【飛騨】有家ヶ原に遊ぶ独りスノー衆

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Kasaya
記事: 925
登録日時: 2011年2月20日(日) 14:34

【飛騨】有家ヶ原に遊ぶ独りスノー衆

投稿記事 by Kasaya »

【日 付】2019年3月03日(土)
【山 域】飛騨
【天 候】晴
【メンバ】kasaya
【コース】有家ヶ原7:31---7:58登山口---9:27P1184 ---10:01有家ヶ原---10:38P1362---11:17P1437---11:28ca1460
     12:36---13:22有家ヶ原---14:18P724 (林道)---15:00駐車地
先週開催された有家ヶ原のスノー衆山行は素晴らしいブナの稜線歩きだったらしい。都合で急きょドタキャンしてしまったが、皆の報告を聞くにつれ行きたい気持ちが高まってきた。幸いこの週末もいい天気のようだ。何人かに声をかけるが皆予定があるようで、結局一人で歩くこととした。
飛騨の山にはなじみが少なく、あまり知られていない山に来ることはまずないのだが、今回は事前情報がたっぷりあるので気が楽だ。マイナーな山では登山口近くの駐車場もどこがいいのか迷うことも多いが皆のレポで橋の前後にあることも分かっている。今回もそう思ってやってきたら、橋の手前に車が一台停まっており、二人組の登山者がまさに出発するところであった。あれ?結構知られた山なのだろうか。
橋を渡ったところで駐車スペースがあったが、どうせなら林道の奥まで行こうとして、すぐに無謀と分かる。除雪されておらず侵入不可。結局橋の袂に車を止める。ここまでの道ではあまり雪がなかったがこの辺りはちらほら見える。山も結構白い。やっぱり飛騨の山か。
出発準備をしていると先ほどの登山者が通り過ぎていく。どちらまでと聞くとオオヒラヤマとの答え。はてどこだろう?出発する二人を見送って自分も準備をしたら出発だ。この有家ヶ原というのはほんの数軒の家がある限りのようだ。それでも融雪用に水がまかれておりそれが坂道で凍っていて滑る滑る。これは先週の人も難儀したわけだ。
ただその距離は短くてすぐに林道に入る。この林道を辿ればいいんだな。そう思って地図を見ながら進んで行く。
途中の分岐を見るとどっちかなと迷うが先週のものと思われるトレースもしっかりついており間違いなく行くことができる。皆もここをわいわい言いながら歩いたんだなあと想像しながら歩く。やがて取り付き予定尾根の末端に出る。事前情報では目印となる看板があるようだがそれはどこだ?もう少し先かなと思って行くと写真で見た看板があり、先行していた二人もここから取り付いたようですぐ上の方にいた。
ここまでずっと雪道だったが良く締まっており踏み抜くこともなかったのでツボ足で来たが、ここからはちょっと急斜面になるので迷わずスノーシューを装着する。登山口さえ間違わなければあとは尾根通しに行くだけだ。良く締まった雪はスノーシューの爪がよく効き快調に進む。しばらくすると先ほどの二人に追いつく。二人はワカンを背負っているがツボ足である。その脇を追い抜かせてもらい、そのまま上がっていく。最初は藪もあるかと思っていたがずっと雪の上を歩けるのは有り難い。順調に高度を上げていき振り返ると西側に白く大きな山が眼に入る。名前は知らないがずいぶん立派に見える。そして豊富な雪が印象的。そんな光景を愛でつつ登っていくとやがて稜線上の最初の頂上であるP1184に着く。
ブナの稜線
ブナの稜線
地図からすればここで登りは終わり、あとはゆったりと歩くとことになるようだ。テルモスのコーヒを飲み、おもむろに歩きだすとすぐに大きなブナが目に付く。道はあくまでも緩やかで、地形は微妙なうねりを伴いながらどこまでも続く。そこかしこに点在するブナは大きなものから小さなものまで程よい間隔で並びそこをスノーシュの跡が気まぐれについている。このブナの稜線に酔いしれながら皆があちこち歩いている感じが眼に浮かぶようだ。
先週のスノーシューの跡
先週のスノーシューの跡
やがて有家ヶ原に着くがここら一帯はたいして特徴的なピークがあるわけでなく、実は気づかずにやり過ごしてしまったのだが、ピークにこだわる必要もない広く緩やかな尾根歩きが自分の心をワクワクさせる。まさに自分好みの山だ。そしてP1362につく。予想通り立派なスノーテーブルがある。ここでランチをして有志がP1437まで歩いたのだ。
スノーテーブル
スノーテーブル
ここからだと三ヶ辻山の白さと高さがひときわ目に入る。こちらのピークはブナでいい雰囲気だがその分、視界が多少遮られる。あのピークは真っ白な雪で覆われ、視界を遮るものはなさそうだ。あそこまで行けたらすごい展望だろうとは思うがさすがにちょっと遠い。山日和さんはあそこを周回したらしいが、地図を見ていると気が遠くなりそう。
三ヶ辻山
三ヶ辻山
P1262を過ぎてもまだまだブナの稜線は続く。いったいどこまで続くのか。P1437北平山へは登り返しがあるもののゆったりした稜線とブナの林はまだ続く。こんないい山があるなんて。白川郷までは遠かったが思い切ってここまで来て良かったとつくづく思う。そして北平山に到着。ここまで来ると東側の遠くに北アルプスも見える。なるほどねえ。ここまで来るとこういうご褒美があったのか。満足、満足。ここでも十分だったが少し時間があったのでもう少し行ったらもっと展望が開けるのではと期待して更に先へ進むことにする。ここから先はスノーシューのトレースもなく純白無垢の稜線だ。そこを歩いて最初のピークca1460に着くと、白山方面が目の前に大きく飛び込んできた。うわーいいところ。さらに進めばもう少し展望が望めるかもしれないが、三ヶ辻山に行けるわけでもなしもうここまでとしよう。そう思いランチ場所とした。
白山の展望地
白山の展望地
雪で冷やしたビールを飲みつつ味噌煮込みを食す。そして地図を広げて目の前の山と照合する。白山の御前峰と大汝峰、そこに続く尾根がいつだったか登った尾根だ。ゴマ平の避難小屋はどこかなあと思ったが特定できず。そんなことをしていたら先ほどのP1437 から人の声が聞こえてくる。朝追い抜いた人たちかな。こっちにも来るかなと思ったがどうもそこまで来て帰ったようだ。
 ランチを終え、来た道を戻る。逆に歩くと来た時とはまた違って見える稜線だが、やはりいい尾根だ。天気は上場。快晴とはいかないが薄い筋雲が出ているだけだ。霧氷があればもっといいだろうが、それがなくても十分満喫して有家ヶ原に戻る。さてここからはスノー衆と同じように北尾根を辿ろう。こちらはどんな尾根が待っているだろう。ここも送電線が上を通っていて道を外すことはなさそうだ。先ほどの登山者もこちらの尾根を選んだいるようで、新しいワカンの跡がくっきり残っている。
 こちらの尾根は雪も少なく快適とはいいがたいが、時々白山の大展望が見られる。そこを通り越していくと道が痩せてきて雪も少なくなるが、踏み抜きも多い。先行者はワカンからツボ足に変えたようだがもう少しと我慢して歩くとやがてP724の到着。この先が林道というところで高さ5mほどの崖にでる。どうしようと下を覗くと先行していた登山者が休んでいるところで、その人たちのアドバイスで迂回して林道に軟着陸。ヤレヤレだ。
 林道はまだ雪が多い。それが午後になって溶けてきて踏み抜きやすくなってきた。スノーシューでそのまま歩く。
やがて先ほどの登山者に追いついたので少し話をする。先週来るつもりで来れなかったと話すと「ヤブコギ」の方ですかと聞かれる。一瞬ヤブコギ投稿者かと思ったが残念ながらROMだそうだ。ただこの山に来たのはまさに有家ヶ原のレポを参考にしたとか。そうかマイナーな山で人の会うのが意外と思っていたが、入山者がいたのは偶然ではなかったのだ。その後ずっと続く雪の林道をスノーシューで歩き、民家に出たところでスノーシューを脱いだらすぐに駐車地だった。雪の少なさが懸念されたが広く緩やかな尾根とブナの森そして好展望を満喫できた独りスノー衆だった。
Kasaya
最後に編集したユーザー Kasaya [ 2019年3月07日(木) 21:23 ], 累計 1 回
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山日和
記事: 3573
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 【飛騨】有家ヶ原に遊ぶ独りスノー衆

投稿記事 by 山日和 »

Kasayaさん、こんばんは。

先週開催された有家ヶ原のスノー衆山行は素晴らしいブナの稜線歩きだったらしい。都合で急きょドタキャンしてしまったが、皆の報告を聞くにつれ行きたい気持ちが高まってきた。

今回は残念でしたが、静かな有家ヶ原本来の姿を楽しめてよかったでよかったのでは? :lol:

今回もそう思ってやってきたら、橋の手前に車が一台停まっており、二人組の登山者がまさに出発するところであった。あれ?結構知られた山なのだろうか。

へえー、珍しい。知られてるはずはないんですけどねえ。 :o

ここまでずっと雪道だったが良く締まっており踏み抜くこともなかったのでツボ足で来たが、ここからはちょっと急斜面になるので迷わずスノーシューを装着する。登山口さえ間違わなければあとは尾根通しに行くだけだ。良く締まった雪はスノーシューの爪がよく効き快調に進む。しばらくすると先ほどの二人に追いつく。二人はワカンを背負っているがツボ足である。

締まった雪の急斜面ではワカンを履く気は起らないでしょうねえ。スノーシューならではですね。ヒールリフターを利かせれば快適です。

順調に高度を上げていき振り返ると西側に白く大きな山が眼に入る。名前は知らないがずいぶん立派に見える。

大笠山でしょうかね。

地図からすればここで登りは終わり、あとはゆったりと歩くとことになるようだ。テルモスのコーヒを飲み、おもむろに歩きだすとすぐに大きなブナが目に付く。道はあくまでも緩やかで、地形は微妙なうねりを伴いながらどこまでも続く。そこかしこに点在するブナは大きなものから小さなものまで程よい間隔で並びそこをスノーシュの跡が気まぐれについている。このブナの稜線に酔いしれながら皆があちこち歩いている感じが眼に浮かぶようだ。

みんなが狂喜乱舞して歩く姿が想像できたでしょう。 :mrgreen:

ここからだと三ヶ辻山の白さと高さがひときわ目に入る。こちらのピークはブナでいい雰囲気だがその分、視界が多少遮られる。あのピークは真っ白な雪で覆われ、視界を遮るものはなさそうだ。あそこまで行けたらすごい展望だろうとは思うがさすがにちょっと遠い。山日和さんはあそこを周回したらしいが、地図を見ていると気が遠くなりそう。

Kasayaさんの足なら十分周回できますよ。三ヶ辻山は遮るもののない素晴らしい展望を楽しめます。

P1262を過ぎてもまだまだブナの稜線は続く。いったいどこまで続くのか。P1437北平山へは登り返しがあるもののゆったりした稜線とブナの林はまだ続く。こんないい山があるなんて。白川郷までは遠かったが思い切ってここまで来て良かったとつくづく思う。

私が本の一編に選んだ理由がわかってもらえたでしょう~。 :D

そこを歩いて最初のピークca1460に着くと、白山方面が目の前に大きく飛び込んできた。うわーいいところ。さらに進めばもう少し展望が望めるかもしれないが、三ヶ辻山に行けるわけでもなしもうここまでとしよう。そう思いランチ場所とした。

まだまだ時間に余裕があるので県境稜線まで足を延ばせばまた違う風景が楽しめましたよ。
県境jpからの三ヶ辻山
県境jpからの三ヶ辻山
 ランチを終え、来た道を戻る。逆に歩くと来た時とはまた違って見える稜線だが、やはりいい尾根だ。

巨木に惹かれてあっちへフラフラ、こっちへフラフラ彷徨いたい尾根です。 :lol:

先週来るつもりで来れなかったと話すと「ヤブコギ」の方ですかと聞かれる。一瞬ヤブコギ投稿者かと思ったが残念ながらROMだそうだ。ただこの山に来たのはまさに有家ヶ原のレポを参考にしたとか。そうかマイナーな山で人の会うのが意外と思っていたが、入山者がいたのは偶然ではなかったのだ。

なるほど、みなさんチェックされてるんですね。いい加減なことは書けませんね。 :mrgreen:

                      山日和
Kasaya
記事: 925
登録日時: 2011年2月20日(日) 14:34

Re: 【飛騨】有家ヶ原に遊ぶ独りスノー衆

投稿記事 by Kasaya »

山日和さん こんばんは。

静かな有家ヶ原本来の姿を楽しめてよかったのでは?
静さと独りでも先週の皆の息吹が感じられて楽しい山行でした。

へえー、珍しい。知られてるはずはないんですけどねえ。
最初はこのあたりの山に慣れた人かなと思ってましたが、後で聞いたら初めてとのことでした。

締まった雪の急斜面ではワカンを履く気は起らないでしょうねえ。スノーシューならではですね。ヒールリフターを利かせれば快適です。
おかげで楽に抜くことができました。

大笠山でしょうかね。
残念ながら分かりません。

みんなが狂喜乱舞して歩く姿が想像できたでしょう。
皆の歩く姿の想像は十分できましたが、一週間たってもまだトレースが残っているとは。
雪が少ないということですね(泣)
Kasayaさんの足なら十分周回できますよ。三ヶ辻山は遮るもののない素晴らしい展望を楽しめます。
今後の課題ですね。三ヶ辻山に登ったら展望がすごいだろうとは想像はできましたが。

私が本の一編に選んだ理由がわかってもらえたでしょう~。
確かに。同じく甲森谷などのいい山を教えてもらいました。感謝!
まだまだ時間に余裕があるので県境稜線まで足を延ばせばまた違う風景が楽しめましたよ。
県境jpからの三ヶ辻山の写真を見せられたのでちょっと行かなかったことを後悔していますが
次回の楽しみとなりました。

巨木に惹かれてあっちへフラフラ、こっちへフラフラ彷徨いたい尾根です。
どこを歩いても自由ですね。
なるほど、みなさんチェックされてるんですね。いい加減なことは書けませんね。
 でも読んでいる人がいるのはうれしいですね。
私も参考にされるようなレポが書けたらいいのですが。
kasaya
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