【鈴鹿・湖北】師走の山三題
Posted: 2018年1月01日(月) 22:12
あけましておめでとうございます。年内は些かサボり気味だったので、ミニレポを一挙3本アップして罪滅ぼし。
【日 付】2017年12月17日(日)
【山 域】南鈴鹿 高畑山・那須ヶ原山
【天 候】晴れのち曇りのち雪
【コース】鈴鹿峠9:11---10:32高畑山---11:19坂下峠~11:53参道橋---13:00那須ヶ原山---14:24坂下峠---
15:22旧1号線---15:53鈴鹿峠
まさかの二度寝で家を出るのが遅れてしまい、鈴鹿峠からの出発が9時を過ぎてしまった。
これまでなかなか食指が動かず、安楽越以南の南鈴鹿に入るのは初めてである。
一般登山道歩きも悪くないと思うようになってきたのは年のせいだろうか。
名物の石灯籠からスタート、峠のすぐそばにある天然記念物の鏡岩に寄ってみたが、その場に立つだけでは
何が鏡なのかわからない。遠く離れたところから見ないと意味がわからない場所なのかもしれない。
高畑山へ向う南鈴鹿縦走路は非常に良く整備されている。しかし今日は気温が低く、その上風も強いのでと
にかく寒い。途中から雪も積もり始め、山頂付近では20センチほどの積雪となった。
思惑通り、晴れているのはこの付近だけで、遠望する鈴鹿峠以北の山々は雲に覆われていた。日差しの下を歩
きたいという目的だけは達せられたようだ。好展望の山頂ではあるが、あまりに寒いのでのんびり休んではい
られない。
次のピークの溝干山へ向う2人パーティーの姿が見えた。稜線上はアセビを中心とした常緑の潅木帯が続いて
自分好みの林相ではないが、見晴らしがいいので道としては悪くはない。
坂下峠への下りで2人パーティーを追い越した。峠からは林道を使って鈴鹿峠へ戻るようだ。
滋賀県の大原ダムから三重県の坂下へ抜ける坂下峠は荒れ放題。以前は車で通過できたことが想像もできない
ほどだった。ここから滋賀県側へ林道を下り、参道橋から那須ヶ原山へ登り返す。この道はオール植林で楽し
いところはひとつもないが、よく整備されているのだけが取り柄だ。
那須ヶ原山頂着はちょうど1時。出遅れが響いて長いランチタイムには微妙な時間になってしまった。
そもそも寒過ぎてゆっくりしたいという気持ちが起こらない。出発してから饅頭とあんぱんを1個ずつ食べただ
けだが、先を急ぐことにする。
那須ヶ原山から坂下峠への稜線は一筋縄ではいかなかった。とにかくアップダウンが多くてうんざりしてしま
う。ほとんどがヤセ尾根で岩場もあったりして退屈はしないのだが、日差しも消えて早く峠へ下りたいという気
持ちが勝ってしまった。
坂下峠への下りにかかる頃から雪が降り始めたが、峠からは林道を歩くだけなので気が楽だ。
峠の木の下でカレーパンを齧って腹ごしらえしていると雪が激しくなってきた。那須ヶ原でのんびりメシにしな
くてよかった。レインパンツとザックカバーを装着して長い林道歩きに踏み出す。
単調な林道歩きが終わって本日も終了ならいいのだが、まだ鈴鹿峠への登り返しが待っている。
旧国道と新国道に旧東海道をミックスしたこの最後の登りが今日一番堪えたかもしれない。
【日 付】2017年12月24日(日)
【山 域】湖北 七々頭ヶ岳
【天 候】曇り時々晴れ
【コース】菅並7:27---9:51七々頭ヶ岳10:15---10:35ランチ場11:57---12:26八田部橋---13:10菅並
ようやく雪山モードのスイッチが入った。向かったのは余呉の菅並。ここからの横山岳や妙理山はお馴染み
だが、今日向かうのは七々頭ヶ岳。植林のイメージが強く、なかなか足が向かなかった山だが、妙理山へ周回
すれば満足の行くコースになるだろう。
余呉トレイルの登山道は菅並の集落内から付けられているが、林道入口から尾根の末端に取り付いた。最初
から十分かつズボズボの雪でスノーシュー無しでは歩けない。
傾斜は緩いが少々ヤブっぽいところもある、雑木林の可もなく不可も無しの尾根である。
集落からの登山道は取り付き付近にブナ林があるらしいので、そちらの方がよかったのかもしれない。
出発時にはどんよりしていた空に少しずつ明るさが出てきた。雪質は典型的なモナカ雪。足を置いた時には
沈まないが、体重をかけると時間差で沈み込む嫌な雪で疲れる。
474m標高点で登山道と合流する頃からブナが出始めた。やっぱりという感じである。
振り返ると横山岳と安蔵山、そしてその奥にひと際白く輝いているのは上谷山だ。このあたりでもそこそこ積
もっているが、越美国境へ行けば相当な積雪だろう。
山頂が近付くとブナ林は右半分が植林に変わった。そして西林寺のお堂の建つ七々頭ヶ岳山頂。樹林の中の
平凡な頂上だ。妙理山方面へ続く尾根は植林で真っ黒。時間の制約もあり、周回する気力が失せてしまった。
車道歩きが加わることになるが、下丹生の登山口へ下りてプチ周回でお茶を濁すとしよう。
南尾根の登山道にはいいブナが残されているものの、概ね平凡な植林の印象が強い。道そのものは掘り込ま
れたしっかりした道のようだ。
山頂から200mほど下ったところでランチとする。取り立てていい場所でもないが、正面に横山岳と安蔵山を
望むことができる。
ランチを終える頃に下丹生の方から登山者がやってきた。300名山を完登したという年配の登山者としばし歓
談。私の付けたトレースを使って周回しますという彼を見送った。
(下山してからシューさんの情報で、この人が囲炉裏のDOPPOさんだったと知った)
一面の雪原となった高時川の河原を見下ろしながら登山口に着地。ここから菅並まで長い車道歩きが待ってい
るが、いつもは車であっという間に通り過ぎる景色をじっくり眺めながら歩くのも悪くない。
【日 付】2017年12月30日(土)
【山 域】鈴鹿北部 藤原岳
【天 候】晴れ時々曇り
【コース】藤原簡易パーキング7:52---10:09白瀬峠分岐---11:27頭陀ヶ平---11:40ランチ場13:16---13:35天狗岩---
14:07藤原山荘手前---16:00聖宝寺---16:28パーキング
夜食を食べようと御在所サービスエリアに入ってかけそばを注文した。するとどこにも書いていないのに、
ただ今キャンペーン中で、先着20名様限りで330円が150円になり、しかもペットボトルの天然水までサービス
でくれると言う。これはラッキー。しかし今年最後のツキをこんなところで使い果たしてしまわないか心配であ
る。
その心配が当たったかのように夜半から雨が降り出した。雪山の雨は最悪の取り合わせだ。天気予報を信じる
しかない。
朝になると、期待通りの青空が広がっていた。しかし風が強く、のんびりランチを楽しめるかが気がかりだ。
夜中の雨は標高500mあたりから上では雪だったようで、まっさらな新雪が積もっていた。
木和田尾に乗ると積雪もたっぷり。昨日のトレースと先行する単独者のトレースがありがたい。
白瀬峠への分岐を過ぎて県境稜線への最後の登りにかかる。見上げる稜線の手前あたりから樹林は真っ白に輝い
ている。これでモチベーションが上がらない方が不思議というものである。
県境稜線はやはり強風が吹いて寒い。御池方面はスッキリと晴れ上がってはおらず、こちらにして正解だった
とほくそ笑む。霊仙や伊吹、養老の山々まで真っ白で見事な眺めだ。
風を避けられるところがあれば即ランチにしようと、藤原岳方面へ足を踏み出した。
稜線上は霧氷の花が満開だ。トレースを外して霧氷の森をフラフラ歩くのも楽しい。
霧氷の隙間から真っ青な空を見上げながらの至福のランチタイム。これだから山はやめられない。
食後は藤原岳最高点の天狗岩に向かう。きっちり登山道のラインを歩いているトレースを辿るのは馬鹿らしいの
で、オリジナルラインを刻む。
天狗岩からは急激に落ち込む茶屋川の向こうにピラミダルな天狗堂の姿が印象的だ。展望丘に至る稜線の山腹が
一面の霧氷の森となって煌めいている。
ここまで来ると藤原山荘からの往復組も多く、トレースは一条の掘り込みのようになった。
藤原岳の山頂である展望丘はパスするのが恒例だ。山荘手前のピークから斜面に飛び込んんで下山開始。登山道
のトレースに合流するとスノーシューのままでは歩きにくい。トレースの横をズンズンと下って行く。
8合目の分岐で聖宝寺道に入るとトレースはツボ足の2人パーティーと思しきものだけになってしまった。冬の
藤原では99%が大貝戸道を辿るのだろう。この聖宝寺道は展望もなく、ほとんどが植林の中を延々と歩くだけで、
下部ではちょっと嫌なトラバースもある。この道を選択しないのもむべなるかなだ。
これなら多少遠回りでも大貝戸道を下りた方が早かっただろう。
これで今年の山は終了。最後に最高の山で締めくくることができた。来年はどんな一年になるんだろうか。
山日和
【日 付】2017年12月17日(日)
【山 域】南鈴鹿 高畑山・那須ヶ原山
【天 候】晴れのち曇りのち雪
【コース】鈴鹿峠9:11---10:32高畑山---11:19坂下峠~11:53参道橋---13:00那須ヶ原山---14:24坂下峠---
15:22旧1号線---15:53鈴鹿峠
まさかの二度寝で家を出るのが遅れてしまい、鈴鹿峠からの出発が9時を過ぎてしまった。
これまでなかなか食指が動かず、安楽越以南の南鈴鹿に入るのは初めてである。
一般登山道歩きも悪くないと思うようになってきたのは年のせいだろうか。
名物の石灯籠からスタート、峠のすぐそばにある天然記念物の鏡岩に寄ってみたが、その場に立つだけでは
何が鏡なのかわからない。遠く離れたところから見ないと意味がわからない場所なのかもしれない。
高畑山へ向う南鈴鹿縦走路は非常に良く整備されている。しかし今日は気温が低く、その上風も強いのでと
にかく寒い。途中から雪も積もり始め、山頂付近では20センチほどの積雪となった。
思惑通り、晴れているのはこの付近だけで、遠望する鈴鹿峠以北の山々は雲に覆われていた。日差しの下を歩
きたいという目的だけは達せられたようだ。好展望の山頂ではあるが、あまりに寒いのでのんびり休んではい
られない。
次のピークの溝干山へ向う2人パーティーの姿が見えた。稜線上はアセビを中心とした常緑の潅木帯が続いて
自分好みの林相ではないが、見晴らしがいいので道としては悪くはない。
坂下峠への下りで2人パーティーを追い越した。峠からは林道を使って鈴鹿峠へ戻るようだ。
滋賀県の大原ダムから三重県の坂下へ抜ける坂下峠は荒れ放題。以前は車で通過できたことが想像もできない
ほどだった。ここから滋賀県側へ林道を下り、参道橋から那須ヶ原山へ登り返す。この道はオール植林で楽し
いところはひとつもないが、よく整備されているのだけが取り柄だ。
那須ヶ原山頂着はちょうど1時。出遅れが響いて長いランチタイムには微妙な時間になってしまった。
そもそも寒過ぎてゆっくりしたいという気持ちが起こらない。出発してから饅頭とあんぱんを1個ずつ食べただ
けだが、先を急ぐことにする。
那須ヶ原山から坂下峠への稜線は一筋縄ではいかなかった。とにかくアップダウンが多くてうんざりしてしま
う。ほとんどがヤセ尾根で岩場もあったりして退屈はしないのだが、日差しも消えて早く峠へ下りたいという気
持ちが勝ってしまった。
坂下峠への下りにかかる頃から雪が降り始めたが、峠からは林道を歩くだけなので気が楽だ。
峠の木の下でカレーパンを齧って腹ごしらえしていると雪が激しくなってきた。那須ヶ原でのんびりメシにしな
くてよかった。レインパンツとザックカバーを装着して長い林道歩きに踏み出す。
単調な林道歩きが終わって本日も終了ならいいのだが、まだ鈴鹿峠への登り返しが待っている。
旧国道と新国道に旧東海道をミックスしたこの最後の登りが今日一番堪えたかもしれない。
【日 付】2017年12月24日(日)
【山 域】湖北 七々頭ヶ岳
【天 候】曇り時々晴れ
【コース】菅並7:27---9:51七々頭ヶ岳10:15---10:35ランチ場11:57---12:26八田部橋---13:10菅並
ようやく雪山モードのスイッチが入った。向かったのは余呉の菅並。ここからの横山岳や妙理山はお馴染み
だが、今日向かうのは七々頭ヶ岳。植林のイメージが強く、なかなか足が向かなかった山だが、妙理山へ周回
すれば満足の行くコースになるだろう。
余呉トレイルの登山道は菅並の集落内から付けられているが、林道入口から尾根の末端に取り付いた。最初
から十分かつズボズボの雪でスノーシュー無しでは歩けない。
傾斜は緩いが少々ヤブっぽいところもある、雑木林の可もなく不可も無しの尾根である。
集落からの登山道は取り付き付近にブナ林があるらしいので、そちらの方がよかったのかもしれない。
出発時にはどんよりしていた空に少しずつ明るさが出てきた。雪質は典型的なモナカ雪。足を置いた時には
沈まないが、体重をかけると時間差で沈み込む嫌な雪で疲れる。
474m標高点で登山道と合流する頃からブナが出始めた。やっぱりという感じである。
振り返ると横山岳と安蔵山、そしてその奥にひと際白く輝いているのは上谷山だ。このあたりでもそこそこ積
もっているが、越美国境へ行けば相当な積雪だろう。
山頂が近付くとブナ林は右半分が植林に変わった。そして西林寺のお堂の建つ七々頭ヶ岳山頂。樹林の中の
平凡な頂上だ。妙理山方面へ続く尾根は植林で真っ黒。時間の制約もあり、周回する気力が失せてしまった。
車道歩きが加わることになるが、下丹生の登山口へ下りてプチ周回でお茶を濁すとしよう。
南尾根の登山道にはいいブナが残されているものの、概ね平凡な植林の印象が強い。道そのものは掘り込ま
れたしっかりした道のようだ。
山頂から200mほど下ったところでランチとする。取り立てていい場所でもないが、正面に横山岳と安蔵山を
望むことができる。
ランチを終える頃に下丹生の方から登山者がやってきた。300名山を完登したという年配の登山者としばし歓
談。私の付けたトレースを使って周回しますという彼を見送った。
(下山してからシューさんの情報で、この人が囲炉裏のDOPPOさんだったと知った)
一面の雪原となった高時川の河原を見下ろしながら登山口に着地。ここから菅並まで長い車道歩きが待ってい
るが、いつもは車であっという間に通り過ぎる景色をじっくり眺めながら歩くのも悪くない。
【日 付】2017年12月30日(土)
【山 域】鈴鹿北部 藤原岳
【天 候】晴れ時々曇り
【コース】藤原簡易パーキング7:52---10:09白瀬峠分岐---11:27頭陀ヶ平---11:40ランチ場13:16---13:35天狗岩---
14:07藤原山荘手前---16:00聖宝寺---16:28パーキング
夜食を食べようと御在所サービスエリアに入ってかけそばを注文した。するとどこにも書いていないのに、
ただ今キャンペーン中で、先着20名様限りで330円が150円になり、しかもペットボトルの天然水までサービス
でくれると言う。これはラッキー。しかし今年最後のツキをこんなところで使い果たしてしまわないか心配であ
る。
その心配が当たったかのように夜半から雨が降り出した。雪山の雨は最悪の取り合わせだ。天気予報を信じる
しかない。
朝になると、期待通りの青空が広がっていた。しかし風が強く、のんびりランチを楽しめるかが気がかりだ。
夜中の雨は標高500mあたりから上では雪だったようで、まっさらな新雪が積もっていた。
木和田尾に乗ると積雪もたっぷり。昨日のトレースと先行する単独者のトレースがありがたい。
白瀬峠への分岐を過ぎて県境稜線への最後の登りにかかる。見上げる稜線の手前あたりから樹林は真っ白に輝い
ている。これでモチベーションが上がらない方が不思議というものである。
県境稜線はやはり強風が吹いて寒い。御池方面はスッキリと晴れ上がってはおらず、こちらにして正解だった
とほくそ笑む。霊仙や伊吹、養老の山々まで真っ白で見事な眺めだ。
風を避けられるところがあれば即ランチにしようと、藤原岳方面へ足を踏み出した。
稜線上は霧氷の花が満開だ。トレースを外して霧氷の森をフラフラ歩くのも楽しい。
霧氷の隙間から真っ青な空を見上げながらの至福のランチタイム。これだから山はやめられない。
食後は藤原岳最高点の天狗岩に向かう。きっちり登山道のラインを歩いているトレースを辿るのは馬鹿らしいの
で、オリジナルラインを刻む。
天狗岩からは急激に落ち込む茶屋川の向こうにピラミダルな天狗堂の姿が印象的だ。展望丘に至る稜線の山腹が
一面の霧氷の森となって煌めいている。
ここまで来ると藤原山荘からの往復組も多く、トレースは一条の掘り込みのようになった。
藤原岳の山頂である展望丘はパスするのが恒例だ。山荘手前のピークから斜面に飛び込んんで下山開始。登山道
のトレースに合流するとスノーシューのままでは歩きにくい。トレースの横をズンズンと下って行く。
8合目の分岐で聖宝寺道に入るとトレースはツボ足の2人パーティーと思しきものだけになってしまった。冬の
藤原では99%が大貝戸道を辿るのだろう。この聖宝寺道は展望もなく、ほとんどが植林の中を延々と歩くだけで、
下部ではちょっと嫌なトラバースもある。この道を選択しないのもむべなるかなだ。
これなら多少遠回りでも大貝戸道を下りた方が早かっただろう。
これで今年の山は終了。最後に最高の山で締めくくることができた。来年はどんな一年になるんだろうか。
山日和