【若丹国境】棚野坂からオバタケダン
Posted: 2017年12月13日(水) 20:49
【日 付】2017年12月10日(日)
【山 域】若丹国境 堀越峠周辺
【天 候】晴れのち曇り
【コース】口坂本8:13---8:20棚野坂登山口---10:27六地蔵---10:50国境稜線---11:12オバタケダン12:38---13:32 Ca700mピーク---
15:07一ツ谷---15:48駐車地
5日間のインフル謹慎も解け、晴れて山にでかけよう。週末にかからなかったのがラッキーだ。仕事は家でもできるが、山は家に居て
は登れないのだ。
今日の目的地は若丹国境稜線にあるオバタケダンという変わった名前の山である。白山北方に大畠谷という屈指の険谷があり、それ
は「オバタキタン」と読む。富山県では谷をタンと読ませるのだ。
こちらは南東から山頂に突き上げる大畠谷川という谷があるが、ダンが谷だと山の名前としてはちょっと説明がつきにくい。「段」な
らば、静岡県に「山犬段」というピークがあり、山頂の意味として通りそうだ。オオバタケが転じてオバタケとなり、段がくっついた
という感じだろうか。私の推測に過ぎないが。
口坂本の駐在所と公民館が合体した駐車場に止めさせてもらった。ここなら車上荒らしの心配もないだろう。
国道を少し戻って橋を渡れば棚野坂の登山口。獣除けのゲートを開けて登山開始である。
この道は京都府の鶴ヶ岡と福井県の口坂本を結ぶ山越えの旧道で、鯖街道の一部でもある。道は実にしっかりと踏まれており迷うと
ころはない。尾根上の道はピークのアップダウンを避けてうまく付けられている。
時折敢えて道を外して尾根芯を歩いてみた。ヤブはまったく気にならないレベルだ。
落ち葉を踏みしめて初冬の山道歩きを楽しむはずだったが、予想外に雪が積もっていた。
まだ精神的にも雪山モードに入っておらず、あまりうれしいとは思わなかった。
天気は上々なのだが風が強く、稜線上のランチ場が心配だ。棚野坂の林相は植林プラス雑木林が主体。時折ブナも姿を見せる。
国境稜線に出る手前にお地蔵さんが6体並んだ六地蔵と呼ばれる場所がある。きれいな赤い前掛けを着せてもらったお地蔵さん達は、
雪の中でもほっこりと温かそうだった。
初めの内はうっすらとまだらに積もっていた雪は国境稜線に着く頃には20センチほどに増えていた。スパッツを持ってこなかった
ことを少し悔やんだが、靴に雪が入って困るレベルでもないし、雪もサラサラで気持がいい。
ここから西へ行けば堀越峠を経て頭巾山へと続く。東は知井坂から八ヶ峰だ。東に向かって足を踏み出した。
少し進んだところに本日一番のブナの巨木があった。無数に枝を広げる様子は古武士のような風格がある。これまで大木と呼べるよ
うなブナが無かっただけに、この1本だけ残されているのが奇跡のようだ。
稜線上はブナの純林というわけにはいかないが、思ったより悪くない。夏の地蔵杉もそうだったがどうも植林の先入観が強過ぎるよう
で、それがこの山域になかなか足が向かなかった理由でもある。思い込みを捨てて足を運べば新しい発見があるのだろう。
オバタケダンの山頂は国境稜線がV字に切れ込んだ先にある。この山頂北面の雰囲気がなかなか良い。
山頂そのものは南側に展望が開けているものの、植生的にはイマイチである。
それに強かった風もこの北面でウソのように収まっている。日当たりも良く、ランチにはお誂え向きの場所だ。但し里から近い割に電
波の状態は悪い。
予想外の雪山で、今シーズン初鍋が相応しいものとなった。ビールを冷やすのに困らないのもいい。
気が付けば1時間半もまったりしてしまった。油断していたが、下りの方が行程が長いのだ。
昼から曇りの予報通り、いつの間にか日差しは消えてモノクロームの世界に変わってしまった。
北から東へと方向を変えた尾根は、目を引くようなものはないもののそれなりにブナ林もあり、まあいい尾根と言えるだろう。
送電鉄塔の立つ700mピークが下山の尾根の分岐点だ。遠望したこの尾根は黒々としていてひと目で植林主体だとわかっていた。
実際に歩いてみてもその通りだったが、思ったほど悪くはなかった。尾根沿いに走る送電線を見ればわかるように、尾根の末端まで
巡視路が続いている。初見の下山路とは言え、こちらも迷いようのないルートだ。
山頂からの下り始めから右のふくらはぎが痛み出して、だましだまし歩いて来た。右足をまっすぐに置くと痛むので、少し角度を付
けてごまかせば何とか歩ける。
一ツ谷の林道まで下りればひと安心。もう足を気にすることもない。
山日和
【山 域】若丹国境 堀越峠周辺
【天 候】晴れのち曇り
【コース】口坂本8:13---8:20棚野坂登山口---10:27六地蔵---10:50国境稜線---11:12オバタケダン12:38---13:32 Ca700mピーク---
15:07一ツ谷---15:48駐車地
5日間のインフル謹慎も解け、晴れて山にでかけよう。週末にかからなかったのがラッキーだ。仕事は家でもできるが、山は家に居て
は登れないのだ。
今日の目的地は若丹国境稜線にあるオバタケダンという変わった名前の山である。白山北方に大畠谷という屈指の険谷があり、それ
は「オバタキタン」と読む。富山県では谷をタンと読ませるのだ。
こちらは南東から山頂に突き上げる大畠谷川という谷があるが、ダンが谷だと山の名前としてはちょっと説明がつきにくい。「段」な
らば、静岡県に「山犬段」というピークがあり、山頂の意味として通りそうだ。オオバタケが転じてオバタケとなり、段がくっついた
という感じだろうか。私の推測に過ぎないが。
口坂本の駐在所と公民館が合体した駐車場に止めさせてもらった。ここなら車上荒らしの心配もないだろう。
国道を少し戻って橋を渡れば棚野坂の登山口。獣除けのゲートを開けて登山開始である。
この道は京都府の鶴ヶ岡と福井県の口坂本を結ぶ山越えの旧道で、鯖街道の一部でもある。道は実にしっかりと踏まれており迷うと
ころはない。尾根上の道はピークのアップダウンを避けてうまく付けられている。
時折敢えて道を外して尾根芯を歩いてみた。ヤブはまったく気にならないレベルだ。
落ち葉を踏みしめて初冬の山道歩きを楽しむはずだったが、予想外に雪が積もっていた。
まだ精神的にも雪山モードに入っておらず、あまりうれしいとは思わなかった。
天気は上々なのだが風が強く、稜線上のランチ場が心配だ。棚野坂の林相は植林プラス雑木林が主体。時折ブナも姿を見せる。
国境稜線に出る手前にお地蔵さんが6体並んだ六地蔵と呼ばれる場所がある。きれいな赤い前掛けを着せてもらったお地蔵さん達は、
雪の中でもほっこりと温かそうだった。
初めの内はうっすらとまだらに積もっていた雪は国境稜線に着く頃には20センチほどに増えていた。スパッツを持ってこなかった
ことを少し悔やんだが、靴に雪が入って困るレベルでもないし、雪もサラサラで気持がいい。
ここから西へ行けば堀越峠を経て頭巾山へと続く。東は知井坂から八ヶ峰だ。東に向かって足を踏み出した。
少し進んだところに本日一番のブナの巨木があった。無数に枝を広げる様子は古武士のような風格がある。これまで大木と呼べるよ
うなブナが無かっただけに、この1本だけ残されているのが奇跡のようだ。
稜線上はブナの純林というわけにはいかないが、思ったより悪くない。夏の地蔵杉もそうだったがどうも植林の先入観が強過ぎるよう
で、それがこの山域になかなか足が向かなかった理由でもある。思い込みを捨てて足を運べば新しい発見があるのだろう。
オバタケダンの山頂は国境稜線がV字に切れ込んだ先にある。この山頂北面の雰囲気がなかなか良い。
山頂そのものは南側に展望が開けているものの、植生的にはイマイチである。
それに強かった風もこの北面でウソのように収まっている。日当たりも良く、ランチにはお誂え向きの場所だ。但し里から近い割に電
波の状態は悪い。
予想外の雪山で、今シーズン初鍋が相応しいものとなった。ビールを冷やすのに困らないのもいい。
気が付けば1時間半もまったりしてしまった。油断していたが、下りの方が行程が長いのだ。
昼から曇りの予報通り、いつの間にか日差しは消えてモノクロームの世界に変わってしまった。
北から東へと方向を変えた尾根は、目を引くようなものはないもののそれなりにブナ林もあり、まあいい尾根と言えるだろう。
送電鉄塔の立つ700mピークが下山の尾根の分岐点だ。遠望したこの尾根は黒々としていてひと目で植林主体だとわかっていた。
実際に歩いてみてもその通りだったが、思ったほど悪くはなかった。尾根沿いに走る送電線を見ればわかるように、尾根の末端まで
巡視路が続いている。初見の下山路とは言え、こちらも迷いようのないルートだ。
山頂からの下り始めから右のふくらはぎが痛み出して、だましだまし歩いて来た。右足をまっすぐに置くと痛むので、少し角度を付
けてごまかせば何とか歩ける。
一ツ谷の林道まで下りればひと安心。もう足を気にすることもない。
山日和