【比良山地】2018年第2回スノー衆…白滝山
Posted: 2018年1月30日(火) 00:46
2018年1月28日(日) 曇り 比良山地 白滝山
山日和さん kasayaさん バーチャリさん クロオさん biwacoさん
わりばしさん kitayamawalkさん シュークリームさん おどさん 副館長さん
兔夢
坊村駐車場7:40ー北山10:00ー白滝山頂12:20〜13:30ー
音羽池13:45ー北山14:40ー駐車場15:30
スノー衆レポート投稿の大役を仰せつかりました。最近、あっさりした山行レポしか書いてないので(書けなくなってるので)梨丸さんのような大作の後ではプレッシャーですが頑張ってみます。 当初は、白滝山から森山岳を歩き池巡りをする予定だった今回の企画。しかし、大寒波がもたらした大雪で11人交替でもきついラッセルとなった。それでも白滝山までは到達。
新雪に覆われた山頂付近は展望はなくとも美しく、音羽池の御神渡り遊びは愉快だった。また下山ではスノーシュー独特の浮遊感も味わえた。行動中の会話も楽しく充実した一日だった。
土曜日の霊仙山スキー山行を終えてその足で集合場所の「妹子の郷」に向かい車中泊。バーチャリさんも前泊していたそうだが、朝、本人に言われるまで気付かなかった。知っていればもっと楽しい夜が過ごせたのに…。
メンバーが揃い4台の車に分乗した。僕も車を出し、バーチャリさん,クロオさんが同乗。実は僕の車は一年前に凍結路面でスリップして事故り、クロオさんに乗せてもらってスノー衆に参加したのだがその事をクロオさんは忘れているようなのでここは黙って安全運転に徹する事にした。これを読んだら二人に怒られるかな。
目的地までの道中は思ったより山深かった。坊村の曙橋を渡った左岸の駐車場は雪どけされているものの既に多くの駐車車両。当初の計画通りここを集合場所にしていたら11台の車は停められなかったかもしれない。直前に集合場所を替えた山日和さんの読みが見事に当たった。
準備をして出発。これだけの車両があるなら我々が向かうルートにも人が入っているのかと思い気やそれはないらしい。ほとんどが武奈ケ岳へ向かうようだ(お上りさんの僕はここが武奈ケ岳の登山口というのも新鮮な驚きだった)。
地主神社横の林道はしばらく除雪されていた。その先は無垢の雪が覆っており早速スノーシュー装着。僕は手慣れてなくてちょっと手間取った。 さて、11人のラッセル縦隊出発!新参者に近い僕はおずおずと最後尾から先輩達の後をついていった。振り返れば、おお!見事な道ができている!このトレースの美しさはスキーにもワカンにも真似できないだろう。
少し歩いたところで林道のショートカットの為、植林の斜面に取り付く。いきなりかなり急だ。いかにも山日和さんらしいルート選択だ。僕がリーダーなら面倒臭いからもう少し林道を歩こう、という事になるだろう。
ショートカットした先は何かの耕作地だったのか、段々地形になっていた。その先の急尾根に取り付くとラッセルは深く辛くなった。が、それは先頭と2番目までの事で、それ以降のメンバーは高速道路の様なトレースを楽々歩行。先頭の必死さをよそにほのぼのとした空気が流れる。が、しかし、いずれはトップが回ってくる。できれば穏やかなところで回ってきてほしいと願うも回ってきたのは急斜面でだった。 二人前のバーチャリさんがラッセルアタックしたところはギャップになったところ。もがけども、もがけども前に進まない。後ろから「兔夢さん、替わってあげて」の声がかかり、バーチャリさんも納得したようなので、すぐ前のbiwacoさんを飛ばして交替し初めて先頭に立つ。そこからしばらくトップラッセル。
少し湿っている雪は足を抜くのがきつい。昔は無垢の雪面にトレースを残す事が無性に楽しかったよなあ、と思いながら懸命な登高。「もうそろそろ交替したら」の声にホッとして従ってしまうのはトップを行きたいという気力が弱くなったのだろう。アウターを着たままだったので多量の汗をかいた。休憩時にたまらず脱いだ。
植林の尾根が続く。その中にモミの木やその他の雑木が時折現われると珍しい感じでみんなカメラを向ける。上部の植林は枝打ちされてなかったり鹿除けのビニールがどうでもいいように雑に巻かれていたりするのが目についた。 途中、「北山 695m」という山名板が掲げられたピークを通過した。取り立てて何もないピークに似合わない立派なもので作者の思い入れを感じた。kitayamawalkさんは帰りにここで山名板と並んで写真を撮っていた。
2度目のラッセル当番も急斜面だった。いざとなるとついつい頑張ってしまう自分に笑ってしまった。
尾根が緩くなると木々の枝についた雪が多くなり中にはモンスターのようになったものもあった。時折吹き抜けていく風に雪が運ばれて吹雪のように通り過ぎていく。気温も低くなりたまらず脱いでいたアウターを着た。
山頂が近くなり辺りは自然林に覆われる。そこまでずっと植林だったためにその変化が印象的だ。雪をまとった木々が柔らかくうねる白い台地に立つ。誰かが「墨絵のようだ」と呟いた。モノトーンが美しい。 一時は晴れるかに見えた空だったが下り坂のようだ。雲が低くなり見える景色も少ない。それでも無風に近いので白滝山の山頂でランチタイムとすることになった。
山頂に到着し山名板辺りでたむろしていると山日和さんが新雪を踏んで大きな四角を刻み「テーブル完成!」メンバーからは「これで?」の声もあったが本気の様なのでみんな思い思いの場所についた。しかし、圧雪されてないのでテーブルも腰掛けもそのままでは沈んでしまう。足下を更に掘り下げたり、スノーシューを腰掛け代わりにしたり、各自工夫していた。僕はザックに腰掛け、テーブルは手で少しずつ圧雪し固くして使った。
隣になったワリバシさんのコンロはSOTOのガソリンコンロ。僕と同じものだ。この火の付き方が火事の様でスノー衆の名物にもなっているみたいなのだが、どう見ても本来の火の付き方ではない。因みに僕の方はもっとスマートに点火できた。何が悪いのだろう。
今回のお昼は雑煮を作ってみた。野菜多めで、ダシ、醤油も持参。しかし、小分けした材料等を準備するので結構忙しかった。
kasayaさんから「岐阜では雑煮に何入れるの?」と聞かれた。あまり考えた事がない。「僕のところはモチ菜だけ。」そう言われると母が作っていたのはモチ菜だけだった気がする。いや、豆腐も入っていたか。カシワも。と思っていると山日和さんが「東海地方では赤みそで雑煮作るんでしょ、テレビで紹介してた。」と言う。いや、それはないでしょう。餅と味噌って合わないと思う。kasayaさんもそれは否定していた。
流石に陽も射さず寒いのでランチタイムは何時もより早めの切り上げのようだ。
山名板のところで記念撮影。今回は11人中7人が防寒テムレスでそれをアピールした写真となった。山日和さんによれば今後、テムレスを参加条件に追加するかも、と言う事だった。目指せ、使用率100%らしい。人も変われば変わるものだ。 当初の計画は無理だがひとつぐらいは池に寄っていこうと緩斜面を下った。ついたところには「オトワ池」の看板が立っていた。
「この池、渡るの?」って冗談で言ってたら、しばらくしてkitayamawalkさんが本当に渡り始めた。そして見事に渡りきった。まるで諏訪湖の「御神渡り」だ。残りのメンバーも後を追った。最後に一人で渡ってきたbiwacoさんは本当に神様が渡ってくるようだった(褒め過ぎ?)。 池を後にして往路のトレースに合流し下っていく。急斜面の下りではスノーシューの浮力を生かして無垢の雪面で独特の浮遊感を味わう。この感じはスキーとは違うものだ。最も違うのは急斜面を直下降できるところ。スノーシューの楽しいところだろう。みんなそれぞれのラインを切って落ちていく。時々、隠れた倒木に引っかかって転ぶのもまた楽しい。バーチャリさんがしとやかに転ぶ姿は微笑ましかった。 途中、涸れて腐りかけているのにしゃんと立っている大木があった。見上げると周りの木の枝が繁って支えになって立っているようだった。思わず「biwacoさんのような木があるよ」と呼びかけていた。涸れても周りに支えられて立っている。biwacoさんはしばらくその木を見上げ何かを語りかけていた。
林道に出てからもショートカットで急斜面を地主神社目がけて下っていった。ここが斜度的には一番で最後を楽しく締めくくる事ができた。スノーシューを担いで駐車場に向かうメンバーの顔はみんな満足げだった。
文責:兔夢
山日和さん kasayaさん バーチャリさん クロオさん biwacoさん
わりばしさん kitayamawalkさん シュークリームさん おどさん 副館長さん
兔夢
坊村駐車場7:40ー北山10:00ー白滝山頂12:20〜13:30ー
音羽池13:45ー北山14:40ー駐車場15:30
スノー衆レポート投稿の大役を仰せつかりました。最近、あっさりした山行レポしか書いてないので(書けなくなってるので)梨丸さんのような大作の後ではプレッシャーですが頑張ってみます。 当初は、白滝山から森山岳を歩き池巡りをする予定だった今回の企画。しかし、大寒波がもたらした大雪で11人交替でもきついラッセルとなった。それでも白滝山までは到達。
新雪に覆われた山頂付近は展望はなくとも美しく、音羽池の御神渡り遊びは愉快だった。また下山ではスノーシュー独特の浮遊感も味わえた。行動中の会話も楽しく充実した一日だった。
土曜日の霊仙山スキー山行を終えてその足で集合場所の「妹子の郷」に向かい車中泊。バーチャリさんも前泊していたそうだが、朝、本人に言われるまで気付かなかった。知っていればもっと楽しい夜が過ごせたのに…。
メンバーが揃い4台の車に分乗した。僕も車を出し、バーチャリさん,クロオさんが同乗。実は僕の車は一年前に凍結路面でスリップして事故り、クロオさんに乗せてもらってスノー衆に参加したのだがその事をクロオさんは忘れているようなのでここは黙って安全運転に徹する事にした。これを読んだら二人に怒られるかな。
目的地までの道中は思ったより山深かった。坊村の曙橋を渡った左岸の駐車場は雪どけされているものの既に多くの駐車車両。当初の計画通りここを集合場所にしていたら11台の車は停められなかったかもしれない。直前に集合場所を替えた山日和さんの読みが見事に当たった。
準備をして出発。これだけの車両があるなら我々が向かうルートにも人が入っているのかと思い気やそれはないらしい。ほとんどが武奈ケ岳へ向かうようだ(お上りさんの僕はここが武奈ケ岳の登山口というのも新鮮な驚きだった)。
地主神社横の林道はしばらく除雪されていた。その先は無垢の雪が覆っており早速スノーシュー装着。僕は手慣れてなくてちょっと手間取った。 さて、11人のラッセル縦隊出発!新参者に近い僕はおずおずと最後尾から先輩達の後をついていった。振り返れば、おお!見事な道ができている!このトレースの美しさはスキーにもワカンにも真似できないだろう。
少し歩いたところで林道のショートカットの為、植林の斜面に取り付く。いきなりかなり急だ。いかにも山日和さんらしいルート選択だ。僕がリーダーなら面倒臭いからもう少し林道を歩こう、という事になるだろう。
ショートカットした先は何かの耕作地だったのか、段々地形になっていた。その先の急尾根に取り付くとラッセルは深く辛くなった。が、それは先頭と2番目までの事で、それ以降のメンバーは高速道路の様なトレースを楽々歩行。先頭の必死さをよそにほのぼのとした空気が流れる。が、しかし、いずれはトップが回ってくる。できれば穏やかなところで回ってきてほしいと願うも回ってきたのは急斜面でだった。 二人前のバーチャリさんがラッセルアタックしたところはギャップになったところ。もがけども、もがけども前に進まない。後ろから「兔夢さん、替わってあげて」の声がかかり、バーチャリさんも納得したようなので、すぐ前のbiwacoさんを飛ばして交替し初めて先頭に立つ。そこからしばらくトップラッセル。
少し湿っている雪は足を抜くのがきつい。昔は無垢の雪面にトレースを残す事が無性に楽しかったよなあ、と思いながら懸命な登高。「もうそろそろ交替したら」の声にホッとして従ってしまうのはトップを行きたいという気力が弱くなったのだろう。アウターを着たままだったので多量の汗をかいた。休憩時にたまらず脱いだ。
植林の尾根が続く。その中にモミの木やその他の雑木が時折現われると珍しい感じでみんなカメラを向ける。上部の植林は枝打ちされてなかったり鹿除けのビニールがどうでもいいように雑に巻かれていたりするのが目についた。 途中、「北山 695m」という山名板が掲げられたピークを通過した。取り立てて何もないピークに似合わない立派なもので作者の思い入れを感じた。kitayamawalkさんは帰りにここで山名板と並んで写真を撮っていた。
2度目のラッセル当番も急斜面だった。いざとなるとついつい頑張ってしまう自分に笑ってしまった。
尾根が緩くなると木々の枝についた雪が多くなり中にはモンスターのようになったものもあった。時折吹き抜けていく風に雪が運ばれて吹雪のように通り過ぎていく。気温も低くなりたまらず脱いでいたアウターを着た。
山頂が近くなり辺りは自然林に覆われる。そこまでずっと植林だったためにその変化が印象的だ。雪をまとった木々が柔らかくうねる白い台地に立つ。誰かが「墨絵のようだ」と呟いた。モノトーンが美しい。 一時は晴れるかに見えた空だったが下り坂のようだ。雲が低くなり見える景色も少ない。それでも無風に近いので白滝山の山頂でランチタイムとすることになった。
山頂に到着し山名板辺りでたむろしていると山日和さんが新雪を踏んで大きな四角を刻み「テーブル完成!」メンバーからは「これで?」の声もあったが本気の様なのでみんな思い思いの場所についた。しかし、圧雪されてないのでテーブルも腰掛けもそのままでは沈んでしまう。足下を更に掘り下げたり、スノーシューを腰掛け代わりにしたり、各自工夫していた。僕はザックに腰掛け、テーブルは手で少しずつ圧雪し固くして使った。
隣になったワリバシさんのコンロはSOTOのガソリンコンロ。僕と同じものだ。この火の付き方が火事の様でスノー衆の名物にもなっているみたいなのだが、どう見ても本来の火の付き方ではない。因みに僕の方はもっとスマートに点火できた。何が悪いのだろう。
今回のお昼は雑煮を作ってみた。野菜多めで、ダシ、醤油も持参。しかし、小分けした材料等を準備するので結構忙しかった。
kasayaさんから「岐阜では雑煮に何入れるの?」と聞かれた。あまり考えた事がない。「僕のところはモチ菜だけ。」そう言われると母が作っていたのはモチ菜だけだった気がする。いや、豆腐も入っていたか。カシワも。と思っていると山日和さんが「東海地方では赤みそで雑煮作るんでしょ、テレビで紹介してた。」と言う。いや、それはないでしょう。餅と味噌って合わないと思う。kasayaさんもそれは否定していた。
流石に陽も射さず寒いのでランチタイムは何時もより早めの切り上げのようだ。
山名板のところで記念撮影。今回は11人中7人が防寒テムレスでそれをアピールした写真となった。山日和さんによれば今後、テムレスを参加条件に追加するかも、と言う事だった。目指せ、使用率100%らしい。人も変われば変わるものだ。 当初の計画は無理だがひとつぐらいは池に寄っていこうと緩斜面を下った。ついたところには「オトワ池」の看板が立っていた。
「この池、渡るの?」って冗談で言ってたら、しばらくしてkitayamawalkさんが本当に渡り始めた。そして見事に渡りきった。まるで諏訪湖の「御神渡り」だ。残りのメンバーも後を追った。最後に一人で渡ってきたbiwacoさんは本当に神様が渡ってくるようだった(褒め過ぎ?)。 池を後にして往路のトレースに合流し下っていく。急斜面の下りではスノーシューの浮力を生かして無垢の雪面で独特の浮遊感を味わう。この感じはスキーとは違うものだ。最も違うのは急斜面を直下降できるところ。スノーシューの楽しいところだろう。みんなそれぞれのラインを切って落ちていく。時々、隠れた倒木に引っかかって転ぶのもまた楽しい。バーチャリさんがしとやかに転ぶ姿は微笑ましかった。 途中、涸れて腐りかけているのにしゃんと立っている大木があった。見上げると周りの木の枝が繁って支えになって立っているようだった。思わず「biwacoさんのような木があるよ」と呼びかけていた。涸れても周りに支えられて立っている。biwacoさんはしばらくその木を見上げ何かを語りかけていた。
林道に出てからもショートカットで急斜面を地主神社目がけて下っていった。ここが斜度的には一番で最後を楽しく締めくくる事ができた。スノーシューを担いで駐車場に向かうメンバーの顔はみんな満足げだった。
文責:兔夢