【台高】キミがボクを知ってる♫(by キヨシロー)ハカノ谷の大ブナと再会
Posted: 2019年2月26日(火) 19:00
尾鷲の気温が20度。感じる風の中に温かさがある。春が来ちゃいましたね。季節の変わり目、快晴にはならないものの上々の天気予報。
『ハカノ谷の大ブナ』に会いに行こう。
【日付】2019年2月21日(木)
【山域】台高・木屋谷源流
【メンバー】あめちゃん(単独)
【天候】高曇り
【ルート】菅谷出合駐車場(9:10)~道子碑(10:40)~千秋社やぐら(11:40)~大ブナ(11:50)~ハート池(赤ゾレ池)(12:50ランチ)~道子碑(15:25)~駐車場(16:30)
前夜は青田のジロニィと小宴。そのまま雨子庵。
ここでは、目を覚ますと『ここはドコ?』くらい意識が飛ぶ爆睡になる。布団があるせいかな・・・家ではペラペラの上掛け布団しかないので朝起きると体が冷えていることが多い。
ただ、きのうの暖かさはどこへやら。上空はビッシリと雲に覆われ、風も冷たい。・・・なんだよなぁ、天気予報・・・シブシブ準備する。
いつもより遅い出だしでスタート。林道を道子碑まで。周りに雪は一切なく、雪が降る前の晩秋の雰囲気だ(晴れてれば早春なんだけど)。見上げる千秋方面は霧氷で純白。
『あっちは寒そう・・・』と歩いていると、ヤマドリが唐突に飛んだ。まあこいつはいつも唐突、特に足元からボボボボッと低音で空気を切り裂くように震わせながら飛び出し、『ヒィェッ』とさせられる。・・・今回は少し離れたところなんで冷静に見ることができた。オス、こんなにデカいんだ。頭から尾羽の先までゆうに1mはある。体全体が赤味を帯びてるが、特に頭部は真紅。それが体を一直線にし、翼だけ動かし体はぶれることなくまっすぐ飛んでいく、まるでミサイルだ。途中の枯れ小枝にカラダが当たる、その音が『ピシッ』と聞こえる。けれどそれぐらいものともせず飛び去った・・・キレイだ。
ムカシ、雨子庵の近くの岩の上でボーっとしてたら目の前をツガイのヤマドリがトコトコ歩きながら横切った。オジヤンに『ヤマドリのツガイがいます』と報告したら、『そやろ、オレが放鳥しといたんや』・・・オジヤンなんでもやってるんだなぁ・・・
道子碑到着、尾根に取りつく。高度を上げるにつれ、なんとなく枝が白い気が・・よく見ると霧氷の赤ちゃんだ。昨日の気温考えたら、一晩でできた分かな・・・。稜線近くの、桂谷から伸びている林道に飛び出すと周りの風景が一変した。両サイドの広葉樹に霧氷がビッシリ、家の近所の満開の桜並木を歩いてるのかと錯覚を覚える。 杣道は林道と直交するようにピークへと続く。この辺を総称して国吉峠と呼んでいる。別に明瞭な峠があるわけではないが、その昔、千秋社の何某国吉さんがここを見て『気持ちがいい場所だ、俺の名前をつけよう』?となったらしい。そしてピークには櫓(やぐら)の跡がある。昔はキチンと立っていて、上に登っては展望を楽しんでいたもんです。しばらくして崩れてるの見たときはチトショックでした。この櫓は、千秋社のエライサンが来られた時に、この上から自分の山を見渡すために作ったそうです。ひょっとしたら茂木一族の誰か(茂木●三郎)が来てるかも。 オジヤンたちの話だと、国見山にも同じような櫓があったそうだが、そちらは今は跡形もない。
さあ、大ブナに会おう。けれど実は正確な場所を知らない。数年前に偶然会ったことはあるのだけど、記憶が無い。まあ、30分もあれば見つかるだろうとピークを下流方面に歩きだしたところで気配を感じた。そちらを見ると目があった。大ブナがこっちを見ている。 『やあ、久しぶり』
『そろそろ来ると思ってたよ』
『ありがと、実は、』
『あめちゃん、みなまで言うな。そのことはこの辺の木全員知ってる。この前千秋社のご神木に話したことは、みんなに伝わっている。俺たち一本一本バラバラに見えるかもしれないけど、根っこで全員つながってるから。なんならきのうジロニィの家で呑んでたことも伝わってるよ』
『そうなんや』
『The show must go on. But anyway , doing all right』
(・・・映画の影響まで似てるなぁ・・・)
『じゃ、またっ』 せっかくなんで馬駆け辻の方も行ってみよう。
分かれてスグ、今度はメスのヤマドリが飛んだ。雌雄が峰を隔てて寝る伝承は・・。
稜線に上がってからは一気に風が強くなり気温も下がっている。地面に残雪がチラホラ、霧氷もナカナカの風景。せっかくなんでハートの池も行ってみるか。まあ、予想通りハートはカチンコチンだ。 たたいてもびくともしない。乗れるかも。そーっと乗ったら・・・割れた。端の方は薄かった。きのうの暖かさを知るカラダ、ヒルメシはとてもゆっくり食べる雰囲気でもなく、カップうどんをすすりこむ。タイムアップ、同じルートで戻る。
山に入ると何かに包まれたような落ち着いた感覚にはまることがあります。それは気のせいではないのかも。そういえばオジヤンと山を歩いてたころ、歩き出すとき山の方を向いて、誰にというわけでもなく『ホゥッ』と小さく息を吐くようにつぶやいていました。あれはだれかにあいさつしてたのかなぁ?今度会ったときに聞いてみようかな?
あめちゃん
『ハカノ谷の大ブナ』に会いに行こう。
【日付】2019年2月21日(木)
【山域】台高・木屋谷源流
【メンバー】あめちゃん(単独)
【天候】高曇り
【ルート】菅谷出合駐車場(9:10)~道子碑(10:40)~千秋社やぐら(11:40)~大ブナ(11:50)~ハート池(赤ゾレ池)(12:50ランチ)~道子碑(15:25)~駐車場(16:30)
前夜は青田のジロニィと小宴。そのまま雨子庵。
ここでは、目を覚ますと『ここはドコ?』くらい意識が飛ぶ爆睡になる。布団があるせいかな・・・家ではペラペラの上掛け布団しかないので朝起きると体が冷えていることが多い。
ただ、きのうの暖かさはどこへやら。上空はビッシリと雲に覆われ、風も冷たい。・・・なんだよなぁ、天気予報・・・シブシブ準備する。
いつもより遅い出だしでスタート。林道を道子碑まで。周りに雪は一切なく、雪が降る前の晩秋の雰囲気だ(晴れてれば早春なんだけど)。見上げる千秋方面は霧氷で純白。
『あっちは寒そう・・・』と歩いていると、ヤマドリが唐突に飛んだ。まあこいつはいつも唐突、特に足元からボボボボッと低音で空気を切り裂くように震わせながら飛び出し、『ヒィェッ』とさせられる。・・・今回は少し離れたところなんで冷静に見ることができた。オス、こんなにデカいんだ。頭から尾羽の先までゆうに1mはある。体全体が赤味を帯びてるが、特に頭部は真紅。それが体を一直線にし、翼だけ動かし体はぶれることなくまっすぐ飛んでいく、まるでミサイルだ。途中の枯れ小枝にカラダが当たる、その音が『ピシッ』と聞こえる。けれどそれぐらいものともせず飛び去った・・・キレイだ。
ムカシ、雨子庵の近くの岩の上でボーっとしてたら目の前をツガイのヤマドリがトコトコ歩きながら横切った。オジヤンに『ヤマドリのツガイがいます』と報告したら、『そやろ、オレが放鳥しといたんや』・・・オジヤンなんでもやってるんだなぁ・・・
道子碑到着、尾根に取りつく。高度を上げるにつれ、なんとなく枝が白い気が・・よく見ると霧氷の赤ちゃんだ。昨日の気温考えたら、一晩でできた分かな・・・。稜線近くの、桂谷から伸びている林道に飛び出すと周りの風景が一変した。両サイドの広葉樹に霧氷がビッシリ、家の近所の満開の桜並木を歩いてるのかと錯覚を覚える。 杣道は林道と直交するようにピークへと続く。この辺を総称して国吉峠と呼んでいる。別に明瞭な峠があるわけではないが、その昔、千秋社の何某国吉さんがここを見て『気持ちがいい場所だ、俺の名前をつけよう』?となったらしい。そしてピークには櫓(やぐら)の跡がある。昔はキチンと立っていて、上に登っては展望を楽しんでいたもんです。しばらくして崩れてるの見たときはチトショックでした。この櫓は、千秋社のエライサンが来られた時に、この上から自分の山を見渡すために作ったそうです。ひょっとしたら茂木一族の誰か(茂木●三郎)が来てるかも。 オジヤンたちの話だと、国見山にも同じような櫓があったそうだが、そちらは今は跡形もない。
さあ、大ブナに会おう。けれど実は正確な場所を知らない。数年前に偶然会ったことはあるのだけど、記憶が無い。まあ、30分もあれば見つかるだろうとピークを下流方面に歩きだしたところで気配を感じた。そちらを見ると目があった。大ブナがこっちを見ている。 『やあ、久しぶり』
『そろそろ来ると思ってたよ』
『ありがと、実は、』
『あめちゃん、みなまで言うな。そのことはこの辺の木全員知ってる。この前千秋社のご神木に話したことは、みんなに伝わっている。俺たち一本一本バラバラに見えるかもしれないけど、根っこで全員つながってるから。なんならきのうジロニィの家で呑んでたことも伝わってるよ』
『そうなんや』
『The show must go on. But anyway , doing all right』
(・・・映画の影響まで似てるなぁ・・・)
『じゃ、またっ』 せっかくなんで馬駆け辻の方も行ってみよう。
分かれてスグ、今度はメスのヤマドリが飛んだ。雌雄が峰を隔てて寝る伝承は・・。
稜線に上がってからは一気に風が強くなり気温も下がっている。地面に残雪がチラホラ、霧氷もナカナカの風景。せっかくなんでハートの池も行ってみるか。まあ、予想通りハートはカチンコチンだ。 たたいてもびくともしない。乗れるかも。そーっと乗ったら・・・割れた。端の方は薄かった。きのうの暖かさを知るカラダ、ヒルメシはとてもゆっくり食べる雰囲気でもなく、カップうどんをすすりこむ。タイムアップ、同じルートで戻る。
山に入ると何かに包まれたような落ち着いた感覚にはまることがあります。それは気のせいではないのかも。そういえばオジヤンと山を歩いてたころ、歩き出すとき山の方を向いて、誰にというわけでもなく『ホゥッ』と小さく息を吐くようにつぶやいていました。あれはだれかにあいさつしてたのかなぁ?今度会ったときに聞いてみようかな?
あめちゃん