【鈴鹿】暗夜行路で猛暑日の鈴北岳へ
Posted: 2018年7月19日(木) 22:06
【日 付】2018年7月15日(日)
【山 域】鈴鹿北部 御池岳周辺
【天 候】快晴
【コース】御池橋0:17---2:24鈴北岳7:20---北東斜面---真ノ谷源頭部---9:38ウリハダカエデの池---日本庭園---
10:37鈴北岳---11:56御池橋
連日の体温を超えるような最高気温。とても低山の尾根歩きをするような状況ではない。
こういう時は沢登りに限るのだが、もうひとつの選択肢として夜間登山がある。
最低気温だって高いのだが、日差しがないだけでも雲泥の差なのである。
滋賀県彦根市から三重県いなべ市へ抜ける国道306号はガケ崩れのため通行止めが続いているが、登山口の
大君ヶ畑の先までは入ることができる。
12時過ぎに出発。国道の街灯の青白い光が橋の架かるヘアピンカーブを照らしてるが、右に分岐する林道方
面は漆黒の闇だ。この林道も土砂崩れで崩壊して久しく、今もアルミ梯子を上って堆積した土砂の上に乗るこ
とから始まる。
御池谷出合のすぐ先でヘッドランプの光に「鈴北岳急登」の浮かび上があった。ここから尾根に取り付く。
日差しがないとは言え熱帯夜はやはり暑く、早くも汗びっしょりである。
送電鉄塔に着いてひと休み。吹き抜ける風が心地よい。
歩きやすい明瞭な道が続いていたが、いつの間にか左へトラバースする道に入っていた。その内折り返して
尾根に復帰するだろうと思っていたものの、一向に折り返す気配がない。
やや下るところもあったりして、このまま進むとあまりにも遠回りになりそうだ。どこまでトラバースを続け
るのか。業を煮やして右の急斜面を上がると5分ほどで鞍掛峠からの登山道に飛び出した。
どこで間違えたのだろう。尾根芯をまっすぐ登ることだけ考えていれば問題なかったのに、すぐに楽しようと
勾配の緩い方へ引き込まれてしまう人間の弱いところである。
県境稜線上は風が吹いて汗がスーッと引いて行った。30分ばかりで鈴北岳に到着。満天の星空だ。
三重県側も滋賀県側も市街地から離れているので、夜景という点ではあまり楽しめない。
風があるので一段下がった平地で設営。夜明けまであと2時間ほどしかない。ビールを飲んで少しウトウトした。
空が少し白み始めた。外にでると東の方向にオレンジのラインが一文字に引かれていた。もうすぐた。
去年は2回の夜間登山で一度も日の出を拝むことができなかった。
周りが明るくなった分、オレンジのラインはやや色の濃さを減じて、その代わりに小さな濃いオレンジの円形が
浮かび上がってきた。見る見る内に太陽の光が周囲を満たして、完全に夜が明けた。
さっきまで少し肌寒かったのに、15分もすればテントの中にいられないぐらいの暑さである。
山の上とは言ってもまともに直射日光を浴びて歩く気はしない。タテ谷の方へ少し下って、標高1050~1100m
ラインの山腹をトラバースして行った。結構いいブナやサワグルミの木があって、谷から吹く風のおかげで涼し
いのがいい。しかしいつまでもこうしているわけにはいかないので、県境稜線へ復帰して真ノ谷の源流へ下る。
正面は最高点の丸山だが、そっちへ行く気はさらさらないし、奥ノ平で太陽に焼かれるのもご免蒙りたい。
そうなると意図せずとも池めぐりのようになってしまうのは必然か。
サワグルミの池からウリハダカエデの池へ。とにかく樹下の日陰を繋いで歩くだけだ。
しかし池もここのところの晴天続きでうす汚れた水たまりのような趣きだ。池めぐりにも適期というものがある。
木陰のない日本庭園まで来るとまともに太陽を浴びてダウン寸前だ。急いで鞍掛尾根を下りる。
時折日陰を見つけてはザックを降ろして給水タイム。この暑いさなかに登って来る人が結構いるのにはびっくり
だ。皆さん一様にグッタリした顔をしている。何もこんな暑い時に登らなくてもいいのに。
往路で失敗した尾根の分岐にはテープがベタ張りで迷いようがない。どこで間違えたのか見極めようと注意し
ながら下って行ったのに、結局特定することができず通過してしまった。
ほとんど日陰を歩けるものの口の中はカラカラ、頭は暑さでボーっとしてきた。
やっぱり夏は沢に限るようだ。
山日和
【山 域】鈴鹿北部 御池岳周辺
【天 候】快晴
【コース】御池橋0:17---2:24鈴北岳7:20---北東斜面---真ノ谷源頭部---9:38ウリハダカエデの池---日本庭園---
10:37鈴北岳---11:56御池橋
連日の体温を超えるような最高気温。とても低山の尾根歩きをするような状況ではない。
こういう時は沢登りに限るのだが、もうひとつの選択肢として夜間登山がある。
最低気温だって高いのだが、日差しがないだけでも雲泥の差なのである。
滋賀県彦根市から三重県いなべ市へ抜ける国道306号はガケ崩れのため通行止めが続いているが、登山口の
大君ヶ畑の先までは入ることができる。
12時過ぎに出発。国道の街灯の青白い光が橋の架かるヘアピンカーブを照らしてるが、右に分岐する林道方
面は漆黒の闇だ。この林道も土砂崩れで崩壊して久しく、今もアルミ梯子を上って堆積した土砂の上に乗るこ
とから始まる。
御池谷出合のすぐ先でヘッドランプの光に「鈴北岳急登」の浮かび上があった。ここから尾根に取り付く。
日差しがないとは言え熱帯夜はやはり暑く、早くも汗びっしょりである。
送電鉄塔に着いてひと休み。吹き抜ける風が心地よい。
歩きやすい明瞭な道が続いていたが、いつの間にか左へトラバースする道に入っていた。その内折り返して
尾根に復帰するだろうと思っていたものの、一向に折り返す気配がない。
やや下るところもあったりして、このまま進むとあまりにも遠回りになりそうだ。どこまでトラバースを続け
るのか。業を煮やして右の急斜面を上がると5分ほどで鞍掛峠からの登山道に飛び出した。
どこで間違えたのだろう。尾根芯をまっすぐ登ることだけ考えていれば問題なかったのに、すぐに楽しようと
勾配の緩い方へ引き込まれてしまう人間の弱いところである。
県境稜線上は風が吹いて汗がスーッと引いて行った。30分ばかりで鈴北岳に到着。満天の星空だ。
三重県側も滋賀県側も市街地から離れているので、夜景という点ではあまり楽しめない。
風があるので一段下がった平地で設営。夜明けまであと2時間ほどしかない。ビールを飲んで少しウトウトした。
空が少し白み始めた。外にでると東の方向にオレンジのラインが一文字に引かれていた。もうすぐた。
去年は2回の夜間登山で一度も日の出を拝むことができなかった。
周りが明るくなった分、オレンジのラインはやや色の濃さを減じて、その代わりに小さな濃いオレンジの円形が
浮かび上がってきた。見る見る内に太陽の光が周囲を満たして、完全に夜が明けた。
さっきまで少し肌寒かったのに、15分もすればテントの中にいられないぐらいの暑さである。
山の上とは言ってもまともに直射日光を浴びて歩く気はしない。タテ谷の方へ少し下って、標高1050~1100m
ラインの山腹をトラバースして行った。結構いいブナやサワグルミの木があって、谷から吹く風のおかげで涼し
いのがいい。しかしいつまでもこうしているわけにはいかないので、県境稜線へ復帰して真ノ谷の源流へ下る。
正面は最高点の丸山だが、そっちへ行く気はさらさらないし、奥ノ平で太陽に焼かれるのもご免蒙りたい。
そうなると意図せずとも池めぐりのようになってしまうのは必然か。
サワグルミの池からウリハダカエデの池へ。とにかく樹下の日陰を繋いで歩くだけだ。
しかし池もここのところの晴天続きでうす汚れた水たまりのような趣きだ。池めぐりにも適期というものがある。
木陰のない日本庭園まで来るとまともに太陽を浴びてダウン寸前だ。急いで鞍掛尾根を下りる。
時折日陰を見つけてはザックを降ろして給水タイム。この暑いさなかに登って来る人が結構いるのにはびっくり
だ。皆さん一様にグッタリした顔をしている。何もこんな暑い時に登らなくてもいいのに。
往路で失敗した尾根の分岐にはテープがベタ張りで迷いようがない。どこで間違えたのか見極めようと注意し
ながら下って行ったのに、結局特定することができず通過してしまった。
ほとんど日陰を歩けるものの口の中はカラカラ、頭は暑さでボーっとしてきた。
やっぱり夏は沢に限るようだ。
山日和