【奥美濃】揖斐高地谷支流白倉谷…オフ会前日の山行

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兔夢
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登録日時: 2011年2月24日(木) 23:12

【奥美濃】揖斐高地谷支流白倉谷…オフ会前日の山行

投稿記事 by 兔夢 » 2018年11月16日(金) 00:35

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DSCN6479.JPG (46.66 KiB) 閲覧数: 172 回
 秋晴れに恵まれ、色艶やかなダイラで催された今回のオフ会。素敵なゲストをお迎えして記憶に残るものとなった。が、オフ会のレポは他の方々にお譲りして前日の山行の報告をしたいと思う。
 その前に、「山登りはこんなにも面白い」の感想などをちらほら。本当はオフ会で話そうと思ったけど雰囲気に流されて言わずじまいだったので改めて。
 思い返せば、竜ケ岳で行われた第1回のオフ会、僕は太尾から山頂に向かったのだが、その時に参考にさせていただいたのが草川さんの「鈴鹿の山を歩く」だった。その頃、鈴鹿はまだ詳しくなく(今でも詳しくないけど…)こんなルートがあるんだ!と興味を引いた。実際、草川さんの文章通りのすばらしいルートで一度しか歩いていないのに今でも記憶に深い。その草川さんが山日和さんと共に本を出され、そして、21回目の今オフ会に参加された事は感慨深い。草川さんの文章は今もあの頃と変わらず惹き付けられるものがあり、霊仙山のルートは是非行ってみたいひとつとなった。
 中西さんの文章は女性らしい柔らかさで、スッと体に入ってくる印象だった。実際お会いした御本人も柔らかく優しそうな方だった。しかし、そのイメージとは裏腹に山行の内容は凄い。下山の道中、少し言葉を交わさせていただいたのだが、その柔らかいトーンのままで「沢登りをしていて、持った岩が剥がれて落ち、骨折しました」という話をされた。戻るのはまずいと思ってそのまま上まで登ったそうなのだが余程の胆力がないとできない事だろう。柔らかく見つめる目と強さを持っているからこそ魅力的な山行記が生まれるのだろう。
 山日和さんについては今更ここで語る事もない。なんでその記録が今まで活字にならなかったのか不思議だ。これを契機に二冊、三冊と活字化してほしい。周りには、西山さんやまりべちゃんの様な活字に関わっている人がいるのだからコラボもできるのではないかと期待する。
 「山登りはこんなにも面白い」には他にも二人の共著者がみえ、それぞれに個性的な山登りを紹介しておられる。この本は、決してメジャーといえない山、山域、ルートを(ヤブコギメンバーにとってはメジャーなところもあるが…)それぞれの著者独自の視点で描いて、それがとても魅力的な物語を紡いでいるように感じた。それはメジャーな山々のありふれた記録より輝いているのは間違いない。少なくとも、メジャーでない山域を歩いている僕にとっては、山へのあり方の自信となり、こんな歩き方をしたい、というひとつの指標になった。これを受けて、オフ会前日の山行は清々しい気持ちで臨む事ができた。以下に、そのレポをあげようと思う(こういう流れだと、すばらしい内容のレポを期待されると思いますが、文章力がないので普通の山行記録です…残念ながら)。


2018年11月10日(土) 曇のち晴 奥美濃・揖斐 高地谷 単独

白倉谷第一砂防ダム駐車地8:00ー標高480m入渓8:40ー
40m無名大滝9:25ー大滝落口10:35ー
標高975P11:45〜12:20ー下降尾根12:35ー
林道13:50ー駐車地14:05

 今年7月に遡行した時に地形図を見て何かありそうだと思った550m左俣。巨岩が積み重なって二俣とも思えず行き過ぎてしまった。戻って巨岩を越えていったもののこれはハズレか、と思ったその時、目の前に現われたのは多段40m滑滝。左右に岩壁が立った中に身を隠すような奥ゆかしい滝だった。しかし、これを越えるのはなかなか厳しそうだ。その日は諦めて別の沢筋を登って終えた。

 あの滝の向こうには何があるのだろう。そんな事が沢を登るとき何時も僕をとらえる。何があるのか確かめたい、その気持ちが高まる。大滝を越える為の様々なシミュレーションを繰り返した。そしていよいよ。

 白倉谷出合の第一砂防ダム横の広場に車を停め右岸に続く林道を歩いていく。林道には車止めがしてあり車では入れない。林道下には雰囲気のあるゴルジュと滝があるが今日はお預け。

 右岸から左岸に渡ったところで入渓。幾つかの滝はパスした。その後もなるべく濡れないように。今日はあくまでも大滝を越えるのが目的だ。

 主眼が大滝とはいえ、左右の秋の彩りは目を奪う。現われたゴルジュも秋の色。
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 標高550m付近まで難しいところはない。4m斜瀑が現われたところに右岸から沢が合わさってきているがここは目的のところではない。更に奥に進んだ次の左俣が今日の目的の沢。巨岩が積み重なっていて地形図を丹念に見ていないと気付かない。

 巨岩を越えていくと岩肌を落ちる流れが…多段40m滑滝。眠れる大滝。持ってきた×10の双眼鏡で上部を確認する。落口の左岸付近に樹木が立ち、そのあたりまで達することができれば、なんとかこの滝を越せそうに見えた。右岸の巻きも検討してみたが樹木の少ないズルズルの急斜面を登っていかなくてはならず気が向かない。
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DSCN6475.JPG (48.8 KiB) 閲覧数: 172 回
 
 7月に上部まで足を運んだ時は手前のルンゼを登った。足下の不安定な斜面が続き手こずった。今日は滝手前の岩壁の溝を登って行く事に。一旦、棚状のところに上がって先を確認すると、更に上部に向かって溝が続いておりわずかだが樹木が立っている。結構な急傾だがなんとか辿れそうだ。

 ロープ確保が欲しい様な緊張の登りが続いて上部に至ると落口に向かってバンドが続いていた。都合のいい事に程よい間隔で立木もある。ロープを出してトラバース。途中、ロープが引っかかり回収に戻ったりしたが何とか落口まで辿り着く事ができた。大滝を登りきった喜びが静かに沸き上がってくる。
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 落口より上は大滝の下で感じた様な険悪さはない。頭上の開けた明るい谷だ。滝も、落口すぐ上の2m,更に奥に3mとあるが簡単に巻いていく。
 
 落口からわずかに進んだ左岸斜面に炭焼窯がきれいに残っていた。思っても見なかった人工物の出現に驚いた。こんなところで炭焼をしていたのだ。こういうのを見ると人間ってすごいなと思う。

 すぐに三俣に出た。中俣、左俣は滑滝があり色付きの良い紅葉と相まって
いい雰囲気。遡行する予定にしていた右俣は暗い洞状。その中に滝が続く。濡れればなんとか越せそうだが濡れたくないので中俣に進路を変更。
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DSCN6503.JPG (51.39 KiB) 閲覧数: 172 回
 すぐにガレた沢筋になる。左右を覆う樹林の色付きがすばらしい。振り返れば赤、黄、緑の競演。青が欲しいところだが生憎曇っている。谷向こうには何時も見る姿とは違った小津権現山が見えた。

 その後、急斜面を詰めていくと金色に輝く樹林が迎えてくれた。厳しい大滝越えをこなしてた後の演出としてはすばらしい。
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DSCN6523.JPG (47.5 KiB) 閲覧数: 172 回
 沢を詰めると左右が檜の植林になって林道に出た。ここまできたので折角だから
975ピークまで登ってみる事にした。やはりどこかピークを踏んでおきたい。

 ピークには倒木があってそれがベンチになり休憩に調度良かった。冬枯れした樹間越しには小津三山、タンポ、ツルベなどが見えた。遠くには屏風山、高屋山、大白木山など。名もないピークだけどヘタな三角点よりよっぽどすばらしい(個人の見解です。誰もが「すばらしい」と感じるとは限りません)。

 下降予定の950mピークから派生する尾根に向かってしばらく林道を歩く。眺めがよく小津権現山、花房山がいい感じに見えた。
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 下降尾根は意外と急だった。途中から右手側は植林。左手にはすばらしい紅葉。途中、進路を間違えてウロウロしたものの概ね良好に下降。

 標高750mより下は植林のプロムナードが続き気持ちよく歩けた。しかし、最後、植林を抜け尾根通しで下りようとしたらとんでもない急斜面。登り返して植林についた杣道から林道跡に出て事無きを得た。駐車地に着くと秋の清々しい青空が広がっていた。
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わりばし
記事: 1236
登録日時: 2011年2月20日(日) 16:55
住所: 三重県津市

Re: 【奥美濃】揖斐高地谷支流白倉谷…オフ会前日の山行

投稿記事 by わりばし » 2018年11月17日(土) 09:42

おはようございます、兔夢さん。

 中西さんの文章は女性らしい柔らかさで、スッと体に入ってくる印象だった。実際お会いした御本人も柔らかく優しそうな方だった。しかし、そのイメージとは裏腹に山行の内容は凄い。下山の道中、少し言葉を交わさせていただいたのだが、その柔らかいトーンのままで「沢登りをしていて、持った岩が剥がれて落ち、骨折しました」という話をされた。戻るのはまずいと思ってそのまま上まで登ったそうなのだが余程の胆力がないとできない事だろう。柔らかく見つめる目と強さを持っているからこそ魅力的な山行記が生まれるのだろう。

中西さんは梨木香歩の文と同じ香りがします。
梨木が鈴鹿を舞台に書いた「冬虫夏草」も楽しめますよ。


 今年7月に遡行した時に地形図を見て何かありそうだと思った550m左俣。巨岩が積み重なって二俣とも思えず行き過ぎてしまった。戻って巨岩を越えていったもののこれはハズレか、と思ったその時、目の前に現われたのは多段40m滑滝。左右に岩壁が立った中に身を隠すような奥ゆかしい滝だった。しかし、これを越えるのはなかなか厳しそうだ。その日は諦めて別の沢筋を登って終えた。

こうした発見は心踊らされます。

  7月に上部まで足を運んだ時は手前のルンゼを登った。足下の不安定な斜面が続き手こずった。今日は滝手前の岩壁の溝を登って行く事に。一旦、棚状のところに上がって先を確認すると、更に上部に向かって溝が続いておりわずかだが樹木が立っている。結構な急傾だがなんとか辿れそうだ。

 ロープ確保が欲しい様な緊張の登りが続いて上部に至ると落口に向かってバンドが続いていた。都合のいい事に程よい間隔で立木もある。ロープを出してトラバース。途中、ロープが引っかかり回収に戻ったりしたが何とか落口まで辿り着く事ができた。大滝を登りきった喜びが静かに沸き上がってくる。

すばらしい、兔夢さんならではです。
ロープが引っかかると面倒ですね。

 
 落口からわずかに進んだ左岸斜面に炭焼窯がきれいに残っていた。思っても見なかった人工物の出現に驚いた。こんなところで炭焼をしていたのだ。こういうのを見ると人間ってすごいなと思う。

尾根どうしで下りてきたのかな?
昔の人は良く働くなあ。

  その後、急斜面を詰めていくと金色に輝く樹林が迎えてくれた。厳しい大滝越えをこなしてた後の演出としてはすばらしい。

山からの贈り物です。

 下降予定の950mピークから派生する尾根に向かってしばらく林道を歩く。眺めがよく小津権現山、花房山がいい感じに見えた。

独特な山容で、存在感がありますね。


 標高750mより下は植林のプロムナードが続き気持ちよく歩けた。しかし、最後、植林を抜け尾根通しで下りようとしたらとんでもない急斜面。登り返して植林についた杣道から林道跡に出て事無きを得た。駐車地に着くと秋の清々しい青空が広がっていた。


お疲れさまでした。
奥美濃といえば、やっぱり兔夢さんだなあ。 :mrgreen:


                    わりばし



兔夢
記事: 567
登録日時: 2011年2月24日(木) 23:12

Re: 【奥美濃】揖斐高地谷支流白倉谷…オフ会前日の山行

投稿記事 by 兔夢 » 2018年11月18日(日) 22:17

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DSCN6517.JPG (43.47 KiB) 閲覧数: 96 回
わりばしさん、こんばんは。
中西さんは梨木香歩の文と同じ香りがします。
梨木が鈴鹿を舞台に書いた「冬虫夏草」も楽しめますよ。
そうなんですね。気にしてみます。
こうした発見は心踊らされます。
こんな事ばかりしてるから他に足が運べません :oops:
すばらしい、兔夢さんならではです。
ロープが引っかかると面倒ですね。
のぞむ前は色々と緊張していましたが終わってみればもっと簡単に行けたなあ、と思う事が多いです。実力がないのでやる事が大げさです :oops:
尾根どうしで下りてきたのかな?
昔の人は良く働くなあ。
どこから来たのか不思議です。下には大滝があり、上に続く沢は結構な急斜面。尾根もきつそうです。
山からの贈り物です。
そうですね。こういう時は山に迎えられた、と感じます。
独特な山容で、存在感がありますね。
この二山は大垣の方からみるとそれこそ独特な山容で目を引きます。あの今西錦司さんもその山容に注目されたようです。
お疲れさまでした。
奥美濃といえば、やっぱり兔夢さんだなあ。
ありがとうございます。
でも、奥美濃は結構強者が入っていて僕なんかは児戯に等しいですね。

           兔夢

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山日和
記事: 2536
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
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Re: 【奥美濃】揖斐高地谷支流白倉谷…オフ会前日の山行

投稿記事 by 山日和 » 2018年11月21日(水) 13:54

兔夢さん、こんにちは。

 思い返せば、竜ケ岳で行われた第1回のオフ会、僕は太尾から山頂に向かったのだが、その時に参考にさせていただいたのが草川さんの「鈴鹿の山を歩く」だった。

そうでしたか。私や矢問さん達は隣の又川を遡行してました。集合の12時ジャストに山頂へ飛び出して驚かせようと目論んだものです。 :mrgreen:

草川さんの文章は今もあの頃と変わらず惹き付けられるものがあり、霊仙山のルートは是非行ってみたいひとつとなった。

草川さんの文章は私も好きで、著書は10冊以上持ってます。

 中西さんの文章は女性らしい柔らかさで、スッと体に入ってくる印象だった。実際お会いした御本人も柔らかく優しそうな方だった。しかし、そのイメージとは裏腹に山行の内容は凄い。下山の道中、少し言葉を交わさせていただいたのだが、その柔らかいトーンのままで「沢登りをしていて、持った岩が剥がれて落ち、骨折しました」という話をされた。戻るのはまずいと思ってそのまま上まで登ったそうなのだが余程の胆力がないとできない事だろう。柔らかく見つめる目と強さを持っているからこそ魅力的な山行記が生まれるのだろう。

鋭い感性を真綿にくるんだような人ですね。いつもニコニコしてますが、芯が強い。事故の後遺症で未だにヒザがちゃんと曲がらないと言ってましたが、そんなことを感じさせない歩きでした。

 山日和さんについては今更ここで語る事もない。なんでその記録が今まで活字にならなかったのか不思議だ。これを契機に二冊、三冊と活字化してほしい。

ありがとうございます。こんな機会を頂いた草川さんには感謝しかないのですが、オフ会で話していたようにこういう本の出版は非常に困難になってきているようです。

少なくとも、メジャーでない山域を歩いている僕にとっては、山へのあり方の自信となり、こんな歩き方をしたい、というひとつの指標になった。

兔夢さんの奥美濃に比べたらメジャーな山が並んでると思いますが・・・ :mrgreen:

沢のコメントは省略。相変わらずハードにやってますねえ。

 沢を詰めると左右が檜の植林になって林道に出た。ここまできたので折角だから
975ピークまで登ってみる事にした。やはりどこかピークを踏んでおきたい。

そうそう。ここなんですよね。さっさと下りられないところが私と一緒です。 :lol:

 小津三山、タンポ、ツルベなどが見えた。遠くには屏風山、高屋山、大白木山など。名もないピークだけどヘタな三角点よりよっぽどすばらしい(個人の見解です。誰もが「すばらしい」と感じるとは限りません)。

御意!!  :D

  山日和

兔夢
記事: 567
登録日時: 2011年2月24日(木) 23:12

Re: 【奥美濃】揖斐高地谷支流白倉谷…オフ会前日の山行

投稿記事 by 兔夢 » 2018年11月21日(水) 22:21

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DSCN6543.JPG (23.56 KiB) 閲覧数: 41 回
山日和さん、こんばんは。

そうでしたか。私や矢問さん達は隣の又川を遡行してました。集合の12時ジャストに山頂へ飛び出して驚かせようと目論んだものです。

4人で山頂に飛出してきたのは印象的な登場の仕方でしたね。懐かしい。

草川さんの文章は私も好きで、著書は10冊以上持ってます。

そうなんですか :o 実は僕はこれ一冊なんです…

鋭い感性を真綿にくるんだような人ですね。いつもニコニコしてますが、芯が強い。事故の後遺症で未だにヒザがちゃんと曲がらないと言ってましたが、そんなことを感じさせない歩きでした。

あの容姿のどこからその強さが出てくるのかわかんない方でした :roll:

ありがとうございます。こんな機会を頂いた草川さんには感謝しかないのですが、オフ会で話していたようにこういう本の出版は非常に困難になってきているようです。

売れないのかな…まりべちゃんみたいに岳人とか山渓とかに「こういうの書かせてくれ!」って乗り込んでみたら :mrgreen:

相変わらずハードにやってますねえ。

ハードに見えるけどそうでもないんですよ。後追いすると「なんだ、こんなもんか」って感じです。

そうそう。ここなんですよね。さっさと下りられないところが私と一緒です。

今年はピークを踏まない山行が多かったんですがやっぱり山行の完成度が変わってきますね。

         兔夢

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