあ一度使ってみて、持て余すようなら自室の壁に飾っておこうと思う。
昔の登山者は「ピッケルは岳人の魂」と言って、夏でも持ち歩いていたようである。江戸時代の侍が「武士の魂」と言って、用もないのに刀を差していたようなものか。日本刀は手入れが必要だが、ピッケルもウッドシャフトや自然素材のワカンはアマニ油を塗りこむと聞いた。そんな油は持っていないのでコスモのエンジンオイルを塗ってやろうかと思ったが、貴重な品であることが分かったのでやめた。
バービーおじちゃん、ハイジの国からやってきた銘品有難うございました。大事にします。お金に困ってもヤフオクで売りとばしたりしないからね(やりかねんから怖い)。
ハリマオ