【湖西】「遠い国境で静かに輝きを放つ切なくて愛しい山」白谷~乗鞍岳~国境

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アオバ*ト
記事: 283
登録日時: 2019年9月23日(月) 08:40

【湖西】「遠い国境で静かに輝きを放つ切なくて愛しい山」白谷~乗鞍岳~国境

投稿記事 by アオバ*ト »

【山行日】2021年1月31日(日)
【山域】湖西マキノ・乗鞍岳周辺
【天候】くもり
【メンバー】MKさん、Kちゃん、タイラ、アオバ*ト
【ルート】
7:50マキノ町白谷集落の北(県道とマキノ林道の出合より県道が東へカーブする辺り)、
10:20県境稜線(・779)、電波塔、11:45乗鞍岳、11:55~12:50乗鞍岳北端、
13:45~14:10乗鞍北尾根分岐、15:30国境スノーパーク

前日から未明にかけて降雪のあった1月最後の日曜日、マキノの白谷集落の奥から、国境の乗鞍岳を目指しました。

 数年前に連れられて行ったときのおぼろげな記憶をたどり、情景を思い浮かべつつ、ルートを描いてみた。
国境のスキー場から登れば、あるいは在原から登れば、楽に稜線に上がることができる。
でもやっぱり白谷のこの尾根だ。心に思い浮かぶ情景は、マキノの山が一望できる展望台地と迷路のようなかわいらしいブナの森。

 しかし、車を停めて、末端より上を眺めてため息をつく。こんな急だったかな。こんな冴えない植林だったかな。
そしてこの雪の少なさよ。少し上がってヤブに阻まれたらお手上げだ。
けど、もうスキー場に駐車代を払って車2台置いてきた。観念して少し左に回り込んで取り付く。
スノーシューを斜面にたたきつけるように踏んで遮二無二登る。枝につかまり倒木を乗り越える。
地図にない林道の低い法面を跨ぎ、なんだここまで林道上がって来てたのかと忌々しく思いながら、
ムキになって尾根芯を登る。
なんだかんだ言いながら足を動かしているうちに、振り返ると枝越しに奥琵琶が見えてきた。
いい尾根になって来たねと言われて、内心ほっとする。
気にかかっていたもう一段上の急坂は、美しいブナ林。
雪も締まって、いいね、いいね、キレイだねと、はしゃいでいるうちに、
いちめん真っ白の雪に覆われた展望台地に着いた。まだ誰にも踏まれていない白い台地。
16121881616100(ノートレース) - コピー.jpg
さっきの冴えない取り付きからは信じられないような光景が広がった。
マキノの白い山並みが、アルプスの雪山みたいに見えた。

 小さなくぼみが作り出す雪原のうねり。
鉛色の空からかすかに射す太陽の光が、氷のしずくを湛えた小さな木々の梢を、
キラキラときらめかせていた。
16120982880752(急登ののち) - コピー.jpg
夢中になって写真を撮って、皆のあとを追う。
尾根がふくらみ、華奢だけれど濃密なブナの木立が迷路のような森を作り出す。
雪をもっさりかぶって、ブナの中にこっそり混じった杉の木は、時期遅れのクリスマスツリー。
しんとした森は、ゆるやかにカーブを描きながら谷の源頭を巻いて知らずと稜線へ上がって行く。

 鉛色の空の向こうに小さく電波塔が見えた。
雪を蹴散らして森の稜線を駆け降りては登り、また駆け降りては登る。
いつしか世界は変わり、荒涼としたこの世の果てのような雪原に立っていた。
小さく見えていた電波塔は、圧倒的な威圧感を持って目の前に迫った。
16121879271305(電波塔) - コピー.jpg
どんよりとした空の下、巨大な電波塔に立ち向かう蟻のように小さな皆の後ろ姿は、
この世の果てでさまよい、見えない敵と戦う、物語の中の戦士たちのようだった。

 電波塔を越えて、遮るもののない展望地に飛び出す。くすんだトーンのパノラマが、静かに押し寄せてくる。
こんなにすごい眺めだったんだ。世界の果てにいるはずなのに、世界の真ん中にいるような、すべてがここにあるような、
そんなすばらしい眺めだった。

 山頂の四角い建造物は、完全に雪に覆われてはいなかった。灰色の打ち捨てられたコンクリートの塊。
不思議といたたまれない気持ちは湧いてこなかった。何も知らない、さらりとした風が吹き抜けていった。

 雪庇の張り出した美しい雪稜が流れるように伸びてゆく。雪稜の向こうには、優美な岩籠山。
16120979594631(岩籠山) - コピー.jpg
乗鞍岳山頂の北の端、雪稜が緩やかにカーブして落ちてゆく斜面にスコップでベンチを作ってお昼にする。
16121876372364(雪稜と湖北の山並み) - コピー.jpg
正面には、懐かしさの詰まった湖北の山々。なんてすてきな場所だろう。

 なごり惜しみつつ店じまいして、極上の斜面を駆け降りる。微かな樹氷をまとった木々の梢が風に光る。
16121874839793(樹氷) - コピー.jpg
梢のむこうに端正な横顔の野坂岳が見えてくる。
16121873657301(野坂岳) - コピー.jpg
MKさんが、急ぐともったいないよと言う。
立ち止まって雲が流れるのを待つ。雲の切れ間からまばゆい光が降り注ぐ。振り返って、乗鞍岳の東面を仰ぎ見る。
16121883899241(乗鞍岳東面2) - コピー.jpg
光と影の、きみのイーストフェイスが、心に突き刺さる。どんなに醜い無機質な塊を背中に埋め込まれていようとも、
きみのすばらしさは変わらない。きみは、すべてのものを物語のようにやさしく包み込んで、静かに語りかけてくる。

 スキー場へと下る分岐点までやって来た。なごり惜しくて、さらに北の鉄塔まで行ってみた。
そうか、ここから岩籠山は見えなかったんだと思い返しつつ、分岐へ戻る。
足元はクリームのようなたっぷりの雪。今ごろ広がってきた青空。見下ろす尾根はすてきなブナ林。
さっきランチしたばっかりだけど、もういっぺんスコップ出して店開き。
こんなすてきな日、また出会えるだろうか。

 すてきなブナ林に誘われて、いつのまにか違う尾根を降りている。
延々とトラバースののち、急斜面ころがり落ちて小さな流れに着地。
嬉々として谷間を登り返して正規のルートに戻る。
もう、思い残すことはないよ。
ボーダーたちの楽しそうな声を背中に受けてゲレンデを横切る。
スノーパークで無邪気に雪とたわむれる子どもたちの姿がきらきらと眩しかった。


追記:帰ってから、グーさんの芦原岳のレポを拝見して、あ!!!と思いました。
グーさんも、かつてsatoさんも、この白谷の尾根を登られたのですね。
みんなどこかで知らないうちにつながっているなぁと思いました。


 アオバ*ト
グー(伊勢山上住人)
記事: 2227
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:10
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Re: 【湖西】「遠い国境で静かに輝きを放つ切なくて愛しい山」白谷~乗鞍岳~国境

投稿記事 by グー(伊勢山上住人) »

20210128-11.jpg


アオバ*トさん、こんばんは。

7:50マキノ町白谷集落の北、10:20県境稜線(・779)

2時間30分で登りましたか。グーが2時間50分だったから
20分の違いだったらグーの足もそんなに遅くないよね! ね?

でもやっぱり白谷のこの尾根だ。

アオバ*トさんは2回目でしたか。このルートを登るのは。

心に思い浮かぶ情景は、マキノの山が一望できる展望台地

地形図の等高線の間隔から受ける印象よりも展望抜群の「台地」でした。

迷路のようなかわいらしいブナの森。

戦後に皆伐された後に天然更新したような若いブナ林。見事な純林でした。
マザーツリーが見当たらなかったが、あんなにもそろって育つのだろうか?
まさか人が種をまいたり植えたりしてネットで囲って鹿から守ったとは思えないし。

スノーシューを斜面にたたきつけるように踏んで遮二無二登る。
ムキになって尾根芯を登る。


そんな登り方をしたらグーはぶっ倒れてしまいます。
20分の差をつけられてもグーはチンタラ登りに徹します。

いちめん真っ白の雪に覆われた展望台地に着いた。まだ誰にも踏まれていない白い台地。
(ノートレース)


土曜日の吹雪がグーの汚い足跡を覆い隠してくれました。
あの雪原は無垢の純白バージンスノーでなければいけません。

尾根がふくらみ、華奢だけれど濃密なブナの木立が迷路のような森を作り出す。
しんとした森は、ゆるやかにカーブを描きながら谷の源頭を巻いて知らずと稜線へ上がって行く。


Co755台地は東半分が植林されてなくってよかったですね。
どこでも好きなように歩いて稜線に登り着きました。

雪を蹴散らして森の稜線を駆け降りては登り、また駆け降りては登る。
いつしか世界は変わり、荒涼としたこの世の果てのような雪原に立っていた。


こちらの方向は歩いていないですが、いいブナ林があるらしいですね。

足元はクリームのようなたっぷりの雪。今ごろ広がってきた青空。見下ろす尾根はすてきなブナ林。
さっきランチしたばっかりだけど、もういっぺんスコップ出して店開き。
こんなすてきな日、また出会えるだろうか。


素敵な雪山散歩だったですね。こりゃ行かなきゃならないかな。
新緑のブナを愛でに行くとなると、お天気次第では灼熱地獄になるかも?

追記:帰ってから、グーさんの芦原岳のレポを拝見して、あ!!!と思いました。
グーさんも、かつてsatoさんも、この白谷の尾根を登られたのですね。
みんなどこかで知らないうちにつながっているなぁと思いました。


この尾根はそのうちにメジャーなルートになると思います。


                         グー(伊勢山上住人)
yamaneko0922
記事: 539
登録日時: 2018年11月20日(火) 06:39
お住まい: 京都市左京区

Re: 【湖西】「遠い国境で静かに輝きを放つ切なくて愛しい山」白谷~乗鞍岳~国境

投稿記事 by yamaneko0922 »

アオバ*トさん こんばんは

珍しく切れ目なく雨が降り続いたその前の週末、わずかな雨の切れ目を期待して在原に向かったのはグーさんのrepへのコメントに書いた通りです。どのルートを?とグーさんに頂いた質問に返信し損ねておりましたが、雨が止んで稜線の雲がとれそうであれば芦原岳に登るか、乗鞍岳に登るか、雲が低ければ在原の南に横たわる送電線の走る尾根を縦走か・・と思っておりました(グーさん 失礼いたしました)。
在原の蕎麦屋でのんびりと時間を過ごしながらも雨雲レーダーを再確認すると、雨雲の切れ目がない予報に転じて諦めて帰ってきたのでした。

アオバトさんのrepがあがって当然ながら非常に驚きました。この黒河峠〜国境の間は以前より何度もシミュレーションしておりました。アオバトさん達と違って車を二台使うという選択肢はないので、私は国境までバスを使うつもりでしたが。かつて長男を伴って赤坂山から縦走したことがあるのですが、この時は国境でバス停まであとわずかというところで目の前でバスがUターンして、出発してしまったという悲しいことがありました。国境までタクシーを呼んで車を停めたマキノまで戻る羽目になりました。バスの本数が少ないので国境から入る方がいいのだろうと考えていたのです。

>心に思い浮かぶ情景は、マキノの山が一望できる展望台地と迷路のようなかわいらしいブナの森。

白谷から在原に向かうと否が応でも尾根の高いところにある白い雪原が目に入りますよね。ここを目にすると昨年のsatoさんのrepがなくとも、この尾根を登ってみたくなりますね。

>さっきの冴えない取り付きからは信じられないような光景が広がった。
マキノの白い山並みが、アルプスの雪山みたいに見えた。


御意です。私の写真は「青の時間」だったので白くはないのですが
マキノの山々.jpg
>夢中になって写真を撮って、皆のあとを追う。

確かにここは写真を撮るのに夢中になりますね。
展望台地.jpg
>尾根がふくらみ、華奢だけれど濃密なブナの木立が迷路のような森を作り出す。

悔しいほどに素晴らしい表現ですね。困ったことにそれ以外にこのブナの林を表現する方法が思いつかなくなってしまいました。

>鉛色の空の向こうに小さく電波塔が見えた。
雪を蹴散らして森の稜線を駆け降りては登り、また駆け降りては登る。
いつしか世界は変わり、荒涼としたこの世の果てのような雪原に立っていた。
小さく見えていた電波塔は、圧倒的な威圧感を持って目の前に迫った。

確かに、この無機的で威圧感のある電波塔は荒涼とした天気が似合いますね。
芦原岳より.jpg

>立ち止まって雲が流れるのを待つ。雲の切れ間からまばゆい光が降り注ぐ。

この日、何故か比良は午後の遅い時間まで雨雲がしっかりとかかるのに対して野坂は早い時間から雨が上がる予報だったんですよね。結果的にこの予報は実に正しくて、展望台地からもマキノの山々のすぐ左手に見える武奈ヶ岳には終始、暗雲がかかっていたことと思います。私は野坂山地の反対側、武奈ヶ嶽から比良にかかる雲を眺めておりました。そして上空をかなりの勢いで流れてゆく雲と光の戯れに思わず歩みを止めることになりました。

電波塔に限らず、この江若〜江越国境の稜線はどうしても荒涼とした天気を思い浮かべてしまいます。
なだらかな丘陵がどことなく嵐ヶ丘の物語の世界を思い起こさせるようにも思います。
素敵な天気の日に訪れられたのではないでしょうか。

私も今朝、ようやくこの展望台地を訪れてまいりました。詳細は後日、repをアップするつもりです。
山猫 🐾
アオバ*ト
記事: 283
登録日時: 2019年9月23日(月) 08:40

Re: 【湖西】「遠い国境で静かに輝きを放つ切なくて愛しい山」白谷~乗鞍岳~国境

投稿記事 by アオバ*ト »

 グーさん、こんにちは。

レス、ありがとうございます!
というか、お呼びたてしてすみません。

>2時間30分で登りましたか。グーが2時間50分だったから
20分の違いだったらグーの足もそんなに遅くないよね! ね?

何をおっしゃいますやら天狗の足のグーさん。
グーさん本領発揮したら、私たちなんてかないっこないですよ。
この20分は、三日後の雪質の違い、
それにグーさんたちは、林道からいちばんきついところで尾根に上がって来られましたよね。


>アオバ*トさんは2回目でしたか。このルートを登るのは。

はい、この白谷の尾根、2回目でした。1回目は、さっき調べたら2012年1月でした。
写真がCDに入っていて今のパソコンですぐに見られないのが残念です。
このブランクの後にグーさんとは三日違い、山猫さんとは一週間違い、なんか不思議ですね。


>地形図の等高線の間隔から受ける印象よりも展望抜群の「台地」でした。
 本当ですね。地形図見てるだけでは想像もつかないです。


>戦後に皆伐された後に天然更新したような若いブナ林。見事な純林でした。
マザーツリーが見当たらなかったが、あんなにもそろって育つのだろうか?
まさか人が種をまいたり植えたりしてネットで囲って鹿から守ったとは思えないし。

 ここは、ほんとうに不思議な森です。


そんな登り方をしたらグーはぶっ倒れてしまいます。
20分の差をつけられてもグーはチンタラ登りに徹します。

 尾根の末端はとっても急で、とけかかったシャーベットのようなシャリシャリの雪が薄く乗って、
スノーシューが可哀そうでしたが、叩きつけずには登れなかったのですよ。


>あの雪原は無垢の純白バージンスノーでなければいけません。
あの雪原が踏み跡だらけになることは、今のところは考えられないような気がします。


>Co755台地は東半分が植林されてなくってよかったですね。
どこでも好きなように歩いて稜線に登り着きました。

 ・755台地の東半分は、東から上がってくる谷の源流の雰囲気がすてきでした。
でも今になって地図を見て、ブナの森の少し北にある米つぶのようなピークや、
その北に広がる源流部も行ってみれば良かったなと思いました。


>こちらの方向は歩いていないですが、いいブナ林があるらしいですね。
 ・755より東の分水嶺は、ブナの森に加えて、また別の魅力も詰まっているように思います。
また雪がたっぷりの時に、ナズナさんとおでかけくださいね。


>素敵な雪山散歩だったですね。こりゃ行かなきゃならないかな。
新緑のブナを愛でに行くとなると、お天気次第では灼熱地獄になるかも?

 ありがとうございます。スキー場の上部にも、すてきな明るいブナの森が広がっています。
新緑の頃はきっと涼しい風が吹き抜けると思います。


>この尾根はそのうちにメジャーなルートになると思います。
 今はたぶんマイナーな白谷温泉の奥の名もなき尾根の秘密の展望台地とブナの森に、
satoさんは自分のお庭としても、グーさん、山猫さん、私たち、
みんな何やらおいしい匂いを嗅ぎ分けて集まってきたのですね。みんな動物みたいですね。
16126561547200(国境スキー場上の森) - コピー.jpg
 アオバ*ト
アオバ*ト
記事: 283
登録日時: 2019年9月23日(月) 08:40

Re: 【湖西】「遠い国境で静かに輝きを放つ切なくて愛しい山」白谷~乗鞍岳~国境

投稿記事 by アオバ*ト »

 山猫さん、こんばんは。
レス下さり、ありがとうございます。

>珍しく切れ目なく雨が降り続いたその前の週末、わずかな雨の切れ目を期待して在原に向かったのはグーさんのrepへのコメントに書いた通りです。
どのルートを?とグーさんに頂いた質問に返信し損ねておりましたが、雨が止んで稜線の雲がとれそうであれば芦原岳に登るか、
乗鞍岳に登るか、雲が低ければ在原の南に横たわる送電線の走る尾根を縦走か・・と思っておりました。
在原の蕎麦屋でのんびりと時間を過ごしながらも雨雲レーダーを再確認すると、雨雲の切れ目がない予報に転じて諦めて帰ってきたのでした。

アオバトさんのrepがあがって当然ながら非常に驚きました。この黒河峠〜国境の間は以前より何度もシミュレーションしておりました。

 以前に無雪期に高島トレイルのマキノエリアを縦走されていた山猫さんのレポを拝見したような気がしていて、
さらに、先頃のグーさんへのレスに芦原岳の麓から在原までいらっしゃったと書かれてあったので、
山猫さんも、このエリアがお好きなんだなと思っていました。
でもこの雨模様の週末は、さすがにわたしも家でおとなしくしていました。
山猫さんは本当に精力的ですね。先頃ヤマレコを拝見して、そう思いました。


>かつて長男を伴って赤坂山から縦走したことがあるのですが、
この時は国境でバス停まであとわずかというところで目の前でバスがUターンして、出発してしまったという悲しいことがありました。
国境までタクシーを呼んで車を停めたマキノまで戻る羽目になりました。バスの本数が少ないので国境から入る方がいいのだろうと考えていたのです。

 山猫さんでも、バスに間に合わなかったことがあったのですね。
私たちはいつも車利用ですが、足が遅いので、今回も車を置いた国境スキー場の駐車場が閉まる夕方5時までに無事に降りられるだろうかと、
ちょっとドキドキしたりもしていました。

>白谷から在原に向かうと否が応でも尾根の高いところにある白い雪原が目に入りますよね。
ここを目にすると昨年のsatoさんのrepがなくとも、この尾根を登ってみたくなりますね。

 実は私、在原に行ったことが無くて、この白谷の尾根は連れて行ってもらって初めて知ったのですが、
在原に向かうと見えるのですね。一度在原にも行ってみたいと思っていました。

>私の写真は「青の時間」だったので白くはないのですが
山猫さんの「青の時間」の写真、とても美しいです。
まだ誰も触れていない、しんとした青い空気が空から舞い降りてくる時間に、ここに来られたなんて、
なんてすてきなんでしょう。

>悔しいほどに素晴らしい表現ですね。
困ったことにそれ以外にこのブナの林を表現する方法が思いつかなくなってしまいました。

 私の表現が的を得ているかどうかは別として、またこの森のブナがとりわけ美しいかどうかも別として、
でも何故かこのかわいらしいブナの森のことは、強く印象に残っていたのです。

>確かに、この無機的で威圧感のある電波塔は荒涼とした天気が似合いますね。
 ここは、どんよりした鉛色の空の下に幻想的なひとつの世界が出現していました。
現実なのか夢の中を浮遊しているのか錯覚を覚えるほどの凄みのある荒涼感が漂っていたというか、
荒涼感に支配されていました。
山猫さんの心象風景は「嵐が丘」なのですね。わたしは、何だろうな。

>この日、何故か比良は午後の遅い時間まで雨雲がしっかりとかかるのに対して
野坂は早い時間から雨が上がる予報だったんですよね。結果的にこの予報は実に正しくて、
展望台地からもマキノの山々のすぐ左手に見える武奈ヶ岳には終始、暗雲がかかっていたことと思います。
私は野坂山地の反対側、武奈ヶ嶽から比良にかかる雲を眺めておりました。
そして上空をかなりの勢いで流れてゆく雲と光の戯れに思わず歩みを止めることになりました。
素敵な天気の日に訪れられたのではないでしょうか。

 そうですね。午後には晴れてくる予報だったので、この日、出かけることにしたのでした。
白谷で登り始めたときは、雨がぱらついていました。
乗鞍岳のエリアは、いろんな山の表情に出会えるすてきなところだと思うのですが、
この日のお天気の移り変わりが、このコースの一つ一つの場面に上手く合っていたなと思いました。
本当に物語のような、すてきな一日でした。

>私も今朝、ようやくこの展望台地を訪れてまいりました。詳細は後日、repをアップするつもりです。
 山猫さんは、どんな一日(半日かな)に出会われたのでしょう。レポ、楽しみにしております。

 アオバ*ト
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