【石徹白】”ド”がつくピーカンの野伏ヶ岳~薙刀山を周回
Posted: 2017年4月12日(水) 13:27
【日 付】 2017年4月2日
【山 域】 石徹白
【メンバー】 単 独
【天 候】 快 晴
【ルート】 白山中居神社7:30-和田牧場跡9:40-ダイレクト尾根10:35-11:35野伏ヶ岳11:50-13:00薙刀山14:20-推高谷15:10-白山中居神社17:00
7時過ぎに白山中居神社に着くと、駐車場は川沿いも含め一杯。
橋のたもとの除雪されたスペースに止める。いつからこんなに人気の山になったんだろう。
駐車地の橋から青空に浮かぶ野伏が見える。今日は絶好の石徹白日和だ。
除雪されていたのは橋を渡ったすぐ先までで、手に持っていたスノー衆を履く。
最初は林道を歩きだ。今回は鳥を撮影しながら登ろうと超望遠コンデジを持ってきたが、生憎いいところに鳥が出てこない。
鳥を探して思ったより時間を使ってしまったので林道をショートカットしてガシガシ登り、地形図の破線の尾根を上がりきると目の前に野伏ヶ岳と薙刀山が姿を現した。
ツアーだろうか、5人グループがビーコンのチェックをしている。
高校生が犠牲になった痛ましい事故から日も浅いことから、ガイドの兄ちゃんも慎重に確認している。
大黒山山麓のトレースから外れ、和田牧場跡に残された大きめのブナやナラ類の間を歩く。再びトレースだらけの道に合流して、1本のアイゼントレースについていくとどんどん右にそれていき、ダイレクト尾根の末端からだいぶ北西寄りで取りつくことになってしまった。
急斜面をスノーシューを逆八の字にして登り始めるが、雪が緩んでいるせいでくるぶし辺りまで沈み、そして雪ごと滑るが、なんとか直登し尾根に出た。
すると真っ白な野伏の南東面が目に飛び込んできた。小白も真っ白だ。すごい迫力で迫ってくる。
ダイレクト尾根の象徴であるブナに挨拶し、真っ青な空にそびえ立つ野伏に向かってさらに歩みを進めた。
山頂からは雲一つない360°の絶景が広がっていた。ひときわ白い別山から左に赤兎、大長、経ヶ岳、部子山、銀杏峰、荒島岳。荒島の隣には2週間前に周回した縫ヶ原山も見える。南には能郷白山、屏風山や、憧れの左門岳と、まだ足を踏み入れたことがない山が並んでいる。
野伏の山頂はヒトが多いので、昼飯はもう少し先で食べることにして、薙刀の稜線へ駈け下りた。懸念していたクレバスだが、山頂を直下で小さなクラックが1つあったぐらいだった。もっとも、そのクラックはトレースのすぐ横に口を広げていて、慌てて飛びのいたのだが。
トレースも少なくなり、静かな稜線歩きを楽しんでいると、右手に台地上の林が見えてきた。薙刀平だ。薙刀への最後の登りは雪が緩んできたせいで少し疲れた。
[attachment=1]OI000063.jpg[/attachment]
薙刀の山頂からは白山本峰も姿を現し、少し雲は出てきたが相変わらず最高の展望だ。北アルプスや乗鞍、噴煙をまだ吐いている御嶽も見える。
[attachment=0]OI000065.jpg[/attachment]
山頂に着いた直後に願教寺山の方から登山者が歩いてきた。風貌からして強者のオーラをまとっているおじさんは、夜中の3時出発して打波から林道を4時間歩いて、よも太郎から上がって来たという。そして野伏か小白かどっちから下山するか迷っているという。
風が出てきたので雪壁の下で昼飯の準備をしていると、大学生風の山スキーのグループがやってきた。こちらも明け方から林道を歩き大杉から上がって周回してきたらしい。薙刀の斜面を軽やかに滑って行った。あまりに気持ち良さそうなので私も山スキーがしたくなった。ここが山スキーヤーに人気なのは判る気がする。
その後は誰も来ず、静かな山頂でカレーうどんとあわわをゆっくり楽しんで、下山にかかった。北東に延びる尾根に少し寄り道し、石徹白の山々に抱かれたこの時期は人跡未踏の石徹白川の最奥部をしみじみ見た後、薙刀の南東斜面に飛び出した。
雪が緩んでいるのでスノーシューが抜けにくいが、スキーのような滑りを入れながら、あっという間に台地に点在するブナ林に着いた。
トレースは左の方へ行っているが、大きなブナが無いか探すためトレースを外れて直進した。稜線から見てあまり期待はしていなかったが、やはりブナやナラ類の密度が薄く、大きな樹も無かったのがちょっと残念。池のようなくぼみがあって地形的には面白そう。無雪期のこの池は誰も見ることができないかもしれない。
大きなブナは諦めて、左へ左へと地形図の破線の手前にある推高谷のトラバースポイントへ下りていった。破線の道に上がり、途中で左へショートカットし和田牧場跡へ出た。正面のピークがなかなか大きそうな樹があって面白そうだが、足元には2mぐらいの壁を持った雪解けした小川が横たわっている。日没まで時間もあまりないのでそのピークはパスして、林道もショートカットしまくって17時に駐車地に戻ってきた。
ここからがもう1つの核心部だった。実は家に財布をまるっと忘れてきたため、現金どころかクレカも無い。手元にあるのは携帯アプリのiDだけ。コンビニでiDが使えるので晩飯は最悪でもコンビニ飯で済ませられるが、問題は下山後のお楽しみの温泉。最寄りの満天の湯はお土産売り場だけiDが使えるというぬか喜びをさせられたが、白鳥から南へすぐのやまとの湯が入浴もレストランもiDが使えるという。素晴らしいぞ、やまとの湯!
初めて行ってみると、露天風呂は広いしサウナ&水風呂はあるし、なにより空いていた。白鳥の湯は混んでいるので、次からここに来ようかな。レストランも、こういう施設の割にはおいしかった。
人間万事塞翁が馬、とはこの事だ
わしたか
【山 域】 石徹白
【メンバー】 単 独
【天 候】 快 晴
【ルート】 白山中居神社7:30-和田牧場跡9:40-ダイレクト尾根10:35-11:35野伏ヶ岳11:50-13:00薙刀山14:20-推高谷15:10-白山中居神社17:00
7時過ぎに白山中居神社に着くと、駐車場は川沿いも含め一杯。
橋のたもとの除雪されたスペースに止める。いつからこんなに人気の山になったんだろう。
駐車地の橋から青空に浮かぶ野伏が見える。今日は絶好の石徹白日和だ。
除雪されていたのは橋を渡ったすぐ先までで、手に持っていたスノー衆を履く。
最初は林道を歩きだ。今回は鳥を撮影しながら登ろうと超望遠コンデジを持ってきたが、生憎いいところに鳥が出てこない。
鳥を探して思ったより時間を使ってしまったので林道をショートカットしてガシガシ登り、地形図の破線の尾根を上がりきると目の前に野伏ヶ岳と薙刀山が姿を現した。
ツアーだろうか、5人グループがビーコンのチェックをしている。
高校生が犠牲になった痛ましい事故から日も浅いことから、ガイドの兄ちゃんも慎重に確認している。
大黒山山麓のトレースから外れ、和田牧場跡に残された大きめのブナやナラ類の間を歩く。再びトレースだらけの道に合流して、1本のアイゼントレースについていくとどんどん右にそれていき、ダイレクト尾根の末端からだいぶ北西寄りで取りつくことになってしまった。
急斜面をスノーシューを逆八の字にして登り始めるが、雪が緩んでいるせいでくるぶし辺りまで沈み、そして雪ごと滑るが、なんとか直登し尾根に出た。
すると真っ白な野伏の南東面が目に飛び込んできた。小白も真っ白だ。すごい迫力で迫ってくる。
ダイレクト尾根の象徴であるブナに挨拶し、真っ青な空にそびえ立つ野伏に向かってさらに歩みを進めた。
山頂からは雲一つない360°の絶景が広がっていた。ひときわ白い別山から左に赤兎、大長、経ヶ岳、部子山、銀杏峰、荒島岳。荒島の隣には2週間前に周回した縫ヶ原山も見える。南には能郷白山、屏風山や、憧れの左門岳と、まだ足を踏み入れたことがない山が並んでいる。
野伏の山頂はヒトが多いので、昼飯はもう少し先で食べることにして、薙刀の稜線へ駈け下りた。懸念していたクレバスだが、山頂を直下で小さなクラックが1つあったぐらいだった。もっとも、そのクラックはトレースのすぐ横に口を広げていて、慌てて飛びのいたのだが。
トレースも少なくなり、静かな稜線歩きを楽しんでいると、右手に台地上の林が見えてきた。薙刀平だ。薙刀への最後の登りは雪が緩んできたせいで少し疲れた。
[attachment=1]OI000063.jpg[/attachment]
薙刀の山頂からは白山本峰も姿を現し、少し雲は出てきたが相変わらず最高の展望だ。北アルプスや乗鞍、噴煙をまだ吐いている御嶽も見える。
[attachment=0]OI000065.jpg[/attachment]
山頂に着いた直後に願教寺山の方から登山者が歩いてきた。風貌からして強者のオーラをまとっているおじさんは、夜中の3時出発して打波から林道を4時間歩いて、よも太郎から上がって来たという。そして野伏か小白かどっちから下山するか迷っているという。
風が出てきたので雪壁の下で昼飯の準備をしていると、大学生風の山スキーのグループがやってきた。こちらも明け方から林道を歩き大杉から上がって周回してきたらしい。薙刀の斜面を軽やかに滑って行った。あまりに気持ち良さそうなので私も山スキーがしたくなった。ここが山スキーヤーに人気なのは判る気がする。
その後は誰も来ず、静かな山頂でカレーうどんとあわわをゆっくり楽しんで、下山にかかった。北東に延びる尾根に少し寄り道し、石徹白の山々に抱かれたこの時期は人跡未踏の石徹白川の最奥部をしみじみ見た後、薙刀の南東斜面に飛び出した。
雪が緩んでいるのでスノーシューが抜けにくいが、スキーのような滑りを入れながら、あっという間に台地に点在するブナ林に着いた。
トレースは左の方へ行っているが、大きなブナが無いか探すためトレースを外れて直進した。稜線から見てあまり期待はしていなかったが、やはりブナやナラ類の密度が薄く、大きな樹も無かったのがちょっと残念。池のようなくぼみがあって地形的には面白そう。無雪期のこの池は誰も見ることができないかもしれない。
大きなブナは諦めて、左へ左へと地形図の破線の手前にある推高谷のトラバースポイントへ下りていった。破線の道に上がり、途中で左へショートカットし和田牧場跡へ出た。正面のピークがなかなか大きそうな樹があって面白そうだが、足元には2mぐらいの壁を持った雪解けした小川が横たわっている。日没まで時間もあまりないのでそのピークはパスして、林道もショートカットしまくって17時に駐車地に戻ってきた。
ここからがもう1つの核心部だった。実は家に財布をまるっと忘れてきたため、現金どころかクレカも無い。手元にあるのは携帯アプリのiDだけ。コンビニでiDが使えるので晩飯は最悪でもコンビニ飯で済ませられるが、問題は下山後のお楽しみの温泉。最寄りの満天の湯はお土産売り場だけiDが使えるというぬか喜びをさせられたが、白鳥から南へすぐのやまとの湯が入浴もレストランもiDが使えるという。素晴らしいぞ、やまとの湯!
初めて行ってみると、露天風呂は広いしサウナ&水風呂はあるし、なにより空いていた。白鳥の湯は混んでいるので、次からここに来ようかな。レストランも、こういう施設の割にはおいしかった。
人間万事塞翁が馬、とはこの事だ
わしたか