【奥越】霧氷のラビリンスを行く 蛇鏡岳から木無山へ

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山日和
記事: 3585
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

【奥越】霧氷のラビリンスを行く 蛇鏡岳から木無山へ

投稿記事 by 山日和 »

【日 付】2024年2月24日(土)
【山 域】奥越 木無山周辺
【天 候】晴れ
【メンバー】sato、山日和
【コース】蛇鏡橋7:00---7:30尾根取付---10:10三角点蛇鏡---12:30木無山14:00---1500:P1153m----17:30蛇鏡橋

 蛇鏡岳とはなんともいわくありげな名前である。「福井の山150」と「登ってみねの福井の山」によると昔むかし、
この山の山麓に大蛇の棲む池があり、水面に浮かび上がった大蛇の姿が岩壁に映ったことから岩壁を蛇鏡と呼ぶよ
うになったという。そしてこの池は蛇鏡の池(または蛇池)と呼ばれたらしい。
いつしかこの池はなくなり、ザゼンソウの群落のある湿地になったということだが、今は和泉スキー場に変わって
消えてしまったようだ。
 木無山を訪れるのは今回で5回目だが、蛇鏡岳は初めてここを訪れて以来22年振りだ。
今年は積雪が少ない上に雪融けが早く、ヤブが出ていることが予想される。まともに歩くことができるだろうか。

P2240005_1.JPG

 前坂谷の林道入口が除雪されていたので車を止めることができた。ここに止められなければ大枚1000円をはた
いてスキー場の駐車場に止めないといけないところだ。
ここから眺める山稜は真っ白で、今日こそは霧氷を期待できそうである。
 今年の積雪状況からすれば長倉谷の林道は雪無しかと思っていたが、意外にも入口からスノーシューを履くこ
とができた。冷え込みのおかげで雪はよく締まっている。

 蛇鏡岳への取付きを間違えて隣の尾根を上がりかけてしまった。ここは9年前のスノー衆で使った尾根である。
どこかで見た風景だと気付いたが、元に戻るのも面倒くさく、谷へ下って対岸の尾根に這い上がった。
急斜面だがツボ足ではズボズボと潜る雪は、スノーシューを履けば快適に歩くことができる。ヒールリフターを
効かせれば階段を歩くように高度を稼ぐことができた。
 本来の尾根は下部は植林だが、地図にない林道を過ぎれば若いブナと雑木の尾根に変わる。50センチ程度の微々
たる積雪だがヤブもなく快適な尾根歩きだ。右手には雪に覆われた蛇鏡の岩壁が迫ってきた。


P2240040_1.JPG

 スキー場からの尾根の合流点でひと息入れる。先週とは違って、今日は予報通りの快晴だ。
ここから蛇鏡岳への尾根が今日の核心部と言える。雪が付いていれば雪壁状だし、なければヤブを漕がなければ
ならない。今回はほぼ後者である。
できるだけ安全な尾根芯を進むが、かなり厄介なヤブに雪を求めて岩壁側へ逃げる。
ピッケルは持って来たものの、アイゼンではなくチェーンスパイクしか持っていないので、蛇鏡の岩壁側の登行
には緊張させられた。落ちればアウトなので、慎重にステップを切りながら、ピッケルとストックで確実に3点
確保してじりじりと歩を進めた。アイゼンを履いていればもう少し楽ができただろう。
 立ち木のない白い岩壁は長倉谷へ一気に切れ落ちて痛快な高度感だ。そのはるか奥には越美国境稜線の山々が
並ぶ。


P2240063_1.JPG

 尾根芯の傾斜が緩むと雪が繋がって、1121.2mの三角点蛇鏡に到着。ようやく緊張が溶ける一瞬を迎えた。
「福井の山150」によれば蛇鏡岳の山頂はここではなく、次のCa1140mピークらしい。
 ここから霧氷の回廊が始まった。木という木にびっしりと付いた霧氷は風が強かったのか、よく発達して5セ
ンチ以上の板状になっている。
 蛇鏡岳の最高点では見事な展望が開けた。荒島岳の雄姿の左に見える縫ヶ原山の方が気になるのは私だけだ
ろうか。見わたす山々はすべて白く、今日はどこへ行っても霧氷祭を楽しめそうだ。

P2240096_1.JPG

 山頂を過ぎると徐々に太いブナが現れ始める。1098m標高点のあたりに広がる雪原はまったく素晴らしい。
ゆったりと広がる雪の原に立つ白装束のブナたち。まるで霧氷のラビリンスに迷い込んだようだ。
 再び尾根の形がはっきりと現れるところへの登りは笹ヤブが出てすっきりしない。2月の木無山では考えられ
ない状態だ。
 笹の障害物を乗り越えて尾根に立てば霧氷の回廊の続編が始まる。これほど白い森を見るのは初めてかもしれ
ない。9年前のスノー衆の時も見事な霧氷の森だったが繊細な印象だった。今日の霧氷はそれを遥かに凌駕して
いる。空の青とわずかに見える木の幹の茶色以外は白一色の世界に包まれた。
一昨日の雨はここでは新雪だったようで、パウダーに覆われた純白の雪面は美しい。

P2240133_1.JPG

 降り注ぐ日差しで霧氷が落ち始めている。普通はパラパラと落ちる霧氷も発達し過ぎて、雪面にドスンという
音を響かせるありさまだ。これに直撃されたらたまらない。美しい霧氷も一歩間違えれば凶器になりかねないの
である。

P2240192_1.JPG

 1162mを標高点を過ぎて木無山頂への登りにかかる。
後ろで悲鳴が上がったので驚いて振り向くと、satoさんが穴にハマっていた。右足が宙ぶらりんでもがいている。
ザックを外してなんとか脱出。思わぬところで雪面の下に空洞ができているので油断できない。

 いつもなら雪庇が発達して風上側が雪の片斜面になっている山頂直下の登りは様相が違っていた。雪庇どころ
かヤブが出て、傾斜の緩い風上側の雪を繋いで進むありさまである。
スノーシューを外すという点だけは同じだが、美しい雪庇を眺めながらアイゼンとピッケルで山頂へ飛び出すと
いうクライマックスは些か冴えないものになってしまった。
しかし、辿り着いた木無山1328.5mの山頂は極上の空間だ。遮るもののない展望はまさに360度。残念ながら白山
方面は雲がかかって見えないが、石徹白の山の入口の小白山と大日ヶ岳から南はすべて手中にできる。
蛇鏡岳付近では吹いていた風も弱まり、荒島岳を正面に望むベストポジションにランチ場を設営できた。
固く締まった雪はスコップ無しでは掘ることができない。

P2240213_1.JPG

 登ってきた白い尾根を見下ろすと、昼を過ぎてもほとんど白さが変わっていない。さっきまでバラバラと落ち
ていた霧氷は落ちるのをやめたようだ。気温があまり上がっていないのだう。
 ここでのランチタイムは4度目だが、すべて快晴に恵まれている。
広い木無山の山頂台地は地雷原でもある。潅木に覆われた台地は雪の下に穴を隠しており、うっかり踏み込むと
股までごそっと潜ってしまうのである。初めて訪れた時にハマった穴は底まで1m以上あったのを覚えている。
山頂だけを見れば木無山という名前が理解できるのだが、山頂以外はほとんど豊かなブナやミズナラの森に覆わ
れたこの山が、どうして木無山と名付けられたのだろう。ちなみに三角点の名前は朝日前坂だ。

 下山は急斜面に備えてツボ足のまま出発。スノーシューを履かなくてもほとんど沈まない雪質である。
歩き出すとすぐに美しいブナ林に変わる。霧氷は多少少なくなったようだが十分な美しさだ。
鞍部に向かって下降して行くと、尾根芯は笹ヤブで覆われている。山頂直下の登りにしてもここにしても、5回目
の通過で笹が出ているのを見るのは初めてである。

パノラマ1_1_1.jpg

 登り返した1153mピークからは東へ方向を変える。このピーク東側に広がるブナの台地は素晴らしい。
初めて訪れた時に「木無平」と名付けた場所だが、よく考えればこんなに豊かな森が木無平とは矛盾している。
ここは単にだだっ広い雪原ではなく、浅い谷状が入り組んだ微妙な地形の起伏が連続している。
一日中ボーっとしたくなるような素敵な場所だ。
 霧氷の密度は薄くなったが、かえって透明感を増したようで儚い美しさを感じさせてくれた。

 このままの状態で下山できれば言うことはないのだが、そんなにうまく行くはずはない。
南の798m標高点へ向かう尾根を途中で東へ振る。そのまま直進すれば長坂谷を渡渉しなければならないからであ
る。東の前坂谷沿いの林道が右岸にあるところへ着地する必要があるのだ。
 標高が下がるにつれヤブが出始め、さすがに雪も腐ってきた。
ヤブっぽい植林の尾根を林道に着地。
終わり良ければと言うが、終わりが少々不満でも今日一日の輝きが褪せることはない。
自分の登山人生の中でも最高と言える霧氷の煌めきが残す余韻を胸に、雪の融けた林道を歩いて行った。

                 山日和
sato
記事: 422
登録日時: 2019年2月13日(水) 12:55

Re: 【奥越】霧氷のラビリンスを行く 蛇鏡岳から木無山へ

投稿記事 by sato »

山日和さま

こんにちは。
今週、風が強く寒い日が続いていましたが、今日から3月。もう3月なのですね。
あっという間に冬が終わってしまったとびっくりしてします。
晴天が期待できる2月24日の土曜日、選ばれたお山は木無山。
メールを見た瞬間、うれしさと戸惑いがありました。
木無山の素晴らしさを、山日和さんからお聞きしていて、たっぷりの雪を纏い白く煌めくお姿に出会える日を想い描いていました。
でも、タイミングに恵まれませんでした。雪の少ない今シーズンも、無理だなぁ、と。
思い入れが深いお山ゆえ、青空とたっぷりの雪とノートレースと出来たら霧氷いう条件の揃った日に訪れたいという気持ちがありました。
でも、山日和さんが大好きなお山を、この日、お選びになったのだから、この日が、訪れる日なのだな、と感じました。
朝日前坂に着いて、やっぱりそうだったのだ、とうれしさに震えました。
青い青い空、そして一面白銀色に煌めく山やま。
登り始めの標高が500m以上あるので、ゆっくりと霧氷の稜線歩きを楽しめるとドキドキしました。

先ずは蛇鏡岳へ。いかにも伝説を感じさせる山名ですね。
今は、スキー場となった地に、むかし、ふたつの池があり、大きな池の方には大蛇が棲んでいたという言い伝えが残っているのですね。
その池は、いつしか干上がりザゼンソウの群落地に。
スキー場が出来る前は、蛇腹のような岩壁が間近に迫る標高960mまで、ハイキング道として整備されていたのですね。
960mの展望台からは、下山集落に向かう古道があったそうです。
山から帰り、本を読み直すと、その山が、身を持ってより深く感じられますね。

この日のコースは、道中、面白く魅惑的な地形に出会えるのも楽しみでした。
尾根と谷の高低差が小さくなったゆるりとした地形はやさしい空気に満ちていました。
スパッと切れ落ちた尾根は、山日和さんがしっかりとステップを刻んでくださったので、私は、ワクワクしながら登れました。
でも、この滑ったら止まらない急斜面をチェーンスパイクで登るのは、振り返ると無謀だったかも。
ピッケルが流れずきちんと刺さり、ステップを刻める雪質でよかったです。

登りきると、夢のような世界が広がっていましたね。青と白の圧巻としか言いようのない世界。
白藍色に輝く荒島岳と縫ヶ原も息を呑むうつくしさ。やっぱり今日が訪れる日だったのだ、と確信しました。

ここから・1162へのゆるゆると広がる稜線も楽しみでした。まっ白な霧氷に飾られたブナの森。
至福の時が続いていきました。気になっていた・1098周辺は、思わずやわらかな弧を描く谷に駆けていってしまいました(笑)
新雪で雪面は眩いばかりに白く、雪質も申し分ない。駆け出さずにはいられない光景でした。
まさに、霧氷のラビリンス!山日和さんは、情景をそのまま言葉に置き換えられますね。
迷宮ではなくラビリンス。白い雲がたなびく青い空の下、陽光を受け、カラカラと透明な響きを奏でる
冷たく美しく凛として儚い輝きに満ちた霧氷の森の中を、ゆらゆらと彷徨う私たち。
どこを旅しているのだろう、どこに向かっているのだろう、と、ふっと不思議な気持ちになりました。

・1162から先は、ササや灌木のヤブが目立つようになりましたが、これは想定内でしたので、
残念という気持ちは湧き上がりませんでした。霧氷と新雪にこころが奪われていました。
でも、見事な霧氷は直撃されると怖いですね。肩に大きな塊が落ちてきて痛かったです。

滑らかな雪面を歩いていたら、いきなり右足が吸い込まれギョッとしました。
宙ぶらりん状態になり、引っ張り上げていただき助かりました。
この時期、恐ろしいのが踏み抜き。中崎尾根で脇の下まで落ちて以来、恐怖となっています。
最後の登りは、灌木を分けながらでしたが、これも味わい深かったです。
まっさらな雪で飾られた山上広場に到着し、わぁ、と、また駆け出したくなった時、「地雷に気をつけて」のお言葉に、冷や冷や。
ソロソロ歩きで到達した木無山山頂は、ほんとうに極上の空間でした。
こんなに素晴らしいのに、誰もいなくて、この世界を、今、味わっているのは私たちだけ、というのが、またうれしかったです。

下りはツボ足で。楽しみにしていた、・1153から下ったゆるやかに広がる地形も、素晴らしかったです。
ガラス細工のような霧氷も残っていてうれしかったです。
「木無平」と洞吹さんが名付けられたのですね。
清々しいブナの木が立ち並ぶ木無平。しみじみと素敵な場所でした。

山は、いろいろな表情があるからこそ魅力的、と思っても、1060mピークから南へ170mの下りは厄介でした。
出だしはまだ雪がありよかったのですが、落ち葉の急斜面になり、チェーンスパイクは落ち葉が串刺し状態となり滑る滑る。
鞍部まで長く感じました。20m登った地点から長倉谷に下れるなぁと思ったのですが、前坂谷に下るということで直進。
雪が切れてからは思うように歩けず、時間を取らせてしまいました。
でも、この厄介な下りが、憧れの山の夢のような世界に出会えたよろこびを、より強く深いものにさせてくれました。
木無山、ほんとうに素敵なお山ですね。次はこんなコースで歩きたいなぁ、地図を眺め、早くも妄想しています。

素晴らしい一日でした。ありがとうございます。

sato
アバター
山日和
記事: 3585
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 【奥越】霧氷のラビリンスを行く 蛇鏡岳から木無山へ

投稿記事 by 山日和 »

satoさん、どうもです。お疲れさまでした。

雪の少ない今シーズンも、無理だなぁ、と。
思い入れが深いお山ゆえ、青空とたっぷりの雪とノートレースと出来たら霧氷いう条件の揃った日に訪れたいという気持ちがありました。
でも、山日和さんが大好きなお山を、この日、お選びになったのだから、この日が、訪れる日なのだな、と感じました。

今年はどこへ行っても満足できる雪は期待できそうにないし、散々迷いましたがこの日の気象条件なら霧氷は期待できるかなと。

先ずは蛇鏡岳へ。いかにも伝説を感じさせる山名ですね。
今は、スキー場となった地に、むかし、ふたつの池があり、大きな池の方には大蛇が棲んでいたという言い伝えが残っているのですね。
その池は、いつしか干上がりザゼンソウの群落地に。
スキー場が出来る前は、蛇腹のような岩壁が間近に迫る標高960mまで、ハイキング道として整備されていたのですね。
960mの展望台からは、下山集落に向かう古道があったそうです。
山から帰り、本を読み直すと、その山が、身を持ってより深く感じられますね。


スタンフォード大学の古地図では下山への道が描かれていますが、ハイキング道は後野の集落へ続いていたようです。
福井和泉スキー場ができる前の池やザゼンソウ群落地があった頃を見てみたかったなあ。


P2240026_1_1.JPG

この日のコースは、道中、面白く魅惑的な地形に出会えるのも楽しみでした。
尾根と谷の高低差が小さくなったゆるりとした地形はやさしい空気に満ちていました。


あの尾根は20年前に歩いたはずだけど、まったく記憶ナシ。 :mrgreen:
あまり傾斜もなく、途中のゆったりとた地形はよかったですね。

スパッと切れ落ちた尾根は、山日和さんがしっかりとステップを刻んでくださったので、私は、ワクワクしながら登れました。
でも、この滑ったら止まらない急斜面をチェーンスパイクで登るのは、振り返ると無謀だったかも。
ピッケルが流れずきちんと刺さり、ステップを刻める雪質でよかったです。


アイゼンならもっと楽に登れましたね。チェーンスパイクはすぐにダンゴになるので気を遣いました。
ホントにヤバそうならヤブに突っ込んでましたよ。

P2240066_1.JPG

登りきると、夢のような世界が広がっていましたね。青と白の圧巻としか言いようのない世界。
白藍色に輝く荒島岳と縫ヶ原も息を呑むうつくしさ。やっぱり今日が訪れる日だったのだ、と確信しました。


ここからパラダイスの始まりでしたね。 :D

ここから・1162へのゆるゆると広がる稜線も楽しみでした。まっ白な霧氷に飾られたブナの森。
至福の時が続いていきました。気になっていた・1098周辺は、思わずやわらかな弧を描く谷に駆けていってしまいました(笑)
新雪で雪面は眩いばかりに白く、雪質も申し分ない。駆け出さずにはいられない光景でした。


これほどの霧氷に出会ったのは記憶にありません。霧氷の発達振りが凄かったですね。
あの谷間の風景も素晴らしかった。 :P

P2240114_1.JPG

まさに、霧氷のラビリンス!山日和さんは、情景をそのまま言葉に置き換えられますね。
迷宮ではなくラビリンス。白い雲がたなびく青い空の下、陽光を受け、カラカラと透明な響きを奏でる冷たく美しく凛として儚い輝きに満ちた霧氷の森の中を、ゆらゆらと彷徨う私たち。
どこを旅しているのだろう、どこに向かっているのだろう、と、ふっと不思議な気持ちになりました。

あの地形に展開する満開の霧氷の森は、コリドーではなくラビリンスがぴったり来ると思いました。

P2240132_1.JPG

・1162から先は、ササや灌木のヤブが目立つようになりましたが、これは想定内でしたので、残念という気持ちは湧き上がりませんでした。

あらっ、想定内でしたか。ヤセ尾根部分はともかく、あんな広いところでヤブが出ているのは予想外でしたよ。 :lol:

霧氷と新雪にこころが奪われていました。
でも、見事な霧氷は直撃されると怖いですね。肩に大きな塊が落ちてきて痛かったです。

頭を直撃されたらタダで済まないような塊が落ちて来ましたね。
休憩するのも場所を選ばないと危ない危ない。 :shock:

P2240169_1.JPG

滑らかな雪面を歩いていたら、いきなり右足が吸い込まれギョッとしました。
宙ぶらりん状態になり、引っ張り上げていただき助かりました。


後ろで悲鳴が上がったのでビックリしました。足をグネったのかと心配しましたよ。

最後の登りは、灌木を分けながらでしたが、これも味わい深かったです。

まあ、味わい深いというか・・・
最高の時を知ってるとちょっとね。 :oops:

まっさらな雪で飾られた山上広場に到着し、わぁ、と、また駆け出したくなった時、「地雷に気をつけて」のお言葉に、冷や冷や。

木無山の山頂部は潅木の密生地で地雷原になっています。
雪の少ない時は結構危ないですね。初めて訪れた時もハマりました。

P2240205_1.JPG

ソロソロ歩きで到達した木無山山頂は、ほんとうに極上の空間でした。
こんなに素晴らしいのに、誰もいなくて、この世界を、今、味わっているのは私たちだけ、というのが、またうれしかったです。

素晴らしい山頂です。対面に見える荒島岳はこの日、ヤマップだけで56本もレポが上がるラッシュだったようです。
こちらは誰もいない静かな極上のランチタイムを味わえましたね。 :D

下りはツボ足で。楽しみにしていた、・1153から下ったゆるやかに広がる地形も、素晴らしかったです。
ガラス細工のような霧氷も残っていてうれしかったです。
「木無平」と洞吹さんが名付けられたのですね。
清々しいブナの木が立ち並ぶ木無平。しみじみと素敵な場所でした。


雪の多い時なら、山頂へ至るワクワクするような雪稜を「動」とすれば、この台地は穏やかな「静」の魅力にあふれています。
当時はあっちこっちで「笠羽平」や「滝波平」と勝手に名付けて喜んでました。 :mrgreen:

P2240271_1.JPG

山は、いろいろな表情があるからこそ魅力的、と思っても、1060mピークから南へ170mの下りは厄介でした。
出だしはまだ雪がありよかったのですが、落ち葉の急斜面になり、チェーンスパイクは落ち葉が串刺し状態となり滑る滑る。


急に雪山でなくなりましたね。あれぐらいならまだマシな方でしょう。

鞍部まで長く感じました。20m登った地点から長倉谷に下れるなぁと思ったのですが、前坂谷に下るということで直進。

その方がずっとスノーシューを履いて歩けてよかったかもね。
前坂谷へのルートはスノー衆の時に下って面白かったんだけど、いかんせん雪が無さ過ぎました。

木無山、ほんとうに素敵なお山ですね。次はこんなコースで歩きたいなぁ、地図を眺め、早くも妄想しています。

前に歩いた桂島山からの周回もなかなかいいルートですよ。

             山日和
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