【加賀 白山北方】残雪を求めて口三方岳から烏帽子山

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山日和
記事: 3585
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

【加賀 白山北方】残雪を求めて口三方岳から烏帽子山

投稿記事 by 山日和 »

【日 付】2023年3月25日(土)
【山 域】白山前衛 口三方岳周辺
【天 候】曇り
【メンバー】sato、山日和
【コース】千丈温泉8:35---9:00登山口---11:20 P959m---12:05P1148m13:05---13:30口三方岳13:45---14:00ランチ場
     ---14:50烏帽子山---15:25道西山---17:15千丈温泉

 どうにも天気の思わしくない週末だが、卓越天気予報でギリギリ雨のラインを外れていた石川県の山へ向かった。
去年オンソリ山から松尾山へ周回した時に存在感を放っていた口三方岳である。
 朝から空はどんよりとして、山の方を見てもすべて雲の中。白山と北方稜線の大展望は望むべくもないだろうが、
降られなければ良しということにしよう。

 千丈温泉の駐車場に車を止めた。下山すればノータイムで温泉に直行できるというこの上ないスタート地である。
準備をしていると温泉の関係者らしき人に声をかけられた。この時期はまだ登山者も少ないということだ。これは
願ったり叶ったり。国道分岐の立派な案内看板からすれば、地元ではメジャーな山なのだろう。

 雪融け水で増水した直海谷川を眺めながら林道を進む。道端のガケにはまだ花びらを閉じたカタクリが群生して
いる。オンソリ山の大群落とは山ひとつ挟んだ場所だ。このあたりはカタクリが多いのかもしれない。
これも花を閉じたキクザクイチゲも多く見られた。

P3250010_1.JPG

 登山口は国道の立派な案内看板の割には朽ちかけた標柱が1本立っているだけの地味なところで、ぼんやり歩い
ていると通り過ぎてしまいそうだ。残雪の中にコンクリート階段が数段あり、崩れかけたような斜面の上に道らし
きものが見えたのでここだとわかる。
 急斜面に取り付くとカタクリやスミレ、イワウチワ(トクワカソウ?)の歓迎を受ける。
花の盛期はまだこれからで、時期になればフラワーロードになるだろう。

P3250027_1.JPG

 564m標高点で尾根が緩やかになると、タムシバやマメザクラ、マンサクが目を楽しませてくれた。北側には
倉谷の源流に大きな滝ががかかっていて驚く。その上にあるはずの烏帽子山は完全に雲の中だ。

 標高900mあたりでようやく雪が繋がったかに見えたが、ちょっとした岩場の通過に苦労させられた。きっちり
雪が積もっていればなんということはないのだろうが、中途半端な雪は踏み抜きと潅木の通せんぼでルート取り
に頭を悩ませる。そこを通過したところにあった標識によると、今の岩場は「岩屋敷」というらしい。

P3250062_1.JPG

 登るに従ってだんだん空が明るくなってきたようだ。
959m標高点に着くと思わぬ展望が開け、なんと白山が見えるではないか。これはまさに望外の喜び。雪面には
自分たちの影まで現われ、口三方岳から烏帽子山への尾根の向こうには青空が見えた。
今日は展望とは無縁の一日だと覚悟していたのだが、これも日頃の行いの賜物だろうか。

P3250072_1.JPG

 ここからは完全に雪が繋がり、広く緩やかな雪の街道が口三方岳へと続いている。
春の汚れた雪で真っ白でないのが少し残念だ。
不思議なことにここまでブナがほとんどなく、ミズナラばかりが目立つ尾根だったが、烏帽子山への尾根が分岐
する1148m標高点あたりまで来て、ようやくブナの森となった。広大な雪原の奥に若いながらも密度の濃いブナ
林が続いている。
 しかし、この頃から再びガスが視界を奪い始める。ガスに包まれた山頂でランチというのも何なので、雰囲気
のいいブナ林でランチタイムとしよう。寒くもなく暑くもない、ちょうどいい気候だ。日差しがあればかなり暑
かっただろう。


P3250095_1.JPG

 早めに切り上げて、空身で山頂を目指す。標高差は100mあまりで距離もそれほどではないが、雪壁状の急斜面
があったり、雪面が三角になったナイフリッジ風があったりで面白い。
山頂の手前には景清池という池があるらしいが、積雪でわからなかった。

P3250115_1.JPG
 
 最後は無木立のドーム状を登り切れば口三方岳の山頂に到着だ。
山頂手前から少しガスが薄くなったようだったが、一瞬だけ大笠山から奈良岳、見越山、赤摩古木山、大門山、
大獅子山、猿ヶ山と並ぶ白山北方の稜線が姿を現し、1分後にはまた白いベールに包まれてしまった。
 ランチ場まで戻り、ザックを担いで烏帽子山へと踏み出した。晴れていれば進むべき方向は簡単にわかるのだろ
うが、このガスでは広大で複雑な1148m付近の地形は判断が難しい。

P3250152_1.JPG

 烏帽子山への尾根に乗ってしまえばあとは一本道である。
口三方岳への登路から見たこの尾根はあまり期待できなさそうだったが、実際に歩いてみるとそれが見当違いだっ
たことを認識させられた。
 ブナ林の中を鞍部まで駆け下ると、その後はブナ林の続くゆったりと広い尾根で、気持ちよく歩くことができる。
烏帽子山への登りにかかるとヤセ尾根部分も現れ、登山道が露出しているところもあった。
かと思えば再びのびやかな広い斜面に変わったりで、退屈知らずの尾根だ。

 1136mの烏帽子山の山頂は名前に似合わず広い雪の台地になっていた。ガスが晴れれば素晴らしい展望が開けて
いるだろうことは想像に難くない。
ガスはますます濃くなり、ちょっとしたホワイトアウト状態になってきた。方向を慎重に定めて進む。
ところどころ雪が切れてヤブが出ているが、積雪自体は1mを軽く超えている。


P3250175_1.JPG

 1042mの三角点ピークには「道西山」という看板があった。三角点名は「板尾」という名前だが、口三方岳の
三角点もなぜか同じ「板尾」である。こういうところは他にあるのだろうか。
 道西山から90度左折して南向きの尾根に入る。ここもこれまで同様、広大な雪原にポツンとポツンと立ち木が
点在する、疎林というにもあまりに疎な場所が次々に現れる。
林を形成しているところとまったく無木立のところは、どういう加減で色分けされたのだろうか。
無雪期に歩いてみれば少しは解明できるのかもしれない。

 下降のポイントとなるのはCa930mあたりの尾根の分岐である。ここでは南東に緩く広い尾根があり、一見そち
らの方が主尾根に見えるのだが、登山口へは南西の急な尾根に乗らなければいけない。この尾根の末端にテープ
と標識があったのを確認している。
 ところがこの尾根がなかなかで、ここまであったテープも見当たらず、歩けないことはないもののヤブ漕ぎ状態
となってペースが極端に落ちた。
さっきの分岐から1時間あれば下れると踏んでいたが、このペースで歩いていてはとても覚束ない。

P3250200_1.JPG

 下の方にヤブのない地面が見えた。そこまで下ると左の斜面から道が来ていた。雪でわからなかったが、どう
やらさっきの尾根の分岐から一旦南東の尾根に入って斜面をトラバースするように道が付けられていたようだ。
行く手には明瞭な道が続いている。これでひと安心である。
 道はやがて植林帯に入り、両側がユキツバキで飾られる激下りのユキツバキロードとなった。
あっという間に白波の立つ直海谷川の流れと温泉の駐車場がぐんぐんと近づいて来る。
 駐車場に戻って下ってきた尾根を眺めると、よくあんなところに道を付けたと思うようなガケに見えた。
道理でヒザがガクガクになるはずだ。

                      山日和
tsubo
記事: 193
登録日時: 2023年3月07日(火) 13:27
お住まい: 和歌山県

Re: 【加賀 白山北方】残雪を求めて口三方岳から烏帽子山

投稿記事 by tsubo »

山日和さん、こんにちは。
 
どうにも天気の思わしくない週末だが、卓越天気予報でギリギリ雨のラインを外れていた石川県の山へ向かった。

大阪方面からだと東西南北、いろいろな山が選べていいですね。私は北上するしかない。(笑)

去年オンソリ山から松尾山へ周回した時に存在感を放っていた口三方岳である。

このあたりは三方岩岳、三方崩山など三方のつく山がいくつかありますね。この近くには奥三方山、中三方岳もあるんですね。でも、口三方岳と中三方岳は岳なのに、奥三方山だけ山になっている。

 急斜面に取り付くとカタクリやスミレ、イワウチワ(トクワカソウ?)の歓迎を受ける。
花の盛期はまだこれからで、時期になればフラワーロードになるだろう。


3月末でもう咲いているなんて早いですね。

 登るに従ってだんだん空が明るくなってきたようだ。
959m標高点に着くと思わぬ展望が開け、なんと白山が見えるではないか。これはまさに望外の喜び。雪面には
自分たちの影まで現われ、口三方岳から烏帽子山への尾根の向こうには青空が見えた。
今日は展望とは無縁の一日だと覚悟していたのだが、これも日頃の行いの賜物だろうか。


やっぱりこのあたりの山からは白山が見えないとがっかりですね。山の選び方がよかったですね。
 
 最後は無木立のドーム状を登り切れば口三方岳の山頂に到着だ。
山頂手前から少しガスが薄くなったようだったが、一瞬だけ大笠山から奈良岳、見越山、赤摩古木山、大門山、
大獅子山、猿ヶ山と並ぶ白山北方の稜線が姿を現し、1分後にはまた白いベールに包まれてしまった。


一瞬の一期一会の景色、感動しますね。

烏帽子山への尾根に乗ってしまえばあとは一本道である。
口三方岳への登路から見たこの尾根はあまり期待できなさそうだったが、実際に歩いてみるとそれが見当違いだっ
たことを認識させられた。
 ブナ林の中を鞍部まで駆け下ると、その後はブナ林の続くゆったりと広い尾根で、気持ちよく歩くことができる。
烏帽子山への登りにかかるとヤセ尾根部分も現れ、登山道が露出しているところもあった。
かと思えば再びのびやかな広い斜面に変わったりで、退屈知らずの尾根だ。


「退屈知らずの尾根」素敵な表現だなあ~~~

 下の方にヤブのない地面が見えた。そこまで下ると左の斜面から道が来ていた。雪でわからなかったが、どう
やらさっきの尾根の分岐から一旦南東の尾根に入って斜面をトラバースするように道が付けられていたようだ。
行く手には明瞭な道が続いている。これでひと安心である。
 道はやがて植林帯に入り、両側がユキツバキで飾られる激下りのユキツバキロードとなった。
あっという間に白波の立つ直海谷川の流れと温泉の駐車場がぐんぐんと近づいて来る。
 駐車場に戻って下ってきた尾根を眺めると、よくあんなところに道を付けたと思うようなガケに見えた。
道理でヒザがガクガクになるはずだ。


無事温泉に入れましたか?こんな山歩き後の温泉はありがたいですね。
sato
記事: 422
登録日時: 2019年2月13日(水) 12:55

Re: 【加賀 白山北方】残雪を求めて口三方岳から烏帽子山

投稿記事 by sato »

山日和さま

こんにちは。
我が家の裏の安曇川の土手の桜並木の花が満開になりました。
霞んだ空に浮かぶ花雲を眺めていると、歩いてきた雪のお山が夢のように感じてしまいます。
先週末は、土日とも雨の予報で、お籠りかなぁ、と思っていました。
でも、山日和さんの、太陽は望めないけれど雨は大丈夫、というお言葉を信じて、いざ加賀へ。

千丈温泉に着いた時、見上げた空は重苦しかったですね。
途中で雨に降られるかな、口三方岳だけでもいいかな、と思いながら登山靴を履きました。
歩き始めてすぐ、道端のキクザキイチゲとスミレが目に飛び込み、ぱぁっと気持ちが明るくなりました。
フキノトウは立派なお花に成長していましたね。雪融けが早かったので、お花の開花も早いのですね。

口三方岳は、「石川県の山」にも紹介されているとお聞きしたので、今日は、整備された登山道を歩くのだな、と思っていましたが、
通り過ぎてしまいそうな登山口、取りつきは崩れていましたね。山道に入ると、カタクリのお出迎え。
曇天でお花は開いていませんでしたが、こんなにたくさんのカタクリに出会えるとは。うれしかったです。
イワウチワは、淡いピンク色の可憐なお花を咲かせていました。スミレもたくさん。今日は、花盛りの道でしょうね。

ひと登りした・564からは、マメザクラとマンサク、ダンコウバイが目を楽しませてくれました。
炭焼き窯跡と作業小屋?もありましたね。
河内町の歴史が気になり、ちょこっと調べましたら、江戸時代に、登山口の河内町内尾より少し下流の河内町奥池で銀山が開かれ、
鉱物を精錬するための木炭の需要が増し、河内町の山の木は、どんどんと切られていったそうです。
むかしは、山中のあちこちで、木を切る音が響き、炭を焼く煙が上がっていたのですね。

雪が繋がり、スノーシューを履いたら、まだらになり、岩も出てきて、また脱いで。
・959まで、思っていたよりも時間がかかってしまいました。
岩の地点は「岩屋敷」と呼ばれるのですね。誰のお屋敷なのでしょう。お山の住民?
空が明るくなってきて、・959からは、なんと白山も拝めました。眺望は諦めていたので感激しました。

霧が出てきたので、・1148の緩やかな台地でお昼ご飯にしましたが正解でしたね。食べ終わった頃、また雲間から青空が。
ここから先、急こう配の斜面でしたので、空身で楽もさせていただきました。

楽しみにしていた山頂付近の地形。面白くうつくしい地形でした。
池のあるような地形だなぁ、と思ったら、景清池という池があるのですね。

雪の季節の口三方岳は、晴れた日には素晴らしい眺望を楽しめるのですね。
一瞬ですが、白山北方稜線の山やまがお姿を見せてくれてうれしかったです。
雪融けが早いと言われていますが、白山と北方稜線の山やまは、神を感じる白さでした。

烏帽子岳への稜線も、わくわく、うっとりと変化があり面白かったです。ブナの木が佇むうつくしい広場がいくつもありましたね。
山頂は霧の中。下りは、視界が効かず、間違えないようにゆっくり慎重に。標高930m分岐では、どちらに進もうか迷いましたね。
左の尾根の方が気持ちよく歩けそうでしたが、途中から急こう配になりますし、ヤブに捕まるかもしれない。
予定の右の尾根は、林道で赤テープを見ている。道があるはず。

安全策で下った右の尾根ですが、下り始めると、ヤブに捕まり、どう見ても道のある尾根ではなく、なかなか進まず、
ヤブを抜けるのに、どのくらいかかるのだろうと思いました。道が現れ、ホッとしました。
山仕事の道は左の尾根を少し下り、山腹を縫い、右の尾根に乗っていたのですね。
最後は、ユキツバキの道。大好きなユキツバキのお花に囲まれ、膝の痛みが出ていましたがご機嫌でした。

医王山から白山へと連なる白山北方稜線は、見る者のこころを奪う、うつくしさ神々しさですが、
昨春、オンソリ山、松尾山を訪れ、北方稜線前衛と言われるお山の素晴らしさに触れることが出来ました。
口三方岳は、来シーズン歩こうとお話していたお山。
太陽には恵まれませんでしたが、魅力あふれるお山に、また出会うことが出来ました。
ありがとうございました。

そう、気になったセイモアスキー場の名前の由来。「say more」ではありませんでした。
カナダの、Mount seymourスキー場からきているそうです。
縦に長いスキー場だなぁ、という印象でしたが、三浦雄一郎さんが設計監修を務めた中上級者向けのスキー場でした。

sato
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山日和
記事: 3585
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 【加賀 白山北方】残雪を求めて口三方岳から烏帽子山

投稿記事 by 山日和 »

tsuboさん、どうもです。

大阪方面からだと東西南北、いろいろな山が選べていいですね。私は北上するしかない。(笑)

どこへ行くにも遠いところにお住まいですもんね。しかし、そのバイタリティーには敬服します。 :D

このあたりは三方岩岳、三方崩山など三方のつく山がいくつかありますね。この近くには奥三方山、中三方岳もあるんですね。でも、口三方岳と中三方岳は岳なのに、奥三方山だけ山になっている。

そう言えばそうですね。三方崩の隣に奥三方岳がありますが。

3月末でもう咲いているなんて早いですね。

今年はどこも開花が早いようですね。

P3250016_1.JPG

>959m標高点に着くと思わぬ展望が開け、なんと白山が見えるではないか。これはまさに望外の喜び。

やっぱりこのあたりの山からは白山が見えないとがっかりですね。山の選び方がよかったですね。


そうなんですよ。どこに登っても「白山の展望台」という山ばかりなのに、白山が見えないとガックリですよね。 :lol:


P3250090_1.JPG

>山頂手前から少しガスが薄くなったようだったが、一瞬だけ大笠山から奈良岳、見越山、赤摩古木山、大門山、
大獅子山、猿ヶ山と並ぶ白山北方の稜線が姿を現し、1分後にはまた白いベールに包まれてしまった。

一瞬の一期一会の景色、感動しますね。


ドリフじゃないけど「ちょっとだけよ」って感じの展望でした。 :mrgreen:

>ブナ林の中を鞍部まで駆け下ると、その後はブナ林の続くゆったりと広い尾根で、気持ちよく歩くことができる。
烏帽子山への登りにかかるとヤセ尾根部分も現れ、登山道が露出しているところもあった。
かと思えば再びのびやかな広い斜面に変わったりで、退屈知らずの尾根だ。

「退屈知らずの尾根」素敵な表現だなあ~~~


P3250137_1.JPG

ありがとうございます。いつもそうならいいんですが、たまに退屈な尾根もあります。 :lol:

無事温泉に入れましたか?こんな山歩き後の温泉はありがたいですね。

これで温泉が休みだったらブチ切れです。 :mrgreen:

                     山日和
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山日和
記事: 3585
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 【加賀 白山北方】残雪を求めて口三方岳から烏帽子山

投稿記事 by 山日和 »

satoさん、どうもです。

先週末は、土日とも雨の予報で、お籠りかなぁ、と思っていました。
でも、山日和さんの、太陽は望めないけれど雨は大丈夫、というお言葉を信じて、いざ加賀へ。

卓越天気予報を慎重に睨んでの判断でした。外れたらどうしよう~という感じでしたが。
大野へ行った人は終日雨で登山を断念したようで、判断の正しさにエッヘンです。 :lol:

千丈温泉に着いた時、見上げた空は重苦しかったですね。
途中で雨に降られるかな、口三方岳だけでもいいかな、と思いながら登山靴を履きました。


雨が降り出す前にというところでしたね。予報では夜からだったので、大丈夫だろうとは思ってましたが。

歩き始めてすぐ、道端のキクザキイチゲとスミレが目に飛び込み、ぱぁっと気持ちが明るくなりました。
フキノトウは立派なお花に成長していましたね。雪融けが早かったので、お花の開花も早いのですね。

曇り空で開いていなかったのが残念でした。

P3250015_1.JPG

山道に入ると、カタクリのお出迎え。
曇天でお花は開いていませんでしたが、こんなにたくさんのカタクリに出会えるとは。うれしかったです。
イワウチワは、淡いピンク色の可憐なお花を咲かせていました。スミレもたくさん。今日は、花盛りの道でしょうね。
ひと登りした・564からは、マメザクラとマンサク、ダンコウバイが目を楽しませてくれました。

序盤は花に癒されながらの登りでしたね。体が重かったので、花も展望も無ければ日和っていたかも。

炭焼き窯跡と作業小屋?もありましたね。
河内町の歴史が気になり、ちょこっと調べましたら、江戸時代に、登山口の河内町内尾より少し下流の河内町奥池で銀山が開かれ、鉱物を精錬するための木炭の需要が増し、河内町の山の木は、どんどんと切られていったそうです。
むかしは、山中のあちこちで、木を切る音が響き、炭を焼く煙が上がっていたのですね。

satoさんは勉強熱心ですねえ。なるほど、そういうことでしたか。

P3250038_1.JPG

雪が繋がり、スノーシューを履いたら、まだらになり、岩も出てきて、また脱いで。

こういう時はエクスプローラーの着脱の早さが光りますね。

岩の地点は「岩屋敷」と呼ばれるのですね。誰のお屋敷なのでしょう。お山の住民?

岩が重なっているので岩屋敷と名付けられたんじゃない?

空が明るくなってきて、・959からは、なんと白山も拝めました。眺望は諦めていたので感激しました。

これは驚きでした。少し前までは向かいの山も雲の中だったのにね。 :D


P3250085_1.JPG

霧が出てきたので、・1148の緩やかな台地でお昼ご飯にしましたが正解でしたね。食べ終わった頃、また雲間から青空が。
ここから先、急こう配の斜面でしたので、空身で楽もさせていただきました。


ランチ場もブナ林のいいところでした。もうひと頑張りという選択肢もあったけど、山頂で風が強くて展望皆無というのが最悪だったので。

楽しみにしていた山頂付近の地形。面白くうつくしい地形でした。
池のあるような地形だなぁ、と思ったら、景清池という池があるのですね。

山頂手前は変化に富んだ地形で面白かったですね。池も無雪期に見てみたいもんです。


P3250108_1.JPG

雪の季節の口三方岳は、晴れた日には素晴らしい眺望を楽しめるのですね。
一瞬ですが、白山北方稜線の山やまがお姿を見せてくれてうれしかったです。
雪融けが早いと言われていますが、白山と北方稜線の山やまは、神を感じる白さでした。


白山と北方稜線を横から眺める展望台ですね。まあ、あれはあれでホワイトアウトじゃなくてよかったかな。 :D

P3250116_1.JPG

烏帽子岳への稜線も、わくわく、うっとりと変化があり面白かったです。ブナの木が佇むうつくしい広場がいくつもありましたね。

この尾根は期待していなかっただけに拾い物でした。口三方岳への登山道より良かったですね。

P3250148_1.JPG

標高930m分岐では、どちらに進もうか迷いましたね。
左の尾根の方が気持ちよく歩けそうでしたが、途中から急こう配になりますし、ヤブに捕まるかもしれない。予定の右の尾根は、林道で赤テープを見ている。道があるはず。
安全策で下った右の尾根ですが、下り始めると、ヤブに捕まり、どう見ても道のある尾根ではなく、なかなか進まず、ヤブを抜けるのに、どのくらいかかるのだろうと思いました。道が現れ、ホッとしました。
山仕事の道は左の尾根を少し下り、山腹を縫い、右の尾根に乗っていたのですね。


下りてから無雪期の記録を見たら、あそこから大きく斜面側を巻いていました。ヤブもそれほどひどいものじゃなくてよかったですが、あれが続けばちょっとしんどいところでした。

最後は、ユキツバキの道。大好きなユキツバキのお花に囲まれ、膝の痛みが出ていましたがご機嫌でした。

satoさんはユキツバキが好きですね。あの下りはヒザに堪えるでしょう。

P3250208_1.JPG

医王山から白山へと連なる白山北方稜線は、見る者のこころを奪う、うつくしさ神々しさですが、昨春、オンソリ山、松尾山を訪れ、北方稜線前衛と言われるお山の素晴らしさに触れることが出来ました。
口三方岳は、来シーズン歩こうとお話していたお山。
太陽には恵まれませんでしたが、魅力あふれるお山に、また出会うことが出来ました。

私もこれまでなじみの薄かった山域ですが、歩いてみると魅力たっぶりの山がまだまだありそうですね。

そう、気になったセイモアスキー場の名前の由来。「say more」ではありませんでした。
カナダの、Mount seymourスキー場からきているそうです。
縦に長いスキー場だなぁ、という印象でしたが、三浦雄一郎さんが設計監修を務めた中上級者向けのスキー場でした。


「もっと言って~」じゃなかったんですね。 :mrgreen:

                     山日和
ふ~さん
記事: 526
登録日時: 2011年2月20日(日) 19:58

Re: 【加賀 白山北方】残雪を求めて口三方岳から烏帽子山

投稿記事 by ふ~さん »

こんばんは、山日和さん。
ありゃー、ニアミスしてましたね。

DSCN5377.jpg
DSCN5377.jpg (55.92 KiB) 閲覧された回数 366 回

道理で妙にけもの臭が立ちこめていたはずです(爆w)
あ、それと同時に高貴でかぐわしい香りもまた漂っていましたが・・・
ちなみに、私は口三方岳、敗退しました (^_^;)

DSCN5333.jpg
DSCN5333.jpg (77.3 KiB) 閲覧された回数 366 回

そういえば、白山市の係の方が登山ポストを取りつけてましたよ。
4/1が公式な山開きだと言っていました。
詳細は、また・・・

  ふ~さん
アバター
山日和
記事: 3585
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 【加賀 白山北方】残雪を求めて口三方岳から烏帽子山

投稿記事 by 山日和 »

ふ~さん、どうもです。

ありゃー、ニアミスしてましたね。

おやまあ、どれぐらい「ニア」だったんでしょう? :mrgreen:

道理で妙にけもの臭が立ちこめていたはずです(爆w)
あ、それと同時に高貴でかぐわしい香りもまた漂っていましたが・・・
ちなみに、私は口三方岳、敗退しました (^_^;)


異臭芬々でなくてよかったですわ。 :lol:
ところで口三方岳敗退とは、また人の道を外してとんでもないルートから攻めたんですか?

そういえば、白山市の係の方が登山ポストを取りつけてましたよ。
4/1が公式な山開きだと言っていました。
詳細は、また・・・

そうなんですか。4/1に山開きとは早いですねえ。上の方はまだ雪があると思うけど。
詳細を知りたいものです。 :lol:

                 山日和

P3250137_1_1.JPG
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