【奥美濃】魚金山から西台山・タンポへ

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山日和
記事: 3573
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

【奥美濃】魚金山から西台山・タンポへ

投稿記事 by 山日和 »

【日 付】2017年4月23日(日)
【山 域】奥美濃 魚金山921.1m・西台山949m・タンポ1065.8m
【天 候】晴れ
【コース】クジ洞橋7:36---9:42魚金山---10:43 P931.8m---11:14のりこし峠---12:00西台山13:15---14:18タンポ---15:32中又谷林道---16:52駐車地

水鳥(みどり)谷沿いの林道を走り、クジ洞橋という変わった名前の橋の近くに車を止めた。
ここは明治24年に中部地方を襲った濃尾地震で活動した根尾谷断層にほど近い場所だ。早い時間に下山したら断層記念館を見物して
帰ろう。
橋の袂から山腹をトラバースする踏み跡に入る。ここには意外なほど明瞭な杣道が付けられていた。植林されているから当然と言え
ば当然なのだが、登山道レベルの道が続いて楽なことこの上ない。
やがて植林が終わり、気持ちのいい自然林に変わっても歩きやすい道は続く。
今日は正真正銘の雲ひとつない青空。急登の途中から振り返ると、舟伏山がその名の通り船をひっくり返したような姿を見せている。
あちらは花の最盛期で大賑わいだろう。

[attachment=7]IMG_0524_1_1.JPG[/attachment][attachment=5]IMG_0549_1.JPG[/attachment]
 急登を終えると魚金山山上台地の一角に飛び出した。実にいいところだ。石灰岩の山のようで、御池岳を思わせるカレンフェルトが
そこら中ににょきにょきと散らばっている。バイケイソウの群落の鮮やかなグリーンが鮮烈だ。
ほとんど雪が消えた周りの山の中で唯一白いのが能郷白山。さすがに奥美濃の盟主の面目を保っている。いろいろ迷った末ここを選ん
で正解だったか。ただ、お目当ての花はここまでカタクリがぽつぽつ程度で物足りない。

[attachment=6]IMG_0544_1.JPG[/attachment]
 右から林道が合流するとわずかで魚金山頂だが、そこには目を疑う風景が待っていた。樹林の中に佇む山頂というイメージを勝手に
持っていたのだが、そこにあったのは丸坊主になった伐採地と張り巡らされた防獣ネット。そしてその向こうに広がる平野部のあまり
にあっけらかんとした眺めである。「フェンスの向こうの濃尾平野」。柳ジョージじゃあるまいし、眺めが良ければいいというもので
はないのだ。
 茫然自失気味に延々と続くフェンスに沿って歩く。そして再び林道歩き。次の931.8mピーク(三角点名重谷。高尾山ともいうらしい)
までは尾根のど真ん中を林道が走っている。なんとも山登りらしからぬ光景だが、ここを歩く以外の選択肢はない。

[attachment=4]IMG_0599_1.JPG[/attachment]
 単に三角点があるだけのつまらない高尾山を過ぎて879m標高点から急降下。下り切った鞍部はのりこし峠と名付けられた峠だ。
ここには登山開始した水鳥谷とミイラで有名な横蔵寺を結ぶ林道が走っている。
大きな捕虫網を持った人がいる。ギフチョウハンターだろう。
 
[attachment=3]IMG_0606.jpg-1_1.jpg[/attachment]
 ひと息入れて一気に西台山を目指そう。一応「西台山」と書かれた古びた標識はあるものの、明瞭とは言えない道が続く。
岩がゴロゴロするヤブの中の道を急登すると白い花の出迎えを受けた。ヒトリシズカだ。緑の葉に包まれて顔をだす白い可憐な花は心
を和ませてくれる。ヒトリシズカに元気をもらってひと頑張りすれば、どこが山頂かわからないような949mの西台山の頂上に到着。
北側には下生えのほとんどない広大な疎林が広がり、大岩の向こうに真っ白な山並みが見えた。本日初めての白山である。
 時間もちょうど昼時。白山を眺めながらランチタイムとしよう。おあつらえ向きに雪が残った窪地があり、ビール缶を突っ込んで回
転させる急冷法でキンキンに冷えたビールを味わう。今日は気温も上がって暑いぐらいだ。ラーメンよりざるそばの方がよかったか。

[attachment=2]IMG_0614_1.JPG[/attachment][attachment=1]IMG_0617_1.JPG[/attachment]
 下山はそのまま北東尾根を下るという選択肢もあったがまだ時間は早い。予定通りタンポへ方面へ向かう。
この変わった名前の山は一度伐採が入って潤いのない、特に取柄の無い山である。唯一の特長は数少ない一等三角点が設置されている
ということだ。自分自身一度登っているし、特に行きたいとも思わないが、下山予定の尾根の分岐まで来てすぐそこに見えている以上
知らん顔をするわけにもいかない。
 あまりすっきりしない道を辿って山頂に到達したが、予定通り何の感慨も湧かない。ただ前回来た11年前よりは少し見晴らしが良く
なっているような気がする。御嶽から乗鞍、穂高の白い山々を望むことができた。南西側にも伊吹や貝月方面の展望が開けるが、すぐ
隣の小津権現や花房がよく見えないというのが面白い。

[attachment=0]IMG_0641_1.JPG[/attachment]
 先ほどのジャンクションまで戻ってP953mへの東尾根に入る。遠目には悪そうには見えなかったが、こいつが大きな選択ミスだった。
放置植林と伐採跡のヤブが続き、何の面白みもない。なんとか歩けるという程度のひどい尾根だった。
左から林道が近付いたところで尾根芯を離脱。林道歩きに切り替えた。あの尾根を歩くよりはつまらなくても林道歩きの方がイライラ
が少なくていい。
 P953mの北尾根を回り込むところで林道を離れてそのまま北尾根に入った。ここは歩かれているようで、さっきの尾根とは雲泥の差
の快適な踏み跡が続いていた。谷沿いの林道着地点は注意しないと絶壁の上に出てしまう。
左寄りに下降して林道へソフトランディング。ここから長い長い林道歩きの始まりだ。断層記念館はもうあきらめよう。

                        山日和
添付ファイル
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柳川洞吹
記事: 681
登録日時: 2011年2月22日(火) 22:07
お住まい: クルマの中(簡易旅館仕様車)

Re: 【奥美濃】魚金山から西台山・タンポへ

投稿記事 by 柳川洞吹 »

山日和さん こんにちは

  【山 域】奥美濃 魚金山921.1m・西台山949m・タンポ1065.8m

魚金山とは、また珍しいところへ。
山日和さん的には、あんまり行かなさそうな山のように思えますけど。
でも、奥美濃ではそこそこ名の通った山のひとつだし、
落穂ひろい的にでも、一度は行っておきたい山というところでしょうか。
実はワシもここは登り残していて、そのうちに……と思ってはいるのですが。

  ここは明治24年に中部地方を襲った濃尾地震で活動した根尾谷断層にほど近い場所だ。
  早い時間に下山したら断層記念館を見物して帰ろう。


昔、能郷白山に登るのに前乗りで来て、根尾の断層記念館に入ったことがあります。
施設は小ぶりですが、展示は迫力がありましたよ。ぜひどうぞ。

  急登を終えると魚金山山上台地の一角に飛び出した。実にいいところだ。
  いろいろ迷った末ここを選んで正解だったか。


行き先がこの山に決まるまでは、やはり葛藤があったわけですね。

  右から林道が合流するとわずかで魚金山頂だが、そこには目を疑う風景が待っていた。
  樹林の中に佇む山頂というイメージを勝手に持っていたのだが、
  そこにあったのは丸坊主になった伐採地と張り巡らされた防獣ネット。
  そしてその向こうに広がる平野部のあまりにあっけらかんとした眺めである。
  茫然自失気味に延々と続くフェンスに沿って歩く。そして再び林道歩き。
  次の931.8mピーク(三角点名重谷。高尾山ともいうらしい)までは
  尾根のど真ん中を林道が走っている。
  なんとも山登りらしからぬ光景だが、ここを歩く以外の選択肢はない。


「樹林の山旅」の時代じゃないけど、
ちょっとイメージを膨らませすぎてしまいましたね。
ここらへんは里山だしねえ。林道は仕方ないでしょ。

  下り切った鞍部はのりこし峠と名付けられた峠だ。
  ここには登山開始した水鳥谷とミイラで有名な横蔵寺を結ぶ林道が走っている。


のりこし峠はワシの好きな峠の一つですね。
昔、このあたりを登ろうと夜中に走って行ったら林道が土石流に飲まれていて、
あえなく転進したことなんかを思い出しました。

[attachment=2]s-PB199242.jpg[/attachment]
  ひと息入れて一気に西台山を目指そう。
  ヒトリシズカに元気をもらってひと頑張りすれば、
  どこが山頂かわからないような949mの西台山の頂上に到着。
  北側には下生えのほとんどない広大な疎林が広がり、
  大岩の向こうに真っ白な山並みが見えた。本日初めての白山である。


ここらへんは静かで、雰囲気もなかなかいいですね。

  下山はそのまま北東尾根を下るという選択肢もあったがまだ時間は早い。

西台山の北東尾根は、以前、一度下りに使ったことがあります。

  予定通りタンポへ方面へ向かう。
  この変わった名前の山は一度伐採が入って潤いのない、特に取柄の無い山である。
  唯一の特長は数少ない一等三角点が設置されているということだ。


タンポですねえ。
ここは12年前と9年前に登りましたが、
一等三角点の山で奥美濃の山々の展望が360度素晴らしいということだったので、
期待して行ってみるとそれは昔のことらしくて、
今は周りの木が育っていて、頂上からの展望は頭上だけだったのでガッカリでした。
周りの木々を突き抜けて行けば、一定方向だけはある程度は見えるんだけど、
360度の好展望というわけではないしね。
あれから、ちょっとは見晴らしが良くなったんですかいな?

[attachment=0]s-PA183853.jpg[/attachment]
  先ほどのジャンクションまで戻ってP953mへの東尾根に入る。
  遠目には悪そうには見えなかったが、こいつが大きな選択ミスだった。
  放置植林と伐採跡のヤブが続き、何の面白みもない。
  なんとか歩けるという程度のひどい尾根だった。
  左から林道が近付いたところで尾根芯を離脱。林道歩きに切り替えた。
  あの尾根を歩くよりはつまらなくても林道歩きの方がイライラが少なくていい。


この尾根もねえ、旧村界尾根から一見したところは雰囲気よさそうだったんですが……
9年前は、953mPの南の水鳥横蔵林道屈曲点から953mPに登り(これもスカやったけど)、
そのあと、この尾根を西行するところでイヤになって、
タンポ直下まで林道歩きに切り替えましたよ。

[attachment=1]s-PB199281.jpg[/attachment]
  P953mの北尾根を回り込むところで林道を離れてそのまま北尾根に入った。
  ここは歩かれているようで、さっきの尾根とは雲泥の差の快適な踏み跡が続いていた。


ふ~ん、953mPの北尾根には快適な踏み跡があるんだ。
でも植林地でしょ。

  ここから長い長い林道歩きの始まりだ。
  断層記念館はもうあきらめよう。


断層記念館は時間切れですか。
それは残念。
また今度、ですね。

よい山旅を!
               洞吹(どうすい)
添付ファイル
山頂からの展望は頭上のみ(:_;)
山頂からの展望は頭上のみ(:_;)
953mPの支尾根はこんなイメージで雰囲気よかったんですけど……
953mPの支尾根はこんなイメージで雰囲気よかったんですけど……
のりこし峠から濃尾平野(大垣方面)の夜景だよ
のりこし峠から濃尾平野(大垣方面)の夜景だよ
アバター
山日和
記事: 3573
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 【奥美濃】魚金山から西台山・タンポへ

投稿記事 by 山日和 »

洞吹さん、どうもです。

魚金山とは、また珍しいところへ。
山日和さん的には、あんまり行かなさそうな山のように思えますけど。


そう思いますか?私もそう思います。 :mrgreen:

実はワシもここは登り残していて、そのうちに……と思ってはいるのですが。

あれっ、洞吹さん登ってないの~?

行き先がこの山に決まるまでは、やはり葛藤があったわけですね。

そうなんですよ。雪の山にするか、花の山にするか。結果的に花もほとんどなかったんですが。 :oops:

「樹林の山旅」の時代じゃないけど、
ちょっとイメージを膨らませすぎてしまいましたね。
ここらへんは里山だしねえ。林道は仕方ないでしょ。


林道はともかく、山頂のあの惨状には愕然としました。

[attachment=3]IMG_0571_1.JPG[/attachment]
のりこし峠はワシの好きな峠の一つですね。
昔、このあたりを登ろうと夜中に走って行ったら林道が土石流に飲まれていて、
あえなく転進したことなんかを思い出しました。


なんか読んだような覚えがあります。

ここらへんは静かで、雰囲気もなかなかいいですね。

静かなのが何よりです。

[attachment=2]IMG_0616_1.JPG[/attachment]
西台山の北東尾根は、以前、一度下りに使ったことがあります。

そうなんですか?どんな雰囲気だったんでしょう?

タンポですねえ。
あれから、ちょっとは見晴らしが良くなったんですかいな?


私が行ったのは11年前。それよりは展望が良くなったと思います。

[attachment=1]IMG_0634_1.JPG[/attachment]
この尾根もねえ、旧村界尾根から一見したところは雰囲気よさそうだったんですが……
9年前は、953mPの南の水鳥横蔵林道屈曲点から953mPに登り(これもスカやったけど)、
そのあと、この尾根を西行するところでイヤになって、
タンポ直下まで林道歩きに切り替えましたよ。


ああ、やっぱり。実はこのまま末端まで行こうと思ってたんです。 :D

ふ~ん、953mPの北尾根には快適な踏み跡があるんだ。
でも植林地でしょ。


植林主体だけど、手入れされてて気持ち良く歩けました。
トロッコの軌道跡があったりしてそれなりに楽しめましたよ。 :lol:

[attachment=0]IMG_0658_1.JPG[/attachment]
断層記念館は時間切れですか。
それは残念。
また今度、ですね。


実は40年ほど前に訪れたことがあるような記憶が・・・ :mrgreen:

             山日和
添付ファイル
IMG_0658_1.JPG
IMG_0634_1.JPG
IMG_0616_1.JPG
IMG_0571_1.JPG
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