【台高】霧氷の桧塚劇場~ヒキウス平~明神平☆イズミ谷右岸尾根↑~奥山谷↓

山行記、山の思い出、限定
フォーラムルール
新規トピックは文頭に以下のテンプレートをなるべく使ってください。
【 日 付 】
【 山 域 】 
【メンバー】
【 天 候 】
【 ルート 】
※ユーザーでなくても返信が可能です。ユーザー名に名前を入れて返信してください。
返信する
yamaneko0922
記事: 539
登録日時: 2018年11月20日(火) 06:39
お住まい: 京都市左京区

【台高】霧氷の桧塚劇場~ヒキウス平~明神平☆イズミ谷右岸尾根↑~奥山谷↓

投稿記事 by yamaneko0922 »

【 日 付 】2018年12月9日(日)
【 山 域 】台高
【メンバー】+家内
【 天 候 】曇り
【 ルート 】千秋林道駐車場7:30~10:39桧塚0~11:00桧塚奥峰11:04~11:17桧塚奥峰南斜面(昼食)11:57~12:20ヒキウス平12:24~12:29p1353m峰12:32~12:56P1394 13:02~13:11判官平~13:36明神岳~13:58明神平14:07~15:40奥山谷出合~16:02ワサビ谷出合~16:54駐車場

この週末、ほぼ典型的な西高東低の気圧配置となり、いよいよこの冬一番という寒波が関西に訪れる。山行先はまず霧氷の山が前提となるが、比良も鈴鹿も一日中天気が悪そうだ。北からかかる雲の切れ目を狙って、台高を選ぶことにする。この時期ならまだ無難に登山口までたどり着けそうなので、桧塚の木屋谷の側からのルートに照準を絞る。当初、マナコ谷から登るルートを考えるが、折角、高見トンネルを通って三重側から回り込むので、明神平からは辿った場合には行かないであろうポイントを歩いてみたいという勘定が割り込んでくる。地図を眺めているうちに桧塚から東に伸びる尾根に興味が惹かれ、イズミ谷の右岸またはカクレ谷の左岸の尾根を登ることを思いつく。勿論、林道から木屋谷川に下降して、無事に渡渉することが出来ればの話である。

京都の自宅を4時半に出る。国道166号線を辿って、東吉野村に入りトンネルを潜って木津峠を越えると、視界に高見山が大きく飛び込んでくる。高見山も案の定、上の方は白くなっている。最後まで迷ったのは高見山ではあったが、高見山からの縦走はもう少し積雪した時期の方がよかろう。高見山トンネルにかけて国道を登ってゆくと、電光表示板の温度表示は-2℃を表示している。目指す木屋谷林道まではまだまだ時間がかかる。結局、駐車場に辿り着いたのは7時半前であった。

我々が車を停めて身支度を整えているとすぐに三重ナンバーの車で男性三人のパーティーが到着される。おはようございますと挨拶を交わしコース取りをお伺いすると、マナコ谷から桧塚に登り、明神平から奥山谷を下山するとのことであった。我々も、もしも木屋谷川を無事、渡渉することが出来ない場合には、同じルートを辿ることになる可能性が高いと説明させて頂く。「頑張って下さい」とのお言葉とともに浮かべられ笑顔には、同時に呆れられたような表情があったのは気のせいだろうか。

車止めのチェーンを越えて木屋谷林道を歩き始める。林道を歩き始めると早速にも、上の方で白く霧氷を纏った桧塚(正確には口桧とのこと)が姿を顕す。丁度、ピークの辺りに雲がかかっているようだ。何とか少しでも雲が上がってくれたらいいのだが。

林道が最初に右に大きくカーブするあたりがイズミ谷の出合のあたりである。林道から覗き込むと、谷までの斜面はあまりにも急峻で下降出来そうなところが容易に見つからない。少し進んだところで一箇所、少し緩やかな斜面を見つけ、下ってみるもその先はやはりかなりの急斜面となっている。谷底まで辿り着くのはやはり難しいかと諦めかけたところで、降りて下さいといわんばかりに樹に結わえられた一丈のトラロープが目に入る。ロープを伝って下降してみると、なんとそこからも急斜面をトラバースするロープがある。対岸の植林地に入るための作業用のものだろうか。結局、次々とロープが連続しており、4本のロープの助けをかりて無事、谷底まで下降することが出来るのであった。

木屋谷川は水量もそれなりにあるのだが、なんとか無事、飛び石を伝って渡渉することが出来る。谷に沿ってカクレ谷まで移動するのは困難と思われ、イズミ谷の右岸尾根となる急斜面に取り付く。登り始めは杉の植林であり、勾配はかなりキツいが登れないほどではない。慎重に足場を選びながら登ってゆく。

尾根筋を辿るようになるとすこし勾配がマシになり、右手のイズミ谷にかけては自然林が広がっている。いつしか期待通りに雲があがってくれたのだろう、落葉した樹々の合間から見える桧塚はすっきりと山頂部を見せている。

東稜のもうすぐに稜線が近づいてきた思われるあたりで作業林道に出る。こんな高さまで林道がつけられていることに驚くばかりだ。林道の直下の斜面からはようやく樹間に桧塚の山頂がすっきりと見える場所を探すことが出来る。霧氷を纏った山頂部には時折、光があたって明滅するかのように白く輝く。

林道から上はいよいよ植林地も終わる。落葉した明るい自然林に朝陽が差し込み、樹々に長い影を落としている。なだらかな斜面を辿り、まもなく桧塚東稜の広い尾根に出る。期待通りのブナの大木が目立つ尾根の光景を目にした瞬間、この東稜に辿り着くまでの労苦が報われるような気がした。
PC098431.JPG
樹々は薄衣のようにわずかに霧氷を纏っているが、その薄い樹氷に時折、雲の合間から陽光が降り注ぐ瞬間、繊細なガラス細工のようにキラキラと輝く。足元には茶褐色の落葉の上に薄っすらと雪がまぶされている。
PC098421.JPG
桧塚の山頂への登りの手前では北側に広い蕨の草原が広がっている。茶褐色の草原の中で孤在する樹々は霧氷が際立つ。光があたる瞬間にはさらに霧氷の白さがさらに明るく輝くのである。落葉や蕨の落ちついた茶褐色と霧氷の白銀がみせるコントラストはまさに交錯する秋と冬の境界線を景色の上に描いているようだ。
PC098426.JPG
草原の斜面の上部に出ると、辿ってきた尾根の霧氷の樹々を振り返ることになる。雲の合間からさす陽光がサーチライトの様に白銀の霧氷の樹々の上を猛烈な勢いで過ぎ去ってゆく。その速度から上空を通過してゆく風の強さを知ることが出来る。尾根から三重県側はすっかりと晴れており、遠くの山々を見晴らすのだが、台高山脈の上で雲の境界線があるようだ。


樹々の間から隣の稜線ではヒキウス平と尾根の先にある1353m峰がやはり霧氷を見せている。これから、この美しい稜線を訪れるかと思うと否が応でも期待が高まる。
桧塚
桧塚
桧塚への山頂に辿り着くと、樹々の霧氷の程度がスケールアップする。あたりもすっかりと白い積雪に覆われている。いよいよ境界線を越えて冬の世界に一歩、足を踏み入れる。すぐ上の手が届きそうなところに雲があるのだが、その雲の中から桧塚奥峰のピークが姿を顕す。この辺りの雲の高さがまさに桧塚奥峰の高さ、1420m前後にあるだあろう。

桧塚奥峰への鞍部ではマナコ谷から登ってくるルートと合流する。こちらのハゲ尾根も白く化粧が施されており、霧氷を纏った樹々と下方の植林地の深緑が美しいコントラストを呈している。
桧塚奥峰にて、雲の中からヒキウス平が現れる 
桧塚奥峰にて、雲の中からヒキウス平が現れる 
最後にこのピークに立った時には猛吹雪の中から桧塚やヒキウス平が一瞬だけ、幻影のように姿を見せただけであった。ほとんどホワイトアウト状態の悪天候に桧塚への往復を諦めたのだった。桧塚奥峰への登りから振り返ると霧氷で化粧を施された姿をスッキリと見せてくれる。この日も桧塚から奥峰の短い稜線はそれなりに風が強い。雲に覆われていたヒキウス平も再び姿を顕す。

桧塚奥峰のピークに辿り着くと明神平の方から来られた二人の男性が辿り着くのとほぼ同時であった。桧塚から奥峰へと辿る我々の姿がずっと見えていたとのこと。他にも二人組の男女が斜面の南側で休憩されておられた。結局、登山口で一緒になったパーティーを除くと、この日に山中で出遭ったのはこの二組だけであった。
桧塚奥峰の南斜面の休憩地点よりヒキウス平を望む<br />手前の樹林の林に光があたって霧氷が白く輝く
桧塚奥峰の南斜面の休憩地点よりヒキウス平を望む
手前の樹林の林に光があたって霧氷が白く輝く
桧塚奥峰からはまずはヒキウス平に向かって蕨の草原を下ってゆく。この斜面は風の影になっているのだろう、上空では相変わらず風鳴りの音が聞こえるが、この斜面では嘘のように風が穏やかだ。ヒキウス平を真正面に望む斜面の中腹でランチとする。ここでも上空を猛スピードで通過してゆく雲の切れ目から光線が差し込み、再びサーチライトの様にヒキウス平、そして右手の1394m峰からの尾根の霧氷の樹林を照らしてゆくのだった。

この日はまずは豚まんを蒸す。次はキーマカレーを予定していたのだが、迂闊にもザックのサイドに入れていた水は早くもかなり凍ってしまっている。ライスを容器のまま蒸すことを試みるもさすがにそれでは調理出来ない。これで10分以上の時間とガスを無駄にする。結局、フライパンでライスを蒸し焼きにすることで何とか食べることが出来る状態にこぎつけることが出来るのであった。下界では不味い飯でも山の上では味覚の評価はかなり閾値が下がるものだ。キーマカレーの味はヒキウス平という極上の光景お陰か、何とも美味に感じられるのだった。

しかし、調理に手間取った間に急速に指先がかじかむ。慌ててグローブを二重にする。景色は素晴らしいがこの寒さの中では長い休憩は無用である。再び斜面を下ってヌタハラ谷源頭の右俣を渡ると右手の1394m峰から源頭部に伸びてくる小さな尾根に乗る。
ヒキウス平に
ヒキウス平に
今度は左俣を渡って、ヒキウス平へと直接登る。このヒキウス平の展望と霧氷の素晴らしさはまた格別である。背後には辿ってきた桧塚と奥峰の両方を望む。霧氷を纏った山々に囲まれた別天地である。
p1353北斜面より桧塚奥峰と桧塚
p1353北斜面より桧塚奥峰と桧塚
ヒキウス平からは尾根の先にある1353m峰に辿り着く。尾根上にはわずかに一組の足跡がついている。1353m峰は北側と南側にそれぞれ開けた斜面を有し、北側から辿ってきた桧塚の東尾根を見晴らす。南側からは千石山(奥ノ迷峰)から赤グラ山へと至る台高山脈の主脈が見える。どうやら南の方は雲は少ないようだ。

ピークからはヒキウス平に戻ると尾根伝いに明神岳から桧塚奥峰へのコースのジャンクションとなる1394m峰に向かう。雲の切れ目から時折差し込んでいた陽光は全く消えて、灰白色の雲がどこまでまでも広がっている。しかし、いつの間に雲の高さが上がったようで、先程までは緞帳を下ろしたかのように雲の中であった明神岳が姿を見せている。どうやら雲の上昇とともに風もすっかり和らいだようだ。明神平方面が雲の中であれば桧塚奥峰から千秋峰を経て下るつもりであったが、この天気なら明神平を周って、予定通り奥山谷を下ることにしよう。まだ13時前であり時間はまだ十分にある。

1394m峰から判官平の方に向かうと雪の上には多数の足跡がある。判官平の方からは女性を含む2~3人の声が風に乗って聞こえてる。樹々の間からは明神岳が顔を覗かせる。明神岳に近づくにつれて足元の雪が多くなるようだ。明神岳への登りをつめると、ピークからは南側に展望が広がり、笹ヶ峰から奥ノ迷峰へと連なる稜線が見えている。奥ノ迷峰のあたりだけにスポットライトの様にわずかに光があたっている。遠くに望む大峰山脈は上の方は相変わらず雲の中だ。

明神平へは霧氷で凍りついた蕨の草原をなだらかに下ってゆく。臙脂色であったはずの蕨は霧氷により枯野色というのだろうか、わずかに赤みがかった白茶色を呈している。その草原の中に白銀の樹々が浮かび上がる。静寂に支配され人の気配のない明神平には新雪の上をあるく微かな音だけがどこまでも響いていくようだ。明神平の西端に来ると遠く金剛山と葛城山を望む。薊岳に向かって南西に伸びる稜線もすっかり霧氷を纏って白くなっている。

明神平からは奥山谷に入る。雪の上に数人の踏み跡がついているのは早朝、駐車場でお遭いしたパーティーのものと思われる。沢に沿って下るうちに急速に足元の雪が薄くなる。周りを見渡すと霧氷の境界であった。源頭部は歩きやすく広い谷であるが、落葉のせいもあるのだろうか、踏み跡が意外にも薄い。先行者の踏み跡に助けられながらも樹につけられたテープを追ってゆく。しかし先行する踏み跡は樹のテープが示す踏み跡とは違う方向に向かっていく。

勿論、我々は樹のテープを追うしかない。しかしテープもそう頻繁ではない。二度ほど踏み跡を見失う。いずれも沢沿いに下ったところであったが、左岸の斜面の上をトラバースしてゆく踏み跡をみつける。どうやら奥山谷出合いまでは基本的には左岸の斜面のトラバースのようだ。奥山谷出合いで沢を渡渉するのだが、その最後の石で家内が足を滑らせて両足を沢の中にドボン。

ここからは右岸をトラバース道となる。踏み跡の不明瞭な箇所はない。しかし、ルート・ファインディングをしながら進んだせいだろうか。奥山谷の出合いのあたりまででかなりの時間を要する。山と高原地図のコースタイムでは明神平から下りはワサビ谷出合いまで1時間半となっている。さほど大きな道迷いをしなかったつもりであるがここまで?を要する。コースタイムを上回ることは滅多にないのだが。

ワサビ谷で渡渉した直後に思わぬところで足を掬われることになった。積もった落葉の下には地面があると思って足を載せたところがなんと落葉の吹き溜まりであった。岩の上を1~2mほど少滑落する。幸い大きな怪我はなかったが、一つ間違えると大変なことになりかねないところであった。

ワサビ谷出合いからもトラバース道が続く。道に架けられた丸木橋は完全に崩壊しているものもある。足元のみならず、木に打ち付けられている釘に引っ掛からないように慎重に注意して通過する必要がある。最後は杉の植林地となり、ほどなく林道に出る。

車を停めた林道の駐車場まで戻ると、驚いたことに早朝に出遭った3人組のパーティーが車に乗り込んで出発しようとしておられるところであった。「とっくにお帰りになったものと思っておりましたが・・・」と声をかけると、奥山谷で道迷いのため、何度か行ったり来たりすることになったとのこと。明神平には霧氷の季節にも幾度か来られておられるようではあったが、奥山谷の道はかなり荒廃しているとのことであった。

帰宅後にヤマレコを見ても、奥山谷の登山路は年々崩壊が進行し、通行が困難になってゆくと書かれているものがあった。家内はこのルートはもう懲り懲りのようである。しかし、新緑や紅葉の季節も美しそうな谷であり、このまま登山道が整備されずに荒れてゆくのは残念極まりない。

もうすぐ、この台高も雪がすべてを覆いつくすことになるだろう。訪れたい冬の台高の山はまだまだ尽きない。

※このレポはヤマレコにおける以下のレコを加筆・改訂したものです。
https://www.yamareco.com/modules/yamare ... 74221.html
最後に編集したユーザー yamaneko0922 [ 2018年12月21日(金) 19:08 ], 累計 2 回
山猫 🐾
グー(伊勢山上住人)
記事: 2223
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:10
連絡する:

Re: 【台高】霧氷の桧塚劇場~ヒキウス平~明神平☆イズミ谷右岸尾根↑~奥山谷↓

投稿記事 by グー(伊勢山上住人) »

ヤブに煌めく新星yamanekoさん、こんばんは。ようこそ台高へ。

☆イズミ谷左岸尾根↑~

台高専門のグーの歩いたことのないルートです。
ヤマレコのGPS軌跡を見るとイズミ谷右岸尾根・カクレ谷左岸尾根を登っていますね。

【メンバー】+家内

これがスゴイ!! 普通の主婦ではない!

北からかかる雲の切れ目を狙って、台高を選ぶことにする。

いい選択ですが、県境稜線は季節風で湧きあがったガスに包まれます。
北部台高縦走路から離れた桧塚奥峰・ヒキウス平が正解ですね。

「頑張って下さい」とのお言葉とともに浮かべられ笑顔には、同時に呆れられたような表情があったのは気のせいだろうか。

気のせいではありません。

谷底まで辿り着くのはやはり難しいかと諦めかけたところで、降りて下さいといわんばかりに樹に結わえられた一丈のトラロープが目に入る。

この時の「家内」さんの気持ちが知りたい。
「ラッキー!降りてくださいと言わんばかり」なのだろうか?

右手のイズミ谷にかけては自然林が広がっている。

右手がイズミ谷だったら、登っているのは右岸尾根でしょ。
上流から下流を見て右が右岸。下流から上流を見て左が右岸尾根。

こんな高さまで林道がつけられていることに驚くばかりだ。

途中で崩落しているようですが、zippさんが名付けた「MountainSide HighWay(MSHW)」

期待通りのブナの大木が目立つ尾根の光景を目にした瞬間、この東稜に辿り着くまでの労苦が報われるような気がした。

今年の台風による倒木が多数あると聞いていますが、グーは最近は歩いていないのです。

樹氷に時折、雲の合間から陽光が降り注ぐ瞬間、繊細なガラス細工のようにキラキラと輝く。

グーも千石林道から見上げて「霧氷がきれいだろうなぁ~」

落葉や蕨の落ちついた茶褐色と霧氷の白銀がみせるコントラストはまさに交錯する秋と冬の境界線を景色の上に描いているようだ。

山日和文学に強力なライバル現る。

ヒキウス平を真正面に望む斜面の中腹でランチとする。

特等席に腰を下ろしましたね。グーはどうしても水のそばでランチになります。

迂闊にもザックのサイドに入れていた水は早くもかなり凍ってしまっている。

すぐ近くにある桧塚若水は凍りついていないと思うけど。

これで10分以上の時間とガスを無駄にする。

「今回はやや長めのランチですね」と書こうと思ったが、手間取っていたのですね。

このヒキウス平の展望と霧氷の素晴らしさはまた格別である。霧氷を纏った山々に囲まれた別天地である。

嬉しい評価です。これでワンサカお客様が押し掛けて来るでしょうね。

その最後の石で家内が足を滑らせて両足を沢の中にドボン。

ここはグーも難儀するところです。

コースタイムを上回ることは滅多にないのだが。

奥山谷道は一般登山道としてはもう廃道ですね。時間がかかります。

積もった落葉の下には地面があると思って足を載せたところがなんと落葉の吹き溜まりであった。
岩の上を1~2mほど少滑落する


昔ハシゴのあった所かな?
グーも水たまりに浮かんだ落ち葉を踏んで靴が水浸し。

家内はこのルートはもう懲り懲りのようである。

沢靴を履いて水遊びにはいいコースですよ。

また台高に来てください。

                グー(伊勢山上住人)
アバター
わりばし
記事: 1753
登録日時: 2011年2月20日(日) 16:55
お住まい: 三重県津市

Re: 【台高】霧氷の桧塚劇場~ヒキウス平~明神平☆イズミ谷右岸尾根↑~奥山谷↓

投稿記事 by わりばし »

おはようございます、やまねこさん。

林道が最初に右に大きくカーブするあたりがイズミ谷の出合のあたりである。林道から覗き込むと、谷までの斜面はあまりにも急峻で下降出来そうなところが容易に見つからない。少し進んだところで一箇所、少し緩やかな斜面を見つけ、下ってみるもその先はやはりかなりの急斜面となっている。谷底まで辿り着くのはやはり難しいかと諦めかけたところで、降りて下さいといわんばかりに樹に結わえられた一丈のトラロープが目に入る。ロープを伝って下降してみると、なんとそこからも急斜面をトラバースするロープがある。対岸の植林地に入るための作業用のものだろうか。結局、次々とロープが連続しており、4本のロープの助けをかりて無事、谷底まで下降することが出来るのであった。

なんとマニアックな・・・
こんな所にロープあるんだ。 :mrgreen:
釣り師だろうな。
林業関係者はこんなことはしません。
誉橋から植林地をトラバースしていけば渡渉なしで行けると思いますが。


桧塚奥峰への鞍部では千秋峰を経て登ってくるルートと合流する。こちらのハゲ尾根も白く化粧が施されており、霧氷を纏った樹々と下方の植林地の深緑が美しいコントラストを呈している。

ここが一番の強風地帯で巨大エビの尻尾が発達します。
この日鈴鹿の沢に行っていましたが、寒いはずだあ。


桧塚奥峰のピークに辿り着くと明神平の方から来られた二人の男性が辿り着くのとほぼ同時であった。桧塚から奥峰へと辿る我々の姿がずっと見えていたとのこと。他にも二人組の男女が斜面の南側で休憩されておられた。結局、登山口で一緒になったパーティーを除くと、この日に山中で出遭ったのはこの二組だけであった。

霧氷狙いでこの日は賑やかだったみたいですね。
三重県側からだと人に合わない日はざらです。
歩くルートにもよるのですが。 :lol:

今度は左俣を渡って、ヒキウス平へと直接登る。このヒキウス平の展望と霧氷の素晴らしさはまた格別である。背後には辿ってきた桧塚と奥峰の両方を望む。霧氷を纏った山々に囲まれた別天地である。

桧塚劇場はいいですよね。
また、第三劇場のカエデを見に来てください。

第三劇場
第三劇場

勿論、我々は樹のテープを追うしかない。しかしテープもそう頻繁ではない。二度ほど踏み跡を見失う。いずれも沢沿いに下ったところであったが、左岸の斜面の上をトラバースしてゆく踏み跡をみつける。どうやら奥山谷出合いまでは基本的には左岸の斜面のトラバースのようだ。奥山谷出合いで沢を渡渉するのだが、その最後の石で家内が足を滑らせて両足を沢の中にドボン。

最近整備されていませんからね。
目的を持って入る人の道って感じで・・ :mrgreen:
台高の三重県側ってこんな所多いですよ。


帰宅後にヤマレコを見ても、奥山谷の登山路は年々崩壊が進行し、通行が困難になってゆくと書かれているものがあった。家内はこのルートはもう懲り懲りのようである。しかし、新緑や紅葉の季節も美しそうな谷であり、このまま登山道が整備されずに荒れてゆくのは残念極まりない。

季節によって入る人もいるので通れなくなることは無いでしょう。
大正時代に乾留工場で華やいだ道です。

もうすぐ、この台高も雪がすべてを覆いつくすことになるだろう。訪れたい冬の台高の山はまだまだ尽きない。

遠いですが、またお越しください。
わたしのお勧めは飯高のとっとき味噌で、おいしいですよ。

                                  わりばし
yamaneko0922
記事: 539
登録日時: 2018年11月20日(火) 06:39
お住まい: 京都市左京区

Re: 【台高】霧氷の桧塚劇場~ヒキウス平~明神平☆イズミ谷右岸尾根↑~奥山谷↓

投稿記事 by yamaneko0922 »

グーさん、早速にもコメントどうも有難うございます。

>これがスゴイ!! 普通の主婦ではない!

ごくごく普通の主婦ですよ。

>この時の「家内」さんの気持ちが知りたい。
「ラッキー!降りてくださいと言わんばかり」なのだろうか?


きっとそう思っていたに違いありません。聞いてはおりませんが :lol:

>右手がイズミ谷だったら、登っているのは右岸尾根でしょ。
上流から下流を見て右が右岸。下流から上流を見て左が右岸尾根。


頭では理解しておりますが、時々、混乱することがあります。昨日、グーさんにご指摘いただく前にヤマレコでもご指摘いただいて、訂正させて頂いております。

>途中で崩落しているようですが、zippさんが名付けた「MountainSide HighWay(MSHW)」

そんな洒落た名前を付けられた方がいらしたのですね。

>すぐ近くにある桧塚若水は凍りついていないと思うけど。

是非是非、その場所が知りたいです。

>奥山谷道は一般登山道としてはもう廃道ですね。時間がかかります。

さほど道迷いをしたつもりもなかったのですが、グーさんにそのように仰っていただいて、安心致しました。

>また台高に来てください。

有難うございます。近々に訪れるつもりにしております。
山上でお会いした際には、是非とも宜しくお願い致します。
山猫 🐾
yamaneko0922
記事: 539
登録日時: 2018年11月20日(火) 06:39
お住まい: 京都市左京区

Re: 【台高】霧氷の桧塚劇場~ヒキウス平~明神平☆イズミ谷右岸尾根↑~奥山谷↓

投稿記事 by yamaneko0922 »

わりばしさん。初めまして。実は過去の記事に関するわりばしさんのレスを読んだばかりのタイミングでコメントを頂いたので、とても驚きました。その件はPMで送らせて頂きます。

>釣り師だろうな。
林業関係者はこんなことはしません。
誉橋から植林地をトラバースしていけば渡渉なしで行けると思いますが。


なるほど、そうなんですね。
下山時にその方法があることに気が付きました。

>桧塚劇場はいいですよね。
また、第三劇場のカエデを見に来てください。


美しいお写真も有難うございます。季節を変えて、何度も訪れたいところです。

>遠いですが、またお越しください。
わたしのお勧めは飯高のとっとき味噌で、おいしいですよ。


有難うございます。
是非、次回はとっとき味噌を入手して、味をご報告させて頂きたいと思います。
山猫 🐾
アバター
山日和
記事: 3573
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 【台高】霧氷の桧塚劇場~ヒキウス平~明神平☆イズミ谷右岸尾根↑~奥山谷↓

投稿記事 by 山日和 »

yamanekoさん、こんばんは。

この週末、ほぼ典型的な西高東低の気圧配置となり、いよいよこの冬一番という寒波が関西に訪れる。山行先はまず霧氷の山が前提となるが、比良も鈴鹿も一日中天気が悪そうだ。北からかかる雲の切れ目を狙って、台高を選ぶことにする。

私も同じ考えでした。久しぶりに通称ヌタウ(ヌタハラ谷右岸尾根)からヒキウス平~笹ヶ峰へ行こうと思ったんですが、宮ノ谷出合で通行止めでそこから先へ行けませんでした。台風でやられたのは耳にしてましたが、もう復旧してるだろうという甘い読みでした。
結局江馬小屋林道から江股ノ頭へ転進しましたが、霧氷は影も形も無し。
当初通り行けてたらヒキウス平でバッタリでしたね。 :lol:

地図を眺めているうちに桧塚から東に伸びる尾根に興味が惹かれ、イズミ谷の右岸またはカクレ谷の左岸の尾根を登ることを思いつく。勿論、林道から木屋谷川に下降して、無事に渡渉することが出来ればの話である。
結局、次々とロープが連続しており、4本のロープの助けをかりて無事、谷底まで下降することが出来るのであった。

わざわざ苦労して取付いてこの尾根を登る意図はどこにあったんでしよう。ひょっとしてMですか? :mrgreen:

我々も、もしも木屋谷川を無事、渡渉することが出来ない場合には、同じルートを辿ることになる可能性が高いと説明させて頂く。「頑張って下さい」とのお言葉とともに浮かべられ笑顔には、同時に呆れられたような表情があったのは気のせいだろうか。

Me too。それは気のせいではないと思います。 :mrgreen:

なだらかな斜面を辿り、まもなく桧塚東稜の広い尾根に出る。期待通りのブナの大木が目立つ尾根の光景を目にした瞬間、この東稜に辿り着くまでの労苦が報われるような気がした。

手前の橋の袂からつづ田原谷右岸尾根を上がってもよかったですね。こちらの方が広い尾根を長く味わえます。

この辺りの桧塚奥峰への鞍部では千秋峰を経て登ってくるルートと合流する。

これはマナコ谷からでは?
千秋峰は今来た尾根上の1186mピークですね。

最後にこのピークに立った時には猛吹雪の中から桧塚やヒキウス平が一瞬だけ、幻影のように姿を見せただけであった。

これは「最初に」?

桧塚奥峰からはまずはヒキウス平に向かって蕨の草原を下ってゆく。この斜面は風の影になっているのだろう、上空では相変わらず風鳴りの音が聞こえるが、この斜面では嘘のように風が穏やかだ。

江股ノ頭も風が強かったですが、ちょっとした角度の違いでウソのように風のない場所がありました。

この日はまずは豚まんを蒸す。次はキーマカレーを予定していたのだが、迂闊にもザックのサイドに入れていた水は早くもかなり凍ってしまっている。

冬のヒキウスでキーマカレーですか。オシャレですねえ。 :D
私はザックの外ポケットにボトルを入れるのが嫌いなので、凍る心配はありません。

景色は素晴らしいがこの寒さの中では長い休憩は無用である。

その通りです。と言いながら私は1時間半近く休んでましたが。 :mrgreen:

再び斜面を下ってヌキハラ谷源頭の右俣を渡ると右手の1394m峰から源頭部に伸びてくる小さな尾根に乗る。

「ヌタハラ」ですね。

今度は左俣を渡って、ヒキウス平へと直接登る。このヒキウス平の展望と霧氷の素晴らしさはまた格別である。背後には辿ってきた桧塚と奥峰の両方を望む。霧氷を纏った山々に囲まれた別天地である。

ああ、うらやましい。私も木屋谷へ転進すればよかった。 :oops:

どうやら南の方は雲は少ないようだ。

そうですね。江股ノ頭から見る仙千代ヶ峰方面はいい天気でした。

明神平にこだわらなければ、明神岳の西側から奥山谷右俣の源頭へ直接下りれば非常に雰囲気のいいコースです。左俣源頭の三俣あたりも素晴らしいのでぜひ訪れてみて下さい。

源頭部は歩きやすく広い谷であるが、落葉のせいもあるのだろうか、踏み跡が意外にも薄い。先行者の踏み跡に助けられながらも樹につけられたテープを追ってゆく。しかし先行する踏み跡は樹のテープが示す踏み跡とは違う方向に向かっていく。

他の人も書いているように、奥山谷の登山道は荒れてますよね。いい谷なんですけどね。
明神平からひと登りして、水無山から北東尾根を下るのもいい選択肢です。この尾根も樹林が素晴らしいです。

山谷出合いで沢を渡渉するのだが、その最後の石で家内が足を滑らせて両足を沢の中にドボン。

お尻を強打したりドボンしたり、奥さんも忙しいですね。 :lol:

ワサビ谷で渡渉した直後に思わぬところで足を掬われることになった。積もった落葉の下には地面があると思って足を載せたところがなんと落葉の吹き溜まりであった。岩の上を1~2mほど少滑落する。幸い大きな怪我はなかったが、一つ間違えると大変なことになりかねないところであった。

今度は本人が・・・ここは下って来ると意外に落とし穴の場所です。

帰宅後にヤマレコを見ても、奥山谷の登山路は年々崩壊が進行し、通行が困難になってゆくと書かれているものがあった。家内はこのルートはもう懲り懲りのようである。しかし、新緑や紅葉の季節も美しそうな谷であり、このまま登山道が整備されずに荒れてゆくのは残念極まりない。

冬以外なら渓流シューズで歩く方が楽しいですね。滝らしい滝もなく簡単に遡行できます。
左俣の上流には一つだけそこそこの滝がありますが、簡単に巻き上がれます。その上が先ほど書いた三俣です。

                   山日和
yamaneko0922
記事: 539
登録日時: 2018年11月20日(火) 06:39
お住まい: 京都市左京区

Re: 【台高】霧氷の桧塚劇場~ヒキウス平~明神平☆イズミ谷右岸尾根↑~奥山谷↓

投稿記事 by yamaneko0922 »

山日和さん、コメントどうも有難うございます。

>当初通り行けてたらヒキウス平でバッタリでしたね。 :lol:

お会いできず、残念でした。

>わざわざ苦労して取付いてこの尾根を登る意図はどこにあったんでしよう。ひょっとしてMですか?

単に桧塚の東尾根を少しでも歩いてみたかったのでした。桧塚東稜に関しては家内はあの庄部谷山から南に下った尾根を思い出すと、尾根をとても気に入っておりました。また改めてもっと長く歩いてみようと思います。

>手前の橋の袂からつづ田原谷右岸尾根を上がってもよかったですね。こちらの方が広い尾根を長く味わえます。

なるほど、そういう方法は思いつきませんでした。

>これはマナコ谷からでは?
千秋峰は今来た尾根上の1186mピークですね。


失礼しました。地理を正確に認識しておりませんでした。ご教示有難うございます。

>明神平にこだわらなければ、明神岳の西側から奥山谷右俣の源頭へ直接下りれば非常に雰囲気のいいコースです。左俣源頭の三俣あたりも素晴らしいのでぜひ訪れてみて下さい。

>他の人も書いているように、奥山谷の登山道は荒れてますよね。いい谷なんですけどね。
明神平からひと登りして、水無山から北東尾根を下るのもいい選択肢です。この尾根も樹林が素晴らしいです。


これは何度も訪れなければなりませんね :D

>お尻を強打したりドボンしたり、奥さんも忙しいですね。
今度は本人が・・・ここは下って来ると意外に落とし穴の場所です。


今度の週末は二人とも何もないように願っております。
・・・その前に週末に出かけられるように仕事を片付けることが先決なのですが。

>冬以外なら渓流シューズで歩く方が楽しいですね。滝らしい滝もなく簡単に遡行できます。
左俣の上流には一つだけそこそこの滝がありますが、簡単に巻き上がれます。その上が先ほど書いた三俣です。


教えて頂いて、有難うございます。是非、試してみたいと思います。
家内の同意が得られさえすればなのですが :lol:
山猫 🐾
グー(伊勢山上住人)
記事: 2223
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:10
連絡する:

Re: 【台高】霧氷の桧塚劇場~ヒキウス平~明神平☆イズミ谷右岸尾根↑~奥山谷↓

投稿記事 by グー(伊勢山上住人) »

20181202-22.jpg


のこのこと顔を出すグーです。

>すぐ近くにある桧塚若水は凍りついていないと思うけど。
是非是非、その場所が知りたいです。


・1394の真東。ヌタハラ谷右俣の源頭。
大岩の左下から湧き出しています。
雨が1週間以上降らないと涸れてしまいますが。


20181202-21.jpg


桧塚奥峰南斜面を下って・1394南東尾根を乗越す手前には「狸水」があります。
yamanekoさんも通過されているのじゃないかな?


狸水
狸水
yamaneko0922
記事: 539
登録日時: 2018年11月20日(火) 06:39
お住まい: 京都市左京区

Re: 【台高】霧氷の桧塚劇場~ヒキウス平~明神平☆イズミ谷右岸尾根↑~奥山谷↓

投稿記事 by yamaneko0922 »

グーさん
ご丁寧にも教えて頂いて有難うございます。

>・1394の真東。ヌタハラ谷右俣の源頭。
大岩の左下から湧き出しています。
雨が1週間以上降らないと涸れてしまいますが。

>桧塚奥峰南斜面を下って・1394南東尾根を乗越す手前には「狸水」があります。


是非、次回、探して見ます。
山猫 🐾
雨子庵
記事: 491
登録日時: 2011年10月12日(水) 19:40
お住まい: 名古屋(ときどき青田(飯高))

Re: 【台高】霧氷の桧塚劇場~ヒキウス平~明神平☆イズミ谷右岸尾根↑~奥山谷↓

投稿記事 by 雨子庵 »

yamaneko0922さん はじめまして
あめちゃんです。
そしてヨウコソ千秋へ。
ウェルカムウェルカム。

イズミ谷の右岸またはカクレ谷の左岸の尾根を登ることを思いつく。勿論、林道から木屋谷川に下降して、無事に渡渉することが出来ればの話である


この時期にこのルート・・・。恥ずかしながらまだ未踏ですが、オジヤン(私のレポによく出てきますが、あの辺の青田(おおだ)で一番の物知りな方です)にこれを言うと、どちらもかなり上まで道(杣道)はあるとのことでした(左岸右岸は聞いてませんが)

目指す千秋林道まではまだまだ時間がかかる。結局、駐車場に辿り着いたのは7時半前であった。

今は看板はありませんが、「木屋谷林道」ですね。その入り口の発電所の横の自然に溶け込んだ建物が「雨子庵」です。在中ならかっこいい色の車が停まってます ;)

「頑張って下さい」とのお言葉とともに浮かべられ笑顔には、同時に呆れられたような表情があったのは気のせいだろうか。

おっ、読心術もできるようで。

車止めのチェーンを越えて千秋林道を歩き始める。林道を歩き始めると早速にも、上の方で白く霧氷を纏った桧塚が姿を顕す。丁度、ピークの辺りに雲がかかっているようだ。何とか少しでも雲が上がってくれたらいいのだが。

先日オジヤンとドライブしたとき、「すぐ見えるあれは口桧じゃ」と言われました。口桧がどこかは確かめていませんが・・・。

東稜のもうすぐに稜線が近づいてきた思われるあたりで作業林道に出る。こんな高さまで林道がつけられていることに驚くばかりだ。林道の直下の斜面からはようやく樹間に桧塚の山頂がすっきりと見える場所を探すことが出来る

行ったことないのでわかりませんが、そんな上まであるなんて・・・林内車林道かなぁ?

桧塚奥峰への鞍部では千秋峰を経て登ってくるルートと合流する。こちらのハゲ尾根も白く化粧が施されており、霧氷を纏った樹々と下方の植林地の深緑が美しいコントラストを呈している。

どうやら、「千秋(峰)」とは一般的に「桧塚」を指すらしいです。詳細は省きますが、昭和初期、野田醤油(キッコーマン)がこの辺一帯を買い上げ、千秋社(キッコーマンの中の会社)が管理し、当時の事務所から見上げた「桧塚」を「千秋」と呼んだらしいです(by オジヤン)。ハゲ尾根は千秋社が皆伐したあと、天然更新を期待したけどうまくいかず・・・まあ、あんな烈風帯、皆伐したら・・・。

この日も桧塚から奥峰の短い稜線はそれなりに風が強い。

ケド、マナコから上がってくると、稜線に上がると風が無くなりホットしますよね :)

桧塚奥峰からはまずはヒキウス平に向かって蕨の草原を下ってゆく。この斜面は風の影になっているのだろう、上空では相変わらず風鳴りの音が聞こえるが、この斜面では嘘のように風が穏やかだ。

恥ずかしながら知りませんでした。 :oops:
いいことを聞きました。

今度は左俣を渡って、ヒキウス平へと直接登る。このヒキウス平の展望と霧氷の素晴らしさはまた格別である。背後には辿ってきた桧塚と奥峰の両方を望む。霧氷を纏った山々に囲まれた別天地である。

ああお恥ずかしいここも未踏 :oops: (「何やってんだ」の突っ込みの声がGOOさんから聞こえてきそう・・・)

しかし先行する踏み跡は樹のテープが示す踏み跡とは違う方向に向かっていく。
勿論、我々は樹のテープを追うしかない。しかしテープもそう頻繁ではない。二度ほど踏み跡を見失う。いずれも沢沿いに下ったところであったが、左岸の斜面の上をトラバースしてゆく踏み跡をみつける。どうやら奥山谷出合いまでは基本的には左岸の斜面のトラバースのようだ。


やらしい場所です

奥山谷出合いで沢を渡渉するのだが、その最後の石で家内が足を滑らせて両足を沢の中にドボン。

ワタシもここで何度かパートナーがドボン。自分よりヒトを見てるとハラハラします。

ワサビ谷で渡渉した直後に思わぬところで足を掬われることになった。積もった落葉の下には地面があると思って足を載せたところがなんと落葉の吹き溜まりであった。岩の上を1~2mほど少滑落する。幸い大きな怪我はなかったが、一つ間違えると大変なことになりかねないところであった。

ホント、大事に至らなくてよかったです。すぐ近く(そこから20m下った)にある「服部さんの碑」はそこで起こった悲しい出来事です。

最後は杉の植林地となり、ほどなく林道に出る。

ソフトランディング :D

奥山谷の道はかなり荒廃しているとのことであった。
帰宅後にヤマレコを見ても、奥山谷の登山路は年々崩壊が進行し、通行が困難になってゆくと書かれているものがあった。家内はこのルートはもう懲り懲りのようである。しかし、新緑や紅葉の季節も美しそうな谷であり、このまま登山道が整備されずに荒れてゆくのは残念極まりない。


ワタシも機会あるごとに一般ルートでは無いことを言ってますが先日も・・・。
基本的には千秋社の持ち物であり、そのイニシエの道(さらに古くは大正時代に「乾留」が作った木馬道です)をお借りしているような感じでしょうか。
個人的には登山道としての紹介はソロソロ辞めてもいいのかなとも思います。
マナコ谷登山道があればとりあえず千秋までは行けますので・・・。

もうすぐ、この台高も雪がすべてを覆いつくすことになるだろう。訪れたい冬の台高の山はまだまだ尽きない。

自然描写、臨場感、そこの空気、すべてのものがヒシヒシと伝わってくるレポを拝読させていただきました。
自分もこんなすごいところ歩いてるんだなぁと思いました :D

これからもヨロシクおねがいします

あめちゃん
yamaneko0922
記事: 539
登録日時: 2018年11月20日(火) 06:39
お住まい: 京都市左京区

Re: 【台高】霧氷の桧塚劇場~ヒキウス平~明神平☆イズミ谷右岸尾根↑~奥山谷↓

投稿記事 by yamaneko0922 »

雨子庵さん 

はじめまして。コメントどうも有難うございます。

>今は看板はありませんが、「木屋谷林道」ですね。その入り口の発電所の横の自然に溶け込んだ建物が「雨子庵」です。在中ならかっこいい色の車が停まってます ;)

教えて頂いて有難うございます。素敵なところに庵を構えられているのですね。こんなところに住居が?と、否が応でも目につきます。

>先日オジヤンとドライブしたとき、「すぐ見えるあれは口桧じゃ」と言われました。口桧がどこかは確かめていませんが・・・。

確かに。桧塚の本峰からわずかに東のピークが見えているのかもしれません。

>どうやら、「千秋(峰)」とは一般的に「桧塚」を指すらしいです。詳細は省きますが、昭和初期、野田醤油(キッコーマン)がこの辺一帯を買い上げ、千秋社(キッコーマンの中の会社)が管理し、当時の事務所から見上げた「桧塚」を「千秋」と呼んだらしいです(by オジヤン)。

地史を含めてのご教示、有難うございます。恥ずかしながら地理をよく理解しておりませんでした。山日和さんからの指摘もありましたので、レポを訂正させて頂いております。はじめからマナコ谷からのルートと記載しておくべきでした。

>自然描写、臨場感、そこの空気、すべてのものがヒシヒシと伝わってくるレポを拝読させていただきました。

過分なご評価ではありますが、少しでも小生のレポで楽しんでいただければ幸甚です。
こちらこそ、今度ともどうぞよろしくお願いいたします。
山猫 🐾
返信する