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【鈴鹿・沢登り】全滝直登を目指して蛇谷を遊びつくす

Posted: 2018年8月27日(月) 15:18
by シュークリーム
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金曜日の夕方,沢仲間のmichiさんからメールが入る.「日曜日に蛇谷へ行きませんか?」.この週末は釣りの予定だったはずだが,川の増水で予定を変更したのだろう.私はこの週末はテニス三昧の予定だったのだが,沢登りに切り替える.わりばしさんも参加となり,結局いつもの沢仲間パーティーになった.このグループだと,集合場所と時刻だけアナウンスするだけで済むので,簡単なものだ.

蛇谷は宇賀渓キャンプ場から竜ヶ岳に突き上げている谷で,ほぼ全てが滝でできており,そのほとんどが5mから10m程度の滝で,しかもほぼすべて直登できるので,滝ノボラーにとっては垂涎の谷である.私も沢登りを始めて以来ほとんど毎年行っているが,飽きることがない.

【 日 付 】2018年8月26日(日)
【 山 域 】鈴鹿 竜ヶ岳 宇賀川流域 蛇谷
【メンバー】わりばし,michi, シュークリーム
【 天 候 】晴れ
【 ルート 】宇賀渓キャンプ場駐車場 7:20 --- 7:54 魚止滝 8m --- 8:32 蛇谷出会いの滝 7m --- 8:41 15m滝 --- 9:33 五階滝10m滝 --- 14:00 県境稜線 --- 15:30 駐車地

宇賀渓キャンプ場の有料駐車場で駐車料金を払い,林道を入渓口に向かう.廃道になっているホタガ谷ルートの分岐を過ぎるとすぐに白竜橋.と言っても,この橋はもう落ちていて橋になっていない.ここから入渓.右にホタガ谷出会いの滝を見送るとすぐに魚止滝だ.水量はやや多めだが,特別多いわけではない.
魚止滝8m
魚止滝8m
魚止滝は一見難しそうだが,水流の右側にルートがあって割と簡単に登ることができる.(と言っても,それは沢ノボラーの話なので,初心者はやめたほうがいいと思うけど).泳ぎの得意なmichiさんが水流をかき分けて滝の右側に取り付く.私は水流に押し戻されてなかなか取り付けないので,michiさんに助けてもらう.3番手のわりばしさんも苦労しているので,ロープを投げる.まあ,これはそれぞれの得意不得意があるので,いつもの沢仲間の連携である.

魚止滝を越えてしばらく行くと,蛇谷出会い.本流には燕滝がかかり,右の蛇谷からは7m滝が落ちている.いつもはこの7m滝の左岸を小さく巻くのだが,今日は全て直登という目標があるので,水流の中を直登する.水量がやや多めなのだが,水の圧力を避ければそれほど難しい登りではない.ここはフリーで登る.
蛇谷出合の7m滝
蛇谷出合の7m滝
次の15m滝はいつも右岸を小さく巻くのだが,今日は滝の右側を直登することにする.ここにはクライマー用にボルトが打ってある.トップはmichiさん.ビレイしながら見ていると,結構苦労している.それでもなんとか登り切り,セカンドが私.やはり見ていたように途中の一手が難しく,しょうがないので細い木の根とロープを掴んで,A0でえいやと体を持ち上げる.気がついたら支点が下になっていた.上からロープを引っ張っているので,支点でのロープの付け替えができなくてしばらくもがく.上でビレイしているmichiさんを呼ぶが,水音のため聞こえないようだ.私が登ってこないので,不審に思ったmichiさんが覗いてくれたので,ロープを少し緩めてもらってようやく脱出することができた.わりばしさんはあっさり登ってきた.この人はもともと突破力のある人だが,だいぶ腕を上げたようだ.この行程では何度かわりばしさんのスリングに助けてもらった.

五階滝の最初の10m滝.ここも流れの右側を直登したはずだが,どう登ったのか覚えていない.完全にアルツである.覚えていないということはそれほど難しい登りではなかったのだろう.
五階滝の10m滝
五階滝の10m滝
五階滝を越えると第一廊下が終わり,次の10m滝から第二廊下の連瀑帯となる.ここが蛇谷の核心部だろう.最初の10m滝は流れの左を登るが,それほど難しい登りではないので,トップをmichiさんから交代.ハーケンを一枚打って簡単に登り切る.ハーケンが気持ちよく決まる岩だった.その上は連瀑帯になっているが,ほぼフリーで登ることができる.最後の大岩の乗り越しが難しいが,岩の上にボルトが打ってあるので,ここにヌンチャクを設置してA0で登った.
CS滝
CS滝
ここで後ろから熟年の男女ペアが追いついてきた.我々が直登で時間を取られている間に追いついてきたのだろう.よく見るとハーネスもつけていなくて,ロングスリングだけで登ってきたようだ.滋賀県の山岳会の人だそうだ.蛇谷は初めてで,難しい滝はすべて巻いてきたということだが,この装備でよくここまできたものだ.蛇谷は難しい滝にはすべて巻道が付いているようなので,それぞれの力量に合わせて色々なルートが取れるということなのだろう.
シャワーで登るわりばしさん
シャワーで登るわりばしさん
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このあとはロープを出すような大きな滝は無くなったが,ボルダリングチックなチョックストーン滝がいくつか出てきて,楽しませてもらう.私はこの日,最初から体が重いと感じていたのだが,この辺りから次第に遅れ始める.オーストラリアにいた3ヶ月間,運動らしい運動をしてこなかったので,スタミナがなくなったのだろうとメンバーには説明したのだが,前日に炎天下でテニスをしたので,その疲れが出てきたのかもしれない.ただ,体幹の筋肉が衰えていることは確かなようなので,これから冬山に向けて体幹を鍛えなおす必要がありそうだ.


標高800m付近の8m滝の下で昼食休憩.わりばしさんは早速ビール.michiさんは途中でビールを飲んでしまったようだ.アルコールに弱い私は,途中でビールを飲むと歩けなくなるので,テント泊以外では山ではビールを飲まない.

昼食後,一気に源流部まで抜ける.私は相変わらず大不調で,二人に置いていかれる.このあとはすべてフリーで直登できる滝ばかりなので,置いていかれても問題はない.ここまでくれば単独でも問題なく下山できるのだ.それでもときどきこちらを待っていてくれるのがありがたい.今回は竜ヶ岳頂上をスルーし,頂上から降りたところの県境稜線に出た.詰めはそれほど難しくなく,いいコースだ.
源流部からの伊勢平野
源流部からの伊勢平野
あとは金山尾根からおとなしく下山した.疲れた足をかばって歩いていたら,途中で左ひざが痛み始めたが,少し休ませれば問題ないだろう.それでもそれほどブレーキにもならず下山することができた.

帰宅してから過去の蛇谷の記録を見ると,去年の5月28日に行っていた.その時は水量が少なく,比較的簡単な遡行だったが,今回はその時の2倍ほどの水量があり,豪快な沢登りを楽しむことができた.いつ行ってもそれなりに楽しませてくれる谷.それに何と言っても,癒しの源流部とそこを抜けた時の笹の草原と伊勢湾の眺め,どれを取っても完成度の高い渓だと思う.やっぱりいい渓は何度行ってもいい.

Re: 【鈴鹿・沢登り】全滝直登を目指して蛇谷を遊びつくす

Posted: 2018年8月27日(月) 21:32
by SHIGEKI
シュークリームさん こんばんは。


私はこの週末はテニス三昧の予定だったのだが,沢登りに切り替える.

海外帰国直後とは思えぬ、元気バリバリですね :mrgreen:

わりばしさんも参加となり,結局いつもの沢仲間パーティーになった.

蛇谷は宇賀渓キャンプ場から竜ヶ岳に突き上げている谷で,ほぼ全てが滝でできており,そのほとんどが5mから10m程度の滝で,
しかもほぼすべて直登できるので,滝ノボラーにとっては垂涎の谷である.私も沢登りを始めて以来ほとんど毎年行っているが,
飽きることがない.

いいですね。

不肖Sも2001年に一人で遡行してますが、ものすごく印象深い谷でした。
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次の15m滝はいつも右岸を小さく巻くのだが,今日は滝の右側を直登することにする.ここにはクライマー用にボルトが打ってある.トップはmichiさん.ビレイしながら見ていると,結構苦労している.それでもなんとか登り切り,セカンドが私.やはり見ていたように途中の一手が難しく,しょうがないので細い木の根とロープを掴んで,A0でえいやと体を持ち上げる.気がついたら支点が下になっていた.上からロープを引っ張っているので,支点でのロープの付け替えができなくてしばらくもがく.上でビレイしているmichiさんを呼ぶが,水音のため聞こえないようだ.私が登ってこないので,不審に思ったmichiさんが覗いてくれたので,ロープを少し緩めてもらってようやく脱出することができた.わりばしさんはあっさり登ってきた.この人はもともと突破力のある人だが,だいぶ腕を上げたようだ.この行程では何度かわりばしさんのスリングに助けてもらった.

スリリングな滝登りが伝わってきますね。


癒しの源流部とそこを抜けた時の笹の草原と伊勢湾の眺め,どれを取っても完成度の高い渓だと思う.やっぱりいい渓は何度行ってもいい.
 
そうですねぇ  

残念ながら不肖Sは、素晴らしい谷と思っていても、その後は行けていません。

行ったら無理して酷い目に遭いそうで・・・

と、その内馬齢を重ね、癒やし一辺倒になってますわ~

    では また どこか 滝のある癒やしの渓で

         SHIGEKI

Re: 【鈴鹿・沢登り】全滝直登を目指して蛇谷を遊びつくす

Posted: 2018年8月29日(水) 08:13
by シュークリーム
SHIGEKIさん、おはようございます。レスありがとうございます。

海外帰国直後とは思えぬ、元気バリバリですね :mrgreen:

いやあ、週一くらいにしとこうと思っているんですが、沢予定が次々に入って来てこんな風になっちゃいました。でも、沢に行くと面白くて、いつも張り切り過ぎてしまいます。

不肖Sも2001年に一人で遡行してますが、ものすごく印象深い谷でした。

この谷は巻道がしっかりしているので、単独でも行けると思いますが、滝登りの醍醐味は半分くらいになりますね。
やっぱ、この谷はパーティーで、ロープを使って登るのが楽しいです。


スリリングな滝登りが伝わってきますね。

この滝が一番難しかったです。私の力量ではトップは無理ですね。

残念ながら不肖Sは、素晴らしい谷と思っていても、その後は行けていません。
行ったら無理して酷い目に遭いそうで・・・
と、その内馬齢を重ね、癒やし一辺倒になってますわ~


やっぱここは単独でなくて複数で行くのがいいですね。
また機会がありましたら一緒に行きましょう。