【湖北】初登りの口直しは鳥越山で
Posted: 2018年1月08日(月) 22:15
1月4日に初登りとして仙ヶ岳を目指したが、思いのほか天気が悪く不動明王であえなくモチベーション切れして
しまった。このままで済ますわけにはいかない。
【日 付】2017年1月7日(日)
【山 域】湖北 金糞岳周辺
【天 候】晴れ
【コース】甲津原---P655m---鳥越山---鳥越峠JP---鳥越峠分岐---P1071m---P1057m---
向山谷林道---甲津原
一年の計は初登りにあり。だとすると、今年はあまりいい年にならないことになる。
LINEにも発言の取消し機能ができたことだし、3日前の初登りはなかったことにしよう。100%晴れの今日、初登
りのやり直しだ。
雪深い甲津原の集落は、ロードネット滋賀の積雪情報で見たよりも多い積雪に包まれているようだった。
3年前の新穂谷山周回の時に使った向山谷左岸尾根を登路に選択。除雪された道を甲津原の水道施設まで歩いて
スノーシューを装着した。今日は久しぶりに25インチのライトニング・アッセント。22インチよりも多少はラッ
セルが楽なはずだ。
この尾根は植林も多く、林相が貧弱であまり面白いとは言えないが、取付きから30mほど登るだけで尾根に乗
ることができて後はゆるゆるとした尾根を歩いて行けるので非常に楽なのである。
最初軽かった雪はやがてスノーシューにまとわりつくような重めの雪に変わった。しかしググーッと沈み込む嫌
な雪質ではないのでまだマシだ。頭上には青空が広がり、初登りのリセットとして多少しんどくても挫折するわ
けにはいかない。東を見ると奥伊吹スキー場の右にブンゲンが見える。誰も歩いていない尾根なのに静寂の雪尾
根歩きといかないのは、スキー場から流れてくる騒音のせいである。なんでスキー場というのはああもうるさく
しないといけないのだろう。 右前方の中津又谷の奥には、3年前に歩いた新穂谷山から新穂山(三角点大ヶ屋)の稜線が見えた。今から思えば
よく歩いたもんだ。
927mの標高点を過ぎて山頂が近付いた頃からやっとブナ林のお出ましだ。「No Moutain、No Life」が私のモッ
トーだが、「No ブナ林、No Mountain」でもあるのだ。
鳥越峠へのジャンクションピークあたりはなかなかいい雰囲気。山頂を往復してここでランチとしよう。
樹間から真っ白な金糞岳が見える。あわよくばあそこまでと思っていたが、とんでもない話だった。しかしこ
こで十分。
1074mの三角点「栗ヶ谷」は鳥越山とも向山とも呼ばれている。山頂らしい高まりのない、尾根上の通過点みた
いな山頂は猫ヶ洞や神又峰に通じるものがある。ここでランチとしてもいいが、少し風が出てきたので先ほどの
ジャンクションまで戻ろう。
3mほどにもなる雪堤の下に陣取ってランチタイムとする。まったく風を受けずに昼飯を食うのは久しぶりだ。
雪堤の上を吹く風が雪煙を巻き上げている。
ここから向山谷の右岸尾根を歩いて甲津原に戻るのだが、考えてみれば帰路の方が距離が長い。しかも未知の
尾根である。雪の状態も心配だが、往路を戻るという選択肢はない。
1029m標高点との鞍部に向かって下って行く。この尾根もブナが多く、スノーシューで雪を蹴散らして下る浮
感と相まって楽しい。このあたりまで来ると金糞岳が眼前に迫る。北に目をやれば、三周ヶ岳から高丸、烏帽子
山、蕎麦粒山といった奥美濃のスターが並んでいる。
鳥越峠へのジャンクションから向山谷右岸尾根に入る。これが想像以上にいい尾根だった。この近辺の植林の
進み具合からして大して期待はしていなかったのだが、これはうれしい大誤算である。
そこそこのブナ林が続く尾根はわずかなアップダウンを繰り替して南下する。登りの尾根との違いはほとんど標
高を下げないことで、同じような位置関係にあるピークでも300m以上の標高差があり、常に登りの尾根を見下ろ
すような感じで進んで行く。また標高の高い分展望が良く、登りでは見えなかった景色を楽しむことができるの
がいい。
樹林の切れた1071mピークでは、金糞岳と並んでひと際白い白倉岳や残照に光る琵琶湖、伊吹山、そして白山や
北アルプス、御嶽から中央アルプスの山々まで大観が広がる。こんないい尾根ならもっと早く来ればよかった。
心配していた雪の状態も標高の高い分そこそこ締まっており、快適に歩くことができたのも助かった。
最後のピークである1057m標高点からの下りが難しい。東側斜面はどこを見ても尾根の形が見てとれない。
目的の尾根は山頂から東南東へ伸びるものだが、一旦うまく乗ったのに左手に見えた良さげな尾根と勘違いして、
わざわざトラバースして乗り直してしまった。
こちらの尾根は途中極端なヤセ尾根になったり、下部では予定通りの植林になったりと、若干ヤブっぽいながら
もまあまあ普通に歩ける尾根だった。
最後は雪に埋もれた林道にソフトランディング。なんとか日没には間に合ったようだ。暮れなずむ甲津原の交流
センターに戻ると、奥伊吹スキー場帰りの車がひっきりなしに通って、なかなか道路を横断できないほどだった。
初登りの出直しは上々の結果に終わった。山の神様、これで今年の山も充実したものにして下さい。
山日和
しまった。このままで済ますわけにはいかない。
【日 付】2017年1月7日(日)
【山 域】湖北 金糞岳周辺
【天 候】晴れ
【コース】甲津原---P655m---鳥越山---鳥越峠JP---鳥越峠分岐---P1071m---P1057m---
向山谷林道---甲津原
一年の計は初登りにあり。だとすると、今年はあまりいい年にならないことになる。
LINEにも発言の取消し機能ができたことだし、3日前の初登りはなかったことにしよう。100%晴れの今日、初登
りのやり直しだ。
雪深い甲津原の集落は、ロードネット滋賀の積雪情報で見たよりも多い積雪に包まれているようだった。
3年前の新穂谷山周回の時に使った向山谷左岸尾根を登路に選択。除雪された道を甲津原の水道施設まで歩いて
スノーシューを装着した。今日は久しぶりに25インチのライトニング・アッセント。22インチよりも多少はラッ
セルが楽なはずだ。
この尾根は植林も多く、林相が貧弱であまり面白いとは言えないが、取付きから30mほど登るだけで尾根に乗
ることができて後はゆるゆるとした尾根を歩いて行けるので非常に楽なのである。
最初軽かった雪はやがてスノーシューにまとわりつくような重めの雪に変わった。しかしググーッと沈み込む嫌
な雪質ではないのでまだマシだ。頭上には青空が広がり、初登りのリセットとして多少しんどくても挫折するわ
けにはいかない。東を見ると奥伊吹スキー場の右にブンゲンが見える。誰も歩いていない尾根なのに静寂の雪尾
根歩きといかないのは、スキー場から流れてくる騒音のせいである。なんでスキー場というのはああもうるさく
しないといけないのだろう。 右前方の中津又谷の奥には、3年前に歩いた新穂谷山から新穂山(三角点大ヶ屋)の稜線が見えた。今から思えば
よく歩いたもんだ。
927mの標高点を過ぎて山頂が近付いた頃からやっとブナ林のお出ましだ。「No Moutain、No Life」が私のモッ
トーだが、「No ブナ林、No Mountain」でもあるのだ。
鳥越峠へのジャンクションピークあたりはなかなかいい雰囲気。山頂を往復してここでランチとしよう。
樹間から真っ白な金糞岳が見える。あわよくばあそこまでと思っていたが、とんでもない話だった。しかしこ
こで十分。
1074mの三角点「栗ヶ谷」は鳥越山とも向山とも呼ばれている。山頂らしい高まりのない、尾根上の通過点みた
いな山頂は猫ヶ洞や神又峰に通じるものがある。ここでランチとしてもいいが、少し風が出てきたので先ほどの
ジャンクションまで戻ろう。
3mほどにもなる雪堤の下に陣取ってランチタイムとする。まったく風を受けずに昼飯を食うのは久しぶりだ。
雪堤の上を吹く風が雪煙を巻き上げている。
ここから向山谷の右岸尾根を歩いて甲津原に戻るのだが、考えてみれば帰路の方が距離が長い。しかも未知の
尾根である。雪の状態も心配だが、往路を戻るという選択肢はない。
1029m標高点との鞍部に向かって下って行く。この尾根もブナが多く、スノーシューで雪を蹴散らして下る浮
感と相まって楽しい。このあたりまで来ると金糞岳が眼前に迫る。北に目をやれば、三周ヶ岳から高丸、烏帽子
山、蕎麦粒山といった奥美濃のスターが並んでいる。
鳥越峠へのジャンクションから向山谷右岸尾根に入る。これが想像以上にいい尾根だった。この近辺の植林の
進み具合からして大して期待はしていなかったのだが、これはうれしい大誤算である。
そこそこのブナ林が続く尾根はわずかなアップダウンを繰り替して南下する。登りの尾根との違いはほとんど標
高を下げないことで、同じような位置関係にあるピークでも300m以上の標高差があり、常に登りの尾根を見下ろ
すような感じで進んで行く。また標高の高い分展望が良く、登りでは見えなかった景色を楽しむことができるの
がいい。
樹林の切れた1071mピークでは、金糞岳と並んでひと際白い白倉岳や残照に光る琵琶湖、伊吹山、そして白山や
北アルプス、御嶽から中央アルプスの山々まで大観が広がる。こんないい尾根ならもっと早く来ればよかった。
心配していた雪の状態も標高の高い分そこそこ締まっており、快適に歩くことができたのも助かった。
最後のピークである1057m標高点からの下りが難しい。東側斜面はどこを見ても尾根の形が見てとれない。
目的の尾根は山頂から東南東へ伸びるものだが、一旦うまく乗ったのに左手に見えた良さげな尾根と勘違いして、
わざわざトラバースして乗り直してしまった。
こちらの尾根は途中極端なヤセ尾根になったり、下部では予定通りの植林になったりと、若干ヤブっぽいながら
もまあまあ普通に歩ける尾根だった。
最後は雪に埋もれた林道にソフトランディング。なんとか日没には間に合ったようだ。暮れなずむ甲津原の交流
センターに戻ると、奥伊吹スキー場帰りの車がひっきりなしに通って、なかなか道路を横断できないほどだった。
初登りの出直しは上々の結果に終わった。山の神様、これで今年の山も充実したものにして下さい。
山日和