【中央ア】越百山でcosmoな夜
Posted: 2018年4月07日(土) 16:03
【日付】2018.3.24~25
【山域】 中央アルプス 越百山
【ルート】 24日 伊奈川ダム駐車場6:00~11:30越百小屋12:00~13:30 2500P幕営地
25日 幕営地 7:00~7:30越百山~8:40仙涯嶺直下 ~9:40越百山~幕営地11:00~15:30駐車場
【天候】 快晴 (25日風強し)
【メンバー】ヒグラシ、M・S
冬季を含め、何故か縁が無い中央アルプス末端の高峰、越百山。
末端とはいえ、標高は2600mを有し、なかなか手ごわそう。
しかし、雪崩れるような斜面も無く、夏でも静かな山行楽しめるらしい。
秋真っ盛り、御岳噴火の日。
伊那側からの廃道からようやく登りつめ、不気味な噴煙を目の当たりにした記憶は鮮烈に残っている。
また、晩秋に木曽側から日帰りアタックした時は腰まで浸かる新雪にギブアップ。山頂までわずか30分の地点で敗退。
それ以来、冬季が面白いよと仲間に薦められつつも、なかなか足が向かなかったが、
今回セミプロ?カメラマンMさんの希望も有り、星空を求めて登る事となる。
R19号から枝道に入る。荒れた林道だが、車路は工事車両入る為か案外フラットで、普通車でもストレス無い。
30分ほどで駐車場着。 週末とはいえ、この時期は他に車も無し。
翌朝は6時に出発。
さすがに3月末ともなると明るくなるのも早い。
季節外れの大雪が降って、3日しか経ってないので、林道の積雪を心配してたが、全く問題無し。
40分程で登山口に着く。(Ca1300)
さあここから展望が得られるCa2300までの1000Mの標高差踏ん張らなければならない。
最初の鞍部までは雪は所どころ、その先は氷結も混じり気が抜けない。
ひたすら樹林の尾根を登って行くと2000Mを越えたあたりから本格的な積雪となる。
12月に来た時は、ラッセルに体力を奪われたが、今回は適度に締まってて、ワカンも不要。2400Mのピークまでツボ足で登る。
ピークからはどっしりと南駒ヶ岳、鋭く尖った仙涯嶺の稜線から越百山まで見渡せる。
このピークから尾根を分けて100M程下った所に越百小屋が有るはずだが、複雑な地形と視界を阻む樹林に慎重になりGPSカンニング。
ヒョコッと現れた赤い屋根のかわいい小屋は屋根まで雪に覆われている。
南部とは思えない積雪だ。 冬季小屋の扉も雪に埋もれている。 日当たり良く、大休止した後更に深くなる雪に備えてワカン装着。
先回目星を付けていた2500Mピークを目指す。
流石に雪深く、ワカンを履いても足が重い。左斜面は緩く右斜面は絶壁。
樹木の背が低くなってくると目的地は近い。
越百山直下の樹林が切れたピークに到着。 14:00前
さあここからが今回の目的、今年4回も練習したイグルーによる基地建設。
今回は軽量化もあり、テント無しなので必死に作業。
雪洞やイグルーはテントに比べ風に圧倒的に強い。
テントでは煽られる稜線でもイグルーなら泊まれて星の撮影も安心。
まずは設置エリア全体の表層の軟い雪をすくって谷底に落とす。
ノコギリで切れ目を入れ、2層目の硬めの雪を床面から切り取り、側面に積み上げる。
更に下に掘り下げ、2段、3段目と積み上げる。
頂部、屋根にあたる部分は、1M近い板状のブロックを何枚か用意し、確実に積み重ねていく。
一人用だと30分強で作れるが、3人用以上のサイズは極端に難しくなる事が分かった。
基地が出来ると、あとはのんびりタイム。
御岳方面への夕日を一杯やりながら眺める。 相方は撮影に夢中。
積み上げの関係で、屋根も高くなってしまい、中は広々。
風も出てきた様だが全く感じず、ロウソク一本でも非常に明るい。
水用の雪も、水割り用の雪も手の届く所に有り非常に便利。
硬い雪片を壁に埋め込み、棚も自由に作れた。
具沢山シチューをたらふく食べて、夜の部に備える。
夕方から日付変わるまでは生憎の雲が出て、月と山影の撮影は出来なかったが、
2時~4時の間は晴れて絶好の撮影タイム。
風が強くなる中、擁壁の影で凍えながらスローシャッターで弱い星明りを集める。
山岳カメラマンって、この世で一番過酷な職業の一つなんだろうなあ~ と後姿を眺めながら思う。
睡眠不足の中、朝食のフレンチトーストを頬張り、主稜線へ。
今日は秀峰、仙涯嶺まで行きたいところ。
風は強まり、ゴーゴーと鳴ってる。 心地よいイグルーから出づらく、7時出発。
なんとか歩けるので20m弱?
でも雪煙に交じって、氷片が飛び交い、時々顔をガードする。
まるで正月お笑い番組の爆破シーンみたい。
ゴーグル持ってきて良かった~。
越百山山頂までは小一時間でたどり着くが、風に体が慣れていず、ボ~っと登ってしまった。
主稜線に出ると、奥に立ちはだかる南駒ケ岳の雄姿が目に飛び込んでくる。
さして難しい稜線では無いが、いかんせん風が強い。
そのうち歩き方も慣れてきて、体の向きを調整すると追い風になり、楽に登れることが分かった。
近付く程に尖ってる仙涯嶺。 あと一歩の所で時間切れ。
まあまた来ればいいやと帰途につく。
イグルーに戻り撤収の支度にかかるが、強風下でもテント畳まずに落ち着けてgood。
のんびりしてると、下から2パーティ上がってきて、こんな所で泊ったの?と驚かれた。
下山する程に風も落ち着き、樹林帯に入ると樹氷・・・というより枝という枝にツララが垂れ下がりクリスマスの様。
静かな森にキツツキの音が時折響く、春の兆しを思わせる下界に下りて行きました。
【山域】 中央アルプス 越百山
【ルート】 24日 伊奈川ダム駐車場6:00~11:30越百小屋12:00~13:30 2500P幕営地
25日 幕営地 7:00~7:30越百山~8:40仙涯嶺直下 ~9:40越百山~幕営地11:00~15:30駐車場
【天候】 快晴 (25日風強し)
【メンバー】ヒグラシ、M・S
冬季を含め、何故か縁が無い中央アルプス末端の高峰、越百山。
末端とはいえ、標高は2600mを有し、なかなか手ごわそう。
しかし、雪崩れるような斜面も無く、夏でも静かな山行楽しめるらしい。
秋真っ盛り、御岳噴火の日。
伊那側からの廃道からようやく登りつめ、不気味な噴煙を目の当たりにした記憶は鮮烈に残っている。
また、晩秋に木曽側から日帰りアタックした時は腰まで浸かる新雪にギブアップ。山頂までわずか30分の地点で敗退。
それ以来、冬季が面白いよと仲間に薦められつつも、なかなか足が向かなかったが、
今回セミプロ?カメラマンMさんの希望も有り、星空を求めて登る事となる。
R19号から枝道に入る。荒れた林道だが、車路は工事車両入る為か案外フラットで、普通車でもストレス無い。
30分ほどで駐車場着。 週末とはいえ、この時期は他に車も無し。
翌朝は6時に出発。
さすがに3月末ともなると明るくなるのも早い。
季節外れの大雪が降って、3日しか経ってないので、林道の積雪を心配してたが、全く問題無し。
40分程で登山口に着く。(Ca1300)
さあここから展望が得られるCa2300までの1000Mの標高差踏ん張らなければならない。
最初の鞍部までは雪は所どころ、その先は氷結も混じり気が抜けない。
ひたすら樹林の尾根を登って行くと2000Mを越えたあたりから本格的な積雪となる。
12月に来た時は、ラッセルに体力を奪われたが、今回は適度に締まってて、ワカンも不要。2400Mのピークまでツボ足で登る。
ピークからはどっしりと南駒ヶ岳、鋭く尖った仙涯嶺の稜線から越百山まで見渡せる。
このピークから尾根を分けて100M程下った所に越百小屋が有るはずだが、複雑な地形と視界を阻む樹林に慎重になりGPSカンニング。
ヒョコッと現れた赤い屋根のかわいい小屋は屋根まで雪に覆われている。
南部とは思えない積雪だ。 冬季小屋の扉も雪に埋もれている。 日当たり良く、大休止した後更に深くなる雪に備えてワカン装着。
先回目星を付けていた2500Mピークを目指す。
流石に雪深く、ワカンを履いても足が重い。左斜面は緩く右斜面は絶壁。
樹木の背が低くなってくると目的地は近い。
越百山直下の樹林が切れたピークに到着。 14:00前
さあここからが今回の目的、今年4回も練習したイグルーによる基地建設。
今回は軽量化もあり、テント無しなので必死に作業。
雪洞やイグルーはテントに比べ風に圧倒的に強い。
テントでは煽られる稜線でもイグルーなら泊まれて星の撮影も安心。
まずは設置エリア全体の表層の軟い雪をすくって谷底に落とす。
ノコギリで切れ目を入れ、2層目の硬めの雪を床面から切り取り、側面に積み上げる。
更に下に掘り下げ、2段、3段目と積み上げる。
頂部、屋根にあたる部分は、1M近い板状のブロックを何枚か用意し、確実に積み重ねていく。
一人用だと30分強で作れるが、3人用以上のサイズは極端に難しくなる事が分かった。
基地が出来ると、あとはのんびりタイム。
御岳方面への夕日を一杯やりながら眺める。 相方は撮影に夢中。
積み上げの関係で、屋根も高くなってしまい、中は広々。
風も出てきた様だが全く感じず、ロウソク一本でも非常に明るい。
水用の雪も、水割り用の雪も手の届く所に有り非常に便利。
硬い雪片を壁に埋め込み、棚も自由に作れた。
具沢山シチューをたらふく食べて、夜の部に備える。
夕方から日付変わるまでは生憎の雲が出て、月と山影の撮影は出来なかったが、
2時~4時の間は晴れて絶好の撮影タイム。
風が強くなる中、擁壁の影で凍えながらスローシャッターで弱い星明りを集める。
山岳カメラマンって、この世で一番過酷な職業の一つなんだろうなあ~ と後姿を眺めながら思う。
睡眠不足の中、朝食のフレンチトーストを頬張り、主稜線へ。
今日は秀峰、仙涯嶺まで行きたいところ。
風は強まり、ゴーゴーと鳴ってる。 心地よいイグルーから出づらく、7時出発。
なんとか歩けるので20m弱?
でも雪煙に交じって、氷片が飛び交い、時々顔をガードする。
まるで正月お笑い番組の爆破シーンみたい。
ゴーグル持ってきて良かった~。
越百山山頂までは小一時間でたどり着くが、風に体が慣れていず、ボ~っと登ってしまった。
主稜線に出ると、奥に立ちはだかる南駒ケ岳の雄姿が目に飛び込んでくる。
さして難しい稜線では無いが、いかんせん風が強い。
そのうち歩き方も慣れてきて、体の向きを調整すると追い風になり、楽に登れることが分かった。
近付く程に尖ってる仙涯嶺。 あと一歩の所で時間切れ。
まあまた来ればいいやと帰途につく。
イグルーに戻り撤収の支度にかかるが、強風下でもテント畳まずに落ち着けてgood。
のんびりしてると、下から2パーティ上がってきて、こんな所で泊ったの?と驚かれた。
下山する程に風も落ち着き、樹林帯に入ると樹氷・・・というより枝という枝にツララが垂れ下がりクリスマスの様。
静かな森にキツツキの音が時折響く、春の兆しを思わせる下界に下りて行きました。