【鈴鹿】藤原岳~冬と春のせめぎ合い~

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tsubo
記事: 193
登録日時: 2023年3月07日(火) 13:27
お住まい: 和歌山県

【鈴鹿】藤原岳~冬と春のせめぎ合い~

投稿記事 by tsubo »

【 日 付 】2024年2月28日
【 山 域 】鈴鹿 
【メンバー】tsubo
【 天 候 】快晴
【 ルート 】孫太尾根登山口ー丸山ー草木ー多志田山-藤原岳ー多志田山ー丸山ー孫太尾根登山口 

全国的にお天気がよさそうな2月28日。どこに行こうかな。前夜車中泊で1日で行ける山を考える。
台高の山に行ったら霧氷が見られるだろうか。それとも・・・
藤原岳の孫太尾根ではもうセツブンソウが咲き始めたそうだ。去年3月末に孫太尾根から藤原岳に登った時、麓の方がここはセツブンソウの時期が一番人が多いと言っていた。駐車場はどこもいっぱいで路駐も多いと言っていた。藤原岳まで登らなくても、セツブンソウが咲いている丸山までの人も多いそうだ。例年なら3月半ばに咲くセツブンソウが今年は2月末に咲きだした。まだ登る人は少ないだろう。まして水曜日。
これはチャンスかもしれない。

 駐車場に6時半に着く。風が強く冷たい。だが、今日は風が強いのは朝のうちだけのようだ。山頂に着くころには風も収まっているだろう。7時過ぎに出発。
植林を抜けて丸山に近づくと、展望が開けてきた。御嶽山が見える。乗鞍岳も見えてくる。
今日は白山も見えるかしら。

丸山に着くと、黄色い花が目に飛び込んできた。たんぽぽかな?近づいてみる。フクジュソウだった。朝日を浴びてきれいに開いている。そばには開きかけの花もあった。フクジュソウはその2輪だけだ。フクジュソウは日の光を浴びないとなかなか開かない。いつもは午前中はあまり開いていなくて午後にたくさん開いていることが多い。お天気が悪いとなかなか開いてくれない。今日は朝から開いている。
早起きさんだね。

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ザックを置いて足元に注意しながらそのあたりを歩き回る。石の陰に小さな白い花が咲いていた。セツブンソウだ。2センチほどの小さな花。白い花びらに黄色いおしべ、そして紫色のめしべ。と思ったら、花びらに見えるのはがくで、黄色いのが花びらが退化したもの、紫色のがおしべ、真ん中の白っぽいのがめしべだそうだ。その色の取り合わせが美しくかわいい。
歩き回るとあっちこっちで咲いていた。咲き始めの初々しいセツブンソウだ。去年3月末の藤原岳で山頂近くに残っていたセツブンソウを見たのが、初めてのセツブンソウだった。終わりかけの花より咲き始めの花のほうがかわいくてきれいだ。
えっ?終わりかけのセツブンソウはtsuboさんみたいですって?・・・

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今日のお目当てその2はセリバオウレン。バイカオウレンはよく見るが、セリバオウレンはあまり見ない。細いひらひらの花びらがかわいい花だ。どのあたりに咲いているかなと、足元を見ながら歩く。今日は足元ばかり見ているなあと、たまに上を見上げる。青空がきれいだ。
尾根道とトラバース道がある。行きは尾根道にして、帰りはトラバース道にしよう。
あった!小さな小さなセリバオウレンが咲いていた。尾根道にしてよかった。
それにしても小さいなあ。こんなに小さかったっけ?栄養が足りてないのかしら。

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多志田山に着く。
多志田山からは急登が始まる。やがて小さな岩だらけの滑りやすい道になる。木や、岩につかまりながら登って行く。
あった!左の方にフクジュソウ。あっ、右上にもある。フクジュソウが咲いているたびに右に行ったり左に行ったりする。滑りにくい所を選んで、上に行ってから降りてみたり。下に行ってから登ってみたり。開いている子もいれば、開きかけの子もいる。
どの子が一番べっぴんさんかな。うん、みんなかわいいよ。

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やがて平坦な山頂近くに出る。少し雪が残っているが、雪がないところはぐちゃぐちゃしていて滑りやすい。できるだけ雪が残っている上を歩く。
こんなところで転びたくないな。

山頂に着くと素晴らしい眺望が待っていた。
伊吹山、能郷白山、白山、北アルプスから乗鞍岳、御嶽山、中央アルプス、恵那山の左右には南アルプス。
西の方にも標高は低いが雪がついた山がある。比良山系の山だ。武奈ヶ岳かな。
風は冷たいが、それほど強くはなかった。
伊吹山の雪はほとんど消えていた。その背後の山は低くてもまだ白い。福井の県境の山なのかな。標高は低いがそこそこ雪がある。
目をこらしたが、富士山は確認できなかった。
でも、これだけ見えれば十分。やっぱり展望のいい藤原岳にしてよかったな。

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1ヶ月にスノーシューで歩き回った雪原の雪はかなり解けてしまっている。
他の人は写真を撮るとすぐに下山したり、少し下でランチにしていた。私は山頂の大きな岩の陰でお湯を沸かして、岩に座ってランチにした。いくら見ても見飽きることがない。
どうしてみんなさっさと下ってしまうんだろう。

多志田山から治田峠、銚子岳、静ヶ岳、竜ヶ岳に続く稜線がよく見える。けっこう長い。アップダウンも多そうだ。
歩きたいけど、歩けるかなあ。

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1時間ほどゆっくりしてから来た道を戻る。急な下りは苦手な私。登りでも滑りやすい道だ。滑らないように木や岩につかまりながら下る。それでも、フクジュソウがあると右に行ったり左に行ったりするから余計に時間がかかる。
多志田山に着いてほっとした。後はのんびり下る。
丸山に着くと、70代後半くらいのご夫婦がいた。多分丸山までの往復だろう。
風が強くなった。寒い。
午後は風は収まる予報ではなかったかしら。今日一番の強風だわ。

下っていくと後ろから人の気配がする。端に寄って先に行ってもらう。さっきのご夫婦だ。えっ!?若い人に抜かれるのは仕方ないが、どう見ても私より年配の方に抜かれる・・・見ていると、奥様の方が速い。どんどん下っていく。
まあ、私は藤原岳まで行って疲れたしなあ。ちょっとぶつけた膝も痛いし。
あせらず下ろう。

2月末、例年ならまだ冬だ。だが、少なかった雪は解けて、春の花が咲き始めている。
でも、吹くのは冷たい冬の風。眺望もいい。春になったら、霞んだり黄砂で遠くは見えない。
冬の風と足元の春の花が季節のせめぎ合いをしているようだ。

今日は、冬と春を同時に感じることができた一日。
ありがとうございました。

tsubo
sato
記事: 422
登録日時: 2019年2月13日(水) 12:55

Re: 【鈴鹿】藤原岳~冬と春のせめぎ合い~

投稿記事 by sato »

tsuboさま

こんにちは。
2月28日は、青空が眩しい一日でしたね。
日、月曜日の雨はお山では雪で、雪化粧した比良の山並みが、白く煌めいていました。
今年は、春のお花の開花が早いですね。スノー衆の日には、フキノトウに出会えました。
春の気配を感じると、山に咲くお花が気になり始めますね。
でも、そう、もう春だと思ったら、今日は雪が降ったり止んだり。冬に逆戻りです。
我が家の庭も薄っすら雪化粧しています。
明日は、今シーズン最後?の比良の雪を味わいに出かけます。

藤原岳の孫太尾根は、これからたくさんのお花が咲いていくのですね。お話を聞くと訪れたくなります。
でも、混雑しているのだろうなぁ、と思い、なかなか足が向かってくれません。
お花は、丸山周辺に多いのですね。
春を告げるお花で、先ず浮かぶのがフクジュソウ。
寒くて厳しい冬を乗り越えお日様のような明るい花を咲かせるフクジュソウを見つけると、しあわせな気持ちになります。
フクジュソウは、キンポウゲ科で毒を持っているので、シカに食べられず、毎年愛でることが出来るのですね。
セツブンソウは可憐で凛々しいお花ですね。
お花は、眺めるだけでも楽しいですが、構造や生態を知ると、より愛おしさが増します。
ちいさな一輪のお花は、かわいいだけではなく、したたかさ、生き延びる知恵を持った存在なのですね。
セリバオウレンも咲いているのですね。線香花火のようなセリバオウレンは大好きなお花です。
ちいさなちいさな煌めきに、こころを射抜かれます。

山頂では、素晴らしい眺望に出会えたのですね。そうですね。これから春霞が多くなりますね。
冷たい風が吹く日に登ったご褒美ですね。
冬の風と、春のお花が季節のせめぎ合いをしている中、満面の笑みを湛えて歩く、tsuboさんのお姿が浮かんできました。
素敵な山旅でしたね。
次は最後のお写真への旅?楽しみですね。

sato
tsubo
記事: 193
登録日時: 2023年3月07日(火) 13:27
お住まい: 和歌山県

Re: 【鈴鹿】藤原岳~冬と春のせめぎ合い~

投稿記事 by tsubo »

satoさん、こんにちは。
返信ありがとうございます。

今日は比良のお山を楽しんだことでしょうか。
温かくなったと思ったらまた寒くなりましたね。
藤原岳もこの後雪が降ったようです。せっかく咲いたセツブンソウの寒そうな写真がありました。
私が住んでいる南紀はさすがに雪は降りませんが、今朝は冷え込みました。
この日、台高の山に行けば霧氷が見られたようです。
迷いましたが、人がまだ少なめの孫太尾根でセツブンソウを見るならこの日と思いました。

孫太尾根は春の花の季節が人気です。
麓のマイハウスの方はほかの季節はほとんど登山者がいないと言っていました。
特にセツブンソウの時期が人気だそうです。去年の3月末の平日は孫太尾根から登った人は少なかったです。
大貝戸からの道のフクジュソウが咲くと、皆さんあえて長い孫太尾根から登るのではなく、大貝戸から登るようですね。
セツブンソウは丸山に多いですが、これからの季節、いろいろなところでミノコバイモやヒロハノアマナなどいろいろな花を見ることができます。

フクジュソウは、本当に明るく輝いていますね。
特に雪が解けたところから咲き始めたばかりの葉っぱが小さいフクジュソウはキラキラしています。
セツブンソウは控えめな感じがする花です。
気が付かないと踏んでしまいそうです。
私は滅多にセリバオウレンを見ることがないので、出会うとうれしくなります。
でも、こんなに小さかったかなと思ってしまいました。
肉眼ではよくわからなかった形も写真で大きくしてみると、ほうって思うような形でした。

眺望のいい山で景色が見えないとがっかりしてしまいますが、今回は思った通りの眺望でした。
御嶽山は特に目立ちます。
見る方向によって形が違って見えますが、こちらから見ると均整のとれた美しい形をしています。
白山はどこから見ても美しい!
伊吹山の背後の白い低山を見て、satoさんがよく行く山のほうなんだろうなと思いました。
比良の山がかすかに見えたときは、satoさんが住んでいるほうだなあ、今日はお仕事かなあと思いました。

孫太尾根から治田峠を経て竜ヶ岳へ。稜線を見ると、けっこうアップダウンがあって長いなあと思いました。
でも、去年自分が歩いたロングコースの山旅を思い出すと、歩けるような気になってきました。
地図や人のレコなどを見て歩きたいと思ったコースですが、実際に見るとまた違った気持ちになりますね。
今年もまだまだロングコースの山旅をしたいので、慣れておかないとなと思いました。

4月には68歳になります。どんどん70歳が近づいてくる!!
50代の最後の頃は60代になったら体力が落ちるだろうから、行きたい山で体力がいる山から登って行こうと思いました。それが南アルプスです。
でも、60歳になったからといって急に体力が落ちたとも思いませんでした。まだまだ登れると思いました。
ただ、70歳はちょっと違うような。
段々歩く距離も短くなっていくんだろうな。
その時その時で自分らしい山歩きがしたいから、できるように努力を重ねていきたいです。

tsubo
skywalk
記事: 521
登録日時: 2011年3月07日(月) 21:33

Re: 【鈴鹿】藤原岳~冬と春のせめぎ合い~

投稿記事 by skywalk »

tauboさん、こんにちは。
「冬と春のせめぎ合い」って、まだ2月だし麓の話かと思って読ませていただくとそうでもないんですね。異常な暖冬のせいですね。
孫太尾根は春の花の季節が人気です。
最近は人気過剰で週末などは大変な人出になっています。私が孫太尾根に登り始めたのは近年のことでこれほど花の多い所とは思ってもみませんでした。孫太尾根はセメント会社の管理地で昔は通行禁止だったように思いますが、いつの間にか通れるようになったのですね。

特にセツブンソウの時期が人気だそうです。去年の3月末の平日は孫太尾根から登った人は少なかったです。
そうですね。季節限定です。

迷いましたが、人がまだ少なめの孫太尾根でセツブンソウを見るならこの日と思いました。
スプリングエフェメラルの花は特にタイミングが微妙ですから、ここぞという時を選ぶのが肝心です。

フクジュソウは、本当に明るく輝いていますね。
ピカピカの花弁をっパラボラのように開いて太陽光を集めると、そこだけ温度が高くなり雪の残る季節に少ない虫を集めるのだそうです。だから英語ではハニーポットと言うそうな。
セリバオウレンは可憐ですね。

眺望のいい山で景色が見えないとがっかりしてしまいますが、今回は思った通りの眺望でした。
御嶽山は特に目立ちます。

花見も出来て展望も楽しめたら言うことないです。

孫太尾根から治田峠を経て竜ヶ岳へ。稜線を見ると、けっこうアップダウンがあって長いなあと思いました。
でも、去年自分が歩いたロングコースの山旅を思い出すと、歩けるような気になってきました。

銚子岳を越えるのがちょっときついですが、tsuboさんなら全然問題ありません。
歳のことは私も同様です。60代の時は何とか頑張れましたが、70代になると急速に体力が落ちていきそうです。
1年、1日を大事に使っていきたいと思いますが、積極的に行きたいと思います。ファイトだぁ~
tsubo
記事: 193
登録日時: 2023年3月07日(火) 13:27
お住まい: 和歌山県

Re: 【鈴鹿】藤原岳~冬と春のせめぎ合い~

投稿記事 by tsubo »

skywalkさん、こんにちは。
返信ありがとうございます。

「冬と春のせめぎ合い」って、まだ2月だし麓の話かと思って読ませていただくとそうでもないんですね。異常な暖冬のせいですね。
孫太尾根は春の花の季節が人気です。
最近は人気過剰で週末などは大変な人出になっています。私が孫太尾根に登り始めたのは近年のことでこれほど花の多い所とは思ってもみませんでした。孫太尾根はセメント会社の管理地で昔は通行禁止だったように思いますが、いつの間にか通れるようになったのですね。

私が登った後の週末にはまた雪が降ってお花は雪の下になったようです。
下山の時は顔を出していたというレコを見ました。お花も振り回されていますね。
そうですか。孫太尾根、以前は通れなかったんですね。

特にセツブンソウの時期が人気だそうです。去年の3月末の平日は孫太尾根から登った人は少なかったです。
そうですね。季節限定です。

麓のマイハウスの方は11月に登ったけど、きれいなのに誰にも会わなかったと言っていました。

迷いましたが、人がまだ少なめの孫太尾根でセツブンソウを見るならこの日と思いました。
スプリングエフェメラルの花は特にタイミングが微妙ですから、ここぞという時を選ぶのが肝心です。

そうですね。多分この先はすごい人になると思いました。花が見られて、人が少ないこの日にしてよかったです。

フクジュソウは、本当に明るく輝いていますね。
ピカピカの花弁をっパラボラのように開いて太陽光を集めると、そこだけ温度が高くなり雪の残る季節に少ない虫を集めるのだそうです。だから英語ではハニーポットと言うそうな。
セリバオウレンは可憐ですね。

なるほど!フクジュソウは虫集めの天才ですね。
目立たないセリバオウレンにも虫は来るのかしら。

眺望のいい山で景色が見えないとがっかりしてしまいますが、今回は思った通りの眺望でした。
御嶽山は特に目立ちます。
花見も出来て展望も楽しめたら言うことないです。

はい、いい1日になりました。

孫太尾根から治田峠を経て竜ヶ岳へ。稜線を見ると、けっこうアップダウンがあって長いなあと思いました。
でも、去年自分が歩いたロングコースの山旅を思い出すと、歩けるような気になってきました。
銚子岳を越えるのがちょっときついですが、tsuboさんなら全然問題ありません。
歳のことは私も同様です。60代の時は何とか頑張れましたが、70代になると急速に体力が落ちていきそうです。
1年、1日を大事に使っていきたいと思いますが、積極的に行きたいと思います。ファイトだぁ~

地図を見て歩きたいと思った道を実際に見ると、いろいろ具体的に想像できますね。
目標があると、それに向かって努力しておこうと思います。
私も4月には68歳。何とか60代のうちに歩きたいロングコースを歩いておきたいと思います。
skywalkさんもまだまだスキー担いで雪山に行ってくださいね。

tsubo
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