【湖西】20210211闇下も想定内?武奈ヶ嶽から三重嶽周回
Posted: 2021年2月13日(土) 22:19
2/6(土)にナズナさんは湖北武奈ヶ嶽を歩きに行ったそうだ。
「もう一度、冬の三重嶽の周回におつきあいいただけませんか?」
ナズナさんから招待状が届いた。
「時間があれば、三重嶽北尾根をP943あたりまで寄り道もして」
4年前に歩いた時は湖北武奈ヶ嶽の北に弧を描く雪庇にも魅了された。
https://yabukogi.net/viewtopic.php?f=4&t=3632
せっかく石田川ダムまで行くのなら湖北武奈ヶ嶽にも寄りたい。
70才グーのわがままをゴリ押しした結果・・・・・・
【 日 付 】 令和3年2月11日(祝)
【 山 域 】 湖西
【 天 候 】 晴れ
【 ルート】 石田川ダム7:15---10:30湖北武奈ヶ嶽---11:20・812ランチ12:10---14:50三重嶽
---17:40湖周道路に着地---19:45駐車地
【メンバー】 ナズナさん グー
ナズナさんからは前回の1本東の尾根を登り、湖北武奈ヶ嶽の北・812南の尾根を下る計画だった。
前回グーが歩いてみたいと呟いた三重嶽の北尾根にも少し足を延ばしてみようとの提案だった。
ナズナさんは6日に湖北武奈ヶ嶽に登って三重嶽を眺め、歩きたくなったのだろう。
グーは2山を分けずに1回で味わいたいと、欲張りというか、けち臭いというのか・・・
反時計回りで歩くと最後の石田川ダムへの着地が滑落必至だ。あの急峻な崖は登りでしか使えない。
地形図からは崖の右の小沢から取り付けば等高線が緩く見える。が、取り付けそうにも無かった。
キックステップには心もとない柔らかな薄い雪を踏みながら登る。なるべく短時間で登り切りたい。
汗が噴き出す。上着を脱ぎ、手ぬぐいに薄手の手袋と替えてもわりばしさん状態だが仕方がない。
△740m赤岩山まで標高差440mを2時間10分。そこから湖北武奈ヶ嶽まで標高差120mを1時間5分。
グーの想定していたよりも30分以上遅れている。(取らぬ狸の想定がそもそもおかしいのだが)
まあ、湖北武奈ヶ嶽と三重嶽の標高差はたったの110mだから楽勝だね。(なんという計算だろうか)
湖北武奈ヶ嶽にはペアの先客が山頂標柱の横にスノスコでこたつを掘ってお茶を楽しんでいた。
「どこまで行かれますか?」
「あそこまで」
「わぁ!行きたいな。おいくつですか?」
「70です」
山頂から北には踏み跡が全くない。
「私たちが踏み荒らさ無いうちにここまで来て写真を撮ってください」
「もう充分撮りましたから」
「ここからはまた違う写真が撮れます」
無理やりお二人を誘うお節介グーです。
ナズナさんは5日前にも見た景色だけど、グーは4年ぶりの景色だ。
三重嶽を正面に見据えてのこの雪庇はやっぱりいい。見られてよかった。
雪庇の北端まで歩いて湖北武奈ヶ嶽を振り返る景色がこれまたいい。
ナズナさんは「山頂からここまで足を延ばす登山者は少ないですよ」
と言うが、もったいないなぁとグーは思う。
・812の雪庇の横でツエルトを張る時間を節約するため杉を風除けにしてランチです。
「今日は時間がありませんから手早く済ませましょう」
三重嶽を正面に見るロケは良かったのですが、杉を風除けにしたのは大失敗でした。
枝から雪が落ちてきてザックの中まで濡れるし、陽の光も遮られて暖かくないし。
ちょっと頭を巡らせれば分かることが、ポンと飛んでしまう年齢になりました。
ランチを終えて歩きだすと・・・なんと・・・下る。下る。どんどん下る。
これから三重嶽に登らなきゃいけないのに160mも下ってゆく。
「橋を渡して欲しいなぁ~」標高差160mが倍に増えてしまいました。
でも、この辺りの雪原はなかなか雰囲気がいいです。歩いているのが楽しい。
最低鞍部で休憩を取り、登り返しはナズナさんのトレースを必死に追います。
頂上台地の雪原まで登り着きました。
ナズナさんはこの頂上台地の散策を楽しみに計画していたのでしょうが、
グーのわがままがナズナさんの望みを台無しにしてしまいました。
山頂到着時間は下山開始を予定していた時刻を50分も遅れています。
北尾根どころかどこへも歩き回っている時間は有りません。
ナズナさん、ごめんなさい。
「さあ、下りはサクサクと足を運びます」とグーが先行する。ブナの美しい尾根です。
ところが待てど暮らせどナズナさんが後ろを下ってこない。「?・・・・」
「グーさん、足が攣ったから待ってと言ったけど聞こえなかった?」
「はい。目も耳も悪いグーなんです」
尾根の右側にも植林が見えてきたら境界を橋のたもとに下りようと思っていたが、
問題なく下れる斜面なのかどうかさっぱり分からない。暗くなったら危険だ。
安全を考えて遠回りになっても尾根の末端までおとなしく下ることにした。
雪が切れてきたのでスノーシューからチェーンスパイクに替えた。
雪のない落ち葉の上を歩く分にはいいが、薄い雪を踏むと雪団子が厄介だ。
最後は足を滑らせ尻餅をつきながら湖周道路に着地した。
ジャスト日没時間です。再度スノーシューに履き替え終わると暗闇になった。
ヘッデンの明かりを頼りに車道を歩く。積雪は1mほどか。
新雪雪崩のデブリはスノーシューで踏みつけると1発で平らな足場が出来た。
何の苦労もなく次々とデブリを乗り越えてゆくが、何しろ距離が長い。
「まだか。まだか。疲れた~。休憩」
「次の尾根を回り込んだらダムの明かりが見えてきますよ」
のナズナさんの言葉に励まされて歩くが、明かりはなかなか見えてこない。
車道は平坦だと思っていたが、緩やかな登りがあったりして、こたえる。
ヘッデンがうっすらと建物らしきを映し出した。
「4年前はオレンジの明かりが複数灯っていたけど
今は無人になったからなのか夜間の明かりは点けないのですね」
「お疲れ様でした~~~」
グー(伊勢山上住人)