【奥美濃】魚金山から西台山・タンポへ
Posted: 2017年5月01日(月) 23:34
【日 付】2017年4月23日(日)
【山 域】奥美濃 魚金山921.1m・西台山949m・タンポ1065.8m
【天 候】晴れ
【コース】クジ洞橋7:36---9:42魚金山---10:43 P931.8m---11:14のりこし峠---12:00西台山13:15---14:18タンポ---15:32中又谷林道---16:52駐車地
水鳥(みどり)谷沿いの林道を走り、クジ洞橋という変わった名前の橋の近くに車を止めた。
ここは明治24年に中部地方を襲った濃尾地震で活動した根尾谷断層にほど近い場所だ。早い時間に下山したら断層記念館を見物して
帰ろう。
橋の袂から山腹をトラバースする踏み跡に入る。ここには意外なほど明瞭な杣道が付けられていた。植林されているから当然と言え
ば当然なのだが、登山道レベルの道が続いて楽なことこの上ない。
やがて植林が終わり、気持ちのいい自然林に変わっても歩きやすい道は続く。
今日は正真正銘の雲ひとつない青空。急登の途中から振り返ると、舟伏山がその名の通り船をひっくり返したような姿を見せている。
あちらは花の最盛期で大賑わいだろう。
[attachment=7]IMG_0524_1_1.JPG[/attachment][attachment=5]IMG_0549_1.JPG[/attachment]
急登を終えると魚金山山上台地の一角に飛び出した。実にいいところだ。石灰岩の山のようで、御池岳を思わせるカレンフェルトが
そこら中ににょきにょきと散らばっている。バイケイソウの群落の鮮やかなグリーンが鮮烈だ。
ほとんど雪が消えた周りの山の中で唯一白いのが能郷白山。さすがに奥美濃の盟主の面目を保っている。いろいろ迷った末ここを選ん
で正解だったか。ただ、お目当ての花はここまでカタクリがぽつぽつ程度で物足りない。
[attachment=6]IMG_0544_1.JPG[/attachment]
右から林道が合流するとわずかで魚金山頂だが、そこには目を疑う風景が待っていた。樹林の中に佇む山頂というイメージを勝手に
持っていたのだが、そこにあったのは丸坊主になった伐採地と張り巡らされた防獣ネット。そしてその向こうに広がる平野部のあまり
にあっけらかんとした眺めである。「フェンスの向こうの濃尾平野」。柳ジョージじゃあるまいし、眺めが良ければいいというもので
はないのだ。
茫然自失気味に延々と続くフェンスに沿って歩く。そして再び林道歩き。次の931.8mピーク(三角点名重谷。高尾山ともいうらしい)
までは尾根のど真ん中を林道が走っている。なんとも山登りらしからぬ光景だが、ここを歩く以外の選択肢はない。
[attachment=4]IMG_0599_1.JPG[/attachment]
単に三角点があるだけのつまらない高尾山を過ぎて879m標高点から急降下。下り切った鞍部はのりこし峠と名付けられた峠だ。
ここには登山開始した水鳥谷とミイラで有名な横蔵寺を結ぶ林道が走っている。
大きな捕虫網を持った人がいる。ギフチョウハンターだろう。
[attachment=3]IMG_0606.jpg-1_1.jpg[/attachment]
ひと息入れて一気に西台山を目指そう。一応「西台山」と書かれた古びた標識はあるものの、明瞭とは言えない道が続く。
岩がゴロゴロするヤブの中の道を急登すると白い花の出迎えを受けた。ヒトリシズカだ。緑の葉に包まれて顔をだす白い可憐な花は心
を和ませてくれる。ヒトリシズカに元気をもらってひと頑張りすれば、どこが山頂かわからないような949mの西台山の頂上に到着。
北側には下生えのほとんどない広大な疎林が広がり、大岩の向こうに真っ白な山並みが見えた。本日初めての白山である。
時間もちょうど昼時。白山を眺めながらランチタイムとしよう。おあつらえ向きに雪が残った窪地があり、ビール缶を突っ込んで回
転させる急冷法でキンキンに冷えたビールを味わう。今日は気温も上がって暑いぐらいだ。ラーメンよりざるそばの方がよかったか。
[attachment=2]IMG_0614_1.JPG[/attachment][attachment=1]IMG_0617_1.JPG[/attachment]
下山はそのまま北東尾根を下るという選択肢もあったがまだ時間は早い。予定通りタンポへ方面へ向かう。
この変わった名前の山は一度伐採が入って潤いのない、特に取柄の無い山である。唯一の特長は数少ない一等三角点が設置されている
ということだ。自分自身一度登っているし、特に行きたいとも思わないが、下山予定の尾根の分岐まで来てすぐそこに見えている以上
知らん顔をするわけにもいかない。
あまりすっきりしない道を辿って山頂に到達したが、予定通り何の感慨も湧かない。ただ前回来た11年前よりは少し見晴らしが良く
なっているような気がする。御嶽から乗鞍、穂高の白い山々を望むことができた。南西側にも伊吹や貝月方面の展望が開けるが、すぐ
隣の小津権現や花房がよく見えないというのが面白い。
[attachment=0]IMG_0641_1.JPG[/attachment]
先ほどのジャンクションまで戻ってP953mへの東尾根に入る。遠目には悪そうには見えなかったが、こいつが大きな選択ミスだった。
放置植林と伐採跡のヤブが続き、何の面白みもない。なんとか歩けるという程度のひどい尾根だった。
左から林道が近付いたところで尾根芯を離脱。林道歩きに切り替えた。あの尾根を歩くよりはつまらなくても林道歩きの方がイライラ
が少なくていい。
P953mの北尾根を回り込むところで林道を離れてそのまま北尾根に入った。ここは歩かれているようで、さっきの尾根とは雲泥の差
の快適な踏み跡が続いていた。谷沿いの林道着地点は注意しないと絶壁の上に出てしまう。
左寄りに下降して林道へソフトランディング。ここから長い長い林道歩きの始まりだ。断層記念館はもうあきらめよう。
山日和
【山 域】奥美濃 魚金山921.1m・西台山949m・タンポ1065.8m
【天 候】晴れ
【コース】クジ洞橋7:36---9:42魚金山---10:43 P931.8m---11:14のりこし峠---12:00西台山13:15---14:18タンポ---15:32中又谷林道---16:52駐車地
水鳥(みどり)谷沿いの林道を走り、クジ洞橋という変わった名前の橋の近くに車を止めた。
ここは明治24年に中部地方を襲った濃尾地震で活動した根尾谷断層にほど近い場所だ。早い時間に下山したら断層記念館を見物して
帰ろう。
橋の袂から山腹をトラバースする踏み跡に入る。ここには意外なほど明瞭な杣道が付けられていた。植林されているから当然と言え
ば当然なのだが、登山道レベルの道が続いて楽なことこの上ない。
やがて植林が終わり、気持ちのいい自然林に変わっても歩きやすい道は続く。
今日は正真正銘の雲ひとつない青空。急登の途中から振り返ると、舟伏山がその名の通り船をひっくり返したような姿を見せている。
あちらは花の最盛期で大賑わいだろう。
[attachment=7]IMG_0524_1_1.JPG[/attachment][attachment=5]IMG_0549_1.JPG[/attachment]
急登を終えると魚金山山上台地の一角に飛び出した。実にいいところだ。石灰岩の山のようで、御池岳を思わせるカレンフェルトが
そこら中ににょきにょきと散らばっている。バイケイソウの群落の鮮やかなグリーンが鮮烈だ。
ほとんど雪が消えた周りの山の中で唯一白いのが能郷白山。さすがに奥美濃の盟主の面目を保っている。いろいろ迷った末ここを選ん
で正解だったか。ただ、お目当ての花はここまでカタクリがぽつぽつ程度で物足りない。
[attachment=6]IMG_0544_1.JPG[/attachment]
右から林道が合流するとわずかで魚金山頂だが、そこには目を疑う風景が待っていた。樹林の中に佇む山頂というイメージを勝手に
持っていたのだが、そこにあったのは丸坊主になった伐採地と張り巡らされた防獣ネット。そしてその向こうに広がる平野部のあまり
にあっけらかんとした眺めである。「フェンスの向こうの濃尾平野」。柳ジョージじゃあるまいし、眺めが良ければいいというもので
はないのだ。
茫然自失気味に延々と続くフェンスに沿って歩く。そして再び林道歩き。次の931.8mピーク(三角点名重谷。高尾山ともいうらしい)
までは尾根のど真ん中を林道が走っている。なんとも山登りらしからぬ光景だが、ここを歩く以外の選択肢はない。
[attachment=4]IMG_0599_1.JPG[/attachment]
単に三角点があるだけのつまらない高尾山を過ぎて879m標高点から急降下。下り切った鞍部はのりこし峠と名付けられた峠だ。
ここには登山開始した水鳥谷とミイラで有名な横蔵寺を結ぶ林道が走っている。
大きな捕虫網を持った人がいる。ギフチョウハンターだろう。
[attachment=3]IMG_0606.jpg-1_1.jpg[/attachment]
ひと息入れて一気に西台山を目指そう。一応「西台山」と書かれた古びた標識はあるものの、明瞭とは言えない道が続く。
岩がゴロゴロするヤブの中の道を急登すると白い花の出迎えを受けた。ヒトリシズカだ。緑の葉に包まれて顔をだす白い可憐な花は心
を和ませてくれる。ヒトリシズカに元気をもらってひと頑張りすれば、どこが山頂かわからないような949mの西台山の頂上に到着。
北側には下生えのほとんどない広大な疎林が広がり、大岩の向こうに真っ白な山並みが見えた。本日初めての白山である。
時間もちょうど昼時。白山を眺めながらランチタイムとしよう。おあつらえ向きに雪が残った窪地があり、ビール缶を突っ込んで回
転させる急冷法でキンキンに冷えたビールを味わう。今日は気温も上がって暑いぐらいだ。ラーメンよりざるそばの方がよかったか。
[attachment=2]IMG_0614_1.JPG[/attachment][attachment=1]IMG_0617_1.JPG[/attachment]
下山はそのまま北東尾根を下るという選択肢もあったがまだ時間は早い。予定通りタンポへ方面へ向かう。
この変わった名前の山は一度伐採が入って潤いのない、特に取柄の無い山である。唯一の特長は数少ない一等三角点が設置されている
ということだ。自分自身一度登っているし、特に行きたいとも思わないが、下山予定の尾根の分岐まで来てすぐそこに見えている以上
知らん顔をするわけにもいかない。
あまりすっきりしない道を辿って山頂に到達したが、予定通り何の感慨も湧かない。ただ前回来た11年前よりは少し見晴らしが良く
なっているような気がする。御嶽から乗鞍、穂高の白い山々を望むことができた。南西側にも伊吹や貝月方面の展望が開けるが、すぐ
隣の小津権現や花房がよく見えないというのが面白い。
[attachment=0]IMG_0641_1.JPG[/attachment]
先ほどのジャンクションまで戻ってP953mへの東尾根に入る。遠目には悪そうには見えなかったが、こいつが大きな選択ミスだった。
放置植林と伐採跡のヤブが続き、何の面白みもない。なんとか歩けるという程度のひどい尾根だった。
左から林道が近付いたところで尾根芯を離脱。林道歩きに切り替えた。あの尾根を歩くよりはつまらなくても林道歩きの方がイライラ
が少なくていい。
P953mの北尾根を回り込むところで林道を離れてそのまま北尾根に入った。ここは歩かれているようで、さっきの尾根とは雲泥の差
の快適な踏み跡が続いていた。谷沿いの林道着地点は注意しないと絶壁の上に出てしまう。
左寄りに下降して林道へソフトランディング。ここから長い長い林道歩きの始まりだ。断層記念館はもうあきらめよう。
山日和