【比良】森山岳から比良岳・長池へ紅葉探索
Posted: 2018年11月07日(水) 00:05
【日 付】2018年11月3日(土)
【山 域】比良山地 森山岳周辺
【天 候】晴れ
【コース】木戸口7:51---10:22森山岳---11:09白滝谷---11:42比良岳---11:49ランチ場コル13:11---13:38夫婦滝上13:51
---14:13音羽池---14:41長池西端---15:58中村---16:07木戸口
去年の11月3日もこのあたりを歩いていた。比良山系の森山岳~長池周辺は人影も少なく豊かな自然林に包まれ
た静かな山である。
今日の登路は安曇川の木戸口から森山岳へダイレクトに上がる西尾根を選んだ。ニゴ谷左岸尾根とも呼ばれている。
さあスタートというところでカメラを忘れてきたことに気が付いた。なんたる失策。しかしこんな時のためにスマ
ホのカメラがある。私のスマホはF2.0のライカのWレンズ付き。下手なデジカメよりよほど優秀なのだ。 ニゴ谷のワサビ田を越えて植林の尾根に取り付いた。いきなりの急登に顎が上がる。少しの我慢で傾斜が緩んだ
が、ここでも倒木の被害が目に付いた。他の山域でも台風の影響は見られるが、京都北山や比良ではその被害が顕
著なようだ。やはり植林が多いせいだろうか。尾根の右端はガケに侵食されており、地形図にもある強烈なガレが
目を奪う。標高600mを超えると自然林に変わった。ヤブのない歩きやすい尾根が続く。
[/color] 930mで森山岳から伸びる台地状の尾根の一角に乗る。ここまで来てようやく太陽を拝むことができた。
汗で冷えた体に日溜まりが心地良い季節になったようだ。森山岳手前の草地からは武奈ヶ岳がよく見える。
あちらは登山者が列をなして大賑わいしていることだろう。
森山岳山頂に立つと打見山・蓬莱山方面からアスレチックを楽しむ人だろうか嬌声が聞こえてきた。うるさいが
スキーシーズンの大音量の音楽よりはマシだ。
ここからは谷へ下りたり尾根を上がったりトラバースしたりと、一番いい景色を見られそうなところを選んで文
字通り適当に歩く。東斜面を下ると巡視路に出合った。このあたりの紅黄葉も素晴らしい。
巡視路を横切って白滝谷への小尾根を下りたが、ちょっと選択を間違えたようで、最後は得意の余計な苦労を買っ
てしまう羽目に。下り立った白滝谷本流は紅葉の盛り。頭上に覆い被さる木々は華やかな衣装で着飾っている。
上流へ少し進んだところで流れを渡り、比良岳の南尾根に取り付いた。以前から比良岳の南側のピークとそのま
わりのゆったりとした地形が気になっていたのである。
実際、尾根の左側の谷の佇まいと合わせて、予想通りの素晴らしい佇まいを見せてくれた。南ピークの西側に広が
る浅い谷に展開するブナ林は想像以上の素晴らしさだった。ここでランチタイムにしようかと思ったほどだ。
この景色を見てしまうと比良岳の山頂も少し色褪せてしまった。ブナが葉を落としてしまって寒々しい風景になっ
ていたのも大きな要因だ。
すぐに西峰(と勝手に呼んでいる)に向かう。西峰との鞍部は風の通り道になったのか、ブナが2本倒れていた。
その内の一本がうまい具合に背もたれ付きのベンチになっていた。もちろん元気に立っていてくれた方がうれしい
のだが、志なかばで倒れたブナの供養?のためにもランチ場として利用させてもらおう。
本日は今シーズン初鍋である。(先日の霊仙はカレーうどんだったので厳密には鍋とは言えない)鍋来たりなば雪
遠からじ。あと1ヶ月もすれば雪の便りが訪れるだろうか。
鞍部から西峰へはわずかな登りだが、申し分のないブナ林が広がっている。
西峰を直進して再び夫婦滝付近の白滝谷本流へ下る。久し振りの夫婦滝を見物してお堂に戻ってくると、本日初で
唯一の家族連れ登山者に出会った。
ここからはニシヤ谷の登山道を音羽池へ上がる。音羽池はあまり美しくなかったのが残念だったが、長池が本日
のメインディッシュだ。音羽池から長池を経て森山岳に至る山稜は何度訪れても美しい。
微妙な起伏に広がる豊かな自然林とそこに点在する池の佇まい。何よりひと気が少なく静かなのがいい。
五分の四以上は干上がって湿地状態の長池をひと回りして、オシロ谷左岸の巡視路へ入る。
去年の冬、GPS用のスマホを落としたところだ。そのスマホも親切な人に拾われて奇跡的に手元へ返り、今では孫
娘のスマホとして活躍している。
この巡視路の倒木はひどかった。とても歩けないところが多く、高圧線下のシダ原を歩く方が手っ取り早い。
このまま左岸を下りる方が早いとは思ったが、巡視路を忠実に辿ってみたかったので、オシロ谷右岸への踏み跡を
進んだ。この道がかなり荒れており、固定ロープがあるもののかなり際どいトラバースを強いられる。ロープがあ
るから道だろうと推測できるだけで、踏み跡はほとんど流されている。巡視路をあてにして来れば後悔するかもし
れない。
オシロ谷を渡って右岸へ移ると、同じ植林でも左岸とは大違いでほとんど被害はなく道も明瞭。不思議なもので
ある。ちょっとした風の通り方でこれだけ違うものなのだろう。
下部で建物が見え出すと逆に道は不明瞭になった。最後は右寄りの踏み跡に引き込まれて少し遠回りをしてしま
った。
ようやく中村の集落へ下り着いて、行楽帰りの車がひっきりなしに通る国道をトボトボと駐車地へ戻ったが、対岸
の旧国道を歩いた方がよかった。
山日和
【山 域】比良山地 森山岳周辺
【天 候】晴れ
【コース】木戸口7:51---10:22森山岳---11:09白滝谷---11:42比良岳---11:49ランチ場コル13:11---13:38夫婦滝上13:51
---14:13音羽池---14:41長池西端---15:58中村---16:07木戸口
去年の11月3日もこのあたりを歩いていた。比良山系の森山岳~長池周辺は人影も少なく豊かな自然林に包まれ
た静かな山である。
今日の登路は安曇川の木戸口から森山岳へダイレクトに上がる西尾根を選んだ。ニゴ谷左岸尾根とも呼ばれている。
さあスタートというところでカメラを忘れてきたことに気が付いた。なんたる失策。しかしこんな時のためにスマ
ホのカメラがある。私のスマホはF2.0のライカのWレンズ付き。下手なデジカメよりよほど優秀なのだ。 ニゴ谷のワサビ田を越えて植林の尾根に取り付いた。いきなりの急登に顎が上がる。少しの我慢で傾斜が緩んだ
が、ここでも倒木の被害が目に付いた。他の山域でも台風の影響は見られるが、京都北山や比良ではその被害が顕
著なようだ。やはり植林が多いせいだろうか。尾根の右端はガケに侵食されており、地形図にもある強烈なガレが
目を奪う。標高600mを超えると自然林に変わった。ヤブのない歩きやすい尾根が続く。
[/color] 930mで森山岳から伸びる台地状の尾根の一角に乗る。ここまで来てようやく太陽を拝むことができた。
汗で冷えた体に日溜まりが心地良い季節になったようだ。森山岳手前の草地からは武奈ヶ岳がよく見える。
あちらは登山者が列をなして大賑わいしていることだろう。
森山岳山頂に立つと打見山・蓬莱山方面からアスレチックを楽しむ人だろうか嬌声が聞こえてきた。うるさいが
スキーシーズンの大音量の音楽よりはマシだ。
ここからは谷へ下りたり尾根を上がったりトラバースしたりと、一番いい景色を見られそうなところを選んで文
字通り適当に歩く。東斜面を下ると巡視路に出合った。このあたりの紅黄葉も素晴らしい。
巡視路を横切って白滝谷への小尾根を下りたが、ちょっと選択を間違えたようで、最後は得意の余計な苦労を買っ
てしまう羽目に。下り立った白滝谷本流は紅葉の盛り。頭上に覆い被さる木々は華やかな衣装で着飾っている。
上流へ少し進んだところで流れを渡り、比良岳の南尾根に取り付いた。以前から比良岳の南側のピークとそのま
わりのゆったりとした地形が気になっていたのである。
実際、尾根の左側の谷の佇まいと合わせて、予想通りの素晴らしい佇まいを見せてくれた。南ピークの西側に広が
る浅い谷に展開するブナ林は想像以上の素晴らしさだった。ここでランチタイムにしようかと思ったほどだ。
この景色を見てしまうと比良岳の山頂も少し色褪せてしまった。ブナが葉を落としてしまって寒々しい風景になっ
ていたのも大きな要因だ。
すぐに西峰(と勝手に呼んでいる)に向かう。西峰との鞍部は風の通り道になったのか、ブナが2本倒れていた。
その内の一本がうまい具合に背もたれ付きのベンチになっていた。もちろん元気に立っていてくれた方がうれしい
のだが、志なかばで倒れたブナの供養?のためにもランチ場として利用させてもらおう。
本日は今シーズン初鍋である。(先日の霊仙はカレーうどんだったので厳密には鍋とは言えない)鍋来たりなば雪
遠からじ。あと1ヶ月もすれば雪の便りが訪れるだろうか。
鞍部から西峰へはわずかな登りだが、申し分のないブナ林が広がっている。
西峰を直進して再び夫婦滝付近の白滝谷本流へ下る。久し振りの夫婦滝を見物してお堂に戻ってくると、本日初で
唯一の家族連れ登山者に出会った。
ここからはニシヤ谷の登山道を音羽池へ上がる。音羽池はあまり美しくなかったのが残念だったが、長池が本日
のメインディッシュだ。音羽池から長池を経て森山岳に至る山稜は何度訪れても美しい。
微妙な起伏に広がる豊かな自然林とそこに点在する池の佇まい。何よりひと気が少なく静かなのがいい。
五分の四以上は干上がって湿地状態の長池をひと回りして、オシロ谷左岸の巡視路へ入る。
去年の冬、GPS用のスマホを落としたところだ。そのスマホも親切な人に拾われて奇跡的に手元へ返り、今では孫
娘のスマホとして活躍している。
この巡視路の倒木はひどかった。とても歩けないところが多く、高圧線下のシダ原を歩く方が手っ取り早い。
このまま左岸を下りる方が早いとは思ったが、巡視路を忠実に辿ってみたかったので、オシロ谷右岸への踏み跡を
進んだ。この道がかなり荒れており、固定ロープがあるもののかなり際どいトラバースを強いられる。ロープがあ
るから道だろうと推測できるだけで、踏み跡はほとんど流されている。巡視路をあてにして来れば後悔するかもし
れない。
オシロ谷を渡って右岸へ移ると、同じ植林でも左岸とは大違いでほとんど被害はなく道も明瞭。不思議なもので
ある。ちょっとした風の通り方でこれだけ違うものなのだろう。
下部で建物が見え出すと逆に道は不明瞭になった。最後は右寄りの踏み跡に引き込まれて少し遠回りをしてしま
った。
ようやく中村の集落へ下り着いて、行楽帰りの車がひっきりなしに通る国道をトボトボと駐車地へ戻ったが、対岸
の旧国道を歩いた方がよかった。
山日和