【湖西】辛うじて霧氷に出会えた三重嶽

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山日和
記事: 3585
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

【湖西】辛うじて霧氷に出会えた三重嶽

投稿記事 by 山日和 »

【日 付】2024年2月10日(土)
【山 域】湖西 三重嶽周辺
【天 候】曇り一時雪
【コース】石田川ダム7:40---8:20間谷出合---11:40三重嶽12:45---14:25 P812m---15:20ワサ谷出合---15:35駐車地

 明日は「森のしずく第2号」の著者懇親会があるので早めに下山しなければならない。
そこで選んだのは会場に近い湖西の三重嶽である。3時半ぐらいに下山すれば温泉で汗を流してからでも間に合う
だろう。このコースは7年前にスノー衆で歩いたコースでもある。
 石田川ダムでは先客の2人パーティーが出発するところだった。林道には雪がなく、ひょっとしたら奥まで入れ
たのかと思ったら、歩き始めて10分も経たないうちに路面が雪に覆われた。
雪上には新しい足跡がないところを見ると、さっきの2人組は武奈へ向かったようだ。

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 デブリが残る箇所もあったが順調に間谷出合の取付きに到着。3度目とあって、いきなりの急斜面は頭に入って
いるのだが、こんなに急で足場が悪かったかと思ったのは自分の経年劣化のせいだろうか。
 尾根に乗ると左にテープが続いていた。どうやら新しい登山道は八王子谷の出合から来ているようだ。
ようやく雪が繋がってスノーシューを履いたら、よく締まっていた雪が急にモナカに変わった。表面は堅く、一瞬
雪の上に乗れそうに思えるところでパリッと割れて沈み込むという最悪の雪質である。
天気もイマイチで、早くもやめる理由を探し始める自分がいる。

P2100011_1.JPG

 予想はしていたがやはり雪は少なく、ヤブが埋まり切っていない。中途半端な積雪でユズリハのヤブがちょうど
顔の高さで邪魔をして鬱陶しい。
燭台のように腕を張り出したブナの巨木も腕が折れて寂しそうだ。
 雪質がマシになったのでモチベーションが切れずに済んだ。山頂までの標高差はあと200m程度だ。とにかく山頂
までは頑張ろう。ユズリハの後は花芽を付けたシャクナゲが増えてきた。今年のシャクナゲは当たり年だろうか。


P2100042_1.JPG

 ようやく潅木帯を抜けてブナ林の広がる斜面に出た。ブナに囲まれるだけで気分がいい。
広大な山頂台地の一角に出た。と同時に今までまったくなかったものが現れた。
霧氷だ。今日はまったく期待もしていなかったのだが、ここまで来て唐突に霧氷の歓迎を受けるとは思わなかった。
ブナにも潅木にも白い花が咲いている。青空がないのが残念だが、多くを望んではいけない。

P2100056_1.JPG

 霧氷の森を山頂へ向かう。視界はほとんどないのだから、どこをゴールにしても良さそうなものだが、とりあえず
は山頂の標識を確認。少し戻ったブナ林の中でランチタイムとする。
雪が堅くなってきたので靴の蹴り込みだけで穴を掘るのは難しい。ランチチェアを作るのもそろそろスコップが要る
季節になってきたか。
 食後のコーヒーを楽しんでいると、なんと小雪が舞ってきた。まあ、雨よりはマシだ。
2人パーティーがやってきたが、朝の2人とは違うようだ。どこから上がりましたと聞かれたところを見ると、武奈か
ら縦走してきたのだろう。

P2100070_1.JPG

 だんだんガスが濃くなってきた。霧の中から浮かび上がる曲がりくねったブナは妖艶な印象を受ける。こういう
ブナは三重嶽近辺に多く見られるものだ。まっすぐなブナもあるのだから、ただ風が強いからという理由だけでは
片付けられない気がする。
 武奈ヶ岳への稜線はだだっ広い上に潅木の迷路のようになっており、さらに複雑に尾根が分岐しているので視界
が悪い時には進路を確保するのが難しい。こういう時には先行者のトレースがありがたい。
 少しガスが晴れると三十三間山の稜線が見えたが、いつもなら大きな雪庇が張り出している尾根もやや迫力不足だ。
その後も2人、3人パーティーとすれ違う。

パノラマ1_1_1.jpg
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 812mピークへの最後の登り返しをこなせば本日の 登りは終了である。812mピークの手前は若いながらも気持ちの
いいブナ林だ。ヒールリフターを効かせてピークに到達。ここからワサ谷への支尾根に入った。
ここはノートレースだと思っていたら、意外にも数人の足跡が残されていた。どうやらこの尾根を上がって武奈を
往復してから三重嶽に向かったようだ。武奈まではたいした距離も標高差もないが、今日は時間がない。


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 さて、決めていた下山のリミットまであと1時間半ほどである。なんとか間に合うだろうか。
雪は大して沈まないのでトレースがなくても困ることはないが、考えずに足を運べるのは楽だ。
 この尾根は最後の最後でワサ谷の上流方向へ大きく迂回して、距離的には大きなロスとなっている。
柄にもなく道を忠実に辿ってしまい、時間が押す結果となってしまった。
林道を足早に歩いてダムに到着。5分オーバーだったがまあまあ予定通りである。
さあ、急いで温泉に向かおう。

                   山日和
sato
記事: 422
登録日時: 2019年2月13日(水) 12:55

Re: 【湖西】辛うじて霧氷に出会えた三重嶽

投稿記事 by sato »

山日和さま

こんにちは。
懇親会、楽しかったですね。皆さまからいろいろな宝物をいただきました。
ゆたかな時間を皆さまと共にすることが出来、感謝の気持ちでいっぱいです。

集合時間までは、三重嶽に登られていたのですね。
私は、からだが少々重かったこともあり、家でゆっくりしようかなと思っていたのですが、
朝、夫が出かける時、外に出て、仰ぎ見た武奈ヶ岳が、あまりにも純白に煌めいていたので、
大急ぎで、リュックに荷物を詰めて、黒谷に向かいました。

石田ダムからの八王子谷をぐるりと囲む尾根を辿る、三重嶽、武奈ヶ嶽周回は、私も好きで、何度か歩いています。
雪の多かった一昨年は、ダムがあるのに角川で除雪が終わっていて、いきなり1mの壁。
ここから歩いていこうとしたのですが、アイゼンを忘れたことに気づき、林道のデブリが心配になって諦めました。
寒風トンネルに移動して登ったのですが、たっぷりの雪で覆われた武奈ヶ嶽から三重嶽の稜線は、
大波のような雪庇が続き素晴らしかったです。うみと海、ふたつのうみを眺めながら、天上の白い海を渡っているような気分でした。
昨年は、山日和さんが登られたこの日と同じようなお天気の日に、夫と向かったのですが、
そう、私も、南尾根の取りつきで、冷や汗をかきました。こんなに大変だったっけ?病みあがりだから?
急こう配ですが、以前は普通に登っていた記憶が。取りつき地点が違っていたのか、運動神経が鈍ったのか。
山日和さんも同じように感じられたと知り、ホッとしました(笑)。

南尾根は、最初の急傾斜を登り終えると、あとは、ゆるゆると気持ちのいい尾根歩きですね、
と書いてしまいましたが、雪質は悪く、ユズリハのヤブも出ていて鬱陶しかったのですね。
ブナの巨木は痛々しいお姿で、見上げた空は鉛色。無言の山日和さんのお顔が浮かんできます。

三重嶽山頂周辺の迷路のような地形が好きです。
ところどころブナの木が生い茂るゆるやかにうねる稜線は、四季折々味わい深く魅了されています。
ここのブナは、そう、くねくねと曲がっていて、霧の日は、不思議の国に迷い込んでしまったような気分になります。
「辛うじて霧氷に出会えた」と書かれていますが、お写真の、霧にけぶる霧氷の森は、幻想的で素敵ではないですか。
私ならおおよろこびです。山日和さんの目は厳しいのですね。

のびのびと広がる雪の稜線は、視界が効かないとやっぱり緊張しますね。自分が向かう方から歩いてきた人のトレースがあると安心しますね。
それにしても、今、雪山は大人気なのですね。三重嶽でも、10人近くの登山者に会われたのですね。
私は、雪の三重嶽では誰にも会ったことがなく、トレースも無い日ばかりでしたので、びっくりです。
ワサ谷左岸尾根は歩きやすいので、武奈ヶ嶽に登る人はこちらから往復しているのでしょうね。
でも、ここもトレースがあり、スイスイと下ることが出来てよかったですね。もう少し遅かったら温泉はなしでしたね。
私も、山日和さんが三重嶽山頂でビールを楽しんでいらっしゃる頃、うれしい出会いがあり、
おふたりのトレースのおかげで、地図もGPSも見ずに、ノンストップでスイスイと下ることが出来ました。
時間にゆとりができました 。

いよいよ明後日は、スノー衆ですね。
楽しみです。よろしくお願いいたします。

sato
アバター
山日和
記事: 3585
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 【湖西】辛うじて霧氷に出会えた三重嶽

投稿記事 by 山日和 »

satoさん、どうもです。

懇親会、楽しかったですね。皆さまからいろいろな宝物をいただきました。
ゆたかな時間を皆さまと共にすることが出来、感謝の気持ちでいっぱいです。

いい会でした。自分のスタイル、考え方をしっかり持った人が人が集まると面白いですね。
主張が強過ぎると疲れますが、節度ある人たちの集まりは心地良いです。

私は、からだが少々重かったこともあり、家でゆっくりしようかなと思っていたのですが、
朝、夫が出かける時、外に出て、仰ぎ見た武奈ヶ岳が、あまりにも純白に煌めいていたので、大急ぎで、リュックに荷物を詰めて、黒谷に向かいました。


この日は家で片付けと言ってたのに、結局出かけたんやね。 :mrgreen:

雪の多かった一昨年は、ダムがあるのに角川で除雪が終わっていて、いきなり1mの壁。
ここから歩いていこうとしたのですが、アイゼンを忘れたことに気づき、林道のデブリが心配になって諦めました。
寒風トンネルに移動して登ったのですが、たっぷりの雪で覆われた武奈ヶ嶽から三重嶽稜線は、大波のような雪庇が続き素晴らしかったです。うみと海、ふたつのうみを眺めながら、天上の白い海を渡っているような気分でした。

そんな大雪の後に寒風トンネルから武奈、三重へ単独ラッセルとはさすがです。

急こう配ですが、以前は普通に登っていた記憶が。取りつき地点が違っていたのか、運動神経が鈍ったのか。
山日和さんも同じように感じられたと知り、ホッとしました(笑)。

以前は何とも思わなかった斜面がやたら急に感じられるようになった今日この頃です。 :oops:

南尾根は、最初の急傾斜を登り終えると、あとは、ゆるゆると気持ちのいい尾根歩きですね、と書いてしまいましたが、雪質は悪く、ユズリハのヤブも出ていて鬱陶しかったのですね。
ブナの巨木は痛々しいお姿で、見上げた空は鉛色。無言の山日和さんのお顔が浮かんできます。


どこでやめようかな~と考えながら歩いてました。 :lol:

三重嶽山頂周辺の迷路のような地形が好きです。
ところどころブナの木が生い茂るゆるやかにうねる稜線は、四季折々味わい深く魅了されています。
ここのブナは、そう、くねくねと曲がっていて、霧の日は、不思議の国に迷い込んでしまったような気分になります。
「辛うじて霧氷に出会えた」と書かれていますが、お写真の、霧にけぶる霧氷の森は、幻想的で素敵ではないですか。
私ならおおよろこびです。山日和さんの目は厳しいのですね。


谷の源頭が複雑に入り組んだ地形は面白いですね。こういう地形は大好物です。
「辛うじて」というのはそれまでまったくなかったのに出会えたということへの修飾語ですよ。
「出会えて良かった」という意味です。 :lol:

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のびのびと広がる雪の稜線は、視界が効かないとやっぱり緊張しますね。自分が向かう方から歩いてきた人のトレースがあると安心しますね。

三重嶽まで登るたけでもしんどかったので、これで楽をできると喜びました。

それにしても、今、雪山は大人気なのですね。三重嶽でも、10人近くの登山者に会われたのですね。
私は、雪の三重嶽では誰にも会ったことがなく、トレースも無い日ばかりでしたので、びっくりです。

それは平日ばかり歩いているからじゃない?
ヤマップやヤマレコに情報が上がる山はどこでも人が増えました。


P2100082_1.JPG

ワサ谷左岸尾根は歩きやすいので、武奈ヶ嶽に登る人はこちらから往復しているのでしょうね。

この尾根は傾斜も緩いし楽に歩けますね。

でも、ここもトレースがあり、スイスイと下ることが出来てよかったですね。もう少し遅かったら温泉はなしでしたね。

時計とにらめっこでした。 :mrgreen:

私も、山日和さんが三重嶽山頂でビールを楽しんでいらっしゃる頃、うれしい出会いがあり、おふたりのトレースのおかげで、地図もGPSも見ずに、ノンストップでスイスイと下ることが出来ました。
時間にゆとりができました 。


比良では山猫さんと縁があるようですね。 :D

               山日和
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