【鈴鹿】センス・オブ・ワンダー。感性を解きほぐしてくれた御池劇場

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雨子庵
記事: 491
登録日時: 2011年10月12日(水) 19:40
お住まい: 名古屋(ときどき青田(飯高))

【鈴鹿】センス・オブ・ワンダー。感性を解きほぐしてくれた御池劇場

投稿記事 by 雨子庵 »

kasayaさんに御池奥の平に上がるルートを教えてもらった。けど、機会を逃していた。そこへあきんちょが『青のドリーネ、見てみたくね?』『御意、渡りに舟でやんす』
♫一本でぇ~もニンジン(ニンジン!)♫二人でぇ~もスノーしゅう(スノー衆!)♫(by トシチャン&©山日和)

【日付】2019年2月2~3日(土日)
【山域】鈴鹿・御池岳&奥の平
【メンバー】あきんちょ・あめちゃん
【天候】晴れ のち 快晴 のち 晴れ のち 小雨
【ルート】<1日目>ゲート前駐車場(6:50)~コグルミ谷右岸尾根取りつき(9:00)~御池岳(13:00)~ボタンブチ(13:30)~横のウバーレ(ランチ)(13:45~15:00)~泊地設営作業(16:30~17:00)~散歩(17:00~17:40くらい)
<2日目>泊地発(11:30)~奥の平峰(12:10)~カタクリ峠?(白船峠との分岐)(14:00)~駐車場(16:15)

朝6:30国道306号ゲート前。ヘッドライトを点けて準備している人がチラホラ、気合入ってるなぁ。
『鼻垂れ隊 隊長、行きますか』
『うむ、鼻垂れ隊 副隊長 行くぞ!』
ただ、予想に反して道路には全く雪が無い。取りつきまでは8割がたアスファルト歩きでした。コグルミ谷登山口まで行ってしまい途中で出会った猟師に道を教えてもらい(kasayaさんゴメンナサイ、言われたとおりに歩けば正解でしたのに・・・)スタート。
 しばらくは雪も無く、左からの尾根合流辺りも雪は所々。明瞭な尾根を歩いてしばらくでしっかり雪が。ただ、こんな荷物担いでスノーシューで歩いたことが無かったのでチト不安。後ろからあきんちょが
『そんなに心配しなくても平気平気』
勇気をもらってスノーシュー装着。確かにバランスさえ崩さなければ問題なし、背中の荷物もその分軽くなったし。後発組が汗流しながら追い越していく。我々(俺?)はとてもそんなに早くありません。汗をかかない程度でノンビリ行くのだ。登るにつれ白い世界に。雪も深くなるがトレースが。
『みなさま、みなさまのトレースのおかげで歩けるのでございまぁす』
あきんちょ、選挙カーのウグイス嬢みたいに連呼する。

空気中の水分が枝に付きながら凍ったのだろう、理科の実験のように枝に氷の結晶がまるで砂鉄のようにビシビシと。まさに霧氷の赤ちゃんだ。フロストフラワーもこんな感じなんだろうな。

上からの下山者もすれ違うように。
『どうでした?』
『ウーン、御池岳では何とか視界効いたけど、奥の平方面のガスは待っても全く。危険だから止めました』と、異口同音・・・アリャリャ、天気予報、頼むよ・・お願い・・
滋賀県側が見える乗越、左右分岐着。御池岳頂上はどちらでもよかったけどあきんちょが初、ということで荷物を置いて右へお散歩。あれ?この頂上こんなに展望が良かったっけ?堪能する。目の前でドンドンガスが飛び始めた。奥の平もクッキリ見える。天気予報ありがとう。次なる本題、奥の平へ。荷物を拾い、スグの小ピークからトレースが無い雪原を天狗岩めがけてスイスイ一直線だ。
下に見えるは『俺の』T字尾根(秋の歩いたレポあげてないのにスイマセン。個人的には奥の平、♪後から前から♪(©葉子)・・・じゃなくて表から裏からの完結)。ヒョイと隣のボタンブチ。いつもの場所からこんな風景が見えるなんて・・・。鼻垂れ隊隊長に感謝感謝、と隊長を見ると、
『おなかすいたぁ』
そうでした。ヒルメシは食べないと。ボタンブチから東南の窪地(沢の源頭みたいな雰囲気のウバーレ地形(ドリーネとドリーネがくっついた窪地))で風を避けてキムチチゲ。温かい料理でカラダもココロもポカポカ。
さあ、念願の雪の奥の平をまったり散歩しよう。無雪期でも草原で気持ちのいいところだが、それを雪の絵の具が純白に染める。ドリーネやらすべてを包み込んだ雪はこれは得も言われぬカーブを描き、そこは白だけで表現された波打つ曲線の世界だ。「青のドリーネ」と思しき場所に到着。けれど、ああ、無残にもたくさんのトレースで傷だらけに、何たる姿、血は出てないけど・・・。ドンマイベイべー、今日の俺たちには金も色気もないが時間はある。さらに奥の平を奥へ。ドリーネを右へ左へ見送りながらT字尾根の降り口ヘ。本日トレースは、無し。ソロソロ散歩兼泊適地も合わせて探索しないと。地図上では、そこから東に見える丘の東南側が風を避けられそうだったのでそこに張るつもりだった。あの辺・・・と見ていると、なんとテントが張ってある。物好きがいるもんだ(トーゼン自分たちは棚に上げます)。
ならば方針変更とドリーネ物件を探索。見た目はすり鉢状だし、風よけにもってこいに見える。ただ、私はドリーネの底にテントを張るのは一抹の不安はあった。そもそもドリーネは地上の雨水の浸食でできた雨水の吸い込み穴だ。その昔軍隊の訓練をカルスト地形で行い、夕方になっても帰ってこなかった兵士がいて、彼らはおそらくドリーネに墜落そして行方不明ということはまことしやかに言われていることだ。まあ、今回はこれだけ雪があれば底が抜けることも無いだろう。いくつか物色、深いモノは降りるのも大変そうだし、上部の雪庇も怖い。黒のドリーネ?は少々吹きさらし、T字尾根降り口の近くのは浅い・・・少しボタンぶち方向に戻ったところの物件がお目にかかる。北西側が盛り上がり、うまい具合に風を防いでいてくれる、ここだ。テント設営。
さあ奥の平貸切り散歩をしよう。
どこでも行こう、好きなところへ
どこでも行こう、好きなところへ
太陽は薄雲がかかり、フィルターを通したような明るさ、「赤の世界」が広がる。
「赤の世界」が始まった
「赤の世界」が始まった
ボタンブチもほの赤く
ボタンブチもほの赤く
太陽の光が弱まるとそこには、「青のドリーネ」ならぬ「青の世界」が広がっている。
舞台は「青の世界」へと転換、なんてゼイタク
舞台は「青の世界」へと転換、なんてゼイタク
どこを切り取っても今までに見たこともない風景が。高気圧の中心に入ったのだろう、風も感じない。歩みを止めるとあきんちょのスノーシューの音がリズミカルに聞こえてくる。時を忘れての雪上散歩、テントに戻ったときはすっかり暗くなっていた。雪の上なのでペグ類が一切打てなくて心配したが、テントがバタつくことは一切無かった・・と思う、爆睡だったので・・・。相変わらずモンベルのダウンハガー#4ですが、暑くなり顔を外に出すくらいでした、そのせいで顔の周りが凍り冷たかったけど・・・。
翌朝、あきんちょがモゾモゾ起きだして散歩に行こうとしていた。せっかくなんで寒いけど気合一発、テントから出る。薄くガスがかかったり青空が広がったり目まぐるしく舞台が展開されていく。歩く度、右を向く度、左を向く度、振り返る度、上を向く度、想像を超える色や模様やレイアウトで楽しませてくれる。
太陽に向かって歩きます
太陽に向かって歩きます
「青のドリーネ」でもなく「赤のドリーネ」でもなく「アホのドリーネ」『♫ドリーネ音頭だヨヨイノヨイ♫』
「青のドリーネ」でもなく「赤のドリーネ」でもなく「アホのドリーネ」『♫ドリーネ音頭だヨヨイノヨイ♫』
奥の平東南端の大好きな古木。今日も迎えてくれました
奥の平東南端の大好きな古木。今日も迎えてくれました
古木1.jpg (83.97 KiB) 閲覧された回数 2245 回
東南の稜線に出たあきんちょが大声で呼んでいる。なになにっ?おおっ!伊吹から白山から御岳から、みんなみんな浮かび上がっている。正直上まで担いでくるものは肩にずっしりこたえたけれど、それに余りあるものを脳みそにそして五感に与えられた気がする。奥の平のテン泊なんて初めてだったけれど、こんな近い場所でこんな体験ができるなんて・・・。
ガスがかかると太陽大きくなります
ガスがかかると太陽大きくなります
マッタリ散歩の後はマッタリと朝ごはん。どうせ昼近くにならないと奥の平までヒトは来ないだろうし、来たとしてもキホン一般ルートは奥の平の外周を歩くイメージなので我々のテントは見えるわけがない。
ノンビリ撤収し、せっかくなので奥の平ピークから派生する「北東尾根を真の谷へ」を下山ルート候補とし奥の平ピークを目指す。その頃になるとボタンブチやらそこかしこにヒトがわらわらしだした。中にはボタンブチから少し降りたところで大勢でテーブル作って昼飯中のところも、ケドあれは風が当たって寒いだろうなぁ。奥の平の頂上。最後になるのであきんちょが地図を出して山座同定を。手を離すと、見えなくなるくらいまで地図が飛んでいきそうなくらいの烈風が吹いている。

多少躊躇するが、展望もしっかり効いているので、真の谷へ向かってトレースの無い尾根に入る。最初はルートテープがあったがじき無くなった。尾根を忠実に降りるつもりだったが、それだと真の谷に降りてからの登り返しがあるので隊長指示で左左にトラバースしながら降りることに。こちらは風裏で無風状態。けっこう雪は深く、スノーシューも雪によくかかり、谷の傾斜も心配していたほどきつくないので希望通りのルートを選ぶことができた。
この約200mの下り斜面が今回の核心部だったのかもしれない。全くのノートレースのところにそれぞれがブナなどの灌木をぬいながら思い思いのルートをとる。雪の表面は滑らかな曲線。そこに俺たちのトレース。二人が作ったスノーボールがコロコロと俺たちより先に転がっていく。いつも口ずさんでる歌もこの時は忘れてスノーシュースキー?に没頭した。
最後に真の谷から派生した枝谷を一つ越さなければいけない。2mほどのV字でナカナカの高低差。
『キャッ』
先に行ってたあきんちょが声とともに目の前から消えた。あわてて駆け寄ると、簡単に言うとおしりで滑り降りていた、下でケラケラ笑ってる。
『ハイ、副隊長も早く』
・・・けっこう高いぞ・・覚悟してこちらもおしりで。雪が深く軟着陸。登り返したところから下りてきた斜面を見上げて小休止、もぐもぐタイム。ダンダンと一般ルートに近づいているので他の人の気配もなんとなく感じるように。しばしで6合目(白船峠への分岐)。きのうスノーシューを履いたあたりで今日ははずす。このころから雨を感じるようになる。最後の分岐をkasayaさんに教えていただいたもう一つのルート、犬返し谷左岸尾根へとる。

林道歩きはシブシブ雨の中となったが、そのまま阿下喜温泉で解凍作業。バンメシは温泉と同じ名前の近所の食堂で。おかずもモチロン、土鍋で炊いたご飯が美味しかった。トーゼン二人とも大盛です。

知っていた場所でも、いつもと違う季節、時間、瞬間瞬間であらたな一面を見せてくれる。自分の中のセンス・オブ・ワンダーに呼びかけ目覚めさせる。そんな大事なそして楽しい2daysでした。

あめちゃん

※『センス オブ ワンダ―』(The sense of wonder)はレイチェル・カーソンが書いた本のタイトルで、その著書の中でレイチェルは『センス オブ ワンダーとは神秘さや不思議さに目を見張る感性』であると説明しています。
Kasaya
記事: 925
登録日時: 2011年2月20日(日) 14:34

Re: 【鈴鹿】センス・オブ・ワンダー。感性を解きほぐしてくれた御池劇場

投稿記事 by Kasaya »

あめちゃん こんばんは
なんだかすごく弾けてる印象です。
頻繁に私の名前も出てくるので、レスしないわけには行きません。


kasayaさんに御池奥の平に上がるルートを教えてもらった。けど、機会を逃していた。そこへあきんちょが『青のドリーネ、見てみたくね?』『御意、渡りに舟でやんす』

いつ行くのかなあと思ってましたが、スノー衆の日でしたね。

一本でぇ~もニンジン(ニンジン!)♫二人でぇ~もスノーしゅう(スノー衆!)♫(by トシチャン&©山日和
意味不明です。

取りつきまでは8割がたアスファルト歩きでした。コグルミ谷登山口まで行ってしまい途中で出会った猟師に道を教えてもらい(kasayaさんゴメンナサイ、言われたとおりに歩けば正解でしたのに・・・)スタート。
 
コグルミ谷まで歩くのも悪くないですよ。何度か使っています。

後ろからあきんちょが
『そんなに心配しなくても平気平気』
前向きな発言。いいお友達ですね


『みなさま、みなさまのトレースのおかげで歩けるのでございまぁす』
あきんちょ、選挙カーのウグイス嬢みたいに連呼する。

愉快な人ですねえ。

それを雪の絵の具が純白に染める。ドリーネやらすべてを包み込んだ雪はこれは得も言われぬカーブを描き、そこは白だけで表現された波打つ曲線の世界だ。

御池とドリーネの素晴らしい描写です。


いくつか物色、深いモノは降りるのも大変そうだし、上部の雪庇も怖い。黒のドリーネ?は少々吹きさらし、T字尾根降り口の近くのは浅い・・・少しボタンぶち方向に戻ったところの物件がお目にかかる。北西側が盛り上がり、うまい具合に風を防いでいてくれる、ここだ。テント設営。

一度だけ冬場に幸助の池の傍にテント泊したことがあります。風を考えれば他にも選択肢もあったでしょうが、その日は静かな夜を楽しめました。
寒いけどまたやってみたいな

「赤の世界」が始まった
ボタンブチもほの赤く
太陽の光が弱まるとそこには、「青のドリーネ」ならぬ「青の世界」が広がっている。

そんな風景があるのですか。見たくなります。


せっかくなんで寒いけど気合一発、テントから出る。薄くガスがかかったり青空が広がったり目まぐるしく舞台が展開されていく。歩く度、右を向く度、左を向く度、振り返る度、上を向く度、想像を超える色や模様やレイアウトで楽しませてくれる。
素晴らしい朝を迎えたようですね。御池に泊ったものだけが見られる世界


東南の稜線に出たあきんちょが大声で呼んでいる。なになにっ?おおっ!伊吹から白山から御岳から、みんなみんな浮かび上がっている。
最初は蜃気楼でも出たのかと思いましたが、そのぐらい展望が良かったということですね。うらやましい。

展望もしっかり効いているので、真の谷へ向かってトレースの無い尾根に入る。最初はルートテープがあったがじき無くなった。
P1241 から北東に向かう尾根を下ったということでしょうか。
この尾根は夏も冬もよく使う私のお気に入りの尾根です。スノーシュをつけて駆け降りるのが気持ちいい尾根です。

最後に真の谷から派生した枝谷を一つ越さなければいけない。2mほどのV字でナカナカの高低差。
どのあたりかよくわかりません

しばしで6合目(白船峠への分岐)。きのうスノーシューを履いたあたりで今日ははずす
カタクリ峠のことですよね

このころから雨を感じるようになる。最後の分岐をkasayaさんに教えていただいたもう一つのルート、犬返し谷左岸尾根へとる。


日曜ならトレースはしっかり合ったでしょう

知っていた場所でも、いつもと違う季節、時間、瞬間瞬間であらたな一面を見せてくれる。自分の中のセンス・オブ・ワンダーに呼びかけ目覚めさせる。そんな大事なそして楽しい2daysでした。


御池岳を120%楽しんだ様子。私もこのぐらい楽しみたい。

アメちゃんと行くとどこでも楽しくなりそうですね。
スノー衆もぜひ参加してもらいたいところです。
kasaya
宮指路
記事: 1008
登録日時: 2011年2月27日(日) 21:13

Re: 【鈴鹿】センス・オブ・ワンダー。感性を解きほぐしてくれた御池劇場

投稿記事 by 宮指路 »

あめちゃん、こんばんは

実は私も奥の平でテン泊経験者なんです。
一時期、山岳会に入っていて、その頃の思い出です。
若い女性もいてトイレどうすんだろうなぁ~と要らぬ心配をしていました。

ただ、予想に反して道路には全く雪が無い。取りつきまでは8割がたアスファルト歩きでした。


これが長い

 しばらくは雪も無く、左からの尾根合流辺りも雪は所々。明瞭な尾根を歩いてしばらくでしっかり雪が。ただ、こんな荷物担いでスノーシューで歩いたことが無かったのでチト不安。後ろからあきんちょが
『そんなに心配しなくても平気平気』
勇気をもらってスノーシュー装着。確かにバランスさえ崩さなければ問題なし、背中の荷物もその分軽くなったし。


私も経験しましたが重いザックでも意外に問題なかったです。

さあ、念願の雪の奥の平をまったり散歩しよう。無雪期でも草原で気持ちのいいところだが、それを雪の絵の具が純白に染める。ドリーネやらすべてを包み込んだ雪はこれは得も言われぬカーブを描き、そこは白だけで表現された波打つ曲線の世界だ。「青のドリーネ」と思しき場所に到着。けれど、ああ、無残にもたくさんのトレースで傷だらけに、何たる姿、血は出てないけど・・・。


わりばしさんのように10時くらいまでに着かないとトレースが付いていますね。
もっとも10日は氷を張ったような雪面だったのでトレースも付いていなかった。


ドンマイベイべー、今日の俺たちには金も色気もないが時間はある。さらに奥の平を奥へ。ドリーネを右へ左へ見送りながらT字尾根の降り口ヘ。本日トレースは、無し。ソロソロ散歩兼泊適地も合わせて探索しないと。地図上では、そこから東に見える丘の東南側が風を避けられそうだったのでそこに張るつもりだった。あの辺・・・と見ていると、なんとテントが張ってある。物好きがいるもんだ(トーゼン自分たちは棚に上げます)。


この時期、テーブルランドでテン泊するシト結構いるようです

ならば方針変更とドリーネ物件を探索。見た目はすり鉢状だし、風よけにもってこいに見える。ただ、私はドリーネの底にテントを張るのは一抹の不安はあった。そもそもドリーネは地上の雨水の浸食でできた雨水の吸い込み穴だ。その昔軍隊の訓練をカルスト地形で行い、夕方になっても帰ってこなかった兵士がいて、彼らはおそらくドリーネに墜落そして行方不明ということはまことしやかに言われていることだ。まあ、今回はこれだけ雪があれば底が抜けることも無いだろう。


恐ろしい話やのう

いくつか物色、深いモノは降りるのも大変そうだし、上部の雪庇も怖い。


そう言えばボタンブチ遭難事故もありました。

翌朝、あきんちょがモゾモゾ起きだして散歩に行こうとしていた。せっかくなんで寒いけど気合一発、テントから出る。薄くガスがかかったり青空が広がったり目まぐるしく舞台が展開されていく。歩く度、右を向く度、左を向く度、振り返る度、上を向く度、想像を超える色や模様やレイアウトで楽しませてくれる。


幻想的ですね。

東南の稜線に出たあきんちょが大声で呼んでいる。なになにっ?おおっ!伊吹から白山から御岳から、みんなみんな浮かび上がっている。正直上まで担いでくるものは肩にずっしりこたえたけれど、それに余りあるものを脳みそにそして五感に与えられた気がする。奥の平のテン泊なんて初めてだったけれど、こんな近い場所でこんな体験ができるなんて・・・。


良かったですね~。私がテン泊した時は翌朝雨でした。(>_<)


多少躊躇するが、展望もしっかり効いているので、真の谷へ向かってトレースの無い尾根に入る。最初はルートテープがあったがじき無くなった。尾根を忠実に降りるつもりだったが、それだと真の谷に降りてからの登り返しがあるので隊長指示で左左にトラバースしながら降りることに。

ここを真っすぐに下りて行くと岩場に突き当たるので、左右に振りながらの下山になります


林道歩きはシブシブ雨の中となったが、そのまま阿下喜温泉で解凍作業。バンメシは温泉と同じ名前の近所の食堂で。おかずもモチロン、土鍋で炊いたご飯が美味しかった。トーゼン二人とも大盛です。


オツカレ様でした。楽しい山行でしたね。

                                                          宮指路
アバター
わりばし
記事: 1753
登録日時: 2011年2月20日(日) 16:55
お住まい: 三重県津市

Re: 【鈴鹿】センス・オブ・ワンダー。感性を解きほぐしてくれた御池劇場

投稿記事 by わりばし »

おはようございます、雨子庵さん。

一本でぇ~もニンジン(ニンジン!)♫二人でぇ~もスノーしゅう(スノー衆!)♫(by トシチャン&©山日和)

古っ・・・ :mrgreen:

下に見えるは『俺の』T字尾根(秋の歩いたレポあげてないのにスイマセン。個人的には奥の平、♪後から前から♪(©葉子)・・・じゃなくて表から裏からの完結)。

やっぱりTバックに見えてたかあ・・スケベ。 :lol:

さあ、念願の雪の奥の平をまったり散歩しよう。無雪期でも草原で気持ちのいいところだが、それを雪の絵の具が純白に染める。ドリーネやらすべてを包み込んだ雪はこれは得も言われぬカーブを描き、そこは白だけで表現された波打つ曲線の世界だ。「青のドリーネ」と思しき場所に到着。けれど、ああ、無残にもたくさんのトレースで傷だらけに、何たる姿、血は出てないけど・・・。ドンマイベイべー、今日の俺たちには金も色気もないが時間はある。

傷だらけのドリーネでしたか。
御池杣人さんが命名した青のドリーネです。
写真で見るといい感じじゃないですか。
頑張れおっさんダンディ。

翌朝、あきんちょがモゾモゾ起きだして散歩に行こうとしていた。せっかくなんで寒いけど気合一発、テントから出る。薄くガスがかかったり青空が広がったり目まぐるしく舞台が展開されていく。歩く度、右を向く度、左を向く度、振り返る度、上を向く度、想像を超える色や模様やレイアウトで楽しませてくれる。

奥の平はピーカンよりもこんな天気の方が幻想的で好きです。
光と影の陰翳がいいでしょ。


ノンビリ撤収し、せっかくなので奥の平ピークから派生する「北東尾根を真の谷へ」を下山ルート候補とし奥の平ピークを目指す。その頃になるとボタンブチやらそこかしこにヒトがわらわらしだした。中にはボタンブチから少し降りたところで大勢でテーブル作って昼飯中のところも、ケドあれは風が当たって寒いだろうなぁ。

山日和さ~ん。
雨子庵がスノー衆をディスってますよ。 8-)


林道歩きはシブシブ雨の中となったが、そのまま阿下喜温泉で解凍作業。バンメシは温泉と同じ名前の近所の食堂で。おかずもモチロン、土鍋で炊いたご飯が美味しかった。トーゼン二人とも大盛です。

あのね~
最後は「いなべのキャベツ」ぐらいに連れていかないと・・
知らんやろなア・・
残念。

雨子庵
記事: 491
登録日時: 2011年10月12日(水) 19:40
お住まい: 名古屋(ときどき青田(飯高))

Re: 【鈴鹿】センス・オブ・ワンダー。感性を解きほぐしてくれた御池劇場

投稿記事 by 雨子庵 »

みなさまへ まいど
あめちゃんです
少しずつ復活です
最後に編集したユーザー 雨子庵 [ 2019年2月17日(日) 18:48 ], 累計 1 回
シュークリーム
記事: 2060
登録日時: 2012年2月26日(日) 17:35
お住まい: 三重県津市

Re: 【鈴鹿】センス・オブ・ワンダー。感性を解きほぐしてくれた御池劇場

投稿記事 by シュークリーム »

あめちゃん、まいど。
それにしても気分がはじけているような文章やねえ。こんなリズム感のある文章、私はよう書きません。すごいです。
でも、あめちゃんの以前の文章とも違うような。

なんか気分が空中を飛んでいるような、シャガールの絵を見るような感じだけど、これってあめちゃんの心象風景がそのまま現れていると思っていいの?
そうだとすると自分の心をこれだけ素直に表現できる感性ってすごいと思う。あめちゃんがこういう感性の持ち主だとは全然知りませんでした。素直に脱帽です。


ただ、予想に反して道路には全く雪が無い。取りつきまでは8割がたアスファルト歩きでした。コグルミ谷登山口まで行ってしまい途中で出会った猟師に道を教えてもらい(kasayaさんゴメンナサイ、言われたとおりに歩けば正解でしたのに・・・)スタート。

私も昔、テン泊荷物をしょってコグルミ谷右岸尾根に上がる鉄梯子を上りましたが、ふわふわの新雪に苦労してカタクリ峠で力尽き、そこでテント泊しました。テーブルランドまで上がれてすごいねえ。私はまだテーブルランドでテント泊したことがありません。

さあ奥の平貸切り散歩をしよう。
奥の平①.jpg
どこでも行こう、好きなところへ
太陽は薄雲がかかり、フィルターを通したような明るさ、「赤の世界」が広がる。
奥の平③.jpg
「赤の世界」が始まった
奥の平②.jpg
ボタンブチもほの赤く
太陽の光が弱まるとそこには、「青のドリーネ」ならぬ「青の世界」が広がっている。
青の世界.jpg
舞台は「青の世界」へと転換、なんてゼイタク


いいねえ、光の当たり具合で印象が全然違うよね。私も夕暮れと朝明のテーブルランドが見てみたい。

知っていた場所でも、いつもと違う季節、時間、瞬間瞬間であらたな一面を見せてくれる。自分の中のセンス・オブ・ワンダーに呼びかけ目覚めさせる。そんな大事なそして楽しい2daysでした。

普通は楽しいだけなんだけど、あめちゃんにとっては大事な二日間だったわけね。わかるわかる。それにしてもこんなに自分の心をさらけだせるなんて、やっぱあめちゃんならではやねえ。
                         @シュークリーム@
雨子庵
記事: 491
登録日時: 2011年10月12日(水) 19:40
お住まい: 名古屋(ときどき青田(飯高))

Re: 【鈴鹿】センス・オブ・ワンダー。感性を解きほぐしてくれた御池劇場

投稿記事 by 雨子庵 »

kasayaさん まいど
あめちゃんです

なんだかすごく弾けてる印象です。
頻繁に私の名前も出てくるので、レスしないわけには行きません。

御池に行ったらkasayaさんの名前外すわけにはいきませんので :mrgreen:

いつ行くのかなあと思ってましたが、スノー衆の日でしたね。
スノー衆が後出し?

意味不明です。
ヒトリだとスノーシューですが、複数なんでスノー衆でも良かろうかと :)

コグルミ谷まで歩くのも悪くないですよ。何度か使っています。
ただ、あの荷物が・・・思わず橋のところでオヤツ食べました

前向きな発言。いいお友達ですね
超ポジティブ思考なんで、負けず劣らず ;)

愉快な人ですねえ。
引き込まれます ;)

御池とドリーネの素晴らしい描写です。
kasayaさんの想像力が補ってくれています、が、お褒めの言葉、ありがとうございます :oops:

一度だけ冬場に幸助の池の傍にテント泊したことがあります。風を考えれば他にも選択肢もあったでしょうが、その日は静かな夜を楽しめました。
寒いけどまたやってみたいな

今回のドリーネがどれかは不明ですが、雪のない時に行って池だったら、お口アングリです :o

そんな風景があるのですか。見たくなります。
キョロキョロキョロキョロしまくりでした

素晴らしい朝を迎えたようですね。御池に泊ったものだけが見られる世界
とにかくヒトでは思いつかない演出でした

最初は蜃気楼でも出たのかと思いましたが、そのぐらい展望が良かったということですね。うらやましい。
あの平原は東稜線に出ないと展望が効かないし、稜線に出るとブワァンと目の前が広がり驚かせられますので :)

P1241 から北東に向かう尾根を下ったということでしょうか。
この尾根は夏も冬もよく使う私のお気に入りの尾根です。スノーシュをつけて駆け降りるのが気持ちいい尾根です。

そうです。感動的でした。
『いい場所発見!』とコーフンしてたら、あきんちょが
『kasayaさんは知ってるよ、キット』 :D ・・・その通りでしたね
『スノー衆』のコースにノミネートさせたいです。思い思いのところを降りていく・・・
ただ、今回は左へとトラバースしながら降りて行きました

どのあたりかよくわかりません
右から支谷が入ってきて、そのせいで左から支尾根が緩やかに降りてくるところ、地図を見ると御池からの登山道が尾根を巻くように右へかわしているところのチョイ下の辺りです

カタクリ峠のことですよね
タブンそうです

日曜ならトレースはしっかり合ったでしょう
ハイ、ただ林道着陸あと30mで若干ルートロスしました・・・

御池岳を120%楽しんだ様子。私もこのぐらい楽しみたい。
何をおっしゃいます。
今度は教えてくださいね :D

アメちゃんと行くとどこでも楽しくなりそうですね。
スノー衆もぜひ参加してもらいたいところです。

ワタシは皆さんに楽しくさせていただいているのです・・・ :)

あめちゃん
雨子庵
記事: 491
登録日時: 2011年10月12日(水) 19:40
お住まい: 名古屋(ときどき青田(飯高))

Re: 【鈴鹿】センス・オブ・ワンダー。感性を解きほぐしてくれた御池劇場

投稿記事 by 雨子庵 »

宮指路さん まいど
あめちゃんです

実は私も奥の平でテン泊経験者なんです。
一時期、山岳会に入っていて、その頃の思い出です。
若い女性もいてトイレどうすんだろうなぁ~と要らぬ心配をしていました。

トイレはひたすら我慢します・・・ウッソー :mrgreen:

これが長い
ヒタスラ長い :(

私も経験しましたが重いザックでも意外に問題なかったです。
そうなんです、なのにみんなとのスノー衆でこけまくるあめちゃんはイッタイ・・・? :)

わりばしさんのように10時くらいまでに着かないとトレースが付いていますね。
もっとも10日は氷を張ったような雪面だったのでトレースも付いていなかった。

まあ、当日はヨリドリミドリでしたので ;)

この時期、テーブルランドでテン泊するシト結構いるようです
あとは天気次第

恐ろしい話やのう
愛媛県の大野ヶ原はまことしやかに言われていますが、富士周辺、秋吉台もウワサは・・・。

幻想的ですね。
この言葉を実感しました :shock:

良かったですね~。私がテン泊した時は翌朝雨でした。(>_<)
天気は人を選びますから、ナンチャッテ :mrgreen:

ここを真っすぐに下りて行くと岩場に突き当たるので、左右に振りながらの下山になります
おっ、結果オーライだったのでしょうか

オツカレ様でした。楽しい山行でしたね。
ありがとうございます
モチロンいつもですが、
今回はスノーシューでのテン泊が初めてだったので感動もひとしおでした :lol:

あめちゃん

 
雨子庵
記事: 491
登録日時: 2011年10月12日(水) 19:40
お住まい: 名古屋(ときどき青田(飯高))

Re: 【鈴鹿】センス・オブ・ワンダー。感性を解きほぐしてくれた御池劇場

投稿記事 by 雨子庵 »

わりばしさん まいど
あめちゃんです

古っ・・・ :mrgreen:

♫ゴマシオ、ロケット、しちめんちょぅ♫

やっぱりTバックに見えてたかあ・・スケベ。 :lol:

ふふ、あれがTバックに見えたら末期的です、受診しましょう :)

傷だらけのドリーネでしたか。
御池杣人さんが命名した青のドリーネです。
写真で見るといい感じじゃないですか。
頑張れおっさんダンディ。


たしかに名前はカッコいいです、そそられます
写真はほかのところなんです。それくらいどこもかしこも息を呑む風景が繰り広げられていたのです :D

奥の平はピーカンよりもこんな天気の方が幻想的で好きです。
光と影の陰翳がいいでしょ。

その通りです、んでもって、ときどきスパァーンと青空が見えたりするからマスマス良くて
演出に酔ってました ;)

山日和さ~ん。
雨子庵がスノー衆をディスってますよ。 8-)


山日和さ~ん、ちがうんですよぉ~
ホントにあそこは風が強かったんですよぉ~
・・・まさかあの中に居た・・・タラァ~ン :shock:

あのね~
最後は「いなべのキャベツ」ぐらいに連れていかないと・・
知らんやろなア・・
残念。

あのね~
先に言っといてくれないと・・・・ :mrgreen:
まあ、次の楽しみができました
今回はもう食べれませんでした
・・・えっ、デザートは別腹・・・ :shock:

あめちゃん
雨子庵
記事: 491
登録日時: 2011年10月12日(水) 19:40
お住まい: 名古屋(ときどき青田(飯高))

Re: 【鈴鹿】センス・オブ・ワンダー。感性を解きほぐしてくれた御池劇場

投稿記事 by 雨子庵 »

シュークリームさん まいど
あめちゃんです


それにしても気分がはじけているような文章やねえ。こんなリズム感のある文章、私はよう書きません。すごいです。
でも、あめちゃんの以前の文章とも違うような。。

本人はいつもの感じなんですが・・・ :D
強いて言うなら、クィーンの映画を見てから昔の出来事がフラッシュバックしています・・・とくに高校時代。その頃読破した筒井康隆氏のリズミカルな表現はとても好きでした。脳みそがそれを思い出してるのかも :)


なんか気分が空中を飛んでいるような、シャガールの絵を見るような感じだけど、これってあめちゃんの心象風景がそのまま現れていると思っていいの?
そうだとすると自分の心をこれだけ素直に表現できる感性ってすごいと思う。あめちゃんがこういう感性の持ち主だとは全然知りませんでした。素直に脱帽です。

合わせてモロイくらい感性が鋭敏になっているのは自覚しています。・・・そのせいかなぁ :oops:

私も昔、テン泊荷物をしょってコグルミ谷右岸尾根に上がる鉄梯子を上りましたが、ふわふわの新雪に苦労してカタクリ峠で力尽き、そこでテント泊しました。テーブルランドまで上がれてすごいねえ。私はまだテーブルランドでテント泊したことがありません。
自分でも自分をほめてやりました。 ;) モチロン条件も良かったのですが。
カタクリ峠辺りから、念のための泊適地を探りながら歩いていました

いいねえ、光の当たり具合で印象が全然違うよね。私も夕暮れと朝明のテーブルランドが見てみたい。
『時間』さえいつもと違う、一方通行の規則的な流れでは無く、早く過ぎたと思ったら、ゆっくり進み、進んだと思ったらチョイ戻り・・『こんな流れたかたもあるんだよ』と話しかけてきているみたいでした

普通は楽しいだけなんだけど、あめちゃんにとっては大事な二日間だったわけね。わかるわかる。それにしてもこんなに自分の心をさらけだせるなんて、やっぱあめちゃんならではやねえ。
いつもいつも大事ですヨン。 :mrgreen:
自分の心・・・さらけだす・・・・ホントはそんな文章、書いてみたいです・・・
これからも御愛顧ヨロシクお願いしますネン :mrgreen:

あめちゃん
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